ビアー達と暗黒大陸由来のキメラアントの一団との戦いが終わってから2日経ち、入院したメンバーは全員退院した
マチ人形の
それでも2日でお許しが出る辺り
ビアー達は今は近場のホテルに集まっている。
ネテロ曰く「もっと年寄りを
念糸の強度を超えて肉体を動かす訳にはいかない事から実際かなり追い詰められもしたようだがネテロは大人気なくも心の所作で完結させる【真・百式観音】を解禁して一緒にPVを撮影して世間を湧かせた仲間達を容赦なくフルボッコにしたとかしなかったとか
同日にハンター協会本部の敷地の一部が吹き飛んだ事との関連は不明である
「さて、オレはオレの仲間達(モンタやスピン等)が明日にもこの街に到着するからそこでお前達とはお別れだな。次の生態調査の仕事を探すとするさ」
ホテルの一室でカイトが今後の予定を切り出す。モラウとノヴはキメラアントと東ゴルトー関連の雑務をせっせと片付けている。
「そっかぁ。オレは
ゴンもそこにジンのまともな手掛かりが残っているとは考えてないが、ジンやビアーも見た景色を純粋に見てみたいと云うただの
「オレももう
ゴンが「え~!聞いてないよ!?」とキルアに詰め寄るがキルアはのらりくらりと躱す
「色々準備が居るからな。その時になったら話すしゴンにも手伝ってもらうぜ」
「むぅ、分かったよ」
(オヤジと爺っちゃんと
世界最高の暗殺一家として下手な国家よりも強大な戦力を有するゾルディック家が危険と判断して監禁したキルアの弟/妹であるアルカを助け出す為には最低でも粘着しそうなイルミは戦闘不能に出来る実力が必要となる
タイマンならまだしも他の家族もアルカの解放に協力的とはならない事を加味すればアルカの安全の為にも慎重さは必要なのだ。家族の事情ではあるがゴンには黙っていた方が絶対に後で面倒になると分かっているので最初から巻き込む気満々である。この
「オレは医大の試験だな。今年の入試の時期はもう終わっちまったがハンターライセンスを使えば中途入学の為の試験の枠を確保できるからな。ライセンス様々だぜ。あとは今までの勉強の成果を答案用紙に吐き出すだけだ」
ビアー監修の濃密な修行の中でも決して止めなかった勉強は彼の『
「私はこれから本格的に同士達の目を回収する為に動くつもりだ。現在の持ち主の目星も大半は付いている。まだ居場所の判らない目も彼等の横の繋がりを辿っていけば見つけ出せるだろう」
人体収集家などと云う良い趣味の連中と渡り合うクラピカが一番精神的にはキツい道のりとなるだろう。だがヨークシンのコネや
「ビアー達はどうするの?
「止めとくわ。ジンさん捜しと何時どこの町や山に留まるかも判らない私達の旅は微妙に食い違うでしょうし、ここで一旦別れましょ。ポンズ姉とレツもそれで良いかな?」
「ええ」
「ボクも構わないよ」
話を振られたポンズとレツも反対する理由は無く肯定の意を返す
「ニャン!ミャーは王様やマスターと一緒なのは当然として色んな美味しい物を食べたいニャ。あのチュ〜ルを食べてミャーの世界は
王たるキングホワイトオオクワガタやそのマスターたるポンズを守護するのは最優先事項だがそれ以外の趣味として彼女は美食の道を見出したようだ
彼女は猫用チュールに感動したが所詮は
将来的にピトーは魚だけでなく様々な肉や調味料、香草なども食べ比べて超高級猫用チュールを生み出すに至ったが商品化はされなかったようである
なおチュール探究の過程で料理の腕もメキメキと上達し、彼女達のチームの調理番長となったりもしている模様
チュールと同じ様に開発・献上された特製樹液ゼリーを食べているキングホワイトオオクワガタもご満悦だったとかそうでないとか
「あはは、ボク等の食卓の彩りも増えるかもね。でも隠し味に人肉を
レツのブラックジョーク・・・ではなく割りと本気の釘刺しである。食材欄に人間が普通にカテゴライズされているピトーにはよくよく言い聞かせておかないと変なモノが料理に混入しそうなのだ
「え〜、人間は栄養価が高いしそのままでも十分美味しいから皆食べたら良いのに勿体無いニャ〜。マスターもダメって言うかニャ?」
「そうね。同族の私達からしたら横で人間食べられたら食欲無くなるし、食べてる所を他の誰かに見られたら面倒にしかならないから止めておきなさい」
幸運にも今後ビアー達と出会う犯罪者は食材となる未来は避けられたようだ。もしも許可していたら猫の如く好奇心旺盛なピトーは様々な調理法を探究した事だろう
「あれ?そう言えばカストロさんは?」
「
「???―――そうなんだ?」
ゴンは宇宙猫になった
「グリードアイランドに残してきた
「そうなんだ」
相変わらず変人である事を除けば真面目なカストロであった。ビアーの恩恵?でより力強く、より信仰心の『練』り込まれたオーラと翼に元ハメ組は自然と平伏し、その後腕立てやスクワットや模擬戦やビアーのエゴサで己を『練』りあげる事だろう―――なんだコイツら?
