レツとポンズの二人は生物(金魚)的な無機物(掃除機)というある意味メルヘンチックなモノを具現化して構える少女と睨み合っていた。傍目には華の有る少女達だが具現化された掃除機はどこか禍々しく、ポンズの周囲には何匹もの蜂がホバリングしている状態なので近づきたいと思う一般人は先ず居ないであろう
「私の仕掛けたトラップの大半が吸い込まれるなんてね。レツの(クロロ)人形の
「そうだと思うよ。兄さんの記憶で再現した【
「・・・相変わらず頭の可笑しい性能してるわね」
「まぁでも、データが無いんじゃ仕方ないわね。力業でってのはあまり好きでもないんだけど・・・はぁ↓・・・
「そんなに嫌がらなくても・・・ていうか
「嫌と云うのは言葉の
溜息すらついていたポンズだが気持ちを切り替えて頭の帽子を指で弾くと中からポンズのオーラを纏った蜂の群れが次々と現れて二人の周囲でホバリングする
この光景だけでも常人ならば絶望を顔に浮かべるに十分であろう。しかしシズクは当然ながら動じる事は無い
確かにオーラを纏った蜂の針は並の念能力者の防御を貫通するだろう。だが無数の蜂達に分散させたオーラでは超一流の念能力者たる彼女の肌に針が刺さる事は無い
幻影旅団の中では非力なシズクだが、ゾルディック家の試しの門を開けられるだけの筋力はそれだけで下手な鎧よりも強いのだ。如何に自己強化が苦手な具現化系のシズクでもオーラ量に大差ないポンズの操る蜂の一刺しを通したりはしない
相手を操るというある意味必殺と呼べる能力も『針で刺す』という物理ダメージを発動条件としている関係上、鋼鉄くらいは貫通出来なければいけない(?)のだ
ポンズの目指す幻獣/蟲ハンターには一見過剰火力も良い所ではあるが、それはそれ、これはこれである。密猟者が超武闘派である可能性も無くはないのだから自力を鍛える事は生存に直結する大切な項目だ・・・ポンズは逃げられない修行の中で、そう自分に言い訳して精神の安定を何度図ったかは、もう覚えていない
「いくわよ。アリスタ」
《スピッ!》
アリスタはポンズの指令に返事をすると同時に彼女の真横に移動すると頭にポンズの手が置かれ、彼女のオーラが送り込まれる
痺れ槍蜂たちと同じように【
「【
アリスタも【
なお、アリスタは『発』こそ生み出してはいるが『纏』や『練』などが扱えるようになった訳ではない。原作で言えば占い師のネオンに近い状態だ
「そんな遠い目しないでよ―――それじゃあボクもやらせて貰おうかな。能力が読み難い初見の敵だって云うなら、その敵自身に対処させれば良いってね」
レツはこの戦いで
(ドッペルゲンガーみたいに敵のコピーを造れる能力?・・・でも、完璧じゃない。
「悪いけどボクらは戦闘職じゃないからね。
シズクの人形の後ろから両手を突き出したレツの指先から10本の念の糸が飛び出して人形の各所に張り付くとシズク人形の纏うオーラが本物のシズクと遜色ないレベルにまで引き上がる
「『
「強制参加の上に法外な値段でぼったくり。キミも中々あくどいね」
「犯罪者の財産は財布の底まで
「はいはい。仕事の事に頭を廻すのは臨時収入(賞金首)を確保してからにしなさい」
戦闘中にも関わらず思考が明後日の方向へ跳びかけたレツにポンズが待ったを掛ける。やはりレツの本質はハンターよりも職人であるという事であろう
「それじゃ、始めよっか」
レツがそう言うと両腕を大胆に、しかし指先は繊細に動かすと念の糸で繋がっていた人形シズクが本物のシズクに向かって突進し、その後ろから強力なオーラを纏った痺れ槍蜂たちが追随する
「う~ん。これは思った以上に面倒」
面倒と口にしながらも表情は変わらないシズクは人形の振り下ろした
「オーラは互角。身体能力も違いは無し」
