私と
先程までと違って王の気を惹く為に無理に攻めたりリース達の方に戦場や流れ弾が行かないように位置取りを気にしたりしなくて良くなったので実際かなり闘い
それでも当然と云うべきか私の方が攻防を重ねる度に怪我が増えていく
王の指先が引っ掛かるだけで裂傷が出来、
「っ痛!
攻防の中で自然と離れた間合いの隙に対象に自動で巻き付く伸びるリボンを取り出して私の身体の傷を包帯代わりに巻き付けて縛っていく
本来なら相手を拘束するアイテムなんでしょうけど、こういう使い方も出来るのよね。殴り合いしながら応急処置が出来るから継戦能力に多少の足しにはなる
それにもう着ている服もボロボロでかなり際どい格好になってたからその点でも助かるわね。『
権力者の前でストリップショーとかそんなコテコテなの今時・・・この国の総帥なら毎日やってそうね。てか割とこの世界ならやってる奴多そうか
「・・・でもそうね。アンタも世界を知らない子供のまま死ぬのは可哀想か。最後に大人の
全身に刻まれた傷もリボンのお陰で激しく動いても1分程度なら持つでしょう。だからこの1分で勝負を決める
王も私の戦意の高まりを感じてここからの攻防が
当然無防備に受ければ『堅』の防御の上でも顔面が潰れ、喉が裂けて胸から腹にかけてもいくつか内臓に指が掛かるでしょう
完璧なタイミングで受け流さないと大怪我じゃ済まない一撃も既に万を超える数を切り抜けてきた。
原作でネテロ会長の【百式観音】を完璧に見切った未来予知の如き戦略眼には届いていなくともそれをやってのけた地頭は此処にある
だからこそ、その王の攻撃を『
王は私の『
3割を超える顕在オーラを持つ私なら潜在オーラMAXの状態からでも3.3秒以内にオーラが枯渇する。ましてやこれまでの戦闘で消費した分を考えたら私が『
「瞬っ間っ着脱!『
『堅』と『
従来の『
普通私が『
必要箇所の攻防力を上げるから効果としては『凝』に近いけど別に他所のオーラを集中させてる訳ではないから全身の『堅』の防御力は維持されているのが強みね・・・弱み?オーラ消費を10分の1以下に抑えたところで全力戦闘で1分持たずにガス欠になる燃費の悪さね
それでも超が二十個くらい付くクソ燃費から超超超クソ燃費くらいには緩和されている
「全脱ぎなんてナンセンス!真っ裸よりも半脱ぎやチラ見せの方が需要があるなんてのは
『オ』じゃなくて『ヲ』ね。ライ『ブ』とライ『ヴ』の違いと同じくらいに
私の掌底が王の胸を
王のモミアゲとも触覚とも取れる顔横の
でも頭を逸らした代償にそのまま右肩に噛み付かれて肉を抉られるけど急所の塊の顔面が固定されてるなら好都合
“ブチリ”と云う肉を噛み切る音と王の顔面を掴んだ私の右手の親指が王の片目を潰す“グチュリ”と云う音が同時に響く
「吐き出しなさい!私の肩ロース!!」
王が潰れた視界に慣れる前に死角に身体を押し込み私の肩肉を噛んでる口を肘鉄で頬骨ごとクラッシュする
口内に拡がった衝撃が王の歯をボロボロに
「させるかーーあああーーー!!」
呑み込んだ私の肩肉が喉を完全に
ドムンッ!と重低音が響いて腹に膝蹴りを受けた私が血の混じった胃液を吐き出すけど代わりに王の喉を潰してやった。これで少しの間は文字通り虫の息程度の呼吸しか出来ないでしょう
私と王はお互いの存在を磨り潰すようにひたすらに攻め立てる。私も王の攻撃が届く瞬間に『
全身全霊を
「どっちが先にくたばるか。蟻か
「論ずるまでも無い。余は既に世界の王であるが故に。だが愚かな貴様には頭よりも身体で分からせてやるとしよう」
統治者の資質?支配力に求心力に国防力に侵攻力に交渉力。全部一括して暴力でしょ!
