アイスクリームを食べたい毎日だった・・・毎日は飽きるか
とある建物の中に特別に造られたその一室。外界から切り離されたその場所は一見すると無機質なようでいてその実、千差万別に変わりゆくポテンシャルを秘めていた
時に来るものを拒む断崖絶壁に
時に煮え
時に
時に地平線まで彩る一面の花畑に
創造と破壊を指先一つで繰り返し、次々と世界が移ろいゆくその様はまさに神話の一節と読み解くことも出来るだろう
その神の創りし
「そう!そうよん♥もっと顔を近づけてレオリオちゃんはクラピカちゃんの顎を指先のお腹の部分で撫で上げるように顎クイをするのん♪そのままレオリオちゃんは慈愛を宿した優しい眼差しでクラピカちゃんの瞳を覗き込む!クラピカちゃんは頬を赤らめて恥ずかしがるように少しだけ顔を背けるのよん♪むっふううう♥♡♥♡」
この
「「はい。分かりました」」
無機質な声音とは裏腹にレオリオとクラピカは従順に指示に従うと背景にバラの華が舞うような光景を生み出し、周囲の人々は最高の一枚を求めて無数のフラッシュを焚きまくる
同じ穴の
どちらも情熱の値に違いは無さそうではあるが・・・
因みにレオリオとクラピカの今現在の恰好は下品にならない程度に着崩した白いトーガ(古代ギリシャやローマ人が着用)であり、テーマはアダムと
後にリンゴの木の生えたエデンっぽい背景に編集される予定だ
その後もクラピカとレオリオの様々なシチュエーションでのツーショットだけでなく、それぞれの単体での写真(テーマ多数)もこれでもかと撮影されていくのだった
▽
レオリオとクラピカが己の尊厳を破壊され、その様子を余すところなくフィルムに収められているスタジオとは別の撮影場所ではビアー達が極めて健全な記念撮影に興じていた―――因みにキルアとゴンは元気にお祭りの屋台やらショーやらを堪能する為に街中を駆け回っている
「・・・ねぇ。遠くのスタジオから聞こえてくる黄色い声がどんどんヒートアップしてるみたいだけど、クラピカとレオリオは大丈夫かなぁ?一応変な指示は拒否するようにオート操作は設定しておいたけどさ」
日傘をさして深窓の令嬢のような衣装を身に纏ったレツが困ったような顔となり、それをシャッターチャンスとばかりにカメラマンがフラッシュを焚く
「大丈夫じゃない?少なくとも強制(物理)は出来ないわけだし、後はあの二人の倫理観次第よ・・・まぁもしもそれで“ズキューン!!”な事になったらそれは元々潜在的にそっちのケ
が有ったってだけだし、そうなっても私達に実害はないしね」
「いえ、万が一にでもそれで
麦わら帽子に白のワンピースタイプのドレスという快活さを感じさせる令嬢スタイルのビアーと髪をアップに編み込んだ外行きで交渉(貴族式)とかしてそうなデキる令嬢スタイルのポンズが意見を述べる。彼女たちのこの衣装での撮影は既に済ませた後だ
「まぁね。実際ビスケなら悦びそうだけど数億ジェニーの修行代ほどの価値が有るとも思えないし、足りない分は私のポケットマネーから出す事にするわよ」
「え?じゃあ何で二人にあんな真似させてるの?幻影旅団を捕まえた報奨金だって振り込まれるんだし、普通に修行代払ってもらったらよくない?」
傘をさした状態で小首を傾げるレツ―――シャッターチャンス!!
「何故って言ったら勿論
出来上がる二人の黒歴史写真集に愉悦的想いを隠そうともしないビアーに呆れながらもレツは疑問を口にする
「のれ・・・何に腕押しって?」
「ああ、
「あんたは相変わらずジャポンに変に詳しいわね」
「そりゃあもう!その内観光で足を運ぶ気満々なくらいにはね!」
ビアーのジャポン観光というワードを聞いたレツが思い出したように顔を上げる
「あっ、それなら前(GI修行初期)にもゴンがチラっと言ったかもだけど、ハンター試験で一緒に合格してたハンゾーさんはジャポン出身みたいだよ。別れ際にボク達に名刺も渡してきたし、観光案内もしてくれるってさ」
「ああ、居たわね。なんでも忍びとか言う人に言えない仕事(暗殺等)もしている隠密集団とも言っていたわね・・・何でそんなのが自己紹介したり名刺ばら撒いたりしてんのよって話だけど」
隠密とは?