素早く敵の戦力を分析した彼女は半歩下がりつつ自身の持つ掃除機を消し去る事で人形の振り下ろしを空ぶらせる。ギリギリの回避で彼女の前髪数本が宙を舞い、隙を晒した目の前の人形に反撃の一手を叩き込む・・・事はなくバックステップで距離を取る。先程彼女が居た場所には針で突き刺さんとした蜂たちが殺到していた。もしも追撃していたら今頃全身を刺されていた事であろう
そんな危険な場所もシズクにとっては邪魔な蜂が一塊になってくれている狙い目としか映らない
再び具現化した掃除機の延長管の
そんな攻撃を人形のシズクは突きで迎撃するが、弾かれてしまう。スペックが同じである以上、弱攻撃と強攻撃がぶつかり合えば当然の結果だ
だが人形シズクの目の前に蜂たちが居た為にリーチを活かした遠心力有りきの攻撃はしにくく、蜂たちというアドバンテージを殺さないようにするには点の攻撃で軌道をズラすのが良かったのだ。実際、人形シズクの迎撃で蜂たちの損害は軽微なものに収まっている
計算違いが有るとすればそもそも本物のシズクは人形や蜂たちと真面にやり合うつもりは無かった事だろう。敵の重い攻撃を弾いた事で人形シズクは少なからず体勢が崩れている。そして蜂たちはシズクの全力疾走に付いて行けるだけのスピードはまだ無い
しかし蜂は置き去りに出来てもレツの補助で本物と
「さっきお掃除したやつ、返すね」
だからこそ追加の足止めにデメちゃんの吸い込み口から先程吸い込んだトラップを吐き出させて地面に投げつけて爆発させる―――デメちゃんは吸い込んだモノが何処へ行くかは謎だが、最後に吸い込んだモノだけは吐き戻し可能なのだ
ポンズのトラップを逆に利用して時間を稼いだシズクは術者の二人に向き直る
(厄介そうなのは金髪の子の方だけど、稼げた時間は多くない。ここは弱そうな方から潰すかな)
「デメちゃん。私の体内の毒を全て吸い出せ」
シズクが命令を出しつつ掃除機のスイッチを入れるが、彼女は現在なんの毒も喰らってはいない。しかし、デメちゃんが常に毒への吸引力を発揮している状態ならばたとえポンズを攻撃する時に蜂達によるカウンターで毒針を刺されようとも瞬時に毒の無効化が可能となるのだ
ポンズを自身の間合いに捉えたシズクはデメちゃんによる乱撃を見舞う
倒せたらそれで良し。倒しきれなくとも全身の裂傷からデメちゃんで血を吸い出すような攻撃をすれば、たとえ相手が直ぐに対処出来たとしても数秒で失血死寸前までは持っていけるので実質的なリタイアとなる。動けなくなった所にデメちゃんによる脳天カチ割りな一撃をくれてやれば良い
「―――あんまり『私達』を舐めないで欲しいわね」
シズクの攻撃がヒットする直前にポンズとアリスタのオーラが更に力強くなり、殆どの攻撃を両手(?)の大きな針に『凝』でオーラを集中させたアリスタが弾き、弾ききれなかった数発をポンズが処理した。ポンズに攻撃が届く前に彼女の帽子から待機させていた痺れ槍蜂の残りを全放出する事で【
蜂達を強化する【
「この子達が纏ってるオーラは私のモノだからね。
そして戦闘向きではないとしても幻影旅団の攻撃を
クロスレンジの格闘戦なら格上相手でも少しの時間であれば持ち堪える事が出来る。蟲が人間大の体格であった場合のポテンシャルの高さは時折話題に上ったりもするが、アリスタのような赤ん坊サイズでも大の大人を余裕で超える力を誇っているのだ
「これで
ポンズの指示の下、アリスタがその二本の巨大な針で連撃を繰り出す。しかもその神速の二連撃はどちらも『硬』による攻撃だ
ダブルニードルの掛け声から始まるアリスタの攻撃のタイミングに合わせた高速の『流』は両者のコンビネーションと鍛錬の
反射の域となるまで反復練習を積み重ねたオーラ操作に攻撃箇所や攻撃の意思がアリスタ任せな事も有り、オーラの流れで次手を読むのが難しくなっているのだ
しかしシズクも
「っ!それ、ダブルって言わない」
「そうよ。
ダブルニードルの『ダブル』は『
攻撃を
(攻撃が軽い?)
