原作と公式
ビアー達がグリードアイランドを攻略して現実世界へと帰還しビスケに急かされたビアーはゲームのクリア報酬である現実でも使える特殊なバインダーを出現させ、その内の1枚をビスケに渡すと早速とばかりに彼女は求めていた宝石であるブループラネットをその手にした
「きゃァアアア♡これよ!これだわさ~~!なんて呼ぼうかしら?ブルちゃん?プラちゃん?プラネちゃん?うん。プラネちゃんが良いんだわさ♪」
しばらくトリップしていたビスケを他所にポンズも
「キングホワイトオオクワガタ。ゲームの中のだと確信は持てなかったけど、やっぱりこの子は念獣の一種みたいね」
ポンズは手のひらに乗せるには少々大きな純白のクワガタを左腕に乗せて観察する
「へぇ~。ならある意味ルルの親戚みたいな感じなんだね。ルルとも仲良く出来るかな~?」
「ルルよりも心配なのはアリスタや痺れ槍蜂たちの方じゃない?フェロモンで色んな虫を配下に出来る能力なんだし、下手したらポンズ姉の命令権が奪われかねないと思うけど」
「一先ずは調教ね。ただ普通の昆虫とは違うし、どうしてもダメそうならメモリの一部を割いて操作するわ。ストレスを与えずに昆虫を捕まえたり観察出来たりすると考えたらそれだけの価値が有るわよ」
ポンズが己の存在証明(V5公認義姉妹)と引き換え?に手にした報酬枠で選んだのはその名の通りに真っ白な身体をしたクワガタだ。更にキングの名も伊達ではなく同じクワガタ虫に留まらずあらゆる昆虫を支配下に置く事で身を守護る術を持つ
彼女が幻蟲ハンターとして活動する上でもっとも有益になり得るチョイスなのである
「―――コホンッ!それじゃ私はこれで失礼するわね。早くプラネちゃんと二人っきりの
皆でクワガタを覗き込んでいる間にトリップ状態から脱したビスケが皆に向き直り別れを告げる
「そっかぁ。残念だけどビスケとはお別れだね。色々教えてくれて有り難う!」
「んっ。あんたも父親探し頑張んなさいよ」
「うんっ!」
「赤ん坊のあんたを放っぽって冒険に行ったまま顔も見せないような男は取り敢えず顔面が潰れたトマトみたいになるまで拳を叩き込んでやるんだわさ」
「う、うん?・・・ビアー?ビスケの後ろから声真似しないでよ!」
「あはは、ゴメンゴメン。でもビスケも頷いてるわよ?」
ビスケの背後に小さく隠れていたビアーがひょっこりと顔を覗かせるがビスケとしてもジンの育児放棄は擁護する気など無いので態々訂正する事もないのだ
それはそれとしてビアーに無言のチョップは叩き込んだが常人相手なら股下まで割ける威力でも当然の如くノーダメである
ビスケは呆れたようなジト目をしつつ不毛なツッコミは流し、改めて皆に別れを告げてからその場を去って行った
ビアーとしてもビスケにはまだまだ居てもらった方がキメラアントを抜きにしても都合も良ければ楽しくもあるのだが、お目当てのお宝を手にした今のビスケを無理に引き留めるのはリスクが高いのである
散々待てをされてた上に目の前で大好物のエサを取り上げたら可愛いチワワも筋骨隆々のピットブルに変身待った無しである
それはそうと大変お世話になったのに変わりはないのでビアー達はビスケの姿が見えなくなるまで見送ったのだった
▽
「それでビアーはこれからカキンの第12王子のところへ顔を出す訳ね?」
「うん。まぁカキンは暗殺謀殺に行き過ぎた忠誠心の暴走とかでピリピリしてる国だから皆は少し周辺都市で観光でもしててくれれば良いよ。モモへの用事も直ぐに終わるものだしね」
流石にプロハンター集団がモモに接触したら彼女の母親だけでなく他の王妃や王子たちにまで要らない警戒させちゃうからね。なにより私グッズの溢れたオタク部屋とか皆に見られたくはない
