多分前よりも格段に読みやすくなっているはずです。
また感想をお願いします。
なんか気づいたら生まれ変わってたわ
ママンは黒髪の美人だし今世は勝ち組だな!(楽観)
なんて思っていたのが数日前のこと。
どうやらママンは夜のお仕事をしてるらしい、それに加えて俺の父親は誰か分からないということだ。
俺はそれを知って戦慄する。
oh……凄い……ハードです。
どうやら俺が生まれ落ちたここはなろう系の優しい世界ではなく、リアルな厳しい世界のようだ。
やめてくれよなぁ、そんなの読者も俺も望んじゃいないぜ……
読者ってなんだ?
そしてそれだけじゃなかった。なんとなんと異世界転生ではお馴染みのファンタジー世界かと思ったら、この世界には魔法なんてものもないらしい。
もしかして異世界ではない?
マジかよ……魔法使ってウハウハチートを期待したのに……ガッカリだぜ…
あれから数日。
最近わかったことは俺には双子の弟がいるということだ。名前はリヴァイ。
なんか変な名前だなぁ、と思う。
ちなみに俺はケインという名前だ。イケてる名前だろう?
名前の由来はどうやらママンにもお兄ちゃんがいて、俺も弟を守ってやれるようその人から名前を取ったらしい。ママンが寝る前に話してくれた。
それを聞いて俺はママンの思いに胸が熱くなる。
リヴァイは俺が守らなくちゃ(使命感)
あれから数ヶ月。結構分かったことがあった。
なんと俺たちは地下に住んでいる。理由はわからん。ただ一度外に連れられた時に空が見えなかった。
なんでこんなところに住んでいるんだろう…?
もしかしたら地上は汚染されてたりするのだろうか?
俺はそんな疑問を持つ。答えは出ない。
核戦争後の世界とかだったら嫌だなぁ…
あれから結構経ったがママンが死んでしまった。
はぇ!?
どうやら夜の客から病気を貰ってしまっていたらしい。食っていくのに精一杯の俺たちだ。結果として医者にも診て貰えずに死んでしまった。
そうか、最近元気がなかったのはそのせいか。悲しい。俺はまたこの世界の厳しさを知った。
この世界は前世でいう18世紀から19世紀辺りっぽい。詳しいことは分からんが銃はあるみたいだ。
外からたまに怒声と銃声が聞こえる。
前の世界だと確実に漏らしとる自信があるが、流石に慣れた。
漏らすことにも慣れた(違う)
ママンが言うには俺たちの髪色は結構珍しいみたいで、まだ幼い俺たちはむやみに外に出ると怖い人達に売りさばかれるらしい。
俺は初めてその話を聞いた時すくみ上がった
お外怖いよぉ……ブルブル。
だからママンが死んで俺達はどう生きればいいか全くと言っていいほど知らなかった。
まぁガキに何が出来るんだって話だが…
だけど泣いてばかりもいられない。俺はお兄ちゃんだからな!リヴァイのために頑張らないと。
そう決意した時、何故か身体がビリっときた。なんぞ?
それから半月弱、俺は今だにママンの前から動こうとしないリヴァイに飯を献上し続けた。
飯は街の人達から盗んだものだ。たまに捕まってボコボコにされるけど何とかまだ生きてる。
このまま餓死するか街のヤツらに殺されるかの差だ、大したことでは無い。
うーんリヴァイがなかなか元気にならない。精神的なものだろうか?
ごめんなぁ、お兄ちゃんコミュ障だからさ、お前を言葉で励ますことは出来ないけど食料だけは持ってきてやるからな。
未だにリヴァイには懐かれてないが、まぁ、いつかは飯で釣れるだろう。
それよりもこの身体の性能が凄い。
なんか歳の割にめちゃくちゃ機敏に動けるし力も強かった、本当に人間か?
ケニーとか言うおっちゃんが来た。
なんだ…てめぇ…?
食料を取られるかと思って威嚇してしまったがどうやらママンの関係者らしい。これから俺たちの面倒を見てくれるようだ。
まぁ過去のことはお互い水に流そう!