慈悲も余裕も平和も小競り合いも『この世界』を席巻した
どっかの第四王子の言ってた七つの大罪のもう一つの罪
無知の不知―――まさにコイツの事じゃない
「初めて意見が合ったわね。そうね。身体で分からせてあげないとね!!」
私が殴り王が蹴る
私が蹴り王が叩く
私が引っ掻き王が切り裂く
やっている事は単純な暴力の応酬だ。それにも関わらず突き抜けた衝撃が、拡がる衝撃が大地を割り岩盤を持ち上げ大木もへし折る突風を巻き起こす
数百メートル吹き飛ばす攻撃が当たってもそれに追い付いてビタ付きで攻防を繰り返すから私達の戦闘の軌跡が地上を抉る
コイツは此処で磨り潰す。どれだけ致命傷を与えようが四肢や内臓を欠損させようが質の良い
下手したら私自身が回復薬になりかねないとなれば
殴る。蹴る。血を吐く
刺す。抉る。血を流す
私の赤い血と
「いい加減にくたばりなさいよ!しつこい男は嫌われるわよ!!」
「
顔面は片目も鼻も潰れてそこから更に何発も何十発も打ち込んだ事でピカソみたいに顔のパーツがなんかズレてるし鼓膜も破って全身の骨も折るか罅を入れてる。潰した喉も今は穴が空いてるし内臓もボディブローの度に量の増える吐血からしてかなり大きく傷付いてる。てか破裂してるし腹の裂傷を押し拡げたのも一度や二度じやない
並の人間どころか念能力者でも大半はとっくにお陀仏なダメージだ・・・私?
さっきの自爆は今の怪我だらけの状態で使用すれば膨張を無理に抑え込めば不自然に血が噴き出すから避けるのは難しくない―――となればやっぱり削り合いだ
私達の削り合いは周辺一体の地表の削り合いと同義。既に東京ドーム換算で幾つ分の土地が
今、この戦場に足を踏み入れられる存在などネテロ会長やリース(と何故か私の攻撃を耐えれる
「―――そう思っていたんだけどね」
全身血塗れになりながらも自然と口元に笑みが浮かぶ
他事に気を回す余裕なんて1ミリも無い激闘の最中、私が捉えた気配は私や多分王の『円』の探査範囲の遥か上空。それでも私が間違えるはずなんてない
私は王の片手を掴んで尻尾を踏み付けるとゼロ距離で殴り掛かる。お互いに逃げられない気合と根性の殴り合い―――ワンハンドシェイクデスマッチだ
「愚かな。自ら死に急いだな」
お互いの
さっきは王の肋骨を砕いたけど今度は私の肋骨が折れて内臓に突き刺さる
王の顔面に幾度となく打ち込んだ拳の衝撃が崩れ掛けた頭蓋骨を突き抜け王の脳を直接傷付ける。生物としてより深刻なダメージを与えているのは私だ
それでも
「最後に耐えきれず逸るとは―――大局を見据えれぬ者に王たる器はない」
「はっ!国も臣下も民も居ない、未だ自分の手で何一つ成してない裸の王様が
私なんてなんちゃって女王だけど、それでも『王』が『個』の力だけで存在を完結させてるのは間違ってるって分かるわよ
相手は産まれて約10分?知るか!親元離れて自立してるなら責任も相応よ
「
何が言いたいって?―――解任決議のお時間よ!
「それが弱者の
王が元々半分千切れてた尻尾を無理やり完全に自切して脇腹に内臓を揺さぶる一撃を放ってきた
衝撃で内臓が反対側の脇腹に纏めて押し付けられ、鳩尾を殴られる臓腑が捻れるような苦痛を何倍にもしたような感覚が奔る
血反吐以外に胃液もシェイクされたソレが込み上げて来るのを無理矢理飲み込んで前に出る。拳を振り上げるのも億劫?なら私の奥の手をここで切るまで
残りのオーラをここで吐き出す!
「『
やっている事は従来の『
全身からオーラを留める事なく垂れ流し、そしてそのまま前に脚を踏み出す
私にとって最強の攻撃とは何か?
パンチ?キック?噛みつき?頭突き?いいや違う。答えは『たいあたり』だ。それもクロスした腕や肩やなんなら脳天みたいな頑丈な部位をぶつけるテクニカルなものじゃなくてもっと下手くそな、ただ体全体でぶつかるような『たいあたり』だ
『練』未満の『
やはりパワー。パワーは全てを凌駕する!