そんな訳で此処、カキン国の港の中でも空港と隣接している場所からモモの居る所まで飛行船で移動する―――モモの現在地?グリードアイランドから出て電波の届く場所になった途端に私のスマホに鬼のように届いている
「本物のお姫様かぁ・・・そんなドロドロしたリアルな実情もそのお姫様がビアーの限界オタクなのも聴きたくはなかったかも」
まぁいわゆる女の子の夢ってやつを全力で壊しに来てるわよね。今のカキンの王子(王女)の中で見た目だけは小さな女の子が夢想するお姫様像に一番近いとは思うけどさ
「そんなの今更過ぎるぜ、レツ。ここには前国王を暴力でぶっ飛ばして一国を乗っ取った女王様なんつー夢もへったぐれも゛ががががごあ!!?」
余計な事を言うクソガキはここかな~?二度と生意気な口を利けなくなるまでお口にアイアンクローをくれてやるわよ
「ビアー、その辺にしとけ。キルアの顔面が
ホントね。顔だけ“ボンキュッボン”状態だけど人体の構造上この変形って可能なのかしら?・・・イルミの弟だし大丈夫でしょう(決め付け)
もがくキルアを雑に投げ捨て飛行船のチケットをスマホでネット予約する
ボトバイさんお勧めのこのちょっとゴツい仕事用高性能スマホならハンターライセンスの読み込みも可能だから速攻で皆の分も席の予約が取れるのよね・・・7席分と云うか予備の飛行船一隻引っ張り出してるわね、コレ
流石は星持ちハンターのライセンス。こんなところにまで無駄に影響力が高い
とは云えそれで困ることなど何もない訳で素直に用意された飛行船に乗り込んで目的地の都市に移動すると拠点のホテルだけ決めたら一旦皆は自由時間ね。その間に私はモモに会いに行く
王族所有のホテルのロビーの入り口の段階でアポ無し訪問は許可しないと突っぱねられたけど10秒と経たずにホテルの中から飛び出してきたモモに建物の中に引っ張られていった
門番役の警備の人は苦い顔してたわね。お勤めご苦労様。現場上司の我が儘気儘に振り回されるといいわ(クソ煽り)
だって今の人、モモに対する忠義よりも面倒くさいと云う感情と私達に対する観察するような視線が合わさっていたから恐らく他の上位王妃直属の人なんでしょう
今は原作の王位継承編みたいにゴリゴリに敵対している訳じゃないけど、上位王妃が下位の王妃や王子を見張るシステムは既に存在してるからね
とは言え今は平時だから締め付けはそこまでキツくは無い感じかな?
モモが政治的立場も持った上位王子とかだったら話は変わってたとも思うけど、現状のモモは周囲からしてみれば母親の方針も相まって最下位のマラヤーム(第13王子)よりも王の立場を狙いにくい下位王子だからね
あれ?ワブル(第14王子)はもう生まれてても可笑しくないのかな?キメラアント編終了からざっと1年後に王位継承戦とかだったはずだしね。まぁ生まれて無かったとしてもそろそろなのは間違いないでしょう
そんな事を考えながらもモモの
「ふふふ♪やはり普段どれだけ
去年に別れてから大体3ヶ月弱で約100日だからね。1000倍にすれば確かに10万年だ・・・いや重いわよ。そして10万年は冗談にしたって何であんたは熟練クラスの静かな『纏』をしてるのよ?
オーラの密度はまだしも『纏』の精度は割りと上級に近いのはマジで一日千秋の想いで『点』(想い)を募らせたからって事?・・・いや重いわよ。大事な事だから二回言ったけど相変わらず変なブースト掛かってるわね・・・うん!これはあまり深く考えたらダメなやつね(確信)
しかしこれは良いハッタリにも使えるわね
非戦闘時にこのブレの少ない『纏』を
幻影旅団や十二支ん。陰獣クラスとかなら普通の『纏』でも並の念能力者の『練』を上回るオーラが充満してるでしょうけど、そんなのは例外だからね
初見でモモのオーラ量まで看破出来るのはよっぽど観察眼に長けた人でないと無理と言っても良い
・・・私の『纏』?ツェズゲラさん程度なら『発』込みでもタコ殴りに出来ますが何か?
