投稿頻度が落ちると言ったな…あれは嘘だ(迫真)
修正だけなら早く終わるので最新話までポンポン行きたいと思います。
短編では3000文字と少なかったのが5000文字まで膨らみました。
どれだけ適当に書いてたんだ…(戦慄)
感想があると嬉しいです。
調査兵団には番犬と呼ばれる人がいる。
私の名前はイルゼ・ラングナー。
最近入団を果たしたしがない調査兵団員だ。
私は小さな頃から手記を嗜んでおり、日記や絵を書いていた。
訓練生時代は訓練生間の恋愛を書き留めるのが趣味であったし、調査兵団に入ったのもこの好奇心が疼いたのが主な理由だった。
そして未だ調査兵団歴の短い私の最近のマイブームは調査兵団員のプロフィールをまとめることである。
仲良くなった人のプロフィールをまとめ始めたのがきっかけだ。
噂に聞くエルヴィン団長やリヴァイ兵士長の情報をまとめている時、私ふとは彼についての情報がほとんどないことに気がついた。
ケイン兵士長補佐官。通称は番犬
調査兵団においてリヴァイ兵長との二枚看板となっている彼。
ほとんどの団員が彼と話したことがなく情報と呼べる情報がない。
そんな彼について興味を持った私はさっそく調べてみることにした。
手始めに私の班で1番在歴が長い先輩に聞いてみる。
先輩はどうやら自分の立体機動装置の点検をしているようだ。
「あぁ?ケイン兵士長補佐?」
先輩は怪訝な表情で聞き返す。
そんな先輩に私は事情をぼやかして説明し、彼について詳しく聞く。
「はい。先輩ならなにか知ってるかと思って」
初め先輩はなんとも言いづらそうにしていたが、私がそこをなんとかお願いすると渋々話してくれた。
「あ〜そうだな、話したことはねぇが実際に見たことなら何度もあるな。まぁ、つっても俺はほとんど何も知らねーぜ?ただ俺が感じたあの人は、なんつーか……」
そこで一度話を区切り、先輩は言葉を選ぶように次の一言を吐いた。
「そう、本当に野生の獣みたいな人なんだよ」
私は意味が分からず聞き返す。
「獣?それはどういうことでしょう?」
先輩は言葉にし辛そうに話す。
「お前も会えば分かると思うが、あの人は喋らないしコミュニケーションもほとんど取らない」
そこまでは私でも知っている有名な話だ。
ケイン兵士長補佐官は話さないし、誰かに話しかけられても反応をほとんど返さない。
ただ親しくなれば反応を返してくれるようで、昔から一緒に居たと言われているファーランさんやイザベルさん、そして一部の兵士とはコミュニケーションを取っている。
ーー確かに話さないなら獣と言えるかもしれない
私がそう思っていると先輩は続ける
「でもな。俺が獣だと思うのはそこじゃない、1番はあの人の纏う雰囲気なんだよ」
「特に巨人を殺す時なんて本当にやばかったなぁ」
そうしみじみと先輩は言う。
なんとも腑に落ちない説明だ。
「まぁ言っても伝わらねぇと思うがお前も会えば分かる。そういう人だ」
そう言って先輩は立体機動装置の整備を再開する。もう話すことはないと言わんばかりに。
よく分からなかった私は先輩の言葉を聞き、実際に彼と会うことにした。彼に会うには厩舎に行けばいいとの話だ。
厩舎とは馬を飼う大きな小屋だ。
どうやら彼は暇があれば厩舎で時間を潰しているらしい。
厩舎はとても大きい。万が一にもストレスで馬が死んでしまわないようにという配慮だ。
何故そこまでするかと言えば答えは簡単だ。
壁外調査をするにあたって馬は必須といっても過言ではないからだ。
巨人に追われた時、馬がないと逃げきれずに死ぬ。
馬の調子が悪いと死ぬ。
馬に懐かれず暴れられても死ぬ。
そういう存在だ。
よって団内での馬の扱いは非常に気を使う。
もし馬が人に懐かなくなってしまえばそれこそ一人の命を失うことになるからだ。
私は厩舎に入る。ズラっと並んだ馬。
私は奥に奥に歩いていく。
しばらく歩いて行くと彼を見つけた。
身長は190センチ程度。髪は目元を隠すように長くボサボサだ。
そんな彼は何百頭という馬と一頭一頭コミュニケーションをとっている。
基本的には自身の馬は自身で管理するものだが彼は自身の馬だけではなく他の馬ともコミュニケーションをとるらしい。
彼に近づき話しかける
「失礼します、ケイン兵士長補佐。お話を伺ってもよろしいでしょうか?」
「…………………」
ケイン兵士長補佐は喋らない。しかし、彼と親しくするイザベル先輩が言うには仲間と認められれば反応が帰ってくるようになると言うことだった。
彼は一旦動きを止めこちらを見つめてくる。
前髪で普段は見えないその瞳に見つめられて、先輩の言っていたことが少し分かった気がした。
綺麗な黒い目だった。まるで赤子のような、もしくは野生動物のようななんの穢れもない目。
私はしばし時を忘れて魅入ってしまう。
すると彼は私に向けていた目を逸らし馬の世話を再開する。
ここにいてもいいということだろうか?
