ハヤテのごとく!~another combat butler~   作:バロックス(駄犬

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7話~想いを忘れないこと~

「はぁ……」

 

ここは負け犬公園。名前に疑問を感じている人もいるだろうが気にしないで頂きたい。 そのベンチに一人の少女がため息をついていた。

 

(どうしてあんな事しちゃったんだろう……)

 

彼女の名は西沢 歩。公立 潮見高校の生徒でハヤテの元クラスメート。 今彼女は自責と後悔の念で深く落ち込んでいた。

 

(いきなり殴っちゃったんだ……もう私、嫌われてるかも)

 

夕方だというのに昼間の出来事を思い出す。 上ではカラスが馬鹿にするよう鳴いていた。

歩はハヤテに嫌われたと思いがちだが、ハヤテ本人はそんな事は思っていない。 が、歩が知っている筈もなかった。

 

(大好きな人なのに、あんな事したら、もう仲直りも……諦めるしかないのかな)

 

ただひたすらに時間だけが過ぎていく。 想いを告げた時にはぐらかされた事に腹を立てて平手打ち。自分はなんという過ちをしたのか。

ふと夕日を見つめる。 紅く滲む光がやけにまぶしかった。

 

(帰ろう……)

 

と歩がベンチを立った時三人の男が現れた。

 

「HEY、お嬢さん何してるのォ?」

 

若干間延びした声で声を掛ける男はグラサンでアフロの奇抜なスタイル。

一方はピアスをしたモヒカンとスキンヘッド。いずれにせよガラの悪い人達には変わりない。

 

 

「なんか浮かない顔してるねェ、俺達と一緒に遊ばないかい?」

 

(うわ~ もう有り得ない位、ベッタベタな展開だよ)

 

流石の歩も危機を感じる。 これはお誘いだ。了承したら最後、この小説が電撃終了してしまうくらいマズい事に巻き込まれそうだったからだ。

 

「ええっと……私帰らないといけないんで……失礼しまぁ~す」

 

トトトと二人の横を通り過ぎようとしたがモヒカンに行く手を阻まれた。

 

「つれないなァ、ちょっとだけだって」

 

モヒカンとアフロはニヒルな笑みを浮かべて迫ってくる。 もはや逃げ出せる状況じゃなかった。

二人の手が歩に近づく。

 

(どうしよ~このままだと私、知らない所に連れ去られて×××な事されるんじゃないのかな?)

 

歩は涙目になりながら恐怖を感じる。 一瞬、頭の中には笑顔のハヤテが浮かんでいた。

 

 

 

(だ、誰か助けて!)

 

歩の必死の願い。 しかし考えてみてもこの公園には自分と不良達しかいない。 あるとしても自販機とゴミ箱、ダンボール。 救いを求めても望みは薄かった。

男が歩の肩に手を掛けようとした時

 

「オイ」

 

「あん?」

 

突如、モヒカンは後ろから声を掛けられ、振り向いた。

 

「へ?」

 

一瞬、間の抜けた声。戸惑うのも当然だった。なぜなら、振り向くと筒状のゴミ箱を振りかざす男の姿が目に入ったからだ。

 

 

 

そんな疑問もわずか一瞬である。次の瞬間には男はゴミ箱を力一杯に振り下ろしていた。

ドゴッ という効果音。男の体半分まで綺麗に収まるようゴミ箱が被され、モヒカンは体を棒にして倒れた。

被された時の衝撃が強かった為かモヒカンは気絶してしまっていた。

 

 

「よ、よっちゃあぁぁぁん! お、お前、なんだよ?」

 

 

 慌ててスキンヘッドの男がモヒカンに駆け寄り、男を睨んだ。

その男は黒い短髪、死んだ魚のような瞳、ダルそうに頭を掻く仕草をするのは一人しかいない。

 

 

「ギャーギャーギャーギャーやかましんだよコノヤロー。 おちおち寝てもいられねぇじゃねーか」

 