なんならネテロ会長がハンター試験でレツ達にボール遊びでやったように片手片足縛りをしてそこに更に耳栓と目隠しとついでに鼻栓で感覚縛って根性の重しシリーズも装着したままでやっと戦いの形になると思う
―――基礎力が違うのよ、基礎力が
私は未だにポヤポヤしているモモに向けて片手を突き出すとグリードアイランド成功報酬のバインダーを喚び出す
「ひゃっ!?―――お姉さま、そちらは一体??」
目の前で煙と共に現れたバインダーに驚いたモモはそのままマジマジとバインダーを見つめる
「これはグリードアイランドってハンター専用の特殊なゲームのクリア報酬で貰えるアイテムよ」
「グリードアイランド・・・聞いたことがございますわ。なんでも世界一高価なゲームで去年ヨークシンのオークションで富豪バッテラ氏が出品されたその全てを競り落としたと話題になっていましたわね。そしてゲームのプレイヤーも広く呼び掛けているとも・・・ではお姉さまもバッテラ氏と契約をして?」
「いえ、違うわね。私の場合は偶々壊滅させたマフィアの金庫を漁ってたらゲームを見付けてプレイした感じだから、バッテラ氏は関係無いわ」
そっか。確かに普通にニュースで流れてたっけ。原作通りとあるプロハンターが抱え込んでた7本のゲームが出品されてバッテラ氏がソフト1本約300億ジェニー。7本で2000億ジェニーくらいぶっ込んでたから流石に目立ってたもんね
そう言えばバッテラ氏は事故で昏睡状態の恋人を治療してついでに失った2人の時間を取り戻す為に『大天使の息吹』と『魔女の若返り薬』を求めてたんだっけ
原作ではクリア前に恋人も亡くなってたけど、こればっかりは仕方ないわね。私には彼を特別手助けする理由も無いからね
「あらそうでしたの。先日のニュースでそのバッテラ氏が資産のほぼ全てを医療法人団体に寄付をして事業の全てからも撤退したのだと報じられていましたので関連性が有ると思ったのですが―――」
にゃんだって?
「特に寄付したお金の何割かは『幸福のタラクサクム』の研究に是非とも力を注いで欲しいとのコメントから身内や親しい友人がその新薬のお陰で助かったのだと噂されてますわね。この薬の増産方法を発見したのもお姉さまでしたので私はてっきり・・・」
あ~、バッテラ氏はかなりの高齢だから助けたい相手が超年下の恋人とは思われなかったのね。一応原作を信じるなら恋人も資産目当ての悪女とかではない単なる歳の差カップルだったみたいだし、巡りめぐって勝手に助かってたなら良かったわ
幸福のタクサクラムもといケセランパサランのサンプルと増殖方法は難病ハンターたるチードルさんに直接渡したから諸々の手続きやら研究の施設やら人材確保やらはスピーディーに進んだでしょうし、研究が一気に進んでも可笑しくないわね。この世界無駄に技術が前世を追い越してる分野とか有るし
「それだけ要素が揃っていたら勘繰るのも無理はないわね―――話を戻すけどこのゲームのクリア報酬は具現化されたアイテムや希少動物だったりするのよ。で、これがモモへのプレゼントね」
私がバインダーを開くとモモが中を覗き込み、カードを読み上げる
「『大物政治家の卵』・・・ですか?」
『大物政治家の卵』は手の中で毎日3時間温める事で1~10年後に現実となって孵る効果を持つ。なお温める時に強く願えば願う程に孵化までの時間が短くなる仕様だ
ぶっちゃけグリードアイランドを攻略出来る能力が有るなら他の一流スポーツ選手やら大ギャンブラーなどの卵シリーズは大抵要らない物と化す。まぁモモに渡した政治家とかアーティストとかは念能力者だからってどうこうするのは難しいかも知れないけど、それにしたってその気の有る人間が「よし!死にゲー(ガチ)をクリアして政治家を目指そう!」とはならないのでこの卵シリーズは基本的にプレゼント用だと思う
「これと同じ効果で超一流スポーツ選手になれるってモノも在るんだけど、例えば80歳の運動適齢期なんてとうに過ぎてる老人がこの卵を持ったなら一年後に野球でもサッカーでもアメフトでもボクシングでも良いけど、そんなスポーツ選手に成れてると思う?」
「それは・・・このアイテムに若返りなどの効果でも付与されてでもいない限りは難しいと思いますわ。例えばダーツなどの筋力も体力も最低限で済む種目の選手となるのではないでしょうか?」
モモの言う通りだと思う。ネテロ会長とかなら念無しでも現役スポーツ選手の中で無双できるでしょうけど、そんなのは例外中の例外だ
卵シリーズがSランクやSSランクならまだしも所詮はBランクのカードでそこまでのインチキ効果は見込めない
