ヅラside
やれやれ、一時はバカな乱入者のせいでどうなるかと思ったが、向こうが自爆してくれたお陰でなんとかこぎ着けたな。あと、ヅラではなく桂だと何度言えばわかる?
「ふぅ……雄二の方はとりあえずはスタッフ達に任せて霧島の方は岩下達がいくのか?」
「えぇ、それに基本はプロの人がやるけど私たちはサポートね。ところで、桂は今何してるの?」
「先程の迷惑行為されたカップルの報告書だ。あれの企画は企業も関わっているらしいから妨害されては困る。その証拠を差し終えている」
「まぁ、あれは常識ないというか……あんな問題も驚いたけど、あなた切れていなかった?」
「まぁ確かに軽くは怒っていたな。仕事を邪魔されて喜ぶものはいないし、あれは明久よりもヤバイやつだ」
本当に、あんな問題を聞いた時に明久よりも常識がないというより、バカをみたのは初めてかもしれないな。世界は広しというが、あんなバカを見ると思えなかった
「さて、そろそろクライマックスだ!それと念のために妨害した連中に……警戒をしておくか」
「さすがに式場では妨害しないのじゃない?」
「甘いな、悟○の息子の○飯がセ◯に止めを指すのを焦らすくらい甘いな」
「そこまでいう!?っていうか、それは他作品ネタでしょうが!」
「いたっ!?」
俺は岩下の考えが甘いのを指摘すると共に、どれくらい甘いかを例えると俺の頭にげんこつを下した
「いたた……」
「全く…で、なんでそう考えるの?」
「明久以上のバカだからだ。絶対に空気読めないに決まってる」
「……妙に説得力あるわね……。了解、とりあえずは私と優子で女の方は警戒するわ。男は任せるわよ」
「もちろん」
俺の言葉に納得して岩下は何もない事を祈りたいと言わんばかりの思いを込めていうが、ああいう連中は何しでかすか分からないからな
「さぁ、坂本。覚悟を決めてもらおう!」
ここまでやったのだから、もう後は式場をあげるだけだ!!そういえば、なぜ明久は坂本にすぐに渡さかなかったのだ??まぁ、それはいまとなってはどうでもいい!
雄二side
あんなふざけた出来レースのクイズとバカな問題のお陰で俺はとてつもない疲労が出た……
「おメデとうございマス。ウェディング体験が当たるなんテ、ラッキーでスね」
「……凄く嬉しい」
レストランを出ると例の似非野郎が嬉しそうに言うが、何がラッキーだ。ハナから計画に入っていたくせに……!
「翔子さんはウェディング体験の準備があるノデ、このスタッフについていってもらえマスか?」
「初めまして。貴方のドレスのコーディネートを担当させて頂きます。一生の思い出になるようなイベントにする為、お手伝いをさせてください」
「(ん、あの後ろについている女性みたことがあるような……)ずいぶん本格的だな……。ってことは、俺は長い時間待たされるのか?ドレスを着てメイクをするってことは数時間もかかるような大作業になるだろ?」
「ご安心下サイ。メイクはちゃんと得意な方に頼んであります。メイク等にアマリ時間は掛かりませーン。それに……坂本さんにも着替えてもらいます」
「まて、その懐は何を隠してる!?」
「坂本雄二サンは逃亡を考えるだろうカラ、コレで気絶させてカラ、着替えさせるようにとある方らの指示デース!」
「く!」
「それと、逃走したら腐った食べ物を送ります」
「おとなしく従おう……!」
そんなの送られたら、我が家は悲惨なことになる未来しか見えないだろ!恐ろしい脅迫しやがって……!!!
