リヴァイの兄   作:極まった凡夫

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今回はリヴァイの「家族への思い」を象徴する話です。
色々ありますけどやっぱりリヴァイは優しいですからね笑

感想があると凄く頑張れます。
最新話まで出来るだけ早く行きたいですね…


兄弟喧嘩

リヴァイside

 

俺たちが調査兵団に入ってから約1年の時が流れた。

あの日、霧の中で俺たちを救ったように、あいつは今も調査兵団員の命を救い続けている。

 

どういうことか分からねぇと思う、最初から説明しよう。

 

 

初めは陣形がなかった頃は気づけなかった奴の異常性がエルヴィンが対巨人用長距離索敵陣形を作った時に顕著になったことからだった。

 

 

索敵陣形を初めて実戦投入した時のことだ。

 

壁外で馬を走らせていると、いつの間にかやつが班から消えていることが分かり、俺たちは困惑することになった。

 

「一体どこに行ったんだあのバカは……!!おい、誰でもいい、あいつを見てねぇのか…!!」

 

俺は叫ぶ。

今まで壁外調査をしていてこんなことは初めてだったからだ。

 

ーークソッ!!どこに行ったんだ!?

俺は内心焦る。

 

「そ、それが我々も目を離したところいつの間にか消えていました…」

「すまねぇ、実は私も……ケインの兄貴、一体どこ行っちまったんだ…?」

「すまないリヴァイ。俺も目を離した隙に…」

 

ファーランもイザベルも他のやつも誰一人やつがどこに行ったか見ていなかった。

これに怒ることは出来ない。現に俺もやつを見失ったからだ。

 

ーーどこをほっつき歩いてるんだ……!

 

しかし俺は一旦冷静になる

壁外では冷静さを欠いた奴から死んでいく。

 

ーーそうだ、落ち着け……やつならそうそうに死ぬことはない

 

しかしやはり俺は不安に駆られる。壁の外では何が起こるか分からない、最悪ケインが死ぬがここで陣形を崩し探しに行く訳にはいかない。

俺たちの勝手な行動でせいで大勢の団員の命を危険に晒すことは出来ないからだ

 

ーーどこかの班に合流でもすればいいが…

その時の俺はそう願うことしか出来なかった。

 

 

その後、俺たちは無事に補給ポイントに着いた。

俺は補給を他の団員に任せケインを探す。

 

俺がケインを探している歩いていると一つの集団を見つけた

 

ーー何をしているんだ…?

 

俺は疑問に思いその集団に近づく。

 

近づくとそこにケインがおり、多くの団員が感謝の言葉を贈っていた。

 

俺はケインが生きていたことに安堵しつつ、そこに向かう。

 

「おいお前たち、一体全体どうしてこのバカに感謝してるんだ?」

 

そう言って俺はケインを叩く。

すると一人の兵士が俺に報告してくる。

 

「リ、リヴァイ兵士長!お疲れ様です!この度私たちはケイン兵士長補佐に命を救われ、感謝を述べていた次第です!」

 

感謝?命を救った?どういうことだ。

俺は他の兵士にも聞く。

 

「おい、そうなのか?」

 

「は、はい!我々第12班はこの度!奇行種に襲われていたところをケイン兵士長補佐殿に救われました!」

 

それを聞いて納得した。どうやらケインはあの時こいつらを助けに行ったようだ。

 

「そうか…どうやら嘘じゃねぇみたいだな…」

 

俺はケインを見て労う。気に食わねぇが団員の命を救ったのは間違いねぇ。

 

「ケイン、良くやってくれた」

 

俺がそういってもケインは何も反応を返さない。俺は少し怪訝に思うが直ぐに納得する。

あぁそうか…まだこいつらは認めてないからか。

俺は集まった団員を解散させる。

 

「お前らもういいぞ、こいつは俺が回収する。ケイン、お前は確かに仲間の命を救ったがそれとこれとはまた別の話だ。こい」

 

俺はケインを引き連れて俺達の班の補給拠点に戻る。こいつが生きていたことを他の奴らにも伝えてやるためだ。

ケインは何も言わずに着いてくる。

しかしどうやらこいつは俺たちにどれだけ心配をかけたか分かってねぇようだ。

 

「フンッ!!」

 

戻る最中に俺はケインを殴る。

 

ケインが勝手な行動をしたのは一年前のあの日を合わせるとこれで二度目だ。

だが俺の対応は1年前とは大きく違う。

 

あの時俺はケインを殴れなかった。

俺はこいつの行動に全てを委ねてしまったのだ。あの時の俺は何も考えていなかった。

 

だが……壁外調査で仲間が死んでいく中で俺は明確にイメージしちまった。

こいつが死んで、片腕だけで俺の前に現れる様を。

無惨に死んでいる様を。

 

 

だから殴る。今度はこいつの行動はきちんと抑制しなきゃいけねぇ。

 

「おいケイン、てめぇ…自分がしたことをよく分かってんだろうな?