善立 テル その人である。

 

「なんですかァ? もしかしてこの子の彼氏ですかァ?」

 

アフロがポケットに手を突っ込み、挑発的な口調で尋ねる。 歩は彼氏という言葉に

 

「かかか彼氏!?」

 

顔を真っ赤にさせ、手をブンブン振り回した。

 

「オイオイ、バカ言うんじゃねーよ。 俺はそのジミーとは全く関係ねぇ」

 

テルはぶっきらぼうに返した。

 

「いや、あの、私ジミーじゃないです」

 

歩はテルに突っ込んだ。 アフロは笑いながらテルと向き合う。

 

「なになに~関係無いんだったら邪魔しないでくれるマジで。 これからこの子とランデブーするところなんだけどさぁ」

 

その言葉を聞き、今度はテルが微笑を浮かべて口を開いた。

 

「あ? とんでもねぇ所にランデブーする気じゃねーのか? お前、この原作何だと思ってんだ? そんな事してみろ、このレーベル潰してぇのかコノヤロー」

 

さらにテルは指を示して続ける。

 

「大体、今時ランデブーなんて古ィーんだよ、どうせならメガドライブだろうが」

「いや、メガドライブの意味が分かんねえよ! 上級版なのかソレ?」

 

アフロはテルに突っ込んだ後、ニヤニヤとしながらテルに言う。

 

「邪魔するんなら痛い目に遭うよマジで一人で勝てると思ってんのマジで」

 

アフロとスキンヘッドは気持ち悪い笑みを浮かべてテルと向き合う。 ただならぬ雰囲気を歩は感じていた。

 

(あわわわ……どうしよどうしよ、警察呼ばなきゃ!)

 

歩は状況を監視しつつポケットの携帯電話に手を伸ばした。

 

だが、歩はその時見逃さなかった。

 

 

テルが薄く笑ったのを

 

 

「まぁ一人ならなぁ……」

 

そう呟いた後、テルは後ろを見て大声で叫んだ。

 

「オッサァァァン! ソフトクリーム3つ入りまァァァす!!」

 

「合点承知!」

 

テルの後方からイキのきいた声がした。 歩が目を凝らしてみると見たことのあるソフトクリーム屋の山車と老人だった。

 

「ヘイヘイヘイ!!」

 

老人は軽快なリズムを口ずさみながら3つのソフトクリームを投擲。

 

一本は山なりに二本はテルに向けて真っ直ぐ投げられた。

 

テルは二つのソフトクリームを掴むとそれぞれ不良達の顔目掛け

 

「そおぉぉぉい!!」

 

気合いの掛け声のもと、思いっきりぶちまけ、アインクローで二人の顔を鷲掴みし、そのまま地面に後頭部から激突させた。

 

 

そして最後に山なりに投げられたソフトクリームをテルは掴み取る。

 

 

(す、スゴい……)

歩はソフトクリームを食べるテルを見ながら感嘆していた。 テルはゆっくりと近寄りアフロの男の胸倉を掴む。

 

「オイ、ちょっと腹減ってんだけどマジで。ここらで優しく奢ってくれる心優しいお兄さん達はいないかなぁ」

 

 

テルは額に青筋を浮かべながらソフトクリームでドロドロ顔のアフロの体をガクガクと揺らす。 男は悲鳴をあげながら

 

「ヒィィィイ! 奢ります! 奢ります! っていうか奢らせて下さいお願いします!!」

 

(恐喝事件だ……ある意味この人の方が危ないかのかな?)

 

歩はテルに疑問の眼差しを送ったがそこは命の恩人。 礼をいわない訳にはいかない。

 

「あの……助けてくれてありがとう」

 

「ああ、気にすんなよ。 最近のガキは全くなってねぇ」

 

「いや、君も大体私と同じくらいだよね?」

 

歩はテルに突っ込んだ。 だが歩には疑問が残っていた。

 

「あの……さっきは一体どこから来たのかな?全く姿が見えなかったんだけど……」

 

「ああアレね」

 

歩の言葉にテルは頭を掻きながら説明する。

 

「イヤ、ちょうどダンボール箱を見たら被りたくなって、どうせやることもなにも無いからジッとしてたら寝ちゃって、そしたらうるさい声が聞こえたっていうか……」

 

(不審者だァァァ!この人不審者だよ神様ァァァ!!)

