紹介と紹介
サザンピースまでの道中で少し露店あさりをしつつも会場に辿り着くと中に入る
相変わらず豪華なフロントで受付に向かうと受付嬢がニッコリ笑顔で対応してくれた
「ようこそサザンピースへ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
「宝石部統括のジュエールさんと面会予定のビアー=ホイヘンスです。これ、身分証ですね」
「ライセンスカードですね。確認させて頂けま・・・あ、あら?こんな色だったかしら?」
受付のお姉さんに上着の内ポケットから取り出したハンターライセンスを提示すると受け取った後でなにやら困惑していた
どうやら普通のライセンスカードは見た事有るっぽいけど、
それでもスキャンすれば真偽も判明すると思ったのか渡したカードのデータを読み取り、受付に置いてあるパソコンに出力されたデータを見ると目を見開いて一瞬固まった。でもそれも秒で再起動して静かに素早く深呼吸すると笑顔でこちらにカードを返却してくれた
「ご本人確認が出来ましたのでこちらはお返しいたします。では、案内の者が来るまでそちらの席にて少々お待ちくださいませ」
おお、経験不足は有るんだろうけど中々胆力は備わっているみたいだね・・・なんて謎の上から目線で評価をしつつ、ふかふかのソファーに座っていると一分経たずに案内の人がやって来たので私達も移動する
クラピカは特に言及されなかったけど、荷物持ちの従者とでも思われてたのかな?・・・受付のお姉さん。やっぱりちょっとPONかも知れない
そんな事を考えつつ通された部屋でジュエールさんが既に待っていたようだ
「ビアー様。お久しぶりでございます。またこうしてお会いできて光栄でございます。なんでもあのゾルディックを退けられたとか―――ゾルディックが伝説ならばその撃退という偉業を
あ~、NGLの事は知らなくて当然として私が
普通のウィキペとかニュースで世間に流れた表面的な情報なら検索可能だけどさ
まぁ受付でライセンス見せたからこの後知るんだろうけどね
「それでは宜しければそちらの御方をご紹介頂けますかな?」
ジュエールさんの視線が私の隣に腰掛けていたクラピカに向く
そりゃ私の斜め後ろに立って控えてるとかならまだしも、こうして並んで座ってたら荷物持ちとか勘違いは流石にしないよね
「こっちは今年に成りたてホヤホヤのプロハンターで私の新しい弟子の一人。名前はクラピカ―――ブラックリストハンター志望の男の娘です!」
取り敢えず簡潔な情報だけ伝えておきましょう
「ほう。男の娘ですか」
「ええ。男の娘です」
私とジュエールさんは一拍置いてから机越しに固い握手を交わした
こやつ、分かっておるな
そんな確信をお互いに持っているとジュエールさんが本題前の世間話をし始めた
「―――そう言えば最近裏通りに服からメイク、ウィッグまで取り揃えて着付けまで手伝って下さるお店がオープンしてましてな。そこの店長もとってもお話の『分かる』方だそうですよ。もしも宜しければ一度覗いてみたら如何でしょうか?」
多分だけどその店長はオネエさんですね。分かります
「それは素敵ですね。ええ、一度うちの
クラピカが隣で小さく「ビスケの事か?」と呟いてる
自分の事って客観的に見るのは難しいよね!
