毎日ひたすら纏と練   作:風馬

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原作の下敷)きが有るとやっぱり書きやすいなぁ(当たり前)


修行編
合流と説明


レツやゴン達と合流した私は人の少ない公園の一角でNGLでの活動を話していた

 

「―――とまぁ一部機密な所は省いたけど、こっちは大体そんな感じだったわね。そっちは如何?この中に不合格だった人とか居る?」

 

「ご期待に沿えなくて申し訳ないけど、全員合格してるわよ・・・それはそうと、そろそろ放してあげたら?ハンター試験に合格した直後に人生から落第しそうな勢いよ?その子」

 

「さっき・・・から・・・何度も謝ってん・・・だろうが・・・いい加減顔が潰れて直らなくなるから・・・マジで・・・手ぇ・・・放せよ・・・」

 

皆との合流頭にコッソリ私の背後に回って不意打ち(悪戯(いたずら))を仕掛けようとしてきた悪ガキ(キルア)に振り向きざまにアイアンクローをかまして街中を練り歩いて今の人気(ひとけ)の無い公園で説明会を行ったのだ

 

暴れるキルアが途中からは遠慮ゼロで殴ったり蹴ったりもしてきたけど、私の『纏』すら突破出来ずにいたし、暴れる度に握力を強めていったら段々と元気が無くなってきた気がする

 

「―――ん?」

 

「?―――如何したのさビアー?」

 

「・・・ああ、いえ、“今は”関係ない事だから後にしましょ」

 

そう言ってキルアを解放して上げると地面に足が触れた瞬間にバックステップで数十メートル程間合いを取られてしまった

 

前傾姿勢で威嚇してるところとかホント猫みたいね

 

「ほらほら、もう何もしないからこっちに来なさいって。さっき(アイアンクローしながら)話してくれたけど、私の実力を少しは分かって貰えたかな?」

 

「―――ああ。兄貴(イルミ)に勝ったってのが法螺(ほら)じゃないってのはな。実力に関しては正直意味が解んなかったけど・・・鋼鉄より遥かに硬いとかター〇ネーターかよ」

 

そりゃアイアンクローだけじゃねぇ・・・強いて言えば背後から襲ってきたキルアに難なくカウンターを決められる程度の動きを見せたくらいかな?

 

「あのネテロとかって爺さんの脚を蹴った時も思ったけど、本当に人間か?」

 

「失敬な!人間鍛えれば誰だって拳銃に生身で突っ込むターミ〇ータープレイくらい出来るようになるんだよ!」

 

「いや、それは人間を過大評価し過ぎではないか?」

 

クラピカが(いぶか)し気にしてるけどそんな事は無い

 

原作のズシ以下と考えても凡人でも毎日マジメに修行すれば2~3年で『纏』は習得できるだろうし、そこから半年ほど掛けて『練』を扱えるようになったなら弱い拳銃の弾程度なら軽傷で済ませられるはず・・・一日と云うか半日で『練』を覚えた主人公組は改めて考えると色々可笑しい

 

「細かい事は気にしない!それでそっちの試験とかはどんな感じだったの?」

 

「ああ、ボク達の方はね―――」

 

 

レツ達は かくかくしかじか を 使った

 

まるまるうまうま ビアーは 全て を 聞き終えた

 

 

「―――成程ね。クラピカは9月のヨークシンのオークションで旅団とぶつかるかも知れないし、緋の眼を探す上でもオークションに強いコネを持つ雇い主を探すつもりでゴンは同じくオークションに来るヒソカに借りを返したいからまた私に鍛えて欲しい訳ね」

 

「うん!あ、そうだ。キルアは如何するの?予定が無いんだったら一緒に修行しようよ!」

 

いやゴン。私に修行を付けて貰える事を前提に話進めるのは如何かと思うわよ?―――今回は最初からそのつもりだったから別に良いんだけどね

 

「そりゃゴンがヒソカを殴るつもりなら特訓は必要だけどよ。ビアー(そいつ)の指導でホントに強くなれんの?強けりゃ教え方が上手いとは限らないんだぜ?」

 

「確かにそうね。私の教え方が上手いのかは知らないけど、それでも短期間に劇的に強くしてあげる事は出来るわよ」

 

「へ~、言うじゃん。そこまで言うなら証拠見せてよ。まさかゴン達に渡したっていう筋トレ用の重し100セット用意するとか言わないよな?」

 

いや100セットってそれ装備したら見た目ほぼタイヤ〇ンじゃん。重量とは別の理由で動けないし、修行にならないわよ、そんなもん

 

「そんな事言わないわよ。それに新米ハンターを鍛えるのは先達の義務でも“prrrrrrr”―――ちょっとタンマね」

 

いよいよこれからって所で電話が鳴ったので取り出して確認してみるとハンター協会からだったので大人しく電話に出る

 

≪もしもし?儂、ネテロ≫

 

ハンター協会トップが何でいきなり電話してくるんですかねぇ?