「ま、まぁ仕事は必要な訳だしゾルディック家なんて例も在るんだから・・・きっと特定の大手と契約してるんじゃなくて手広く売り込んで依頼を
「こ、コウガニン?イガニン??」
レツの頭上に?マークが乱舞する
「止めときなさいレツ。どうせジャポンオタクを発揮してるだけよ。これ以上はツッコまない方が良いわ。マシンガントークで説明されても半分も理解出来ないでしょうし」
(う~ん。オタクとは違うんだけど、まぁ良いや)
元日本人転生者として思い入れは確かにあるが、オタクな訳ではないと内心苦笑するビアーである
「さぁさぁ!向こうの事は
ビアーが振り返りつつスタッフに同意を求めると色とりどりの学生服を吊るした移動式ハンガーラックを(何時の間にか)用意してサムズアップで答えるスタッフ一同・・・無駄に有能である
レツとポンズもビアーのハイテンションに苦笑しつつもやはり綺麗な服や可愛い服などには興味が少なからず有るようで着替えを拒否する事はなく、憐れな二人の存在を意識から排除して撮影に興じる事にしたようだ
今はメイド服を着させられているクラピカやエアーブラシを使ったボディーカラーリングで日焼けっぽい見た目となったレオリオ(ブーメランパンツ)が白い歯を魅せて様々なマッスルポーズを取っている様子など彼女らは知らない(随時記憶消去)のだ
なおレオリオとクラピカはその日撮られたエゲつない写真の数々の内容は【
「・・・ねぇ、ポンズ。これって結局のところお金を必要としてる二人の修行代をビアーが肩代わりしてるだけじゃないの?」
「触れないでやりなさい。なにか適当な
(いやだって報奨金だけじゃなくバショウセンが軌道に乗るのも相まって王様として貰えるお小遣いの金額もべらぼうな額になってきそうなんだもん。なにかにつけて散財していかないと本当に死蔵するだけになっちゃう)
レツとポンズのコソコソ話を耳にしながら世のお金持ちの贅沢な悩みをちょっぴり理解できたビアーであった
▽
スタジオでの撮影が終わってから数日。作成されたアルバムの内容を訊いて来る二人に意味深な笑みを返すだけに留めながらクラピカの改めてのジュエルスキーさんへの繋がりの強化や
大金が手に入って通帳ガン見しながら鼻息荒くしていたレオリオがパンパンにした財布やオーダースーツにアクセサリーを装備して夜の街に繰り出し、装備品を全ロスして帰って来たりした以外に事件という事件は無かったわね。被害額も精々50万ジェニーちょいってところだし完全に自業自得だ・・・レオリオだけ100回くらいの分割払いにしとけば良かったかな?
それからゴンの要望通りに私の家に行くために小型とはいえ飛行船を貸し切って船内でレツの誕生日祝いにウェディングケーキばりの特大サイズのケーキ×3をお披露目したら「散財はそうじゃない」と叱られてしまった・・・解せぬ
ちゃんと味も飽きないようにスタンダードなショートケーキ(甘味)とビターチョコ(苦味)とブルーベリー(酸味)を用意したのに何が不満だったんだろう?