「プレゼントですか。それはきっとその方もお喜びになられますでしょう。それはもう
「何故だろう?今、全てを投げうってでもヨークシン、いや、この大陸からも逃げ出したい自分が居るのだが?」
それこそ何を言ってるんだか
仲間の眼と
クラピカがヨークシンに留まる事は何ものにも優先されるべき事柄でしょ?そんなのただの気の迷いよ、気の迷い。だから安心してステイしなさい
「ここで退いたら後が怖い気がするのだが理由が分からない事にはな・・・仕方ない。話を戻して構わないか?改めて、紹介に
「はい。宜しくお願いします・・・ひょっとして今回ビアー様からご要望の有った闇オークション関連の情報はクラピカ様がお求めで?」
「その通りです。プロハンターとして、闇の品々の中でも特に悪質な人の尊厳そのものを売り買いするような輩を取り締まりたいと考えています」
「左様で御座いますか・・・サザンピースはマフィアを始めとした裏の顧客を多く抱えています。更に付け加えればこの街自体も上役は裏との癒着で半ば成り立っているような有様です。その上でその一員でもある『私』にお聞きするのですか?」
サザンピースやヨークシンを裏切れと?暗にそう問う彼をクラピカは真っ直ぐ目を見て頷いて返す
「そうです。サザンピースもこの街も、一枚岩では無いのでしょう?そして貴方は非合法の品や競売を容認はしても肯定的では無いと見ました」
「ほほう。会ったばかりの私を少々信用し過ぎではありませんかな?純粋さは美徳ですが、同時に弱点となり得ますよ。裏の世界では特に―――」
ニヤリと意地の悪そうな笑みを浮かべるジュエールさんだけど、クラピカは何でもないといった面持ちだ
「
「成程。ただ正義感だけが先行した御方では無いようで安心致しました―――左様ですな。確かに特にやり過ぎている連中などは面白くないと思っております。嫌がらせが出来るなら協力するのも
程度にも依るだろうけどマフィアの報復とかは見境無いからね
「私も宝飾だけでなくそれを持ち込む様々な人と接し、見極める職業です。私も相手の目を見れば多少は判別が出来るつもりです。私からしてもクラピカ様の瞳に誠実さが宿っているのは見て取れます。お互いにビアー様のご紹介でもありますしな。故に私が求めるのは貴方様ご自身の実績ですな。ビアー様の元で鍛えられたなら実力は有るのでしょう。ならば後はそれを実績という『結果』に結びつける力を見せて頂けたなら私から言う事はもうありません。今後はクラピカ様個人とも良き関係を結ばせて頂きましょう。そして愛でるべき宝に偏屈で醜悪な欲望を向ける輩を捕らえていって下されば、この街も陰湿な空気をガス抜きして少しは清涼なものへと近づくでしょう」
私を間に挟んでるとは云え実際クラピカは実績の一つも残してないルーキーなんだし、かなり譲歩してくれた方かな―――人によっては“私と一緒なら認める”とか私を主体にして初めて話し合いに応じる姿勢を出したりしそうだもんね
「成程。貴方の立場を考えれば当然の要求でしょう―――ご安心下さい。元々
「ふむ。確かにこの時期には多くの裏稼業の者たちがこの街に集まりますからな・・・しかし今この街に集まっている連中はメンツを保つ為にも最低限でも他の組と手を取り合っている場合が多いです。どこか一つの組織に手を出しただけのつもりでも実際には巣を叩かれたハチ達のように、全体から敵意を向けられ兼ねません。プロハンターのお二人には要らぬ説法かも知れませんが、どうかお気を付け下さい」
う~ん。なんか私達がマフィアを相手にするって勘違いされてる
まぁ馬鹿正直に真実を語る方が可笑しいんだけどね
そんな感じに裏の顧客及び売買履歴については一旦保留となったので話題は次に移る
ジュエールさんがテーブルの上に置いたのは分厚い本もといカタログだ
このサザンピース・オークション会場で取引される品物はこのカタログを見ないと最終的には分からない・・・噂程度なら出回るけどね