 

「ま、まずはなんでダンボールを被ってたのかな?」

 

「何故ってお前、アレだよ、ダンボール箱を見たら被りたくなるだろーが」

 

「イヤイヤ、ないない」

 

テルの言葉に歩は手を横に振り即答。

 

(マズいんじゃないかな? 結構危なそうな人だし、サッサと帰るのが上策!!)

 

「なぁオイ」

 

歩はそそっと帰ろうとしたときである。テルが呼び止めた。

 

「近くのファミレス行かねーか? どんだけ食ってもこいつらが奢ってやるってよ」

 

「………」(イヤイヤ落ち着け、西沢 歩! 罠だよ罠。 そんな手に私がのるとでも─)

 

 

 

 

 

 

「行きます! 絶対行きます!マジ行きます!」

 

歩はのった。瞳を星のように輝かせながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

ファミレス店内、窓際の席。 歩とテルは心優しい不良三人組の奢り(若干テルによる恐喝)でファミレスに来た。

 

「ん? どうした? 食わねえのか?」

 

テルは手に持っていたスプーンを止め、さほど食事が進んでいない歩に声を掛ける。

 

「いや……ただよくそんなに食べられるね」

 

歩が食事が進んでいなかったのは別に調子が悪かったとかそういうのではない。 ただテルの食欲があまりにも旺盛な為、唖然としていたからだ。 テルはオムライスを食べる手を止めない。

 

「いいか? 男はこれ位食べなきゃ明日のエネルギーが足りなくなっちまうんだよ。 あと俺の胃袋は宇宙だから……そこに食べ物がある限り俺は食べ続ける」

 

「随分と昔のネタをやるね……分かる人いるのかな?」

 

歩はグラスに注がれたジュースをストローでかき混ぜた。 実際、歩も食べる事は決して嫌いな訳ではない。 食に興味があるだけだ。

 

大食らいではない。

 

だが歩からしてテルの食欲は凄まじかった。 店内に入ってから数分位の間にオムライス、スパゲティ、カレー、チャーハンを平らげており、今は二杯目のオムライスを食している。

 

「金の事は気にすんなって、心優しい三人が奢ってくれるってよ………な?」

 

とテルは後ろの席に正座している三人組に視線を向ける。

 

「ひっ!は、はい!!」

 

 

三人組は涙目で返答する。ちなみに三人は円椅子に正座しているので足に円角が食い込んで痛い。

 

「イヤ、奢りじゃなくて君が恐喝したんじゃ……」

 

歩はテルに疑問の言葉を掛けるがテルはイヤイヤ違うぜと言った感じで続ける。

 

「いいかジミー。 この殺伐とした世の中、感謝されて快くお礼してくれる人はいねぇのよ。 遠慮なんかしたらそれでこそ失礼だろうが」

 

「どんな持論? 後さりげなくジミーって言ったのは気のせいかな?」

 

歩はムッとしたのかテルに向ける目を細める。 が当の本人はオムライスをガツガツと食べている最早聞く気ゼロだ。

 

「ちょっ!? 聞いているのかな?」

 

歩としてはかなりイラついている。 テルは食べながら

 

「あーあ、聞いてる聞いてるって、アレだよお前、俺はオムライスは半熟派だからここのオムライスはイマイチだと思う」

 

 

「全然聞いてないじゃん!」

 

お構いなしに食べるテルに歩は少し怒りを感じた。 食べる事しか頭に無いのかと言った表情である。

 

「はぁ……」

 