ズドン!ともバギョン!とも取れないような山の先まで低く響く衝突音と共に王の全身に
必然、王も全身を『堅』くしなければならないから相対的に防御力も下がり全身の骨が砕ける音がした。しかし今ので私のオーラも底を突き遠のきそうになる意識を片膝を突きながらも必死に押し留める
「膝を突いたな。決着の時、相手を見下すのは
「ええ、
私と視線を
「どんなに死闘を演じてようが、あの子の気配を間違える私じゃないのよ」
落下してくるレツは王に存在がバレたから『隠』していたオーラを解放する
「『
レツの『
本来なら必要に応じてその都度
最後に頼るのは圧倒的なオーラ量と己の肉体のみ!―――やはりオーラ。オーラは全てを解決する
竜の力を纏って放つ一直線のキック。竜と龍の違いは有れどあの技を私は知っている
「行っけぇえええ!レツーーウウウーー!!ドラゴンライダーキックゥウウウーーウウウ!!!」
声を張り上げるだけでも意識がまた飛びかけたけど、妹の
王もさっきの私の『たいあたり』で回避する余力も残ってないようで咄嗟に腕をクロスして防御の体勢を取ったが、オーラもまともに廻せない防御などレツの一撃は紙のように喰い破り、王の左肩から先と右手に心臓を含めた胴体の左半身を抉り取った
例えキメラアントでも通常の医療では死亡確定の致命傷だ
原作では護衛軍が己を細分化させて細胞に直接自分を食べさせる事で致命傷の王の回復を図ってたけど、胃袋も一緒に吹き飛んでる今の王が喰えるモノは無い
「それでも油断出来ないからトドメは刺さないとなんだけど・・・レツ、動ける?」
「ごめんビアー・・・ちょっと無理そう・・・あとドラゴンライダーキックってなに?そこはかとなくダサいんだけど」
レツはライダーキックの勢いで地面を跳ね回ってからお尻を突き出したちょっとはしたない姿で突っ伏してそのまま動けてない。私のようなオーラの枯渇じゃなくて自分の限界を超えたオーラによる反動ね。ピー助の憑依だけでもかなり負担が大きいんだから当然か
「ドラゴンライダーキックはキルアのお父さんとお爺さんの合体必殺技よ。以前戦った時に(ゼノが)叫んでた」
「・・・訊いといてアレだけど知りたくなかったかも」
まぁ技名にドラゴンって付くとそこはかとなくダサいわよね。カッコよさを狙い過ぎてる感じがするからかしら?
「クククククッ!余に・・・これ程の辛酸を・・・舐めさせるか」
「認めよう。貴様ら人間はエサでは無く余の敵足りうると。
王の瞳の奥に見えるのは純粋な殺意
グルメアントなんて呼ばれる種族の王が最早私達を食料と見なしておらず、その殺意を現すかのように王の肉体がどんどんと肥大化していく
間違いなく『じばく』の兆候だ
今の空っ欠の王が爆発してもそこまでの威力にはならないでしょうけど、肉体がデカくなるって事は王との距離が縮まると云う事。流石に目の前で爆発されたら今の私達に成す
「全くこれも運命なのかしらね?」
「そうだ。余が産まれた時点で貴様らの命運は決まっていたのだ」
「そこまで言うならこれから起こる運命も受け入れなさいな。どっかの『
王の視線の反対側から放物線を描いて飛んできたソレは神字入り手榴弾に『周』で更に効果を倍増させた特製品。私の姉は狩れる時にはサクッと狩るハンターなんだから
きっと威力は原作のゴンの覚えたてのジャジャン拳と大して変わらない。それでもHPが1しか残ってないような状態の王の顔面で弾けたらどうなるか?さぁさ皆さんご唱和下さい
「―――爆発オチなんてサイテ〜」
・・・名も無きキメラアントの王が最後に聴いたのは爆音だったのか、はたまたこの定例文だったのか?答えは知らない方が良いでしょうね
「―――『そこは汚ねぇ花火だ』じゃないのかしら?」
「あれは打ち上げ花火限定じゃない?」
「二人とも色々酷すぎない?それはそうとビアーはすぐに(マチ人形で)
レツは肉体への反動で動けないがオーラが枯渇した訳じゃないから『十二単衣』なんて無茶な技を使っても最低限の戦力(幻影旅団級)は保険として確保出来るからね。さっすが我等がチーム最高のチート能力
「ええ、お願いね。流石に私も今回は限界だから
あちこちボロボロだけど逆に感覚麻痺してるから今なら寝付けそう。変に感覚戻ったら寝たくても眠れないだろうからもう目ぇ閉じるわね。お休み〜
▽
ビアーは気絶と云う名の睡眠を取ってノヴの能力で安全圏に回収され、念糸縫合と
ネテロやカストロにレツ、ついでに全身黒焦げとなったクラピカも同じ扱いで入院し、リースもレツが直すまでマスコットフォーム。レオリオと怪我こそ少なくとも疲労の色が濃いモラウは護衛を兼ねた休息。残るゴン、キルア、カイト、ポンズ、ノヴでキメラアントの巣、及びその周辺の捜索と云う流れとなった