「こちらのカタログの表紙の裏にオークション期間中の会場への入場券であるカードが有ります。このカードを提示したご本人以外にお供として5名までなら入場は可能ですが、競りに参加出来るのはあくまでも代表の御一人となっていますのでご了承下さい。ポンズ様とレツ様の分も合わせて三冊分で間違いございませんか?」
そう。分厚いカタログが三冊分だ
正直
私達は合計で7人しか居ないけど、いざという時を考えたら入場できる手段は多い方が良い
普通ならレツやポンズ姉の代理承認的なサインなり身分証明書なりを用意するんだろうけど、ハンターライセンスの恩恵を受けている私達には関係の無い話だ
受付で見せた私のカードだけで信用は十分ってね
クラピカの顔合わせ(可能なら裏の顧客情報)とこのカタログで此処に来た目的は達成したので少々の雑談タイムに移行する。高い立場の人との雑談はそれだけでも良い感じの情報が隠れてたりもするしね。人脈はハンターの重要な武器だ。時間も余ってる事だしね
「いや~、ここ暫くはビアー様の
「そんな大層なものじゃないですよ。私ってゲームとかでも結構やり込むタイプだからプロハンターに成った以上は
「ハッハッハ!本来はゲーム感覚で貰えるものではないでしょうに―――ビアー様の見ておられる景色は我々のような凡人には推し量れないものが有りますな。ですが、ビアー様の活躍は見ていて痛快ですぞ・・・そう言えばビアー様は幅広い狩りを行っておいでですが、弟子であるクラピカ様は
「・・・そう・・・ですね。私は考古学など、歴史を感じられるものが好きなので目先の目標(
確かにクラピカはその手のものは好きそうだよね
復讐という鎖から解き放たれたクラピカなら未知の遺跡の未知の古代文字とか見つけたらテンション上がってそうだもんね
「私はそこまで歴史とかに興味持ってる訳じゃないからやるとしてもトレジャーハンター的なのかな~?遺跡とか見つけたら細かい事は専門家に丸投げするかも・・・その時はクラピカにお願いしたりも有るかもね」
サトツさんと遺跡を掘った時とかまさにそんな感じだったし
「ほう。ビアー様も遺跡の発掘を?」
「私の場合やるとしたら大方探索が済んでそうな地上よりは海底に沈んだお宝のサルベージとかの方が良いんじゃないかって思ってますけどね。深海の入り口程度なら素潜りも出来ると思うし」
「それは・・・ご冗談で?」
「ハンターってのは基本人間辞めてるって思っといてください」
この世界のハンターでもモ〇ハン世界のハンターでも良いけど、どっちも【ハンター】ってカテゴリーの人種だしね
「一般的なプロハンターのハードルを無駄に上げるのは感心しないぞ」
五月蠅い。プロを名乗って念能力も使えるのに人間を逸脱しない方が悪い
どれだけ甘い採点を下したとしてもハンター試験合格から2年、いや、1年半以内には
「まぁやるとしても気が向いた時にですね―――ああ、そう言えば此処に来る途中に市場の掘り出し物の転売で小銭を稼いでたんですけど、クラピカちょっとアレ出してくれる?」
クラピカにお願いすると彼に持たせていた荷物で大き目の箱に入っていたその中身を取り出してもらう。出て来たのは卵型で荒い削りの木の塊だ
「おお!
「中身が宝飾品なのはプロハンターとして保証しますよ。プロハンターの表に出さない目利き(『円』)技術ってやつですね。手堅く売れば5億。多少急ぎで足元見られても3億は下らないかな?ジュエールさんとしてはコレ、買う気有りますか?買ってくれたらこっちも面倒な手続きしなくて済むんですけど・・・そこら辺の質屋とかじゃたとえ本物だと信じて貰えても即金用意とか無理ですしね」
「確かに私は宝石を好んではいますが
倍以上ね。オークションとかでも手数料は引かれるのを考えても10億ジェニーは下らないかな?
私としては多少値段が落ちても構わないってのは急ぎでお金が欲しいとかじゃなくて、書類だのなんだのが面倒だからってのが理由だから代わりにやってくれるってんなら