私はそう解釈することにした。
それから数週間、私は訓練の合間を縫って彼と一緒に馬の世話をするようになった。
その間、私は時間を置いて彼に話かける。
まだ反応は帰ってこない。
しかし根気強く接していればいずれは反応を返してくれるだろう。
彼と一緒に馬の世話をしている間も彼の情報を求め続ける。
曰く、彼は調査兵団に入ると初めに受ける座学の訓練を免除されたらしい。
私達調査兵団は安全な中継場所や巨人の多く出現しやすい位置、それと非常時に集まるポイントなどを頭に入れておく必要がある。
外では何があるか分からない。
簡単な周辺状況から何時でも自身の場所が分かるよう最初に出来るだけ詰め込まれる。
それが彼は免除された。
どうやらリヴァイ兵士長のお言葉で
「奴にこれを理解するほどの頭はない、それに、こいつは地形が分からなくなっても1人で帰って来れるし、帰って来なかったら野生に帰る」
だそうだ。エルヴィン団長も特例としてこれを認めた。
曰く、彼は巨人に襲撃される位置が分かるそうだ。
彼の壁外調査での動きははっきり言ってイレギュラーであるらしい。
しかし、彼は何故かは分からないが巨人に襲撃される位置が分かるらしく、多くの団員がその命を救われているらしい。
1度エルヴィン団長が彼にそのことを尋ねようとしたことがあるらしいが、結局分からずじまいで今は彼の遊撃を許可しているらしい。
~~その時の一幕~~
薄暗い部屋でリヴァイ、エルヴィン、ケインが向かい合っている
エルヴィンが言葉を切り出す。
「ふむ。報告を聞くに……君は巨人の襲撃位置が分かるのかい?もしそうであるなら我々にも知っている情報を提供してもらいたい」
エルヴィンがケインにそう聞く。
最近の調査兵団はどこかおかしいと思っていた。
壁外調査に出ると人は死ぬ。これは、調査兵団においては当たり前のことだ。
しかし、最近は死傷者が明らかに少ない。
出ていることには出ているが、その数は前年度は比較にならない。
私の発案した陣形によるものかと思ったが、どうもそうではないらしい。
ーー彼だ
エルヴィンはそう判断した。
報告書を見るにどうやらここ最近は彼に助けられているものが多いようだ。
これだけの数だ。偶然で切り捨てられるものでは無い。
そう思った私はこうして彼と話す機会を設けた。
「………………(フルフルフル)」首を横にふる
彼は否定する。
しかし私は追及する。いや、追及しなければならない。
もしかしたら彼の力が人類の希望となるかもしれないからだ。
「なら何故君は団員が襲われる現場にいつも居合わせることができるんだ?君に命を救われた団員は大勢いる。
中には霧が出ていたときに助けられた団員もいるということだ」
「そういえば君はリヴァイと初めて壁外に行った時も霧の中で多数の巨人を討伐していたね」
「何故そんなことが分かる?なにか巨人が襲いにくる前兆のようなものがあるのかね?それともまた違ったことで判断しているのかい?」
「特殊な音でも聞こえるのか、それとも君にしか見えない何か特殊なものがあるのか…方法は分からないがなにかあるんだろう?偶然と言うには数が多すぎる」
そう、私はその方法が知りたい。
巨人に対抗出来るその方法を。もしかしたら彼の異常な強さと関係があるのかもしれない。
私は彼に提案する。
「…ここはひとつ、我々人類のためにその方法を教えてくれないだろうか?」
しかし彼は首を振るだけだ。
「…………………(フルフルフル)」
私は再度彼に確認をとる。
「そうか………本当に教える気はないのかね?」
「…………………(フルフルフル)」
私は諦めきれない。
何か答えられない理由でもあるのか、それともそういう制約なのか。
「なにか教えられない理由でもあるのかい?」
「…………………(フルフルフル)」
しかし彼はそれすら否定する。
ーーなら何故……
彼の個人的な理由で教えたくないのだとしたら。
ーーそれは人類にとって許される行為では無い。
エルヴィンは覚悟を決める。
「ならば仕方ない」
ーー教えたくなるようにしなくてはならないか
すると今まで黙っていたリヴァイが動く。
「おいエルヴィン」
「てめぇ今何を考えた?……もしテメェが今考えたことを少しでもこいつに実行してみろ……俺はテメェを殺す」