渾身の叩き付けを放ったはずのコピーと振り向きざまに防御主体の一撃を出した自分では単純な力勝負はコピーに軍配が上がるはずであり、受け流す形で回避するつもりだったのだが、この
だがシズクがコピーのシズクを弾き飛ばす前にコピーの背後から別の人影が跳び上がって来た
(マチ?違う。目が無い。あの精度のコピーをまだ造れたの!?)
先程コピーのシズクの力を弱く感じたのはレツの指先から伸びる念の糸の半分をマチ人形に繋ぎ直したからだ
マチ人形の手から伸びる強靭な
以前オモカゲが操ったマチ人形の
「デメちゃん。向こうの私の足元の地面を吸い取れ」
足場を崩す。ビアーと共に旅をしてきたレツと繋がっているシズク人形も僅かながら
マチ人形が最後に腕を引き絞ると二人のシズクが向き合った状態で
地面に転がるシズク達にレツとポンズが近付く
「さて、捕らえたは良いけどこの人形の方のメガネっ娘は如何するの?いくら動き辛くてもこれだけ密着してたら、そのうち壊されるわよ?二つの人形に力を割いてるなら
「大丈夫。遊び終えた人形は片付けるだけだよ―――【
レツが人形のシズクの頭に手を置くと一瞬でキーストラップ程度の大きさに縮まり、ピー助人形の隣に収まった
流石のシズクも殆ど自由の利かない状態がほんの少しの間(0.1秒以下)緩まっただけでは脱出は出来ずに再びマチ人形の締め上げの餌食となる
「それじゃ、他の皆が戻って来るのを待ちましょう・・・そう言えば結局今回ピー助は使わなかったわね」
「新しい人形の操作性の把握が大変だったし、なにより必要無かったからね」
「・・・そっ、あんたも色んな意味で成長したわね」
幻影旅団の人形を戦力として扱う。オモカゲを強く想起させる戦法は旅を始めたばかりのレツならば二の足を踏んでいただろう
「これでも
「その
「・・・絶対嫌だよ」
レツが頬を桜色に染めて“プイッ”とそっぽを向く
“ズグワアアアアアアアアン!!!”