しかしその制限がモモが持った場合にどのように効果が発現するかを推察するのに役立つ訳だ
「モモは代々王位継承が血生臭い事になるカキン国の王子。更にはカキンの王子は全員次代の王の座を虎視眈々と狙うのが当然で自然と教育を受けている」
ここまで言うとその先をモモが引き継いだ
「ならば未だに幼いとすら云え、外への政治的コネクションを持たない私が一年後に大物政治家と呼べるだけのポジションに着くとすればそれは王座以外に存在しません。私がコレを持つ事で壺中卵の儀を誘発し、更には継承戦においてもカードの持つ運命操作の後押しも期待出来るという事ですわね?」
そう。たかがBランク。されどBランク
運命力と云うと大袈裟だけど誘導・拡散・要請型の操作系の力が微弱でも働いてるはずなのよね。実際当人にもそれに相応しいだけの
勿論これはハッキリと検証出来る事でも確証を持てる事でも無いけれど、一世一代の大勝負における御守り程度にはなるでしょう。とは言え―――
「これはモモにあげるけど、どう使うかはモモに任せるわ。モモ自身に使えば生存率もとい王座簒奪率が(多分)上がるし、信用出来る部下に使えば政治面における優秀な人材を確保出来る。王だけで国を上手く廻せないなんて私よりモモの方が実感を持ってるでしょう?」
原作のモモが念能力者=特別な人材を支配下に置く能力を発現させてたならそっち方面に価値を見いだすかも知れない
「まっ、よく考えて使うようにね」
私がバインダーからカードを取り出し「ゲイン」と唱えて野球ボールくらいの大きさの卵を実体化するとモモに手渡す
「はい。お姉さまからのお心遣い、最大限活用させて頂きますわ」
あ~、うん。分かったから卵ごと両手で包むように握った私の手を放してくれるかな?何時まで経っても受け渡しアクションが終了しないから
「あ、それとお姉さまはそちらの指輪はもう使い道は無いのでしょうか?宜しければ指輪も併せて私に頂けませんか?」
「別に良いけど三枚しか入らないカードケースにしかならないわよ?」
「ゲームであろうとお姉さまが身に付けていた装飾品と云うだけでお金に変えられない価値である事は世界の
スゴく限定的な世界よね、それって
「お姉さまの
「ワ~ッ!ワ~ッ!!聞きたくなかったそんな
「それとハンター協会会長のアイザック=ネテロ氏の動画も同じような盛り上がりを魅せており、ハンター協会の株価も初めの一ヶ月は連日ストップ高。事前に十老頭にコッソリ買うよう促した株で恩を売ると同時に情報提供料として少々のお駄賃とこの国でビジネスを行う際の土地の利権について有意義なお話を―――」
それ内部情報!ゴリゴリブラックのインサイダー取引よね!?てかもう既に十老頭相手にビジネス展開してるの驚きなんだけど!!?
「いやいや!そもそもバブみやブレイキングおむつダンスでストップ高とか世間の情緒どうなってんのよ!?」
「GOちゃんねるの掲示板をご覧になられますか?それとも2525動画なら映像とコメントで臨場感有る盛り上がりを―――」
「見ないわよ!てかモモ凄く俗世に染まってるわね!!」
おっとり系お姫様から中々出そうにない単語が連投されたわよ、今
てかさっきからモモの言葉に何回被せてんのよ。ツッコミが追い付かないんだけど!?
もう色々諦めてゴツいのかコンパクトなのか分からないカードケース兼指輪をモモにプレゼントすると大層喜んでいてその後はお茶を愉しみつつ情報交換ね
なんでも第8王妃のオイト王妃は早ければ来月末、遅くとも再来月中には第14王子を出産する見込みなんだとか
第14王子のワブルも原作に深く関わるキャラなんでしょうけど、原作時点でただの赤ちゃん(念獣憑き)だから私としても「赤ちゃんだな~」以上の感想は無いのよね
しかし仮に原作の継承戦で赤ちゃんのワブルが勝ったとして、それは王の器と呼べるのかしら?運も実力の内と言えばその通りではあるんでしょうけど、同時にそれで良いのか?ってなるわね
第一王子もなんか自分(と他全員)が死んだら自分の赤ん坊が次期国王になるからそれで良いみたいなスタンスを現してたし、血筋だけで王というか国を見てないって感じよね
カキンは大国だからそれで滅んだりはしないでしょうけど、国民目線では王族を謳うなら正しく
全く仮にも同じ王族として頭が痛いわね。私のように即位してから一度も国に訪れず連絡事項の大半を読み飛ばして国民に実質低賃金で合法とは云え非難の的になりやすいドラッグ原料の栽培を推奨している国外の黒塗りベンツとサングラスが標準装備の自由業の人達とビジネスライクな無責任大王の私を見習って・・・あれ?私って王として割りと最低じゃないかしら?