今回上手くいったから良かったなで済むわけねぇだろ」

 

ケインは黙っているが心なしか落ち込んでいるようにも見える。

 

「テメェがしたのは明確な規律違反だ、お前には何が見えてるか知らねぇがここは壁の外だ。

お前が対処出来ねぇ巨人がいつ出てくるか分からねぇ、なにかの事故で死ぬかもしれねぇ。

巨人以外の脅威だって出てくるかもしれない。それが分からねぇお前じゃないはずだ」

 

ケインは何も言わない、けれどこいつはしっかりと壁の外が危険だと認識しているはずだ。

この1年で…身に染みているはずだ。

 

 

「だからケイン…これからはどこにも行くな」

 

ケインは何も言わなかった。

しかしその目はどこか抗議しているようにも見えた。

 

 

数ヶ月。

俺の予想に反してその後の壁外調査でもこいつの行動は治らなかった。

いつの間にか消えては団員を助ける。

何度言っても、何度殴ってもこいつは止まらなかった。

 

「おいケインテメェ……!!何度言えば分かるんだ…!」

 

調査兵団の宿舎で俺とケインが向かい合う。

 

俺は何度いっても分からないケインを殴り飛ばし胸ぐらを掴みあげる。

やはりケインが抗議の目を向けてくる。

 

「なんだその目は…!どうやらテメェは自分の立場がよく分かってねぇみたいだな…!」

 

俺がもう一発殴ろうとする手をケインが止める。

咄嗟に蹴るが止められる。

今までは殴られるだけだったが反抗してくる。

どうやら殴られる続けるのは我慢の限界らしい。

 

ーーあぁ分かってる、何年一緒に喧嘩してきたと思ってるんだ。こいつの方が強ぇのは分かりきってるんだよ

 

こいつは強い、今まで見てきた中で誰よりも強い。

 

ーーでも…それでも…俺は止めなくちゃならねぇ。それが俺のお前に全てを委ねてしまった俺の、俺自身に対してのケジメだ。

 

ケインがいっそう厳しい目で俺を睨んでくる

その目に俺は腹が立つ。

まるで自身の行為は間違っていないと言わんばかりだ。

 

「なぁテメェ……言いたいことがあるならはっきり言ったらどうだ?」

 

ケインは答えない

ただやはり俺を非難するように見つめてくるだけだ

 

「テメェはいつもいつもそうだ。何も言わずに勝手な行動ばかり…いい加減うんざりしてたんだよ…!お前の行動には」

 

1度距離を離す

 

「ケイン。ケリをつけよう。俺が勝てば俺の言うことを聞いてもらう。お前が勝てば俺からはもう何も言わん」

 

勝算が高いわけではないが無い訳でもない。

何年も一緒にいればこいつの癖も大体見切れてくる。

なんせこいつをこれまで一番見てきたのは…俺だ。

 

 

それから俺たちは殴り合いの喧嘩を始めた。

でかい音を出していたので団員達は気づいてはいただろうが誰も止めに入ることはなかった。

 

数刻後。俺たちはお互いボロボロだった。

今まで何度か衝突はあったがここまでの殴り合いは初めてだ。

 

俺はケインの上にまたがり、殴る

疲れたのかケインは抵抗の意志を見せない。

 

「いい加減……折れてくれ!!」

 

今まで何度も繰り返した言葉。しかし、ケインは一度として首を縦に振らなかった。

 

ーー何故だ…!!

 

「俺は…!!」

 

一発

ケインを殴る。まだ抗議の目を向ける。

 

ーー何故折れない…!!

 

「お前がいなくなる度に……ッ!!」

 

二発

ケインを見る。変わらない。

 

ーー何故そこまで……!!