因みにケーキはきっちり全部その場で美味しく頂きました。主にゴンとキルアが・・・あの二人の胃袋はちょっと
直接は見てないけどレツ達から話は聞いてたからね
豚の丸焼きを何十頭も呑むようにして胃袋に流し込んでたって―――実際ちょっと見てみたかった
・・・え?メンチ?誰それ?(すっとぼけ)
▽
「はい!そんな訳でやって来ました。ここが私の家となりま~す!ジャンジャンバリバリ!ジャンジャンバリバリ~♪」
飛行船から降り立った私達が目的地に辿り着くと目の前の建物を大仰な動作で皆に紹介する
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
う~ん。皆の視線が痛いや
「ビアー。途中から(ルートが)変だとは思ってたけど、なんで天空闘技場に来てるのよ?あとその掛け声はパチンコ用語だから使いどころ間違ってるわよ」
「知ってる!あと別に間違ってないからね。私は一応フロアマスターだから1フロアはちゃんと私邸扱いだからね!」
まぁフロアマスターになったその日にはマスコミを避ける為に旅立ってたから一歩も足を踏み入れた事すらないんだけどね。それでもここが“私の家”であるのは事実だ
「いやいや、『ビアーの家』って言ったら実家を指す言葉だったに決まってるじゃん。なに?ビアーって別に家族仲が悪かったりなんてしてなかったでしょ?まさか知人を家に招くのが気恥ずかしいとか今更な感性もしてないだろうし、なんでこっちに来ちゃったのさ?」
「レツの私に対する感性の認識は兎も角、まぁ・・・そのぉ・・・今は実家には顔を出すのは遠慮したいかなぁ・・・なんて・・・」
私がどんどん歯切れの悪い言葉を口にするたびにレツの疑問の目がジト目に変化していく
「なにが有ったのさ?怒らないと思うから喋ってみなよ」
「そこは“怒らない”って断言して欲しかったんだけど!?いえ、そのね・・・レツって私の
「そうだね。本人に相談も無しに勝手に手続き終了してた完全な事後承諾だったけど」
うっ、チクチク言葉が痛い。レツのジト目に更に呆れたような色が混じってるのが余計に心にクるわね。その辺の事情を知らなかったゴン達からも嫌な視線を感じるし・・・
「それでなんだけどレツって私と出会う前に学校とか通ってなかったんでしょ?」
「え?うん。兄さん(オモカゲ)が兄さん(A級賞金首)だったし各地を転々としてたから通信教育とかもやってなかったよ。一応読み書きや計算とかは兄さんから教わってたけど、それが?」
流石のオモカゲも生きるのに必要最低限の事はちゃんと教えてたのね
「レツが私の家族(法的)って事はつまり私の両親も自動的にレツの家族(法的)な訳よ。プロハンターとして活動してたら義務教育を始めとした色んなものが免除になるんだけど、そのための手続き自体が消える訳じゃないの。私は高卒認定受けてるからほぼそう云うのは無いんだけど、レツの分の諸々の役所関係のアレコレの請求が基本私の実家の方に流れていった次第で・・・特にレツが義妹になってプロハンターになるまでの約10ヶ月とか“学業もさせずに旅に連れ回して仕事の手伝い(マフィア殲滅等)”させてましたって形になるから家に戻るならその辺りの清算をキッチリしなさいって先日電話した時に言われた次第でして・・・はい・・・」
お父さんもお母さんも何だかんだ私の活動は応援も心配もしてくれてるから細々とした
「溜まった
「痛ひゃい!」
ポンズ姉の『愛の(語気強め)』鉄拳が脳天に落された。う゛ぅぅ、心に沁みる一撃だったわね
ビスケをグリードアイランドに待たせてあるから結局のところ長居は出来ないし、今回は本当に顔だけ出して終わりにする予定だ。ついでにレツやゴン達を紹介して両親に歓待してもらって書類とかのアレコレを思い出す前にそそくさと退場したい
「なんかまだビアーからダメ人間の
だって!レツが義妹になってからプロハンターになるまでの約10ヵ月分の活動レポートという名の言い訳文章を各月ごとに書かないとダメなんだよ!!プロハンターの権力でレツが成人(法的)するまで逃げ切りも可能だけど実家への役所からのラブコールが止まる訳じゃないし、倫理的に不味い10ヵ月分の言い訳レポートだけは提出してないと両親のストレスががががががが!!!
「そこまで分かっていてもレポートが面倒くさいって訳?」
「だってぇ・・・各月のレポートだけど最低でも4000字(標準的原稿用紙10枚分)は書かないとダメなんだってさ。つまり最低4万字。レツへの愛を
「書かなくていいよ!そんな色んな意味で重たいレポート提出されたらボクも役所の人達もドン引きするよ!」
よ~し、なんだかモチベーション上がって来たからやっぱりこんな天空闘技場の使った事もない私邸なんて後にして実家の方に直接帰る事にしましょうか
「うん。もうここに用は無くなったし、改めて私の家(実家)に行きましょっか」
私は“クルリ”とその場で反転するとまた空港に向けて歩を進める事とする。今からなら実家方面行きの飛行船もお高めの席だったら十分空いてるでしょうしね
皆からの冷たい視線も無視して意気揚々と歩き出す
思い立ったが吉日。鉄は熱いうちに打てってね!