盛大な轟音と共に二人の前方に見える大地が隆起して巨大な岩の華が咲いた
中心に居る
「あ~・・・狂喜乱舞してるわね。今のビアーの耳の良さならさっきのが聞こえてても可笑しくはないって事ね。アレは」
「嬉しくて地形を変えるとかボクの目には狂気で乱舞してるように映るよ。というか物理的に凶器(大岩)が乱舞もしてるし」
死んだ目で軽口を叩き合う二人の前に岩の華の中心から跳び上がった人影が降り立った
「ポンズ姉!ポンズ姉聴いた!?ついにレツが私にデレてくれたよ♪」
鼻息を荒くしたビアーが喜色満面で幸福オーラを全開にする。夜の闇が辺りを支配しているはずなのにレツとポンズは目の前のビアーの輝かんばかりの雰囲気から眩しそうに目を背ける
「はいはい。ちゃんと聞いたから今は落ち着きなさい。それよりあんたが戦ってた二人はどうしたのよ?ちゃんと倒したんでしょうね?」
「そんな昔の事は忘れたわ!戦闘シーンなんてカットよ、カット!今はこっちの方が大事も大事、一大事じゃない。ポンズ姉だってレツに『ポンズ姉♡』って呼ばれたいでしょ?あっ、レツのキャラ的に『ポンズお姉ちゃん♡』かな?」
「言わないよ!てか一々語尾に♡マーク付けないでくれない!?それこそボクのキャラじゃないじゃないか!!」
「キャラじゃなくてもロマンは有るの♡」
レツとポンズは
「ビアー。旅団との戦いがどうなったか、もう少し詳しく話してくれたらレツがセリフのリクエストに応えてくれるそうよ」
「なに言ってるの!?ボク一言もそんな事言ってないよ!!?」
悟ったところまでは一緒だが、まさか秒で
「乗った!え~っとね。最初は筋肉ダルマの方が一人で戦うって言って太ももちゃんが二人で殺るよって意見が割れてコイントスで結局共闘する形になって糸を束ねたロープでレスリング会場みたいに周辺を囲ったらロープの反動とかも利用した縦横無尽の筋肉弾丸戦法とその間に太ももちゃんが細い糸を私に巻き付けようとかしてたのを
ビアーのすぐ後ろにウボォーギンが落ち、その上にマチが重なるように落ちて来たのを見てレツとポンズは素直にドン引きした
「ええ・・・」
「どんだけ高く打ち上げたのよ。それによく死んでないわね」
「地面に激突する瞬間に最後の力を振り絞って『練』で衝撃を緩和してたみたいだし、そこは流石なのかな?気絶してたら一応受け止めるつもりだったけど」
「―――でも、忘れてたでしょう?」
「もちろん!」
ポンズが素早くレツを犠牲にしてビアーに説明を求めなかったら場合によってはウボォーギンとマチは永眠していた事だろう
「グッ!ガハッ!ゼーッヒュー。肺に肋骨が突き刺さってやがるな。マチ、お前は動けるか?」
「アタシは内臓やられてるから厳しいね。てかそれはアンタも同じだろ?シズクも簀巻きに・・・・てかなんでアタシが向こうにも居んのよ」
(あ、起きた。内臓やられながらそれだけ喋れるのは流石ね。ウボォーギンの方とか結構盛大に吐血もしてるのに)
「あんた達はもう少し大人しくしてなさい」
ビアーがトドメを刺す前にポンズが指先を振って指示を出すと丁度使われなかった神字入りのトラップ群を回収していた蜂達が幾つかのトラップを二人に向かって無慈悲に投下する
「クソったれが―――」
「絶対殺す―――」
大ダメージを受けた直後でまだ
▽
私達女性陣の戦闘に決着が付いて程無くゴンやクラピカ達もそれぞれの敵を引っ張って帰って来た
「攻撃を当てる為に左腕を盾にして斬り飛ばされた?あんたやっぱバカでしょ」
「同感だぜゴン。雑菌・細菌を舐めてんじゃねぇぞ。それに怪我だって傷口がぐちゃぐちゃに潰れちまったりしたら本当に治せるかも分からねぇんだし、失血死とかだって有り得るんだからな!」