ため息が思わずこぼれた。 1日に色々ありすぎたのか疲れを感じる。 ふと窓の外を見ているとテルが気になったのか口をひらいた。

 

「そういえば、お前さっきから冴えん顔してんな」

 

「え……」

 

 

てっきりまた変な事を言うのかと思ったがまともな事だったので驚いた。

 

(私……顔に出やすいのかな?」

 

心辺りはある。 恐らくは今日、偶然再会した想い人に形として振られた事

 

 

その人を殴ってしまった事。

 

 

「………」

 

あまり思い出したくなかった。 できればこのまま忘れていたかった位だ。

 

「何かあったのか?」

 

テルは目を細めて歩に話しかける。 歩は少し気落ちした感じで呟く。

 

「別に……初対面の人に話しても仕方ないから………」

 

「何か後悔にまみれた顔してっからさ、話せば楽になる事もあるかもしれないぜ?」

 

テルは歩に促す。もうテルは食べるのを止めていた。

 

歩の中では様々な想いが巡っていた。 実際は辛い。 心が張り裂けてしまいそうなくらいに

 

「実は……好きな人を殴っちゃったんです」

 

気付けば口は開いていた。

本来、好きな人という単語で顔を真っ赤にしてしまうだろう。 いつもの歩なら。

 

しかし今はハヤテを殴ってしまったという大きな後悔と罪悪感が強い。

 

「片思いで……なかなか話した事なかったけど今日想いをつげて、断らて……」

 

ああ、一体何を言っているのだろうか

しきりに歩は思う。何を話しても何も解決しないのに

 

 

 

─もう戻ることはできないのに 、いっそのことここで諦めるべきだろう。 そうすればこの苦しみから解放されるだろうか。

 

「でも、もういいんです。 諦めるしかないから……何かはぐらかされた感じだったけど……切り替えも大事ってことで─」

 

「最低なヤツだなそいつは」

 

歩の言葉はテルによって遮られた。

 

「え?」

 

歩はキョトンとした表情。 テルは小馬鹿口調で続ける。

 

「だってよ。そいつはお前のせっかくの想いを無駄にして適当な理由であしらったんだろ? 最低じゃねーか」

 

「そんな……」

 

歩の中で何かが沸き起こる。 怒りだ。 ついでに言うと歯がゆい。

 

(この人は何も知らないくせに……)

 

どうして初対面の人がハヤテの事を語れるか

 

「だったら殴られて当然」

 

「止めて!!」

 

歩は気付けば既に口が開いていた。

 

「ハヤテ君は……そんな人じゃない! すごく優しいし、誰よりも頑張ってた! 私も助けられた事もあった! 君は何も知らないでしょ!!」

 

歩はハッとした。 気付けば立ち上がっていた事に、周りは人は居なかったが突如恥ずかしさが襲ってきて、歩は静かに座った。

しばらくしてテルが口を静かに開いた。

 

「充分じゃねぇか」

 

「え?」

 

「それだけ想ってんなら……ソイツの事を分かってるなら……諦めるには早いだろ?」

 

意外にもテルがさっきとは違う雰囲気で話すのに歩も戸惑った。

 

 

「でも、私は殴っちゃって……」

 

「理由があったんじゃねぇのか? 人に言えない理由が……誰にだって知られたくねぇモンが一つや二つあるもんだ。 殴ったのは仕方ねぇ後で誤りゃいい」

 

(無茶苦茶だ……)と思う歩にテルは続ける。

 

「悪いことじゃねぇだろ。 一直線の想いってのは人間、一人の人間を想い続ける事は難しいもんだ」

 

歩はその言葉を聞き、思い出す。 ハヤテとの出会いから今に至るまで、この気持ちは変わることはなかった。

改めて確認する。自分はまだハヤテが好きなのだと

 

「だからよ、その揺るがねぇ気持ち大切にしろや」

「うん……大切にする」

 

自然と胸に手を当てた。既に笑顔が戻っているのを見たテルは小声で聞こえないくらい呟いた。

 

