毎日ひたすら纏と練   作:風馬

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ルクソ地方とクルタ族

マフィアの金庫で最後に『緋の眼』を見つけてしまった私とレツだけどあんまり悠長にはしていられない。警察関係者の人達がそろそろ帰ってきそうだから素早く『緋の眼』の処遇を如何するかを考えないとダメだ

 

でも『緋の眼』を持っていたクルタ族に生き残りが居るなんて情報を持っていると私が言い出すのは余りにも可笑しい。クルタの民族衣装で練り歩いてるクラピカが居るはずだからハンターサイトとかで情報を得る事自体は不可能じゃないはずだけど、私個人は『緋の眼』及び人体収集の趣味も無ければクルタ族との繋がりも無い

 

私達三人の中で間接的に繋がりが在るのはクルタ族を虐殺した幻影旅団の元メンバーであるオモカゲを兄に持つレツだけど、クルタ族の生き残りの情報を掴んでいたならそれを伝えない理由も特にないはずだ・・・オモカゲ戦の後でそこまで私が『調べた』んだとすればね

 

この場で普通に緋の眼の事をスルーした場合のデメリットは特にないけど、才能マンで頭の回転も早いクラピカに恩を売る事も出来ると考えたらこのアイテムをここで逃すのは少々惜しい

 

クルタ族の虐殺について思う処は無いでもないけど原作でもそういうシーンは描かれて無かったからそこまで感情移入は出来ないしね

 

レツにしてもその心境は『複雑だ』以上のものには至らないでしょう

 

レツは実の兄(オモカゲ)が幻影旅団って事は私と出会う時まで知らなかったからクルタ族の虐殺と結びついたのも最近だ。それまでは昔のオモカゲが”緋の眼が手に入りそうで入らなかったのに怒ってた”程度の認識だったんだから

 

私がいきなり緋の眼の魅力にやられて保管したいと言い出す?それかカモフラージュも含めて今回押収する分の美術的価値の有る物を一纏めに手元に置く?

 

いやいやいや!それは流石に不自然過ぎるし、緋の眼に魅せられた(その設定の)私がクラピカと出会った途端に

 

『な、なんだって~!キミがクルタ族!?ならばこの目はキミに返そうじゃないか(棒読み)』

 

・・・とか色んな意味でバカかって話だし!てかそれだと恩は売れても私の初対面の印象が人体収集なんて非人道的な趣味の持ち主になっちゃうじゃない!

 

「(・・・ねぇ二人とも、コレはボクが預かっても良いかな?)」

 

悩んでいるとレツがヒソヒソ声でこの眼が欲しいと言ってきた。いえ、明るい顔をしてる訳じゃないから『欲しい』って表現は違う気もするけど、それでもそんな事を言い出すとは思わなかったので少し驚いたわね

 

「(ちょっとレツ!『人形は眼が命』って持論は前に聞いた事が有るけど、人体収集(こういうの)は流石に無しだと思うわよ!)」

 

「(ううん。そうじゃなくてね。詳しい事情を話すと長くなっちゃうんだけど、偶然でもこれを見逃しちゃうと後でなんだかモヤモヤしちゃいそうで・・・それにポンズが言ったようにボクにとって『眼』は特別だからこんな風に負のオーラが籠ってる物は放っておけなくてさ。ダメかな?)」

 

・・・そっか。レツにとって『眼』は命であって思い出であって魂なのよね。他の物ならいざ知らず、それが『眼』ならばレツが深く入れ込んじゃうのは当然と言えば当然なのかも知れない

 

『兄』と『眼』の二つのキーワードが重なった事で無視できなくなった感じ?