「それにはボクも同意かな。ゴンの左腕の先が無くなってたのを見た時のこっちの心情を考えて欲しいよ。絶対に無茶しなければいけない場面でも無かったはずだよね?・・・はい!『念糸縫合』終わり。血管・骨・神経・筋肉、ほぼ100%繋がったはずだけど、糸の強度はそこまでじゃないから早く治したいなら『練』でも維持しながら沢山食べて栄養補給するように」
「有難うレツ!・・・と、人形さん!」
「ゴン・・・ボクの操る人形は基本人格残してないから意味ないよ?あと重ねて言うけど左手での戦闘行動や修行は少しの間控える事。特にボクの目の無い人形はオリジナルよりスペックが落ちるから念の糸の強度も更に半分になってるからさ」
ゴンが色々とお説教を受けながらもマチ人形による治療を受けて左手をくっ付けた。その間に幻影旅団の面々は地面の下から這い出ようとしてたノブナガとシャルナークも掘り出してクラピカの【
「それでコイツ等どうするんだ?旅団全員一網打尽にしたってんなら兎も角、まだ他にメンバーが居るなら奪還されるリスクだとか考えると生かしとくのも危なすぎだぜ。クラピカの鎖でずっと縛ったままにしようにもその鎖は切り離しては使えないんだろ?せめて念くらい封じてないと自力で脱出するぜ」
「いや、私の鎖には一つだけ
クラピカが小指から伸ばした鎖を拘束されてる旅団の連中にその先端を向ける
「この鎖を今から貴様たちの心臓に差し込み、私が定めたルールを破ると鎖がその心臓を握りつぶす―――私の定めるルールは2つ。一つは今後一切の念能力の使用を禁じる。二つは今後、法の下での裁きを協力的に受け入れる事だ。今の世は大罪人程死刑には成り難い。残りの人生を骨と皮に成るまで牢獄に繋がれて無気力に終えると良い。無論、それが嫌なら何時でも命を絶つと良い。別に止めはしないが、私に復讐する機会を永遠に失う事になるがな」
あえて希望の糸を目の前に垂らす事で安易に自殺しないように誘導する訳だ。まぁ死んだ先が地獄とも限らないし、生き地獄に放り込めるならそっちの方が復讐という意味では安牌よね・・・クラピカは根は善人だから拷問私刑とか私達も居る中で態々捕まえた後にやらないだろうしね。必要が有ればやるだろうけど
「いいぜ。やれよ。テメェ等の
あっさりと受け入れるわね。まだ団長含めて他の団員も残ってるんだから当然と言えば当然か
まぁ仮に全員捕まってても同じ反応しそうだけどさ
クラピカが【
「お~っし。ならコイツ等さっさと街まで連れて行こうぜ。警察とかには危なっかしくて預けらんねぇからどっかのアジトの地下とかにでも放り込むのが無難か?」
「確かに今すぐ牢獄などに連行したところで残りの旅団メンバーが牢獄を襲撃して終わりだろうからな。念の鎖も除念師が居れば解呪可能だ。最初の襲撃で脱獄させる事が無理でも次の襲撃には晴れて全員釈放という事に成り兼ねん。それを為せるだけの
「やるなら今回のオークション中に一網打尽にしなきゃ意味がねぇって事ね。生かしといた方が残りのメンバーが釣れる確率も高くなっしな」
「方針はそれで良いとしてどうやって連れて行くの?流石に乗って来た車二台じゃ足りないし、この先の戦場の車をもう何台か盗って来る?」
レツもマフィア相手だとナチュラルに
でも、その為にも先に片付けなきゃいけない案件が来ちゃったのよね~
私が短く溜息を吐いて上を見上げると他の皆も数秒後に上から降って来る気配に気づいて円陣を組み、直後に私達を囲むようにして6人の念能力者が着地してきた
「なんだぁ?これがあの幻影旅団かよ。こんなガキ共に捕まってるって事ぁ先行した4人が大分弱らせてたって事か。おいガキ共、そいつ等は俺たちマフィアにケンカ売って来たんだ。そいつ等置いてさっさと消えろ。お駄賃くらいは払ってやるからよぉ」
なんかタラコ
コイツ等は陰獣ね。タラコ唇の人は記憶が曖昧だけど、隣には万引きに便利な能力を持っている