それぞれが別々に動く事を確認したがカイトの仲間達が翌日には合流するとの事から折角なので彼等も含めて打ち上げをしてから解散しようと云う流れとなり、宴会場に豪華料理を山盛りに用意させて立食形式で飲み食いをしたがやはりと云うべきかピトーが一番真剣に味に向き合いつつ次々と胃袋の中に料理を流し込んでいき、ビアーが慌てて追加で料理を頼んだ程であった
「いやはやピトーの食欲には驚いたわね。食べようと思えば底無しなのにキメラアントだからか燃費が悪いって訳でも無いんだから」
「そうね。実際普通の食事量で文句も無ければ問題も無いみたいだし、別腹ってやつじゃない?」
「ポンズってば。別腹の意味それで合ってる?」
「合ってるんじゃない?産まれたばかりのあの子にとっては初めて食べる料理なんてどれもこれもデザートみたいなものでしょうしね」
「ホッホッホ!好奇心は向上心に繋がるからのう。有能なグルメハンターは何時だって歓迎するぞい。『好奇心は猫を殺す』と云うがあやつは蟻じゃし問題無いじゃろう」
「・・・なんで居るんですかネテロ会長?」
サラッと会場に入って来てシレッと会話に割り込んで来たネテロにビアーはジト目を向ける。当然、ネテロは打ち上げに
「なんじゃい、同じ死地を乗り越えたもんに対して冷たいのぉ。プロハンターなら付き合いも大事じゃよ」
「心配どうも。でもモラウさんとノヴさんにはちゃんと声を掛けたから
「そこで
もっともビアーがネテロを誘わなかったのは単に面倒なだけだったりするが、残当だ
「それで今回は何の用?
この爺さんナチュラルに置いてあったピザを
「ケチ臭い事言っとると見る間にオバサンになってしまうぞい―――なに、ビアー嬢ちゃんも折角協会本部の在るこの街に来とるんじゃから一度くらいは広報部署に顔出しする様に言っとこうと思ってのう。実際部署の方から突き上げが凄いんじゃ。
広報部署としてはハンター協会のトップと
「まっ、内容は嬢ちゃんと広報部に居る奴に任せるわい。適当に協会やプロハンターの活動をPRしておけば問題無いじゃろうて」
「アイドルとしてマイクを握るのも赤ちゃんとしてガラガラを握るのもしないわよ」
「それは残念じゃのう。次のオファーが続々届いとるし、受けてくれるなら協会の資金も更に潤沢になるんじゃがなぁ」
「億万長者とまでは言わないけど大半が金持ちと呼べるまで稼いでるプロハンターの組織にこれ以上お金集めてどうすんのよ。仮に財政難でも受けないわよ」
毎年のハンター試験だけでも秘密裏に試験会場を設けたり試験会場までの道のりで強制スタントさせてバスやら船やらを木っ端みじんにしているハンター協会は当然ながらお金持ちなのである
それからネテロは会場のメンバーにキメラアント討伐に対して
「え?カイトって星持ちじゃなかったの?てっきり
「ヤハハハハ!カイトは運が悪いのか中々新種や珍種を見つける確率が低いんだよね!」
「ええ。代わりに時々大当たり気味に大物見つけたりもするんだけどね」
「カ、カ、カ、カイトさんは特に小型の動物や昆虫を探すのが苦手でして」
「でも今の時代大型でかつ未確認の生物って
「カイトは適性だけで言えば危険生物を狩るモンスターハンターです。でも生態調査や保護の道を選んだカイトは尊敬してるです」
「うん。カイトは優しいからね~。だから僕らも付いて行くんだよ」
「まぁ戦闘力全振りのカイトの適性って言ったら・・・そうよねぇ」
「ルーレットが勝手に喋ったら動物達も驚いて逃げちゃうしね。でもカイトさん程の念能力者なら基礎だけでも新種も珍種も見落としたりしなさそうだけど、普段どれだけ生態調査で運の無さを発揮してるのさ」
「今回の功績もぶっちゃけ討伐系の功績だしねぇ。そんなカイトにお勧めなのは『円』ね。希少動物が寄ってこない運の無さをカバーする超広範囲の『円』を会得すれば全部解決よ!!」
「お前ら馬鹿にしたいのかフォローしたいのかどっちなんだ?あとビアーの案は頭が可笑し・・・いや、保留にしておく」