 

「(なにか訳ありってことね。良いんじゃない?人体の収集・売買は何処の国でも基本非合法だけど、プロハンターなら万一持っているのがバレても如何とでもなるでしょうし)」

 

ポンズとレツの視線が私に向く。この場でプロハンターの資格を持っているのは私だけだもんね

 

「(・・・レツ、一応確認ね。悪人の身内は別に悪人じゃないし、罪過を背負う必要なんて無い。それでも緋の眼(コレ)に関わってもいいの?)」

 

「(うん。ボクは別に聖人君子じゃないから積極的に緋の眼を集めようとかそういう話じゃないよ。だから大丈夫)」

 

それなら良いか―――もしもこれでレツが第二のクラピカと化そうとしたり『手の届く範囲は出来るだけ優しくしたい』とか言い出そうものなら止めるところだった

 

高ランクの念能力者は割と簡単にヒーローに為れてしまう。最初から警察とか医者とかソッチ系の志を持っているならまだしも、人形師のレツが正義の味方を目指す必要は無い・・・善行はあくまでも片手間で出来る範囲内が一番だ。ましてや罪悪感から手を出すとか健全じゃないしね

 

「(でもホントに良いの?正直1ジェニーの得にもならないんだけど・・・)」

 

「(やりたくなったからやる。問題無いじゃない。第一お金の損得の話をするなら今回私とポンズがどれだけ無駄に散財したと思ってるのよ?)」

 

態々10tダンプで突っ込む必要性とか討論したら確実に論破されるわ!それに旅で色んな場所を巡りたいという私の目的からすれば寄り道上等だ

 

方針が決まったところで非合法の緋の眼の所有権を巡って警察やこの国とやりとりするのも面倒だという話になって一先ず私がこの緋の眼を既に精査されて警察の目が向かなくなったダンプに隠す事にした―――『円』と『絶』と高速移動を駆使すれば一瞬だ

 

何食わぬ顔でダンプと金庫を往復した私は程無くしてやって来た警察関係者に"色々検分させて貰った"とニッコリスマイルで『もしも盗んだら分かってんだろうな?ああん?』と言外に告げて後を任せてダンプで屋敷からオサラバする

 

翌日朝一で一緒に戦場を駆け抜けた(笑)ダンプを買った店に売りに行き、その足で警察庁舎に向かうと丁度昨日の国宝館の館長さんもやって来たところだった

 

「これはこれはお嬢様方!昨夜に盗まれた物が見つかったので来てくれと連絡が有ったのですが、軽く訊いた限りでは実際に取り戻して下さったのは貴女方らしいと知って自分はなんと幸運なのかと思いましたよ。なんでもマフィアの・・・っと、ロビーで話す事ではありませんでしたね、宜しければ一緒に向かいましょうか」

 

心配事が無くなったからか昨日よりも晴れやかな笑顔を見せる館長さんに促されて受付に話を通すと直ぐに担当の人がやって来て空いてる部屋に通してくれた

 

「さて、盗品の扱いですか盗まれて2年以内の物であれば無償での返品義務が有りますが、実態は最大で半額までなら請求する事も出来ます。でなければ取り戻した方・・・今回で言えばビアー氏一行が完全な骨折り損のくたびれ儲けとなってしまいますからな―――こちらが押収した品物の目録と期限内の被害届品に届出こそ有るものの規定の2年を過ぎた物のリストです」

 

そういって担当の人がリストをこちらに寄こしてくれた

 

品物の数はそれなりだけど意外と被害届の数が少ないのは闇ルートを転々としてたからかな?本当の意味で本来の持ち主はとっくの昔に他界(意味深)してる的な意味で

 

「へぇ、被害届が出ている分を無償で返しても残りのお宝だけで数十億ジェニーは行きそうね」

 

流石に成金してただけの事はある。ただ私達は緋の眼の問題を早く解決したいから変に時間を取られたくはない

 

どうせ大金は確定してるんだからと細かい交渉についてはレツとポンズは私に押し付け 任せてくれたからね

 

「なら期限内の物は無償で期限外の物は2割返品って事にしといて下さい」

 

私の言葉を聞いた隣の館長さんが輝かしいばかりの喜びオーラを放っているのが分かる。国宝三つ分ともなれば半額でも決して安くはないからね

 

「よろしいのですか?」

 