 

「しかし、ハヤテも隅に置けないね~」

 

「え? 何かな?」

 

「いんや、なにも」

呟いた事を悟られまいとテルは知らんぷり。そして手を高々と挙げた。

 

「すいませーん、ビッグチョコレートパフェ3つお願いしまーす」

 

 

「てかまだ食べるの!?」

 

 

歩の突っ込みが響いた。

 

 

 

その後、テル達は店を出る。外はもう真っ暗だった。

 

「やべ、遅くなっちまった。 マリアさんに何も買ってねぇ」

 

テルはダルそうに頭を掻きながら空を見上げた。

 

「さらばだジミー。 達者でな」

 

「あ、ちょっと待ってよ!」

 

「なんだよ……」

 

テルは歩に呼び止められ振り返る。

 

「歩だから……」

 

「あん?」

 

今度はテルが間の抜けた声。

 

「ジミーじゃなくて 西沢 歩。 君は?」

 

テルは真面目に言う歩に対してめんどくさそうに

 

 

「通り過がりの善立 テルだ……覚えなくていい」

 

 

そう言うと一人肩に手をやり、疲れた感じで歩き出した。

 

 

「テル君か……」

 

歩は夜空を見上げる。 たくさんの星が見えた。 色々なモヤモヤ消えて清々しい気分だ。

 

(ハヤテ君……私はまだ……)

 

西沢 歩は諦めない。自分の想いの為に、自分の暗かった道を照らしてくれた人物がそう言ったように

 

夜空の星は果てしなく輝いていた。

 

 

 

 

(人の恋沙汰にはあんま関わりたくなかったんだが……どうも俺はとんだお節介やだったらしい……)

 

 

ファミレスを後にした夜の帰り道。テルは一人歩きながら自分について考えていた。

 

 

(記憶がなくても人間に染み付いた性格はなかなか消えないらしい。 だとしたらこの性格、かなり損だな)

 

 

若干、疲れがある。1日休日のハズがとんだ残業だ。最もコレは執事の仕事とは関係ないが。盗み聞きだったが二人の事情からして放って置けなかったのだ。

 

 

(まぁ、いいさ……俺はゆらりとぶらりと俺のやり方で生きていくさ)

 

 

テルが行くは何の道だろうか

 

 

今はまだ何一つ自分の道は見えない

 

 

だが、この心のままに生きればその内、道は見つかるはずだ。

 

 

(では少し遠い場所へケーキでも買ってくるとするか)

 

 

心の中で呟くとテルは星空見上げながら歩き続けた。

 

 

 

 

─その後、三千院家。

 

「あらテル君、コレは?」

 

帰宅後、テルは台所にいるマリアに会いに行き、小さな小箱を手渡した。

 

「……ケーキです」

 

 

その一言。 するとハヤテが入ってきて、そのケーキ見た途端に目の色を変えた。

 

「ま、マリアさん! コレ有名な翠屋のケーキですよ!? テルさん海鳴市まで行ってきたんですか!?」

 

「まぁ、お土産がてらに……」

 

眠たいのか目を細めたままテルは呟く。

 

「わざわざ遠くまで……ありがとうございます♪」

 

マリアは今日一番の笑顔をテルに向けた。 テルは眠気も吹っ飛び、心の中でガッツポーズをした。

 

(イエェェェェスッ!! 喜んで貰えてるから多分怒ってないぜ!)

 

しかしマリアは笑顔で……しかし黒いオーラを出しながらテルに言った。

 

「まぁ、それで今日の事が許される訳ではないですが」

 

「うっ!」

 

「ついでにこのケーキは私のお金で買いましたね?」

 

「………」

 

もはや返す言葉もみつからない。誤魔化しきれなかった。

 

 

(今日の事って何だろう……)

 

ハヤテは一人疑問に思っていた。

 

 

 

 

色々とハプニングにみまわれながらも1月10日はこうして過ぎていった。

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