 

「ネテロ会長ですか?お久しぶりです―――それで会長直々にどんなご用件ですか?」

 

≪うむ。ビアー嬢ちゃんの一つ星(シングル)の認定が決まった事の報告じゃ。星の習得ともなれば会長として電話の一本くらいはするわい。そこで一つ星(シングル)のハンター(ライセンス)の認定カードを渡さねばならんからの。暇なときにでもハンター協会本部か若しくは近場の支部に郵送でカードを送るから手続きを頼むぞい。一応通常のライセンスより多少やれる事の幅は広がるが、細かい事は一緒にマニュアルを渡すのでな。読みたければ読んどいてくれぃ≫

 

あ~、重役(ボトバイさん)経由で必要書類とかはNGLで渡してあったからな~

 

後で適当に近場の支部に送ってもらう形にしときますか

 

≪おお!そうじゃ。それともう一つ確認なんじゃがそこに居る新米の4人は嬢ちゃん達と一緒に行動するのかの?≫

 

完全に行動バレてるじゃん。まぁゴン達も試験会場で普通に今後の予定とか話してただろうし、私の乗った飛行船を調べれば簡単に推測は出来るか

 

「はい。丁度それを聞こうとしてたんですが、そうなれたら色々と愉しいと思ってますよ」

 

≪ひょっひょっ!そうかそうか、なら先達としてしっかりとひよっこ共を指導(・・)してやる事じゃ。お主たちの活躍と成長を期待しておるぞ≫

 

「はい。ビシバシと『念』入りに鍛え(いじめ)抜いて上げるつもりです。それでは失礼しますね―――ネテロ会長も仕事は“色々と”大変でしょうけど、お体を気遣って程々に息抜き(十二支ん弄り)でもしながら頑張って下さい」

 

≪今協会をてんてこ舞いにしとる発端となった奴のセリフじゃねぇn“ブツッ!”≫

 

適当なおべっかで会話を締めくくった私は電話を切ると皆に向き直る

 

最後に何か言い掛けてたみたいだけど、私は知らない

 

どうせボトバイさんかチードルさん(ネテロ会長大好きクラブ)が『ネテロ会長にはしっかりと報告しとかないとな!(使命感)』的な感じで私の名前を漏らしたんでしょうし、精々無理難題でも吹っ掛けられればいい

 

いや、組織の長に話を通すのは別に可笑しくないんだけどね?今のハンター協会は会長も副会長も頭のネジ飛んでるからなぁ

 

「―――続きだけど今のゴン達は弱い。プロハンターとして最低限のレベルにも達してないわ。あなた達の中で一番強いキルアも含めてね。だから例えばクラピカも今のままじゃ仕事を紹介して貰う事も出来ないし、自分で探すにしたって面接で弾かれるわよ・・・裏ハンター試験を合格してないあなた達じゃね」

 

「裏ハンター試験だと!?ハンター試験はアレで終わりではないのか!?」

 

「表のハンター試験は一定レベル以下の者を(ふるい)に掛ける為の試験。裏ハンター試験は素質有る者達を一定レベル以上に鍛え上げるもの。表が選抜で裏が育成ね―――勿論表のハンター試験を突破した者たちに分かり易く体を鍛えろとかって話じゃないわ。覚えて貰うのは・・・コレよ」

 

『念』の存在を知っているレオリオ以外が裏ハンター試験の存在に驚く中、彼らにも手早く実感して貰う為にも僅かにオーラに敵意を乗せて練り上げる

 

正面に居たゴン達はいきなり襲い掛かる圧倒的なプレッシャーに一瞬で滝のような汗を流して膝を突いてしまったのでオーラを収める

 