「はい。今回はそれ以外の臨時収入で十分過ぎる儲けが出ていますからね。ちょっとした良い人アピールです。かと言って期限外の物まで完全無償は流石にやり過ぎなので2割って感じですね」

 

奪われた国宝を即日奪い返して無償で返却!さぞかし新聞を賑わかしてくれる事でしょう。人気と言う名の知名度は半端に高いだけじゃ意味ないどころか邪魔だけど、逆に高ければ色々と今後がやり易くなるはずだ。天空闘技場もそうだったけどマスコミとかも『絶』れば対応可能だし

 

「相手が値下げ交渉をしてきた場合は如何致しますか?」

 

「その時は返品しないで良いですよ。最大が半額って事は相場は3~4割辺りですよね?こちらは仮にもマフィアを相手取ってる訳ですし、2割で手を打てないならそれで終わりです。それでここの目録を国の方で相場価格の9割で買い取って貰う事って出来ますか?オークションとかで転売すれば十分利益を見込めると思いますよ。私達はさっさと片付けて次に行きたいので」

 

オークションで上手い事売り抜ければ十億ジェニー程度のプラスにはなりそうだし

 

「ッすぐに上に確認を取ってみますので少々お待ちいただけますでしょうか」

 

「どうぞ~。あ、でもコレだけは欲しいんでそれ以外でお願いしますね」

 

目録に有った金庫で見つけた見積価格0ジェニーの品物を指して変な顔をされながらも了解を得ると割と直ぐに『買い取る』と返事が来た。きっと私の気が変わらない内にって事なんでしょうね

 

いやぁそれにしても馬鹿をやったお金持ちのマフィアって条件は付くけど、幻影旅団を全員捕まえるよりも多いだろう収入を一晩でとか、金策で賞金首狙いなんてやってらんないわね!

 

ああ、でも幻影旅団を"グループとして"解体したなら百億ジェニーくらいには釣り上がるのかな?それなら一人頭7~8億ジェニーって事に・・・やっぱ割に合わんわ

 

そんな感じに話が纏まったら館長さんに両手を持ってブンブンされながら感謝され(食事やら感謝状贈呈やらを打診されたけど断った)、その日の夕方には再び号外や夕刊で『国宝が戻った』と宣伝されていた―――国宝館は一時的に警備を強化し、セキュリティーも見直しながらも明後日から展示を再開するらしい

 

「あははは♪ほら見て、ビアーの顔写真が載ってるよ。本人が捕まらないから天空闘技場の写真を使ってるみたいだけどさ」

 

「あらホントね。え~っとぉ?『今年からプロハンターとして各地の悪人を裁き歩き、先日フロアマスターの栄冠をも手にしたビアー=ホイヘンス氏が今回、悪辣なマフィアグループを壊滅させ、盗まれた国宝を無事に取り戻した。ユール国宝館の館長曰く即決で無償にて返品に応じ、そのまま風のように去って行ったと言う。その高潔なる精神の有りようはプロハンターの肩書に恥じないものと言えるだろう。彼女の今後の活躍への期待が高まっている』・・・だって。歌いながら人の家にダンプで突っ込んで手続きが面倒だからって理由でお宝を一括売却して、しつこそうな館長から逃げるように居なくなった打算だらけの何処かの誰かさんとはえらい違いね?」

 

「・・・新聞なんてそんなものだよ」

 

マスコミや新聞社と書いて吟遊詩人とも妄想癖とも読める事なんて世間の常識でしょう

 

「それもそうね。それで今後の旅の予定だけど、ルクソ地方のクルタ族の元集落に向かうって事で良いのよね?」

 

「ええ。あの緋の眼も負のオーラが籠ってる以上は適当な場所で供養するよりは故郷に帰した方が変な事も起こりにくいでしょうからね。私達なら問題ないけど、下手に一般人に負のオーラが流れちゃったりしたら半年から一年は謎の病で入院コースとかに成り兼ねないし」

 