まぁ
お茶の後は別にそのままお別れでも良かったんだけど、モモが以前に買ったゲームで「ひと狩り行こうぜ!(こちらでご一緒に狩りに出掛けませんか?)」とお誘いを受けたらひと狩りでもふた狩りでも行くしかないわよねぇ!
それからは私がハンマーでモンスターを気絶させるとモモが「お姉さま!今こそあのセリフを!」と振ってきて私も「尻尾切って!役目でしょ!」とノリノリで返したりポケットなモンスターの通信バトルしたりモンスターの森でのんびり釣り勝負(くじら島のヌシレベルがバンバン釣れる)したり昔ながらのゲームを詰め込んだゲーム大全で遊んだりと時間がどんどん溶けていった
この短期間でどれだけのジャンルのゲームをやり込んでんのよ?って訊いてみたら「時間は余っています」との事・・・まぁそうよね
気付いた時にはもう良い時間になっていたのでその日はお泊まりする事にして翌日の朝にモモと別れ、丸一日観光していた皆と連絡を取り合って空港で合流した
「ふ~ん。良かったね。王族同士で仲良く出来て」
なになに?レツってばそんな半目でトゲの有るセリフ吐いたりしてジェラシー感じてるの?
「モモの周囲がある程度落ち着いたら皆にも紹介するわよ。てかレツとポンズ姉は
「―――これだけ実感の伴わない王族認定を受けるとは思わなかったわ」
「本当に仮って感じだよね。いや、仮もなにも本当ではあるんだけどさ」
その通り。二人とも諦めて立場に見合ったお姫様コーデを着こなして私のスマホのメモリを存分に圧迫すると良い。溢れた分だけデータを移して別途保存するだけだから
「次はNGLか~。どんな国なのか楽しみだね、キルア!」
「今までにも何度か聴いてたろ。機械無しのバカデケェ自然公園だよ。今はな」
「俺は今年の医大の試験日逃しちまったからそこでたっぷり自然の空気を吸ったら次の試験日に向けて部屋で缶詰めだな。まっ、今の俺なら腫瘍や血栓どころかガン細胞だって神字の補助を使えば狙い打ちにだって出来そうだぜ!後は資格を得るだけだ」
「私もそこに付き合ったら次は同士達の眼を探すことに注力するつもりだ。
クラピカなら本当にあと一年足らずで仲間の眼の大半を取り戻せるでしょうね。クラピカは真性の煽りカスだけど下手なビッグマウスを言うタイプじゃないし、しっかり勝算は有るんでしょう
緋の眼を大量にコレクトしてる
初手であの無駄ハイスペックド畜生王子相手は色んな意味でキツ過ぎるからね。対面したら10秒毎にSAN値チェック案件よ
さてとそろそろフライトの時間ね。サクッとキメラアントの女王を可能なら綺麗に剥製に出来るように殺してまた
勝ったなガハハ!と内心思っていると後ろから驚いたような声音で声が掛けられた
「ゴン?・・・!?やっぱりゴンじゃないか!こんな場所で出会うなんてな」
最初にゴン?と呟かれたのに反応して振り向いたゴンの顔を見たその人物は二度目は確信を持ってゴンの名前を呼んだ
長身で銀の長髪とカストロさんと同じ特徴だけどこっちはより細身な見た目をしている推定ゴンの知り合い・・・いやいやいや!何であんたが今この場所に居るのよ?