これからよろしく!(気さくな挨拶)
【悲報】ケニーはヤンキーでした。
ケニーとヤンキーって語感が似てるよね。
ちゃんとした大人だと思ったケニーはなんと喧嘩もするしカツアゲもする野蛮人だった。
基本的にケニーが喧嘩をふっかけるが強いからほとんど負けない。余計にタチが悪いね。
ケニーが喧嘩しているのを黙って見ていると俺たちにも加勢するよう言ってくる。
え?俺たちもやるの?まだ幼児だぜ?
しょうがないにゃあ…(建前)
イィヤッフゥゥゥウウウ!俺TUEEEEの時間だぜぇぇえ!(本音)
当然俺は大人に勝てる訳もなくボコボコにされた。
ケニーにつられて町中の人をボコボコにしたりされたりする毎日。
怖がっていたリヴァイもようやく今日参加してきた。
けど生まれて初めて喧嘩するリヴァイはまだヘナチョコだ。
ガッハッハッ!お兄ちゃんには勝てまい!
リヴァイにいい所を見せようと張り切ってオッサン達をボコボコにしようとしてボコボコにされる毎日。
その合間にケニーにはナイフの握り方だとか偉くなりたきゃ強くなれだとか色々教えこまれた。
ほとんど忘れたので勘で動いている。
あれから数年
ケニーとの日々も板に付いてきた頃
ケニーはふらっとどこかに消えた。
まぁ何となくあの人はずっとこのままじゃないとは思ってたから俺はそこまでの衝撃じゃなかったけど、リヴァイは違ったらしい。
父親みたいに思ってたのかなぁ…
俺がそうしみじみと思っていると急にリヴァイに掴みかかられる。
え?ケニーはママンの何だって?俺も知らんよ。いやマジマジ。
けどなんか引っかかるんだよなぁ。
ケニー…ケニー…うーん分からん(思考停止)
数年後
リヴァイがファーラン君とかいう子を拾ってきた。
ダメです!戻して来なさい!うちでは飼えません!
そう言おうと思ったけどコミュ障なので多数決には勝てなかったよ……
ファーラン君が来て数日。俺は絶賛困っていた。
おいおいファーラン君と喋れねぇんだけど!ファーラン君はグイグイ来るが俺が喋れない。やめてくれよ…陽キャがグイグイ来ると陰キャは喋れないんだよォ…
労働なんて崇高なことがケニー仕込みの俺達に出来るはずもなく。
俺とリヴァイはここ数年物取りで生計を立てていた。
高そうなものを盗んで売る、それだけだ。
そこにファーラン君も入ることでついにトリオになった俺たちはいつの間にか地下街の人間から盗賊団と呼ばれるようになっていた。
なにそれかっこいい……(恍惚)
何?立体機動装置?なんじゃそりゃ?
リヴァイが憲兵達からヘンテコな装置を盗んできた。
そんなんで何ができるんだよ…どうせ大したことじゃないだろ、お兄ちゃんはもう寝るよ。
なんて思っていたがしかし、ヘンテコ装置は見た目に反して超かっこよくスタイリッシュだった。
ピュンピュン飛び回るリヴァイを見て久しぶりに興奮したよね。
こんなに興奮したのは前世でプ〇キュアを見た時以来だ。
立体機動装置をじっと見る俺に気がついたリヴァイが俺にも欲しいか聞いてきた。
俺は勢いよく頷く。
するとリヴァイが翌週には新しい立体機動装置が用意してくれていた。
あざマスっ!!
リヴァイサンタに感謝しつつ俺は立体機動装置を使ってみる。
想像以上に早く動けて爽快だった。
数週間後にファーラン君の分の立体機動装置も揃うことで俺たちの盗みの効率は以前の数倍に跳ね上がった。やったね!
イザベルと言う女の子が窃盗団に入った。
どうやら追われていた所をリヴァイが保護したらしい。
あまりにも男らしいその理由に俺はリヴァイに惚れるかと思った。
だけど俺に女の子は早すぎるよ…!