ありゃ~、原作のレッドブルさん(ウイング)がやったのより少し強かったかな?こんなものは念能力としては初歩の初歩もいいとこだけど、それでも絶対的な『力』ってやつは感じてもらえたでしょう

 

「今のは・・・ただの殺気ではないのか?・・・いや、ならばA級首である旅団(クモ)も・・・」

 

「アニキから時々感じるあの感じ・・・そうか・・・技だったのか・・・へへ、良い事聞いたぜ。絡繰(からく)りが解っちまえば俺たちでも使えるって事だろ?」

 

「は、はは!まだ手が震えてる。やっぱりハンターって凄いや!でも、この直接肌に突き刺さるようなゾワゾワした感じ・・・もしかしてヒソカも使えるのかな?」

 

うんうん。皆驚いてはいるけど私が敵対している訳でもないから分析と向上心の発露へと切り替えが為されてるみたいね

 

「お・・・俺はもうソイツについて知ってるんだし、こっちまで巻き込むこたぁ無かったじゃねぇか。チビリ散らかすとこだったぜ・・・」

 

ああ、うん。同じ非念能力者の枠組みで特に何も考えずに一緒に威圧感を叩きつけちゃったけど、レオリオは確かに必要は無かったね

 

「ええ!レオリオってもうコレの事知ってるの!?」

 

「そんな深い情報を知ってるとか、お前ホントにポンコツ(レオリオ)か?」

 

「ハンターとして必須の知識において脳足りん(レオリオ)に劣るだと・・・そんなバカな・・・」

 

「おおい!そんなに驚く事か!?―――クソガキ共、そこに直れ!!特にクラピカとキルアはボッコボコにして泣かしてやるからな!!」

 

「はぁ?レオリオが?俺を泣かす?ハンッ!やれるもんならやってみろよ」

 

まぁレオリオじゃゴンやクラピカ相手なら低確率で勝てるでしょうけど、流石にキルアは無謀よね

 

とは言えこんな場所でケンカされても話が進まなくて時間の無駄だし、本当にケンカをおっ始めるようなら関節技(サブミッション)でも掛けてそのまま説明パートにでも移ろうかな?

 

キルアは自在に骨を外すからやり難いし、いざとなったらレオリオに犠牲になってもらいましょう

 

理不尽?(プロハンターの)先輩を前にしてケンカする方が悪い

 

「言ったな?このレオリオ様がお前らとは違うってのを魅せてやるぜ!」

 

えらく自信満々なレオリオは両腕を左右に大きく開くと気合の籠った掛け声を発し始めた

 

「か~~~~~~~~~~~~~~っ」

 

今度は左右の手を上下にくるように円運動させる

 

そのまま上下の手を中心に持っていくと手首の辺りを合わせ、(てのひら)は前方を向く・・・ってなに遊んでるんだか

 

キルアも元ネタが判ったのか呆れ顔だ

 

「め~~~~~~~~~~~~~~っ」

 

そんな目を向けられながらもレオリオは構う事無く突き出した手を腰だめにし、気合を集中させる

 

「は~~~~~~~~~~~~~~っ」

 

両の掌の間にオーラが集約して・・・オーラ?

 

「め~~~~~~~~~~~~~~っ」

 

いやいやいやいや!よくよく見たらレオリオの精孔(しょうこう)、両手だけ開いてるじゃん!

 

「波~~~~~~~~~~~~~~っ!!!」

 

最後の掛け声と一緒に再度突き出された掌からもしかしたら数ある漫画の中でも一番有名かも知れない必殺技に酷似したオーラ砲が繰り出された

 

え?なに?何が起こってるの?

 

目の前の出来事に混乱する中、放たれた念弾は彼が標的とした近場の木へと真っ直ぐに突き進み!

 

“ベキョッ!”