「カイト!?カイトだよね!」
「なんだよゴン。こいつ知り合いか?昔島に居たやつとか?」
「住んでた訳じゃないよ。でも親父の弟子で昔一度くじら島まで来て、その時助けて貰った事が有ったんだ」
そこから嬉しそうに皆にカイトとの出会いを語るゴンにカイトから待ったが掛かる
「おいおい、これだけ人数が居る中でいきなり持ち上げられ続けると居心地が悪い。先ずは自己紹介から先に済ませないか?」
「あ、そうだよね。ごめんカイト」
そこから私達とカイトとその仲間達が順次自己紹介していく
カイトの他にも4人の仲間が居て別行動をしている2人と合流するところだったみたい
名前はそれぞれ軽いアフロヘアーのスティック=ディナーと熊のような体格でどことなくコアラっぽいモンタ=ユーラスにちょっとダウナーな感じでガム好きらしい女性のスピーナ=クロウ。最後にピンクなショートヘアの女性のバナナ=カヴァーオとここは原作通りね
逆にこっちのメンバーの全員プロハンターだとかゴンがカイトの師匠たるジンさんの息子だとかキルアのゾルディック姓だとか私が 例の映像の人 輝かしい実績を持つスーパー美少女トリプルハンターなんだとかで向こうは一々驚いてたわね。カイト率いるチームでプロハンターはカイト1人だし、当然の反応と云えばそうかも知れないわね
「俺たちはカキン国から依頼でこの国の生物調査の仕事をしていてな。それが終了した時に未確認生物の身体の一部が見付かったとの情報を得て調べたところキメラアントの女王蟻と酷似した特徴を持っている事が判明したんだ。それで仲間達が成分分析などをしている間に俺たちは俺たちで通常のキメラアントを直接調査してたんだ。何か変化が起きてるかも知れないと思ってな」
なんか既にキメラアントが漂着してるぅううう!!?
「キメラアントと云えば摂食交配で知られる第一級隔離指定種の蟻だな。確かに危険な生物だがそれ程特殊な変化が見られたのか?」
「ああ、通常のキメラアントの女王蟻は体長10cm程だが見付かったパーツから推し測ると2mは超えていそうなんだ。もしもこの最悪の予想が当たっていたら村や町が複数消え去ってしまっても不思議ではない。場合に依ってはそれ以上の被害もあり得るからな。見て見ぬふりをするには危険過ぎるんだ。もっともこの国のキメラアントに特段の変化は見られなかったがな」
あ、なんか分かったかも知れない。確かアニメのカイトがゴンとキルアと出会い頭に調査対象のキメラアントの巣を二人を助ける為に破壊するシーンが有ったはず
ひょっとして私が居る変化だけじゃなくて原作とアニメが混ざってる?いえ、思い出して来たけどポンズ姉のキングホワイトオオクワガタが念獣ってのもゲームだかカードだかの設定で昔見た気がするし、HUNTER×HUNTER関連の世界が色々混ざって影響を及ぼし合ってる?
だとすれば先手を打てると高を括ってた予想に反して既に滅茶苦茶出遅れてるって事!?
「(嘘でしょぉおおお!?嘘と言ってよマイハニーズ!!)」
「なに突然声にならない叫びを上げながら
「そんなに「あの赤ちゃんアイドルの子」って呼ばれたのがショックだったの?」
そうじゃないけどその通りだよ!それとあの言い方だと私が赤ん坊モチーフの衣装でアイドルライブしてたのが脳裏に過ってもっと嫌だったわよ!
こうして原作知識を土台にフライングスタートを切ろうとした私はその他の公式グッズに横殴りの不意打ちを喰らうハメとなってしまったのだった・・・って事!?
「・・・もう原作しか愛さない原作厨にでもなろうかしら?」
「今度は遠い目をしてなに言ってんのよアンタは?」
「疲れてるならビスケ(人形)のマッサージする?」
さりげに準ヒーラーな能力もゲットしてるレツってばマジ万能天使。ビスケも単なる?コピー能力にまで口出しはしないでしょうしね
「出来ればビスケを憑依させた状態での直接マッサージを所望しま~す」
「ビスケを『
そうでした!でもビスケ自身のマッサージの腕前も能力からして確かなはずだし普通のマッサージで十分レツとの濃厚ボディタッチタイムを堪能して―――
「やらないよ?そのだらしない
ガッデム!畜生、ふて寝してやるゥウウウ!!
なおこの後異常気象の影響だとかで運航が暫く遅れるハメとなった。そう言えばそんな事も原作カイトが言ってましたね!本当に細かいところも思い出して来たわよ!
てかキメラアントの女王なんなの?隠しステータスに豪運か悪運でも持ってやがるわよ、絶対!
こうして私達は二日後にやっと天候が一時回復し、揃って飛び立つ事が出来たのだった
アニタとか旧アニメのオリキャラですしポンズがハンター試験の時に原作の合言葉である「弱火でじっくり」ではなく新アニメの「弱火でじっくりコトコト飽きるまで」を採用してたのはこの為ですね
ケセランパサラン関連でバッテラの恋人を雑に助けるのはケセランパサランを描いた時点で“多分そうなるだろう”と半ば決めてました