今世じゃママンと話した(泣き声)ぐらいだぜ。その俺が女の子と話せる訳もない。
やめてくれよぉ……ファーラン君といいイザベルちゃんと言いあっちはグイグイ来るが俺が話せない。二人とも陽キャ過ぎんよォ
リヴァイが妙な依頼を受けた。
どうやら調査兵団とかいう組織の不正の書類の入手と誰かの暗殺が依頼内容らしい。
達成出来れば地上に住めるということでリヴァイは依頼を受けたようだ。
憲兵団の人達にはいつも喧嘩を売ってるので俺は楽勝だと思ってた。
あいつらトロいしね。
調査兵団だかなんだか知らねぇが俺たちの流儀をその身に叩き込んでやるぜぇい…フェッフェッフェ
なんて思っていたのも数日前。
許してお兄さん!!(迫真)
調査兵団は予想以上に強かった。
俺とリヴァイだけなら何とかなっただろうけどファーラン君とイザベルちゃんが捕まった時点で俺たちの敗北が決まった。俺は内心焦る。
やばいやばいやばい死ぬぅ!!
散々犯罪行為を犯してきたんだ、まず間違いなく軽い罪ではないだろう。
とりあえず媚び売って大人しくしたら許してもらえないかな。
ボク、ワルイハンザイシャジャナイヨ(チラッチラッ)
あぁああ!リヴァイが痛めつけられてる。
後でお兄ちゃんが慰めてやるからな。(義務感)
どうやら俺たちのことを見逃してくれるらしい、その代わりに調査兵団に入れと言われた。
おぉまじかよ。
つまり働けってこと?就職?就職するの?嫌だぁぁぁぁ…めんどくさいぃ…
前世での嫌な記憶が蘇る
だが俺に拒否権はなかった。
諦めて社会人になる決意をする。
俺もついに就職かぁ大人になるってつれぇなぁ…
リヴァイ達と一緒に地上に来た。
外の世界すげえええ!!
太陽も雲も空までもがあるぜ……世界はやっぱり広いなぁ…
だがそれ以上に俺の興味を引くものがあった。
馬だ。
お馬さんはかぁいいなぁ…(デレデレ)
俺前世も含めて生まれて初めて馬に触ったよ。感動しながら馬と戯れる俺。
可愛いなぁ…こいつ…
馬の世話とか大変とか聞いてたけどこいつらへの愛しさで屁でもなかった,。
あと散々脅された壁の外の巨人もそんなに強くなかった。
なんか立体機動装置でシャッと行ってスパン!って感じで簡単に倒せたよ。
この身体さまさまだな。
もう俺にとっちゃぁ壁の外なんて散歩よ散歩(イキリ)
そんな風にのほほんと調査兵団にいる時間を楽しんでいるとリヴァイが次の壁外調査でエルヴィン団長を暗殺すると言ってきた。
おいやめろ!せっかく遊んでるだけで美味い飯が出る職場を手に入れたのにそれを手放す気か!?俺は必死にリヴァイを止める。
俺はまだ馬と離れたくない。
それに言っちゃあ悪いがあの依頼主、悪人の匂いがするんだよなぁ。
まぁ、8割型顔で決めてるけど。残り2割は勘だ。
人の印象は顔が9割だから…(矛盾)
壁外調査の最中。リヴァイがついにエルヴィンの元へ暗殺に行くらしい。
本気でやめろォ!俺はまだここにいたいぞぉ!!なんならしがみついてでも止めてやるぞぉ!そんな風に恥を捨てて必死に訴えかけたらリヴァイも分かったのか今回は諦めてくれた。
俺は何度でも止めるぞ。
それにしても……
俺は内心安堵する。
危なかったぜ……リヴァイがいなくなったら二人と間が持たないところだった…コミュ障には辛い世の中だ。
霧がでて来た。
あれ?リヴァイ達はどこに行ったんだ…?いつの間にか俺はリヴァイ達とはぐれていた。
俺はリヴァイ達を探す為に馬を走らせる
おーい!リヴァーイ!!どこだ〜!