 

・・・表面の木の皮だけ弾いて消えた

 

「・・・よっわ」

 

初めてかめはめ波を使った悟空だって車一台を廃車に変える程度の威力は有ったって云うのに

 

と云うか今のレオリオなら素手で普通に殴った方が十数倍程度の威力は出るでしょ

 

「ぜぇ・・・ぜぇっ!はは、見たかよ。訳の分からねぇ超常の力が『有る』って知ったら男なら誰しもガキの頃滅茶苦茶練習したコレを真剣に取り組むのは苦でも何でも無かったぜ!」

 

ああ、そういう感じね・・・きっとご近所さんに白い目で見られながら毎日練習したんでしょうね

 

思い返せば掌周辺の精孔だけ『練』モドキになってたけど、『纏』の概念も知らないからか集めたオーラの9割以上が空気に溶けていってたからあの威力のたった一発で既にガス欠してるし

 

てかゴン達は目の精孔も開いてないんだから『見たか』もなにも無いんだけどね

 

「凄いやレオリオ!こんな事出来たんだね。俺にも出来るかな!?」

 

「出来るさ。ゴン、お前も亀仙流の門を叩けばこの程度は朝飯m“ゴズッ!!”」

 

私は調子に乗ってるレオリオの脳天にチョップを叩きつけて地面に顔面ダイブさせるとそのまま後頭部を踏みつけてグリグリと母なる大地と熱烈なキスを強要する

 

「ゴン、キルア、クラピカ。私が教えようとしているこの力は『取返しの付かない要素』が有るから間違った修行をすると自らの才能を損なう結果になるの。大っぴらには出来ない力だからこれから場所を変えて改まって説明するけど、その事はよ~~~~~く覚えておいてね」

 

さっきからレオリオが地面をバンバンと叩いて降伏の意を示しているので足を頭からどけてあげる

 

土塗れになった顔面を上げて新鮮な空気を肺一杯に吸い込んでいる馬鹿(レオリオ)にしゃがんで目線を合わせるとニッコリ笑って『生兵法は大怪我の基、Do you understand?』と訊けば一瞬で起立して『Sir, yes sir!』と敬礼した。そこまでしろとは言ってないけど、分かってくれたなら何よりだ

 

「・・・ところでゴン達は如何して公園の端まで移動してるの?」

 

「そりゃビアーがさっきの数倍のオーラで威圧したからだよ。寧ろレオリオはよく返事出来たね」

 

「あそこで動かなかったら死ぬって本能が思ったんでしょ・・・ほら、全ての力を振り絞ったのか今は立ったまま気絶してるわよ」

 

言われて振り向くと敬礼ポーズのまま白目を剥いている男性が一人・・・

 

「おお!誰も喜ばない中年オヤジのオブジェがこれから公園の一角を飾る事になるのね!」

 

「誰が中年オヤジだ!俺ぁそこまで老けてねぇよ!」

 

あ、再起動した

 

「確かに見た目は老けてるとまでは言わないけど、(にじ)み出る魂の加齢臭がちょっと・・・」

 

「おい、最初は俺が悪かったのかも知れねぇがもう怒っても良いよな?年功序列ってやつをこのガキに教え込んでやっても世の中年たちは許してくれるよな?」

 

その発言がもう自分の魂の所属を現してんじゃん

 

それと転生者の私を相手に年齢マウントを取ろうとは笑止千万!

 

え?前世での享年?モチロン永遠の17歳☆ですよ。やだなぁ、もう当然じゃない、トーゼン

 

そんなこんなしていると痺れを切らしたのかポンズ姉が指を“パチン!”と鳴らすと近くをホバリングしてたアリスタが両手(前足)の針を私とレオリオの首筋に“ヒタリ”と押し付ける

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

私の立ち位置からは見えないんだけど、ポンズ姉が笑っているのが判る。『円』なんか使わなくても腕を組んで顔の上半分に陰が掛かってるのが判る!

 

「さっさと行くわよバカ共」

 

「「Sir, yes sir!!!」」

 

圧が!レオリオと違ってアリスタの針とか私には効かないけど、圧が強い!!

 

多分ここで空気を読まずにイキった対応したら後で精神的に追い詰められるナニカが来る!

 

私達はゴン達を引き連れて皆がここ数日泊まっていたホテル・・・ではなく、ハンター試験の最終試験会場であったハンター協会所有のホテルで場所を借りる事にした

 

何故かってゴンがヒソカに借りを返すまではハンターライセンスを使わないって決めてた事でゴンのお財布事情から壁の薄い安めのホテルに泊まってるらしかったからね

 

試験会場のホテルは皆が怪力でドンパチ闘ったから壁や床の一部が砕けてまだ営業再開してなかったので丁度良かったのよね

 

皆が試験合格後にハンターライセンスの講習を受けた部屋なら黒板とかも揃ってるとの事でそっちに移動して教壇に立つ

 