「ビア~~~さ~ま~~~⤵⤵⤵」
・・・可笑しいな。私に向けられるのは冷たい視線×6だったはずなのに何時の間にか
なんか背後から“ズモモモモモモモ”とか圧の音が聞こえて来そうな負のオーラと声でつい引き攣った笑みになりながらゆっくり振り返ると片膝を突いたカストロさんが何時の間にかそこに居た
いやホント何時からそこに居たの!!?ギャグ補正!?ギャグ補正なの!?普通に私の認識を潜り抜けて来やがったんだけどコイツ!!
「うおっ!?なんだコイツ?」
「まさかこの人のこのイヤなオーラの感じ。ひょっとして『怨』と契約してるんじゃ!?・・・『怨』ってなんの事だろう???」
「なにこんな時に変な電波受信してんだよゴン!それよりこの長髪野郎、見たとこ相当デキるぜ。気を抜くな!!」
「
カストロさんの事を知らないゴン達は彼の濃密なオーラと立ち振る舞いの隙の無さから最高レベルに警戒を顕わにする
勘だけど視たとこ15万オーラはすでに超えてるかな?ビスケのマッサージも無しによくやるわね
「やはり・・・やはり貴女様は私に失望し、もはや興味の一欠片すらも向けては下さっておられぬという事なのですね。いえ、分かっております。全てはこのカストロの不甲斐なさ、至らなさが原因であると。大して成長もしない凡愚の
うむ?なんか心当たりの無い自虐をし始めたんだけど何か有ったかな?NGLで別れてから特に接点も無かったはずだけど
「ビアー様に新たな道を示して頂いて約2年。
う~んと、どこから突っ込むべきかな?取り敢えず懐から取り出した大ぶりのナイフを腹に突き立てるのを止めさせないと
なんて事はない。『円』の範囲内の味方に意識を向けてモールス信号を送るやつと原理は同じでそこにオーラの密度と圧が乗ればこの通り―――私の『練』ないしオーラ濃度を態と高めた狭めの『円』の中では生物・無機物問わずにオーラの無いモノは私が完全に存在の権利を握っているのだから私が“消えろ”と思えばそれは消えるのだ
カストロさんのセリフは大抵トリップしてて意味不明だから重要そうな単語をピックアップしないとダメなのよね
なんか今度は「おお!ふォおおおお!!ビアー様の御威光がついに物理の限界を超え
ええっとぉ結局なにを訊こうとしてたんだっけ?―――ああ、ヒソカと星についてだったわね
「カストロさんがヒソカに負けたっていうのは天空闘技場の試合で?それとよく私とクラピカが星の申請してるって知ってましたね。今はまだ本当に申請しただけの段階なのに」
情報が出回るにしても初期も初期。まだハンター協会の審査部がクラピカの星取得について議論してる段階でしょうに
ヒソカとは・・・まぁこの二人なら先ずはリングの上での再会でしょうね
闘いの約束事とかはどっちも律儀に守りそうだし
「ビアー様の動向は賞金稼ぎなどで得た収入を用いて情報屋から常に最新の情報を更新し続けております。勿論ご迷惑をお掛けしないようにプライベートには踏み込まないように厳命しております。
「いやそれ半分以上ストーカー!!」
私でも気付いてないって事は公共の利用データとか噂とかを追ってるだけで本当に遠巻きも遠巻きで動くように情報屋を使ってるんだろうけど、そんなもんに金を注ぎ込むな!