迷った(迫真)
何となく遠くでリヴァイが呼んでる気がするが気のせいだろうか…
お兄ちゃんがいなくて泣いてなければいいが…
リヴァイなら大丈夫だと思うが帰ったら一応慰めてあげよう。
まぁ、任せろって!すぐ戻るからなぁ!リヴァイ!
俺が勘で馬を進めていると目の前に5体の巨人がいた。おいおい、マジかよ。
一度に5体の巨人なんて初めて戦う。
まぁでも俺にはモーマンタイ。俺にとってはちょちょいのちょいよぉ!
巨人を倒したあと近くにリヴァイがいたので近寄る。
うりうり、お兄ちゃんがいなくて寂しかったかぁ?
寂しかったよなぁガハハ!
しかし次の瞬間俺は絶望の淵に立たされる。
【悲報】帰ったらリヴァイ達以外の人が全滅していたんだが?
おいやべぇぞ!
こんな失態見つかったら首チョンパ確定だァ……迷ってましたなんて冗談にもならねぇ。
どうしよぉ…
俺は内心で泣き言をこぼす。
俺はまだ調査兵団にいたい。そのために何をするべきか俺は考える。
どうにか謝って許して貰えないかなぁ、ダメかなぁ、上目遣いで何とかならないかなぁ。
そんな風に考えていたらエルヴィン団長が来た。
やべぇ!直ぐに謝らないと!
俺はすぐさまエルヴィンさんに謝ろうとする。
謝罪は速度だってじっちゃんも言ってた。
俺はエルヴィンさんの元に駆け寄る。とにかくスライディング土下座をしよう。1番かっこいい謝り方だってばっちゃんも言ってた。
その時だった
うおっと。
なんと俺は抜かるんだ地面に足を取られて変な体勢になってしまった。
スライディング土下座を中途半端で完成させた俺はその体勢でエルヴィンさんの元に着く。
みんなの沈黙がイタい……なんだあの体勢は?とか思われてるんだろうか…
もういいや!早さが大事なんだ!届けこの思い!怒らないで!!
そう思いその体勢をキープする俺。
するとリヴァイ達も一緒に謝ってくれ出した。
俺はなんていい弟を持ったんだ(しみじみ)
4人で謝ったからなのかエルヴィンさんも許してくれた。
やったぜ。
リヴァイside
生まれた時から一緒にいた。
同じ屋根の下で暮らして、同じ飯を食っていたが俺にはこいつがてんで理解出来なかった。
何故なら物心ついたときからこいつは喋らなかったし、俺にベッタリだったからだ。話しかけてもほとんど何も答えない。にもかかわらず付いてくる。
本当に不気味な野郎だと思っていた。しかし、それでも俺の唯一の肉親なのは確かだった。
あの日。
母さんが死んで、 俺たちにはもう何もないと思っていた。
俺はあそこで死ぬと本気で覚悟も決めていた。
けどあいつはそうじゃなかったらしい。次の日からどこから手に入れたのか食料を持ってくるようになった。
毎日毎日、ボロボロになって食料を持ってくる。
俺が食わねぇと意地でも食わねぇから結果的に俺はあいつに助けられた。
今でも覚えている。
ケニーが初めて来た時、あいつは歯をむき出しにしてケニーを威嚇していた。
俺に危険が及ぶと思ったのか。それとも母さんの遺体をどうにかされるのを危惧したのかは知らねぇが、俺はあの時初めてあいつの感情らしい感情をみた。
いつも見ている何考えてるか分からねぇ奴じゃない。俺は初めてあいつを一人の人間だと認識した。
ケニーの面倒になってる間、俺達は毎日のように喧嘩した。
基本的にケニーがふっかけて喧嘩になる、大人しく見ているとケニーは俺たちにも参加するように言ってきた。
俺は初め参加しなかった。なぜって?ほとんど幼児の俺たちに何が出来るって話だ。
あいつは歳の割には強かったが、それでも大人に勝てる訳もなくボコボコに殴られていた。
それでも嬉々として参加するのだから気が狂っているとしか考えられない。
いつだったか忘れたが。
あいつの目を見た。ギラギラした野生の獣みたいな目を。
そしてそれを見て俺も喧嘩に参加するようになった。今だから思うが、あいつの目を見てきっと感化されちまったんだろう。俺も一緒に殴られるようになった。
それからケニーに戦闘技術や恫喝の方法、交渉術、この世界の生き方等を学んだ。自覚はしていなかったが俺はいつの間にかケニーのことを父親のように思うようになっていたのだろう。
だからあの日、いなくなったケニーを見て俺はあいつに本気で問い詰めた。