「さて、レオリオは元々これから教える『念』が具体的にどんなものなのか知識だけは得たいって事だったわね。医大に合格したら学費免除の為にライセンスを使えれば良いってだけなら最悪修行は後回しにも出来る訳だけど、どっちにするかは聞いてから判断すると・・・で、ゴンとキルアは強くなる為に覚えるのに意欲的で最後にクラピカね」

 

特に問題のない3人は軽く流してクラピカに視線を合わせる

 

「クラピカ。貴方もこの『念』を覚えるのに否は無いでしょうけど、気がかりになりそうな部分は先に潰しておきましょうか―――私達は元よりゴン達もクルタ族のアレコレは知ってるらしいから言うけど、私がマフィアから押収した緋の眼は今も私が・・・と云うかポンズ姉が持ってるわ。ポンズ姉、ちょっと出してくれる?」

 

「ええ」

 

教壇の横に立っていたポンズ姉が帽子をひっくり返すと穴の中に手を突っ込み、少しすると一本の紐に繋がれた緋の眼が入った箱を釣り上げた

 

「ちょっと待てよ可笑しいだろ!明らかに帽子に隠れる大きさじゃねぇぞ!その帽子の中如何なってんだ。ドラ〇もんの四次元ポケットかよ!!」

 

「はいはいキルアも落ち着いてね~。まぁ今のも念能力なんだけど、念は基本なんでもできる代わりに得意不得意も有れば割り振れる才能にも限界があるの。ゲームで例えるなら職業が魔法使いなのにスキルポイントを筋力とか剣術とかに振っても大して強くはなれないでしょ?しかも一度割り振ったステータスは元に戻らないとなったら猶更ね・・・この中でそんな特大のポカをやらかすような人は『まさか』居ないと思うけど、説明はしっかり聞くように」

 

おいこらお前の事だよ、そっぽ向くなレオリオ

 

十中八九大丈夫だとは思うけど、万が一レオリオが放出系とは真逆の具現化系とかだったらたったアレだけでも地味にメモリが削れてたかも知れないんだからね?

 

「―――で、修行中に万が一が有ってもいけないから実際に渡すのは修行とかが終わって私達が別れる時で良いかしらね?まぁ少なくとも9月の対幻影旅団戦の後か、ヨークシンに着いた時にクラピカの金庫にでも入れるのが無難だとは思うけど・・・ああ、言っとくけど幻影旅団は私も捕縛(ハント)する予定だからそのつもりでね」

 

「―――っ!何故だ!キミに旅団(クモ)と敵対する理由なんて無いだろう!?」

 

「いや有るでしょ。仮にも私犯罪(クライム)ハンターなんだし、A級の賞金首たちが態々雁首(がんくび)揃えて来てくれるってんだから・・・復讐したいなら後で好きにすれば良いわ。でも、それもこれも先ずは旅団を無力化する方が先決でしょ?旅団の討伐が遅れればどれだけの被害が出るか分からないんだし、悪いけどそこは譲る気は無いわよ。納得できないなら此処でお別れね」

 

少し冷たい言い方だけど、ここで『復讐こそ全て!』なんて言うようじゃ一緒に戦うなんて危なっかしくて出来ないからね

 

他の三人はまだしも、クラピカにこの手の質問をするのは『点』とよく向き合ってもらう為だ。自問自答だと如何しても復讐心はその人の目を曇らせるからね

 

「そうだな・・・旅団(クモ)は憎い。ああ、この上なく憎いさ。あの日、無惨に殺された同胞たちの亡骸(なきがら)を前にして私の中に沸き起こった感情は怒りと悲しみだった。怒りは襲撃犯の、すなわち旅団(クモ)への復讐心へと変わった。ならば悲しみは?そうだ、訳も分からずただ怒ったんじゃない。私の復讐心は怒りから生まれた。その怒りは傷つけられた同胞を目にした悲しみから生まれた。その悲しみは・・・家族を、仲間を大切に想っていたからだ」

 

そう。それがクラピカの根底だと思う

 

仲間を想う気持ち、仲間を大切にする気持ちこそが原点でありクラピカを過去に縛る鎖だ

 

ちょっと極端で仲間認定しなかったら煽り散らかす悪癖が有るし、何処ぞの忍ばないNINJA漫画の団扇(うちわ)を背負ってる一族ばりに面倒臭い愛情してるけど・・・どっちも目ぇ朱くなるし

 