リヴァイがエルヴィンの首元にブレードを突きつける。
「しかしリヴァイ、彼の力は人類にとって大きな1歩になる。それを見逃せと言うことか?」
しかし私もそう簡単には諦められない。
彼は何か私達が知らないことを知っている。それを私一人の命で知ることができるのなら…。
私がそう考えているとリヴァイが言葉を放つ。
「そうだエルヴィン、俺はそう言っているんだ。それにこいつの力は恐らく常人が理解できる感覚じゃねぇ。
壁が壊された時もこいつは何かを俺に伝えようとしていた。
何キロも離れた状況を察知できる力なんて聞いたところで理解出来るはずもねぇだろ。こいつの力は有用だ、それ以外の意見は必要ねぇ」
「ふむ………」
私は考える。ここで無理に聞き出すことのメリットとデメリットを。
最悪人類の双剣を両方失うことになる。
もし聞き出せたとしても、それがリヴァイの言うように第六感的な感覚ならばメリットは少ない。
刹那のうちに思考を巡らせた私が下した判断はここで諦めるということだった。
エルヴィンは両手をあげる。
「よく分かったリヴァイ。君がそういうならこの話はここでおしまいだ。団員にもそう通達しておこう」
私はケイン兵士長補佐官を見る
「悪かったねケインくん、ただひとつ言わせてもらうと、私は君の力に敬意を持っている。ただその一端が知りたかっただけの愚かな人間なんだ。許してくれ。そして
…これからもその力を人類に役立ててくれ。」
そう言って私は頭を下げる。
「…………(ぶんぶんぶん)」首を縦にふる
どうやら彼も許してくれるようだ。
~~その時の一幕終わり~~
曰く、リヴァイ兵士長に髪を洗ってもらっているらしい。
なんでもいつも厩舎にいるケイン兵士長補佐の匂いが気になり水浴びを強要したが洗い方が雑であったためリヴァイ兵士長が洗うようになったとか。
曰く、ケイン兵士長補佐の髪をリヴァイ兵士長が切ろうとしたところ前髪を目元が見えるようにすることを嫌がり渋々リヴァイ兵士長が認めたこと。
曰く、彼に恩返しがしたい団員達がプレゼントをあげようとしたが受け取ってもらえず、ファーラン先輩とイザベル先輩に頼んで渡してもらったこと。
曰く、部下が出来た時に最初は班員を認めず厩舎に浸かりきりになってしまったことなどなど調べていくうちに彼のことが分かってくる。
ーーリヴァイ兵士長が異常に出てくるな…
私はそう思った。
その疑問を解消するためにケイン兵士長補佐官とコミュニケーションが取れる数少ない兵士の一人であるペトラ先輩に話を聞く。
すると衝撃の事実が判明した。
「え?なんでケイン兵士長補佐官をリヴァイ兵長があんなに構うかって?」
「はい」
私はそれが気になって気になって夜も眠れない。
「あぁ……そう、あなたまだ知らないのね」
ペトラ先輩はそんなことを言う。
知らないとは何なのだろうか?
「実はケイン兵士長補佐官………リヴァイ兵長の双子のお兄さんらしいのよ」
「え…ぇえええええ!!!!」
私はそんな衝撃の事実に叫び声を上げてしまう
「まぁ無理ないわよね、私も最初はこれを聞いた時凄いびっくりしたし」
「ほ、本当なんですかそれ!」
私は信じられず確認をとる
「リヴァイ班のイザベル先輩が言ってたから間違いないわ」
ーーは、はぇ……
そんなふうに情報を集めながら厩舎で彼と一緒に馬の世話すること数週間。
今日やっと彼が反応を返してくれるようになった。
「あの…ケイン兵士長補佐。これ食べますか?」
それは私が持っている街で買った食べ物。最近見つけて買った焼いたリンゴだ。
少し高かったがまぁいいだろう。食べ物で彼との仲を深められるなら安い出費だ。
「……………(こくん)」
今までほとんど反応のなかった兵士長補佐がやっと反応を返してくれた。
もぐもぐ食べるケイン兵士長補佐を見て少し和む。
なるほど。ケイン兵士長補佐は食べ物が好きなのか。
私は手記にまた1つ新しい情報を書き足した。
早く最新話書きたい……書きたい……
そういえば皆さんはグンタさんは好きですか?
このままだと死んでしまうのですが生きていて欲しい方がいれば、生かしてもいいかなと思います。
女型の巨人襲撃の際、リヴァイ班を誰も殺せないと流石にアニが無能すぎるので今のところはそこで殺す予定です(無慈悲)
感想等でお伝えください。