私は楽が出来る。ジュエールさんは懐が温かくなる。私の軍資金も増える。買い手の人はより高い値段を吹っ掛けられる。一石三鳥なWin-Win の関係ってやつだ
え?一人
交流も大事だけどジュエールさんは事務仕事が残ってるんだから話過ぎも良くないでしょ
そんな訳でサザンピースを後にした私達は―――
「さあさあ、張った張ったあ!おう嬢ちゃん。次は何に賭けるんだい?」
振られたダイスカップを見た私は不敵にほほ笑むとチップをベッティングエリアに叩き付ける
「―――3のダブルにオールイン!外したら今日の晩御飯私だけモヤシでも食ってろって言われる事請け合いよ!!」
私の全額賭け宣言に周囲にたむろしていた人達から「良いぞ~。嬢ちゃ~ん。チップが無くなったら次は服だぜ~」とか「外したら俺がホテル(意味深)でメシ奢ってやるぜ~!」とか決して健全とは言えない野次が飛ぶ
此処はマフィアの経営するカジノの一つだ。一応表向きにも開放されてる店舗だから一般客もそれなりだけど、やはり質の悪い人間の比率が高めだ
今、私がやっているのは『
日本で云うなら二つのサイコロを使った『丁半』が有名かな?あれの親戚みたいなもんだ
私以外の数人のプレイヤーが思い思いの場所にチップを投入し終わるとディーラーによって振られたサイコロが姿を現す
「3.3.1!―――ではチップを振り分けさせて頂きます」
「っし。やりぃ!12倍も~らい♪」
賭けたチップの小山が富士山とまではいかなくてもテンコ盛りとなって私の元に返って来た
私はふと同じ店内に居るクラピカの方に意識を向けると彼は彼でチェスの三面打ちでガラの悪い男達からチップを没収して今は財布を直接巻き上げてるみたいだ
カジノと云っても他の娯楽も揃えてあったし、知略が勝敗に直結するああいうゲームの方が得意なんでしょう
「クッソ!おい嬢ちゃん。次だ次!次はこのコートを賭けてもう一勝負だ!」
「貴様の着ていたコートなど質屋に持って行っても大した額にはならんだろう。失くしたものを取り返したいのならば対等なものを賭けるのだな。それと私は男だ」
「なら問題無ぇな。こいつの装飾は金や銀が多く使われてんだ。質屋に持ってきゃ数十万ジェニーは固えぜ。分かったらもう一勝負だ!」
「おう、ならこっちはこの指輪だ。150万ジェニーで買ったダイヤの指輪だぜ。勿論俺のリベンジにも応じてくれるよなぁ?お嬢ちゃんよぉ!」
「無論だ。ネギを背負ったカモが諦め悪く喰らいつくならば、次は羽毛ごと
「上等だ。俺たちと嬢ちゃんが対等の条件だと思うなよ。俺たちゃ部下から幾らでも財布を巻き上げてベット(挑戦)出来るんだぜ。裸になるまで剥いてやるよ―――おいテツ、ヤス。お前らの財布出せ!」
「遊びで部下に無理を強いるのは良い上司とは言えないぞ?―――最後にハッキリ言っておくが私はおんn・・・じゃない。男だ!ええい!貴様らがしつこいせいで言い間違えたではないか!!」
向こうも盛り上がってるようで何よりね。でも勝負に勝ってるはずのクラピカの方が劣勢に見えるのは気のせいかな?
おっと。こっちも集中集中!!
・・・う~ん。この感じからして次は5.6.3 かな?『円』を使えば一瞬で把握できるけど、今は金儲けのついでに聴覚による空間認識能力を鍛え中だからズルは無し(?)だ
弾道を容易く見切る程に引き延ばされ、研ぎ澄ました超感覚でサイコロのぶつかる音、角度、反響音から出目を見抜く!荒らしに荒らしまくってこの店を素寒貧まで追い込んで上げる!
「いやぁ、お客様方本当にお強いですねぇ。正直に申し上げますと
あれから暫く二人で客、店問わずにチップや現金。現物を巻き上げまくってたら猫なで声で揉み手な店員が現れた
まぁあれだけ周囲の
その手の人達の経営するカジノなんだし
てか遠くからこっちを見てニヤついてる敗北者たちが居るし・・・服渡されても面倒だから装飾品だけブチブチと剥ぎ取ったから野性味溢れたスタイルになってるんだけどね
―――むしろそっちの方が似合ってない?