あいつなら何か知ってる気がしたからだ。
「ケニーは一体何者なんだ…!母さんのなんなんだ…!知ってることを全て話せ」
胸ぐらを掴んで詰問するがあいつは首を振るだけで何も話そうとしない。
いつもそうだ。
こいつは喋らない。もしかすると喋れるのかもしれないが俺は聞いたことがない。
意思疎通はこいつがたまに発する「あ」だか「う」だかの言葉とジェスチャーのみ。本当に人間かこいつは。少なくとも獣と言われた方がまだ納得できた。
数年後。俺がファーランを連れて来た時、あいつはなかなかファーランを受け入れようとしなかった。
ファーランが話しかけようが何をしようが完璧に無視を貫いていたのだ。あいつは喋れねぇが反応がないわけじゃない。
間違いなくあいつの意思で無視をしていた。
だが、一緒に仕事をする内にようやくファーランを仲間と認めたのだろう。
あいつはファーランに対しても何かしらの意思疎通を図るようになった。
俺たちが盗賊団として活動を始めたころ、憲兵のクソから立体機動装置を手に入れた。
初めに憲兵から奪い取ったものをあいつに見せた時はまるでこれを何に使うのか理解していなかった。
憲兵達が使っているのを見ているはずだが、まぁ忘れたのだろう。やはり獣並の知性だな。
しかし、俺が飛び回っているのを見せてやるとまるでガキみてぇに目をキラキラさせやがる。
俺がケインに立体機動装置が欲しいか聞くと嬉々として頷いた。
それを見た俺は翌週には横流しされてる立体機動装置を手に入れてやった。
あいつが楽しそうに立体機動装置で遊んでいる。
縦横無尽に空を駆け抜けるあいつは俺よりも疾く、巧かった。
ファーランの分の立体機動装置も手に入れて俺たち盗賊団の名が売れ始めた頃。
イザベルを仲間に引き入れた。
きっかけはまぁあれだったが俺たちにイザベルはよく馴染んだ…あいつ以外は。
ファーランの時もそうだったがイザベルの時はそれよりももっと長かった。
一度俺はイザベルに相談されたことがある。どうすれば奴が心を開くのか。仲間として認めてもらえるのか。
俺はあいつは獣だから時間が解決すると言っておいた。
現にイザベルとの仕事をこなし、あいつはイザベルに心を開いた。
地上に住んでるお偉いさんから俺たちに依頼が来た。
調査兵団団長の暗殺に不正の書類の入手。
胡散臭ぇ野郎だったが、俺たちが地上に住むためにその依頼を受けた。
それから数日後。俺たちは調査兵団から襲撃を受けていた。
健闘したがイザベルとファーランが捕まり、俺たち兄弟も捕まってしまった。
今思えばあいつは捕まったのに酷く大人しかった。奴なら最後まで抵抗してもおかしくはないのに。
もしかしたら獣の本能で負けを悟っていたのか、それともエルヴィンにその頃から惹かれていたのか。
結局俺たちが調査兵団に入ることになってもあいつは拒否反応を起こさなかった。
あいつにとって調査兵団の訓練は苦でもなかったのだろう。
座学は俺が頼んで免除して貰った。普段のあいつを見せればエルヴィンも納得した。
休みの日は一日の半分を馬と過ごしたりしながら、あいつはあいつで外を楽しんでいる。流石に馬くせぇのは勘弁してもらいたかったが俺が洗うことで何とかした。
それでいいのかと思うかもしれないがエルヴィンの不正の証拠を集めるにはあの獣は知能が足りなさすぎる。
それにあいつが警戒も何もしないことで調査兵団の兵士たちが警戒を緩め俺たちの仕事がやりやすくなったのも事実だ。
そしていよいよエルヴィン暗殺の日。
壁外で俺と別れる時、あいつは猛烈に嫌がった。
今までも嫌がってはいたが、今度のはその比ではない。
最終的にはあいつにしがみつかれ、今回のエルヴィン暗殺は中止することにした。
まぁまた次がある。俺はそう思うことにした。
あいつがどこかに行く。
霧が出始めたと思ったら急にあいつが俺たちとは別の方向に進み始めた。
あいつに懐いた馬はあいつの命令を忠実に聞き、あいつは霧の中に消えていく。
それに俺はケニーが去った時を思い出し。叫んだ
「行くなぁぁぁあああああ!!!!!ケイィィィイイイン!!」
だがあいつはどこかに行ってしまった。
呆然とする俺たちだったが直ぐに周りの様子がおかしい事に気づく。
ーー周りの連中が死んでる…!?