 

「俺は………!!!」

 

三発

ケインは俺を見るだけだ。

俺はこいつの意思にとうの昔に気づいていた

 

ーーなんでそこまで……!!

 

「俺は………………!!!!」

 

ーー人を助けようとするんだ……!!

 

四発目は、とうとう出なかった。

俺はケインの上で蹲る。

今まで言えなかった本音が自然と出てくる。

 

 

「お前が心配で……!」

 

ーーそうだ、俺はお前がただ心配だったんだ

 

「お前がいつか……死ぬんじゃないかって……!」

 

ーー初めて仲間を見た時に想像した。

 

「お前がいつか……本当に死んでしまうんじゃないかって………!」

 

ーー身体が帰ってくれば幸運な方、全身を食われてどっかに行っちまったやつもいる。

調査兵団ではよくあることだった。

 

「母さんやケニーみたいに……いなくなるんじゃないかって……!」

 

ーーあの日死んだ母さんや、どこかに行ったケニーのように。またいなくなってしまうんじゃないかって…!!

 

「だから頼む……」

 

ーー頼む

 

「俺の前から…居なくならないでくれ…!」

 

ーー死なないでくれ。

 

その時、俺はケインに殴り飛ばされ胸ぐらを捕まれる。

ケインと目が合う。

ケインは今までにないほど真剣な奴の目をしている。

 

次の瞬間。

俺は今日一番、いや、生まれて一番の衝撃を受ける。

 

「リ………………ヴァ……ィ」

 

ケインが言葉を発する。

 

「お前……言葉が……!?」

 

だがその後に続く言葉に俺は絶句する。

 

「ミ…………テ……テ…………ク……レ」

 

リヴァイ見ててくれ

 

 

俺はケインの本気を見た。

ケインの目が物語っている。

 

ーー俺を見ていろ、俺に任せろ。俺はまだ死んでいない。俺は死なない。

 

そんな風に言われた気がした。

俺はその言葉についに負けを認めてしまう。

 

「それがお前の選択か……」

 

俺は根負けした。

 

「分かった、俺が言ったことだ。もう文句はつけねぇ」

 

ーーだが

 

「ケイン、これだけは守れ」

 

「死ぬな……!死ぬことは俺が許さない……!」

 

ケインの決断は聞いた。俺は納得した。

ならもうすることはないだろう。

俺が出ていこうとドアを開けるとゴロゴロ調査兵団の奴らが出てくる。

 

どうやら全員聞き耳を立てていたようだ。

 

「リヴァイ。君の家族愛の深さは見せてもらった」

「リヴァイ……君、凄く優しいんだね。私感動しちゃった」

 

エルヴィンとハンジが涙ぐみながらそういう。

 

「兵長……俺……兵長のこと誤解してました…」

「俺も……兵長があんな家族思いだったなんて…」

「兄貴ィ……俺は死なねぇから……」

 

それに続いて団員のそれぞれが各々の感想をこぼす。

皆一様に涙を流している。

 

「テメェら……………覚悟は出来てるんだろうな………?」

 

 

 

その後全員もれなくエルヴィンまでもがボコボコにされた。

 

 

ケインside

 

なんかいつも迷子になるんですけどもぉ!!

それをリヴァイが怒っている。

いや!しょうがないじゃん!ならちゃんと俺の事を監視するなりなんなりしてよぉ!

そう思っているとリヴァイが殴りかかってくる、理不尽な暴力が俺を襲う。

ふざけんなよォ!?そっちがその気なら俺もやってやりぁ…!

 

その後、数刻殴りあった末にリヴァイを泣かせてしまった。

おぉよちよち。なんてやって貰えると思ってんのかボケェ!!

しょうがねぇ…俺の本気を見せてやるよォ!

よーく聞けよリヴァイ、1度しか言わねぇからな!

 

「俺を見ててくれ」

 

よーしよし、よく言えたぞぉ俺。多少噛んだがまぁ許容範囲内だろう。

これでリヴァイも俺が迷子にならないように見ててくれるだろう。

一件落着だな!

 

 

なんで監視もないし怒ってもくれなくなったんですか?

え?見捨てられた?俺見捨てられちゃった?

やだぁぁああ!!!見捨てないでくれぇええ!!




今までネタを思いついて1、2時間で興奮しながら書いてそのまま投稿してたので、誤字が酷かったのですが。

今回はなんと書き途中で投稿してるところがあり過去の私に愕然としてしまいました笑
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