「ヒソカの件につきましては先々月(7月)にフロアマスターへの挑戦権が得られる通算10勝目を掛けた試合でヒソカとぶつかりまして・・・どうやら奴は私が戦闘準備期間である3ヵ月ギリギリに試合を行っているのを見てそれに合わせて試合日を申し込んだようです。いずれリベンジする気でしたのでそれは望むところでしたが、結果としてまたしても奴に敗れ、殺される直前のところでTKOにて決着が付いたのです。その上「アブナイ、アブナイ。ついトドメを刺しちゃうとこだったよ♦成長したね♥」と煽られる始末!!両腕を切り落としてなおニヤついた笑みを崩さぬあの余裕・・・私の完敗でした」
いやソレはヒソカ的に普通に褒めてるんだと思うけどね。その口ぶりだと今後の成長も期待しつつも理性を焼いちゃうくらいには気持ち良くした=ダメージを与えたって事でしょ?今のカストロさん相手ならヒソカも全力でヤリ合ったと思うし、それで舐めプ無しで原作と同じように両腕破壊したならそりゃあ
試合終了という条件付けが無かったら勢いに任せて殺してたとは思うけどさ・・・まぁだからこそ根っこが武人気質の彼からしたら色々屈辱だったんでしょうね。二度目となれば猶更だ
「なにより!ビアー様の教えを受けた者としてヒソカにも民衆にもその
「いや使命ってなに!!?」
「宣教・布教・伝道・
ツッコミ所しか無ぇ・・・何よりダメだコイツ、早くなんとかしないと
「・・・手遅れじゃない?」
「ポンズ姉は黙ってて!」
今からでも何とか出来ないか考える。
「手遅れだと思うよ」(レツ)
「手遅れだな」(クラピカ)
「手遅れじゃね?」(キルア)
「ご愁傷様」(レオリオ)
「ビアーって有名人なんだね!」(ゴン)
率直な感想をそのまま垂れ流すの止めてもらえませんかね!あとレオリオは何かムカついたので裏拳を放ち顔面の直前で拳を止める
「ほげぇえええええ!!」
3バウンドくらいしながら後ろに吹っ飛んだわね
「安心しなさい。寸止めよ」
「オメェの音速超えの拳とか寸止めでも衝撃波で吹っ飛ぶわ!つか気楽に殺人パンチをノリで放つんじゃねぇよ。
おお!復活早いわね。ほぼ不意打ちだったのに咄嗟に『凝』で防御する事で気絶は回避できたみたいね。感心感心♪
「なに満足そうに頷いてんだイカレトンチキ野郎!!」
「野郎ではない。女神様だ!」
「オメェはオメェで誰なんだよさっきから!!?」
「私か?私はこの場でビアー様に命を捧げるただの供物。ただの
「はいストップ」
なんかまた今度は直接心臓を捧げようと己の胸に手を突っ込もうとしたところをアッパーで天空高くへと打ち上げる
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
「・・・・・高過ぎじゃね?」
「天空闘技場と同じくらいの高さ(991m)には飛んだと思うわよ」
「高過ぎだよ!カストロさんが何をしたって・・・・・色々してたね・・・」
「ほら、言ってる間に落ちてきたわよ。地面に激突しても迷惑だし、ゴン、任せるわ」
「え?オレ?うん。分かったよ」
ゴンは素早く釣り竿を取り出すと近くの街路樹の太い枝に糸を絡ませて釣り針を落ちて来たカストロさんのマントに引っ掛け、急ブレーキを掛ける事で地面への激突を回避させた
相変わらず釣り竿の扱いは神業ね。刹那の狂いも許されないタイミングと技術が必要とされるでしょうに、それを操作系の念も無しに熟すんだから
「・・・で?お前ら三人は知り合いみたいだが、この全身痙攣させてるモザイク案件な兄ちゃんは誰なんだ?治療するのも正直ちょっと戸惑うんだが」
「うん。それにこの人ヒソカみたいな笑みが張り付いてるよ・・・気絶してるみたいだけど」
カストロさんを地面に下ろしたゴンがうつ伏せになっていた彼を仰向けにすると
「ゴン。他の人の迷惑になるからトドメを刺しておいて」
「うん。分か・・・ってそれはダメでしょビアー!!」
チッ、自然に言えば疑問を持つ前に実行してくれるかもって淡い期待も有ったのに
「なら、取り敢えず場所を移しましょうか」
私は深いため息を吐くと皆にそう告げる
私は転がっているカストロさんの足首を掴んで“ズルズル”と引きずる事とし、道中は態と建物の角や段差に彼が引っ掛かるように意識したからか、ゴン達からのドン引きと同情の視線が胸にキた
・・・ちょっとくらい殺しちゃってもバレないかなぁ?(バレます)