よくよく見ると近くに一体の巨人がいた。どうやら霧に紛れていたらしい。
俺たちと一緒にいた班の連中は既に死んでいる。
まさかあいつ…!逃げたのか!?
俺の脳内に嫌な妄想が広がる。
雨の中
俺は馬が滑り落馬する。
どうやらここら一体がぬかるんでいるらしい。
イザベルとファーランも落馬していた。
俺は腹を括りすぐさま戦闘態勢に入り二人にも指示を飛ばす。
「俺が殺す!お前らは引きつけろ!」
俺たちは辛くもその巨人に勝った。
どうやらイザベル達が落馬した時、少し足を痛めていたらしい。
庇いながらの戦闘は骨が折れた。
しかし……俺がいなかったらと思うとゾッとする。
俺が回想していると、いなくなったケインがいつの間にかそばにいた。
霧は既に晴れている。
「お前……!!!」
怒鳴ろうとした時、ようやく周りの巨人に気がついた。
どうやらケインは巨人との戦闘でここまで来たらしい、奴が来たであろう方向に目を向けると多数の巨人が死んでいた。
ケインが頭を擦り付けて来る
俺はそれを受け止めながらこの状況を分析し。全てを理解する。
どうやら俺はまたこいつに助けられちまったらしい…
「そうか……よくやったケイン」
そうケインを労ってやる。ケインも嬉しそうに声をあげる。
俺とケインが戯れていると馬の足音が聞こえてきた。
「エルヴィン…」
そう声をかける俺の脇を何かが横切った。
……なんとケインがエルヴィンの前に
「ケイン……お前……何をして……」
獣みてぇに懐くのに時間のかかるケインにとってこれは異常だ。
しかし、俺は直ぐにケインの意図に気がつく。
ーーそれだけの男ということか…ケイン
エルヴィンは忠誠を誓うに足る人物、こいつは俺にそう伝えたいのだ。
今回ケインの判断を無視して俺がエルヴィンを殺しに行っていたら。
ケインが巨人を見つけて殺していなかったら。
こいつはいつも選択を間違えない。
そのこいつが跪いている。
俺にもエルヴィンに忠誠を誓えということなのか。
ケイン…。
こいつは答えない、ただその有り様を俺に見せるだけだ。
そうか……ならば………
俺もエルヴィンに跪く。
俺はお前の判断を信じよう。
その瞬間俺の体はエルヴィンを主と定めた。そんな気がした。
「こいつが認めたんだ。お前に忠誠を誓おう、エルヴィン」
「私らは兄貴に付いてくだけだ」
「あぁ、俺もだ」
こうして俺たちは改めて調査兵団になった。
幼児で強いのはおかしいやろ!ってことで修正。
何となく書き方が分かってきたので文章も前よりはしっかりしているはずです。
これからはこちらで書こうと思っているので更新を待ってくれていた方。
申し訳ないです。