カイトとしても今回の件では己の力不足を痛感したので鍛え直すのは望むところなのだが、ビアーの案を正面から肯定する程にはまだ彼の中の常識は壊れていないのだ。ただ少しばかり
「そう言えばビアーの『円』って今どのくらい探れるの?」
「ふふん!レツに訊かれたら答えない訳にはいかないわね―――キメラアントとの戦いで身体強化も全面的に極めてきたから『円』の膨大な情報を処理できるようになってね。今なら半径2キロは探れるわ。これまではオーラが増えてもそれに見合った『円』の成長が無かったけど、これからは増やしたオーラの分まで全部探知範囲に置き換えられるわよ!!」
「・・・ピトーも『円』で半径2キロは探れたわよね?」
「ミャ~の『円』は不定形だから面積で言えば完敗だし地面の下とかも探れないのニャ。あんな化け物と一緒にしないで欲しいのニャ」
同じ土俵に立っているだけで両者ともに十分過ぎる程に化け物だとその場の殆どが思ったが、それを
そのまま打ち上げはカイトの昇格祝いも兼ねて皆が祝いの言葉を掛け、それからも
翌日、カイト達以外にもゴン、キルア、クラピカ、レオリオとも別れてビアーはハンター協会本部へと足を運んでいた。レツは人形の材料や資料集め、ポンズもキメラアント戦で消耗したアイテムの補充・強化で別行動だ
(まっ、協会の宣伝なら新しいものへの挑戦の熱意とかそこら辺を語っとけば良いでしょ)
だが受付で訊いた広報部の扉の前まで来たビアーは
(部屋の中になんか強い人居るわね。広報部って閑散としてる窓際部署みたいなもんなんじゃなかったかしら?)
強いとは思ったがそれもビアーからしてみれば他のハンターと比べたらの話。特に警戒する事なく彼女はその扉を開け放った
「やぁやぁやぁ!キミがビアー=ホイヘンス君ですね!初めまして。このハンター協会の副会長のパリストン=ヒルです!!」
瞬間、ビアーの瞳から光が消えた
「―――初めまして。ビアー=ホイヘンスです。副会長も広報部になにか御用で?私は別に急ぎでもないのでまた後日改めさせて貰いますね」
「とんでもない!
(・・・!!?あんのクソジジイ!最後に王と
若者には更なる受難を。ネテロもビアーならパリストンに潰されたりは(早々)しないだろうという信頼からの
(良いわよ。そっちがその気ならもう戦争よ。マジ潰す)
ビアーは圧の有る笑顔でパリストンに片手を差し出す
「そう言う事でしたら心強い限りです。ネテロ会長すらも『あっ!』と言わせるような素晴らしくも世界を震撼させる出来栄えのものを作りましょう!」
パリストンは内心の読めない笑みでビアーの差し出した手にノータイムで握手を返す
「ええ。勿論ですとも!いやぁキミのようなやる気も才能も有る後輩ハンターとの仕事はそれだけで心が温かくなりますね。さぁさぁ座って!
ニコニコと笑うパリストンにビアーも
「じゃあ―――暗黒大陸に行きましょうか」
ビアーが告げた内容にパリストンはほんの
「アハハハ!若者は挑戦的で良いですねぇ。ですが暗黒大陸行きはネテロ会長が禁止してしまっているのですが、その辺りはご存じでしたか?」
「勿論。でもこの件はそのネテロ会長から私達に『一任』されてるのよ。それにそれを言うなら副会長だって暗黒大陸行きの人材を大量に確保してるじゃないですか」
「おっと!これは痛い所を突かれましたねぇ」
※全く痛くない
広報部のテーブルを挟んでソファに座る二人はその後
なお広報部の人員はよく分からない空気から逃げるように何時の間にか全員居なくなっており、その後ビアーを無理に呼び出そうとする事は無くなったらしい
あ~あ~、ネテロが嫌がらせなんてするからビアーも嫌がらせしちゃいましたね
もっともネテロの場合そこら辺も含めて楽しみそうですが
あとカイトの仲間の名前は喋った順に
スティック=ディナー。バナナ=カヴァーオ。リン=コウシ。スピーナ=クロウ。ポドンゴ=ラポイ。モンタ=ユーラスですね。皆覚えてないと思うので一応