『眼』と言う器が壊れてすぐにオーラが霧散してくれるなら良いけど、ぶっつけ本番の一発勝負の賭けに出るには確証が無さ過ぎる

 

「それに私達が今まで基本道なりに旅を続けてたのは少し調べたら分かる事だから、今まで通りに次の町に向かったら絶対にマスコミがスタンバってるからね。見つからない自信は有るけど、態々そんな事に意識を割きたくはないわよ」

 

「それもそうだね・・・それにボク達だけならまだしも、他の人達の目が集まってきたらアリスタとルルが窮屈な思いをしちゃうもんね」

 

「国宝を取り戻した時点で旅の予定はどっちみち変更せざるを得なかったって訳ね」

 

まっ、そういう事だ。溜息は幸せが逃げるわよポンズ?ケセランパセランで補充も出来ないし

 

「その程度で一々幸福が逃げてたら殆どの人間が溜息(不幸)のスパイラルでどん底に落ち込んでるわよ」

 

やれやれと首を横に振るポンズだったけど、その後真剣な表情で私とレツを見つめてきた

 

「それじゃそろそろ聞かせてくれないかしら?『緋の眼』、『幻影旅団』、『身内』と大枠は理解してるつもりだけど、細かい事情までは分らないからね」

 

ですよね~。私達もここまで来て口を噤む理由も乏しかったのでレツが元幻影旅団の妹である事やその兄が自殺という手段でレツに己の念能力を継承させた事、レツ自身は他の旅団員との接点は無い事などを説明した

 

「・・・成程ね。これでレツがオーラの総量とそれを扱う技量がチグハグだった理由が分かったわ。それにしても死後に強大になる念とか随分と厄介な話ね」

 

「基本は職人気質の具現化系か指向性を持った強烈な遺志の下で発現する割合の高い事例と言えるかな。遺志が在っても能力と嚙み合わなかったら不発に終わるし、あくまでも少数だけど・・・と言うかルルの本体の毛皮も一応その類よ?」

 

「・・・そう言えばそうだったわね。可愛くてフカフカなところに意識を全部持ってかれてたわ」

 

「「それは仕方ない」」

 

ルルのキュートな外見とモフモフ具合を前にしたら、ちょっと羊が金色で物理法則に喧嘩を売ってる羽で空を飛んでて出し入れ可能でも些末な事と言えるでしょう

 

そんな訳で翌朝一番にはこの街にも在った空港に出向いてルクソ地方行きの飛行船に乗り込むと三日ほど空の旅だ。この辺りは飛行機が無いと不便よね。厳格な持ち物検査とかしないからアリスタもシレっと連れ込めるのは良いんだけどさ・・・まぁその分裏のルートが横行してる訳だから全体的に見てマイナスなんだけど、そこら辺は人類の技術進歩と浸透に任せるしかない

 

ルクソ地方に着いた後はバスを幾つか乗り継いで、最後は徒歩でクルタ族集落の最寄りの町まで向かうルートだ

 

私達が町に到着した時には既に夕刻が迫っていたので翌朝に出発する事にしてその日は宿で休む事にした。ただ町の住人にクルタの集落が今どうなってるのかとか道順とか訊いてみたけど露骨に嫌な顔されたなぁ・・・やっぱり陰惨な事件が有ったからかな?

 

 

 

「よし!準備も出来たし、出発しましょうか」

 

クルタ族の集落までチョ〇ボで1時間くらいで徒歩なら3時間ってところかな?