「よし。東ゴルトーは突然の停電で戸惑ってるとは云え、何時軍の連中がやって来るか分からん。手早く済ますぞ」
「ねぇカイト。なんで東ゴルトーが停電って分かるの?」
「・・・キルアが無駄遣いしたからだな」
「オレかよ!そもそも使ったのはオレでも盗ってきたの
「フッ。今は消費者の話ですよ」
「はいはい。国賊の犯人捜しは後日やりなさい。私達の今の仕事は蟻の生態日記よ。逃げた
なお
「まっ、大丈夫じゃねぇの?そもそもオレ達が戦ったあの護衛軍が残らず吸収してるっぽかったし、巣自体はレツの炎で瞬間的に丸焼けになったんだ。戦力にならねぇ雑務兵が多少居たところで逃げられねぇよ」
「
キルアがカイトの忠告に「へいへい」と生返事をする
「私もアリスタを司令塔に
「ふむ。
▽
キメラアントの王とビアーやネテロと云う人知を超越した者達がぶつかり合った戦場は破壊し尽くされた大地の何倍もの範囲で蟲の声一つとて聞こえない空間が拡がっていた
周囲の獣や鳥、蟲達は天変地異もかくやと云う破壊の暴挙から少しでも遠ざかる為に我先にと逃げ出したからだ。仮に逃げ遅れた個体が居たならばそれはビアー達の戦意と殺意に溢れたオーラの余波だけで絶命している
王が産まれた後に巣から逃げ出すキメラアントが居たところでこの戦場を突っ切るような愚かな真似はしない
そんな何も居ないはずの空間に
「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!・・・王!王!王!王!!なんとお労しい御姿に―――私は・・・私はァ゙アアアアア!!!」
ゴン達と戦っていた護衛軍の一匹が蜂程の体躯で四つん
背中に生えた羽根は片方は折れ、片方は千切れて飛ぶ事など叶わない有り様であった
彼は
だがその残った肉塊の傘とオーラを最後の一滴まで絞り尽くした事による強制『絶』。気絶して意識が絶たれ文字通り虫けらとなった存在感が彼を生かしたのだ。言わば偶然に偶然を重ねた死んだフリであった
目覚めた彼は一先ず周囲の元自分の死肉を喰らってほんの僅かばかり体力を回復すると王を捜して行動を開始した。元の姿は当然ながら小さな身体の小さな羽根一つ満足に回復は出来なかったが些細な事である
そうしてやっと見つけた王は胴体の左半身と首から上の4割が弾け、その他様々な一目で分かる重傷を負った
だがそんな現実を直視出来ない彼は全力で妄想で自己の心を繋ぎ止める
「いや!王が死ぬはずが無い!あってたまるものか!!王の
王は死んでいる。彼の能力で無理矢理身体を動かせたところで死体は死体だ。腐り朽ちる事は有っても復活する事はない
仮に操れたとて王の肉体で有る事を考慮しても念を使えない兵隊長蟻程度の能力が限界だ
「王は絶対にして唯一無二。王の運命力を計算に入れれば死など所詮些末事。ただ少し深く眠っておられるだけなのだ!」
地面を這って僅かな距離を必死に縮めた彼は
ポンズとしては軽い警戒とパトロール兼ねたアリスタの派遣であり、巣の周辺調査も一番最後にはポンズ達自身が戦場跡を調べるだろう。だがその僅かな間に王の死体がこの場から消えると云うミステリーが起きようとしていたのは完全に想定外であった
アリスタの巨大な複眼のレンズに原作でシャウアプフと呼ばれた護衛軍の虫けらのような姿が映り込む。己の惨めな姿をアリスタの瞳の中に視た彼の沸点は一瞬で臨界点を迎える。ただでさえ王の死を前に精神を有りもしない妄想で繋ぎ止めていた彼に心の余裕など蟻ん子1匹分だって有りはしないのだ
「ワ、ワ、ワ、ワ、ワタシを見下すな!ただ大きいだけの下賤な虫けらがァアアアーーーアアアーーアア、ガボッ!!?」
小さいながらも明確な怒りと殺気を向けてしまったが故に突き出されたアリスタの巨大過ぎる針に顔面から
仮にアリスタと遭遇せずに王の死体を操ってこの場から離れる事が出来ていたとしても近場の東ゴルトーの村や町を1つか2つ喰い散らかした辺りで異変に気付いたゴン達に処理されていただろう
どちらだったとしても大勢には変わりはない。だがさざ波の一つすらも世界に刻めない彼は正しくただの虫けらだったようだ
アリスタは数十、数百の人間の命を救った事など
過程はともあれピトーはポンズのキングホワイトオオクワガタに陥落し、プフはポンズのペットのアリスタが刺し殺し、ユピー吸収王の頭を爆弾で吹き飛ばすと云う王と護衛軍を全滅させたポンズさんなんて凄まじい結果となりましたね。流石は幻蟲ハンターww