因みに書かれた金額は7億ジェニー・・・1人1億計算みたいね。幻影旅団って事を考えたらはした金もいいとこだ。まぁさっきの発言からして私達が漁夫の利で捕まえたと思ってるみたいだけど
「この者たちは我々が捕らえた賞金首だ。司法の下で厳正な処罰を下してもらう予定となっている。マフィアと云ったがプロハンターが狩った得物を横取りするような真似をして益が有るとも思えんな。ハイエナの如き振る舞いは十老頭の看板にも泥を塗るのではないか?」
小切手を叩き落された人は不機嫌そうに地面に唾を吐く
「分かってねぇのはお前らだ。ここでお前らを殺しちまっても良いし、仮に金を受け取った後でお前らが『本当は俺たちが捕まえた』なんてほざいても信じる奴は居ねぇ。勿論そんな真似したら次の日には海の底か焼却炉の中だがな。分かったら金で解決できる内に帰りな。金でダメなら命で支払ってもらうぜ」
そう言ってこっちにオーラに殺気を乗せて威圧してくる陰獣たちだけど、正直幻影旅団以下じゃ話にならない。いや、ゴン達とかには十分脅威なんだけどさ
「ねぇ、貴方たちが
あそこの住人全員家族みたいなモノだしね。まぁ平気でその家族を人間爆弾にしたり、爆弾にされた人間も笑顔で爆発するようなイカれっぷりみたいだけど
「ほう。流星街の・・・確かにそれは厄介だがそいつ等の
そりゃまだオークション会場で消えたマフィアの重鎮多数含めた客の居場所とかアジトの場所とか聞かなきゃいけないしね
私は一つ頷くと笑顔で告げた
「やだ♪」
「なら死ね!!」
陰獣のメンバーが一斉に飛び掛かって来る。それを相手に皆も迎撃しようとするけど私はただその場で『練』をした
私の殺気を乗せた全力のオーラの重圧が周辺を支配する。旅団相手だとオーラで威圧したところで効果は薄いだろうと思ったけど、陰獣は旅団ほど生存本能とかの頭のネジは外れきってないと感じたので手っ取り早く終わらせる事にした
下に着くつもりはないけど、数だけは多いマフィアを下手に敵に回すと面倒だからね。怪我させないうように先ずは大人しくして貰いましょう
他の皆は殺気を直に中てた訳でも無いけどちょっと距離を置かれちゃったわね。あ、クラピカの鎖で『絶』状態の旅団は今ので泡吹いて気絶しちゃったけど、うるさく無くなるならそれで良いか
ゴンたちが距離を置いた事でジャンプ中に体が硬直して地面に無様にダイブした陰獣たちが私の前に転がる
「ちょっとビアー!いきなりそんなオーラ振り撒いたらビックリするじゃないか!まだ鳥肌が止まらないんだけど!!」
「ゴメンゴメン。こういう手合いをワカラセるにはこうするのが一番手っ取り早かったのよ」
唯一私の隣から離れなかったレツが抗議の声を上げる。オーラ量は私の次に多いからオーラによる威圧を一番防げるのはレツだもんね
「さてと、そっちから勝手にケンカを売って来たその落とし前。マフィアを名乗るんなら筋を通して貰いましょうか。それとも弱い者イジメでしかイキれないチンピラ集団なのかな?」
旅団が死ぬと困るからさっきよりオーラの範囲を多少狭めて地面に倒れて全身ガクブルと
まぁこのままじゃ
そう思ったところで一つの声が上がった
≪この者たちの非礼を詫びさせて貰おう。一先ず矛を収めてくれないか?≫
どうやら陰獣の
≪私・・・いや、我々は十老頭と言えば判るかな?キミとビジネスの話がしたい。ビアー=ホイヘンス君≫
あ~、やっぱり十老頭か~・・・ってなんで私の名前まで知ってんの?いや、可笑しいとまでは言わないけどさ
どうにも今日のイベントはまだまだ続くみたいね。一体なにを提案されるのやら
「ビアー。取り敢えずオーラは仕舞ったら?」
「あ、うん」
何人か陰獣の人達が本当に気絶しちゃってた。失敗失敗・・・でもないか?
ウボォーギンとマチは頑張った!多分凄い頑張ってた!以上!!