 

町から少し離れた森の入り口から中に入るとルルとアリスタも解放して上げる。ここ数日の移動で窮屈な思いをしてた二匹はブンブンと飛び回っているわね

 

「うう゛~ん・・・人里から離れたら少しはマシになるかと思ってたけど、『円』で入って来る情報量は大して変わらないかも・・・頭痛いっていうか気疲れするよ~」

 

移動中も景色を楽しみつつ修行時間という事でレツに『円』をさせてるんだけど、そんな愚痴が零れてきた。因みにポンズはまだ『練』だ。一応オーラを半径2メートル以上広げて1分以上維持という『円』の最低限の形だけは使えるけど、修行に流用するには今の彼女の潜在オーラ量じゃ逆に効率が悪い―――あまりにも早くバテてしまうと潜在オーラはまだしも顕在オーラを鍛える時間が取れないからね

 

『円』は扱いが難しいからいきなりオーラの消費量を6倍に抑える事は出来ないので10倍計算で最低でも30分・・・『練』計算で5時間の潜在オーラは欲しいところだ

 

多分『円』を長時間維持して仕事してるような人達は『円』の範囲や精度を落として更に消費量を削減させてるんでしょうけど、私が教える以上は限界ギリギリの『円』を維持してもらうよ―――てか修行だし当然だよね!

 

「大変なのも解るけど慣れよ慣れ。長時間脳みそに負荷を掛け続ければ自然と処理速度も上がるからね。毎日の脳トレで目指せ脳マッスル!目指せ脳筋よ!」

 

「それ多分意味合いが色々間違ってるって!それだと研究者や学者の人達が全員漏れなく脳みそボディービルダーじゃないか!」

 

「そうね。あとはチェスや将棋の選手とかもそれに含まれるかしら?」

 

「成程。逆説的に言えば私はそういうトップクラスの頭の良さを持つ人たちと肩を並べられる頭脳の持ち主って事ね!」

 

「「それは無い」」

 

二人が即座に否定するけど残念!飛び級で義務教育を終わらせた私に死角は無かった

 

「ビアー・・・テストの成績が良いのと頭が良いのとは別の話なんだよ?」

 

「なんで今そんな事を言い出したのか詳しく訊かせて貰おうかしら?」

 

こら!露骨に目を逸らすな!

 

そんな感じにワイワイと話しながら森の奥地に辿り着くと目の前にクルタ族の集落の残骸が現れた。全ての家が壊れてる訳じゃないけど大半は半壊ないし全壊してるし、人が住んでいないから家の周囲にも草がボーボーに生えている・・・流石に直接この眼で見ると寂しさを感じるわね

 

そんな小さな集落の中を軽く見て回ると集落の中心部にほど近い辺りに盛られた土と木の杭が整然と並んでいる場所を見つけた

 

「これ・・・クルタ族のお墓?でもこんな場所にお墓って作るものなのかなぁ?普通もっと村の外れとか生活圏の外側に用意するものなんじゃないの?」

 

「そうね・・・だから多分このお墓はクルタ族が襲撃された後で誰かが掘ったものなんじゃないかしら?国の調査団なら新聞に美談混じりに載せてそうだから違うでしょうし、私達が泊まったあの町の住人もなんだかクルタ族自体を嫌ってるような印象が有ったのよね」

 

それね。クルタ族って原作の本誌を読んでても実は余り情報が無いのよね。外伝でクラピカの過去話とかは在るみたいだけど、そっちは見た事ないし

 

二人が悩んでいる中で私がふと歩いてきた森の方に顔を向けるとそんな様子に気付いたみたいだ

 

「ビアー、なにか在ったの?」

 

「・・・一人、気配を消しながらこっちに近づいて来てるみたいね」

 

それを聞いたレツとポンズは直ぐに警戒度を引き上げてアリスタも奇襲の為に近場の廃屋の陰に身を潜める

 

「このお墓を作った人かな?」

 

「どうかしら?気配を消してる時点でこっちに気が付いてるって事よね。それだけ明確に動いてるなら少なくとも一般人の線は消して良いんじゃない?」

 

私にはもろバレだけど、陰から陰へ移動しながら素早く且つ慎重に近づいてきた気配も私達が軽装の年端もいかない女性三人組だと物陰から視認したようだ

 

「そこでなにをしている?此処は部外者が軽々に立ち入って良い場所ではないぞ」

 

現れたのは青を基調とした民族衣装に身を包んだ中性的な顔立ちをした金髪イケモン

 

[やせいの クラピカが あらわれた]

 

うん!知ってた!

 


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