声を掛けられたのは私とクラピカと後は
「それで
「よし!俺は乗ったぜ。店が背水の陣で挑んで来てるんだ。ここで退いたらギャンブラーの名が廃るってもんよ。勝てば大富豪。負ければ大貧民。一発勝負はギャンブラーの華だ。なあ、アンタ等もそう思うよなァアッ??」
あ~、はいはい。そうですね
ごねる必要も無かったので「女は度胸!私達も受けて立ちますよ!」とクラピカの分も了承の意を示すとお店の奥の特別豪華な
先ずは図体の有る人が我先にと自信満々に真ん中の席に座るので残る私達はその人の左右の席に座る形となる
そうして始まったポーカーだけど、まぁ予想通りと云うか何と云うか
「クラピカ。もう良いでしょ」
「そうだな。仕込むだけでなく、仕掛けて来るのならば遠慮は無用だ」
私がこの茶番を終わらせる宣言をした直後に私はディーラーの、クラピカは筋肉オジサンの手首を掴んで首にナイフを突き付ける
一般人(?)にはこっちの方が分かり易いでしょ
私達が相手の骨が折れない程度の力で手首を握り込んでやれば
筋肉オジサンもグルだった訳だ。ただの第三者のイカサマ師の可能性も有るには有ったけど、私達を勝負に促したり私達が隣同士の席にならないように真ん中の席を陣取ったりと疑わしいところは沢山有ったからね
後は実際のゲームのプレイを観てたら解る事だ
私とクラピカは同時に首に押し当ててたナイフを仕舞うと二人を解放して上げる
「さて、こっちは簡単なお願いを聞いてくれたらもう手出しはしないけど、会話をするつもりは有る?」
「調子に乗りやがってガキ共が!話?そんなもんする訳無ぇだろう―――お前ら!」
案の定だけど奥の扉から拳銃を持った奴らが数人入って来てこちらに銃口を向ける
「逃げようとしても無駄だぜ?お前らが入って来た扉は遠隔操作でロックされてるからな!」
うん。知ってた。だってガチャリと音したもん
仕方ない。チンピラにはやはりお話(物理)しか無いのかな
はい。戦闘シーンはカットで今の状況はまさに死屍累々って感じだね。まぁ殺してはいないけど
「―――分かったかな?私達はこの
「ばい゛・・・ご用意いだじまず」
うんうん。聞き分けの良い子はキライじゃないよ
緋の眼は別に全部が全部オークションで取引されている訳じゃない。だからジュエールさんの情報だけじゃなくて、出来れば現地の生の情報が手に入る環境づくりはしておきたい所なのよね。一度入り口から一歩奥に入れればクラピカの此処を見つけ出した【
そんなこんなで店を(裏口から)後にした私達はやっとホテルに帰る事にした
「・・・で?裸(パンツ有)マントなんて前衛的なスタイルで帰還したレオリオは何してたの?」
私達の少し後にレオリオがゴンとキルアと一緒にホテルに今言った恰好で帰って来たのだ
傍目には一風変わった旅人スタイルに映ったでしょうけどね
「いやそれが綺麗な姉ちゃん達にお酌されてたとこまでは覚えてるんだけどよ。気が付いたら路地裏だったんだよ・・・ハンターライセンスを銀行の金庫に預けた後で良かったぜ」
ああ・・・カモられてた訳ね。ドンペリ一気飲みとかしてたんでしょ
「ゴンが俺の香水の匂いで偶然俺を見つけてくれなかったら、今頃サツの事務所にしょっ引かれたかも知れねえぜ」
「うん。レオリオの香水は独特だからね。なんで路地裏に居るんだろう?って見てみたら目を回してたからさ」
「それで俺たちが適当に近くの露店の服買って連れて来たって訳。隠せりゃ十分だし、バカにはバカな恰好がお似合いだろうってな」
「お前らはどうだったんだ?顔合わせとやらは無事に済んだのか?」
「こっちはまぁまぁかな?クラピカがしっかり成果を示せば協力するって・・・後はカジノで数十億ジェニーは稼いだかな」
まぁ正直カジノで勝てるならそれが一番手っ取り早いお金儲けの手段だよね
・・・勝てるならだけど
「そうだな・・・ああビアー。後でキミの口座に私の分のビスケの修行代金を入金しておくから確認してくれ」
「了解」
そんなやり取りしてるとゴン達の目が点になってフリーズしていた
でも直ぐにレオリオとキルアが再起動する
「よし!俺もカジノで一儲けするぜ!」
「レオリオには負けてらんねぇ。俺だって財布の残り全額突っ込んでやるよ!」
そう言うと二人は薄暗く成りかけた夜の街の暗がりへと飛び出して逝った
レオリオは流石に着替えてたけどね
「ねぇ二人とも。キルアとレオリオは大丈夫かなぁ?」
「大丈夫じゃない?死にはしないでしょ・・・ただゴンは夜寝る時は部屋の窓開けときなさい」
「なんで?」
「良いから」
結局その日は深夜にゴン達の部屋にパンツ一丁で窓から帰還した
そんなこんなで遂に9月1日がやって来た