原作のクラピーの師匠はそこら辺勘違いしてたから尊敬されてなかったんでしょうね

 

まぁ弟子として育てる僅かな期間で『復讐!復讐!』って態度全開の奴の心根まで十全に理解しろとかセンリツとかプフみたいな相手の心情を高精度で見破れる能力の持ち主じゃないと無理ゲーもいいとこだけど・・・面倒臭い弟子に当たって運が無かったわね、原作イズナビ

 

「その私が悲劇を生まぬ事よりも怒りの解消を優先させるなど、根本を()き違えているな・・・しかし、だからこそ二度と仲間を失うような真似はしたくない。旅団(クモ)は私が刺し違えてでも倒す。だからお前たちはそれぞれの目標に向かって頑張ってくれれば良いさ」

 

う~ん。やっぱりクラピカって対人関係において鈍いというか立ち回りが下手というか

 

そんな風に困ったような、でも幾分スッキリしたような顔で笑っても逆効果と云うか

 

「じゃあ大丈夫だね!今の俺の目標はヒソカに借りを返す事なんだし、ヒソカも旅団なら如何しても(・・・・・)旅団とは戦う事になっちゃうと思うからさ!クラピカが気にする事なんて一つも無いんだよ。寧ろターゲットが同じなら一緒に狩りをした方が、効率良いでしょ?」

 

ほら早速一匹イキのいい(ゴン)が釣れた

 

「まっ、ハンター試験よりは良い暇つぶしになるんじゃないの?」

 

「A級首って事は捕まえたら懸賞金ガッポリなんだろ?左団扇を目指すにゃ丁度良いってもんよ」

 

「ボクは兄さんとの因縁を完全に断ち切れるなら、断る理由も無いかな」

 

「はぁ・・・幻獣(蟲)ハンターとしては管轄外だけど、ビアーとレツが行くなら私が行かない訳にはいかないじゃない。ビアーが居なかったら勝算低いからレツの首根っこ引っ掴んででも一緒にパスするところなんだけどね」

 

「大丈夫だよポンズ姉!蜘蛛だって虫なんだから十分ハントの対象だよ!」

 

蜘蛛を虫に分類して良いかは若干あやふやな所は有るけどね!ダンゴ虫とかだって分類上はエビに近かったりとかするし

 

「それは屁理屈にしたって強引過ぎじゃない?」

 

「いや、しかし!」

 

しかしもヘチマも無~い!!

 

「私達はプロハンターでハンターが何を狩るのかは個人の自由。それと言っとくけど私は別にクラピカの為に参戦を表明してる訳じゃないわよ?仮にここでクラピカが辞退して次の機会を待つと言っても旅団に喧嘩を売るのは変わらないわ。チャンスが目の前に転がってるなら狙うのが狩人(ハンター)だし、何より放置しても今後(・・)邪魔になるだけだからね」

 

例えば暗黒大陸から希望(リターン)を持ち帰る未来が有ったとして、幻影旅団なら研究施設を襲撃して鑑賞に飽きたら闇のマーケットに流すとか普通に在りそうだし

 

そんなもん下手したら戦争勃発だ。放置するにはリスクが高すぎる

 

やっぱり幻影旅団はリアルに一緒の世界に住んでいたいキャラじゃないからね

 

それでもどんなに凶悪な猛獣でも首輪付きで檻に入れてしまえば可愛いもの

 

皆はマチ派?シズク派?それともパクノダ派?

 

私はマチ派かなぁ。牢屋に繋がれてる彼女のあのくノ一スタイルのむっちり太股を堪能して勝気な目に睨まれながら「くっ!殺せ!」とか言って欲しい。きっと似合うから

 

・・・おっと!何時の間にか思考がグヘヘな変態オヤジ方面に逸れてた

 

きっとこの場に魂の加齢臭を撒き散らす誰かさんが居るせいよね

 

うん。私は変態じゃない!(確信)

 

私は原作キャラだから旅団とは会ってみたいとは思ってるけど、原作キャラだから見逃そうとは思って無い

 

各メンバーの能力を凡そ把握出来ているなんてチート級のアドバンテージでA級首集団を狙い撃ちに出来るのに手を出さない何て確変中のパチスロ台から離席するレベルの愚の骨頂!(オヤジ臭)

 

その為にもゴン達を鍛え上げて少しでも勝算を上げて安全・安定でサクッと実績を積めればベストなのよね。前にも何処かで言ったけど、無双ゲーの方が好みだし、接戦とか格上との対決とかはその時が来たらそこで愉しめば良いってスタイルだからね

 

「ああ、それと私はサザンピースへのコネは実質永世会員的なのは持ってるからそれで良い?ヨークシンだけじゃなくて世界中の裏を含めた売買記録を漁る程度は出来るはずよ」

 

「・・・お前、俺たちよりたった一年先輩なだけなんだよな?方々にコネ持ち過ぎじゃねぇか?」

 

いやいやレオリオよ、この程度プロハンターやってれば普通フツー

 

世界を旅して仕事していれば各国の政府や企業の重役とかとコネくらい普通に結べるのが信頼と信用のプロハンターってやつよ

 

「納得出来たならこれから例の力、『念能力』の講習を始めるからね。先ずは心構えの根幹である『燃』から説明するからよく聞くように!」

 

それからゴン達に板書を使って『燃』と『念』について説明していく

 

教えたのは基本の四大行と系統図の関係にメモリの存在までだ

 

正直それ以上一気に詰め込むとゴン達と云うかゴンの頭がパンクしそうだったからね

 

習得過程を考えるなら系統図とメモリの説明は後でも良かったんだけど、そこはレオリオが医学に応用できるか如何かの考察材料として教える必要が有ったから

 

後メモリの事を説明したら凄く青い顔になってたかな

 

そうしてホテルから出てきた夕方過ぎ、全員『纏』『絶』『練』までマスター済みだ・・・いやぁ、カストロさんの時も思ったけど才能の暴力って怖いね

 

流石に外法を使った覚醒ではあったけど、世の念能力者の9割以上は嫉妬に駆られるレベルでしょ

 

「よし!それじゃあ明日はくじら島へ向けて出発。そのままそこで暫く修行に入るからね」

 

「御免ね皆。俺のビザの関係で付き合わせちゃって」

 

「良いって良いって。ゴンの家には俺も行ってみたかったし、それにゲームの中に入っての修行だから場所は関係ないって言うじゃん―――くぅ~!ゲームの世界に入れるなんて夢みたいだぜ」

 

「だな。念能力ってやつの凄さをまだまだ甘く見ていたぜ。ハンター専用のゲームのグ・・・グ・・・あ~、何だったっけ?そのゲームの名前って?」

 

「グリードアイランドだよ。レオリオ、仮にも医者を志望しているならばもう少し記憶力にも磨きを掛けるべきだと思うが?」

 

「テメェは一々誰かに喧嘩を売らないと存在を保てねぇのか?」

 

そう。去年マフィアの拠点を潰した時に緋の眼と一緒に押収したお宝の一つ

 

グリードアイランドの家庭用ゲーム機のジョイステ(ジョイステーション)にも入っていない剥き出しのCDが今回の真の修行場所だ

 

「ハイハイ!出発は明日だけど各自くじら島に着くまでは今日覚えた三つをよく練習して最低でも日に5回程度はぶっ倒れるまで生命力を使い切って貰うからね。それぞれの状態への切り替え1秒以下!『練』は最低連続10分以上!全員クリアしたらゲームの世界へご招待ってね!まぁその状態でも私達が一緒じゃないと9割くらいの確率で死ぬと思うから頑張るように!」

 

「うおおおい!それでも9割かよ!?死にゲーの無理ゲー過ぎんだろ!!?ゴン、ホントにコイツに鍛えて貰うので良いのかよ!?」

 

仕方ないじゃない。どう足掻いたってアンタ達全員念の初心者である事は覆せないんだから

 

「私も旅団戦に向けてパワーアップしたいし、やれる事はやっておかないとね~」

 

この場に居るのは全部で7人でグリードアイランドの枠は全部で8つ

 

なら、声を掛ける人物は決まってるよね!

 

「パワーアップってアレ以上何をする気なのよあの子は・・・」

 

「また馬鹿な修行法でも思いついたんじゃない?」

 

ふっふっふ!一定レベル以上を対象とした修行法だからね。私の天才的発想に目ん玉引ん剝いて驚いても良いんだよ?

 

 

 

―――後日心底呆れた声でただ一言、「馬鹿なの?/じゃないの?」って言われた

 

・・・解せぬ

 




それでは皆さん、よいお年を<m(__)m>
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