俺は結局、あの強迫を屈して諦めるように新郎の服着て壇上で翔子を待っていた
「はぁ……(まぁ、本当に結婚するわけではないから落ち着こう……!)」
《それでは、新郎のプロフィールを紹介したいと思います》
どうやら、考えている間にプロフィールの話になっていたな。それよりも、ずいぶんと本格的にやるみたいだな
《省略します》
「省略するのかよ!?」
《そこは、体験なのでプロフィールを本格的にやるとプライパシーもないので》
「心にも思っていない事を言いやがる……!」
俺は明久が紹介する横でヅラが俺のツッコミに体験なのでと言うがそれをいうなら拒否させてくれよ……
「ま、紹介なんていらねぇよな』
「興味ナシ~」
「ここがオレたちの結婚式に使えるかどうかが問題だからな」
「だよね~」
《はい、外野は黙ってください。他のお客様のご迷惑になりますので、大声での私語はご遠慮頂けるようお願い致します》
先程の不愉快なカップルが騒いでるのを聞き付けたヅラが、司会者の進行として指摘すると、そのバカカップルはわざと大きな声で聞こえるように言った
「コレ、アタシらのこと言ってんの~?」
「違ぇだろ。オレらはなんたってオキャクサマだぜ?」
「うんうん!リョータ、イイコト言うね」
《失礼いたしました。バカの問題を出したカップルはお客様ではないので、お黙りください》
「「あぁ!?!」」
ヅラがあからさまに皮肉をいうと、そのバカカップルは切れていたが、どうやらバカにされているという自覚はあったのか……
《さて、失礼な発言迷惑行為ありましたらこちらは出るところまで出ますので。他のお客様や主役に迷惑かけましたら……覚悟してください》
「っち」
《さ、さて!それでは、いよいよ新婦のご登場です!本イベントの主役、霧島翔子さんです
》
ヅラが切れているの気づいた明久は慌てて話題を変えて、切り出すと音量が上がったBGMとアナウンスが流れ、同時に会場の電気が全て消えた。スモークが足元に立ちこめ、否応なしに雰囲気が盛り上がる
《本日の主役霧島翔子さんは、新郎の坂本雄二さんの幼馴染みで本日のイベントに参加していただきました!》
明久やヅラではなく、女性の声でその声はたしかBクラスの岩下律子だったような気がするな…あいつも今回絡んでいたのか!?しかも開けているドアの方向には、秀吉と木下優子もいるじゃねぇか!?さらに、後ろにはBクラスの菊入真由美も!?
《入場どうぞ!!》
「な!?」
アナウンスと同時に更に幾筋ものスポットライトが壇上の一点のみを照らし出すとそこに佇んでいたのは純白のドレスをきた翔子が出てきた
「あ……」
「凄い……」
会場のはしっこには島田姉妹も参加していて、二人とも驚いていたが、実は当の俺も翔子の姿に驚いている…
「雄二…」
「翔子、か……?」
「……うん。……どう?私、お嫁さんに見える?」
「あ、…ああ、大丈夫だ。少なくとも婿には見えない」
我ながら気の効いた言葉を言えないくらい今の翔子はとても美しくきれいだった……すると、目の前で翔子が俯き、ブーケに顔を伏せる
「お、おい?翔子?」
「…嬉しい」
《ど、どうしたのでしょうか?花嫁が泣いていますが……》
「お、おい。どうした?」
「…夢だったか」
《夢ですか?》
ヅラが本来の仕事を思い出しながらも優しい口調で聞いていた。翔子はいつもの口調でそして嬉しそうに話していた
「小さな頃からずっと夢だったから……。私と雄二、2人で結婚式を挙げること…私が雄二のお嫁さんになることは私1人だけじゃ、絶対に叶わない、小さな頃からの私の夢……」
「……翔子」
「だから…本当に嬉しい………。他の誰でもなく、雄二と一緒にこうしていられることが」
《どうやら嬉し泣きのようですね。花嫁は相当に一途な方のようです。さて、花婿はこの告白にどう応えるのでしょうか》
《なかなかいい奥さんだ…!会場の至るところにも涙が…かくいう自分も涙止まりません…!》
明久もヅラも涙声で翔子の言葉に感心して、嬉しそうに話していた。俺は今こいつの言葉を聞いて俺は何をいってやればいいのだ……?そう考えていると、会場からこの場で不適切な声が聞こえた
「あーあ、つまんない。マジつまんないこのイベントぉ~。人のノロケなんてどうでもいいからぁ、早く演出とか見せてくれな~い」
「だよな~。お前らのことなんてどうでもいいっての」
会場が静まり返っていたおかげで発言者がはっきりとわかる。周りの人はその発言した人たちを冷たい目で見ていた
「ってか、お嫁さんが夢ですって。オマエいくつだよ?なに?キャラ作り?ここのスタッフの脚本?バカみてぇ。ぶっちゃけキモいんだよ!」
「純愛ごっこでもやってんの?そんなもん観るために貴重な時間割いてるんじゃないんだケドぉ~。あのオンナ、マジでアタマおかしいんじゃない?ギャグにしか思えないんだケドぉ」
「そっか!コレってコントじゃねぇ?あんなキモい夢、ずっと持ってるヤツなんていねぇもんな!」
「え~っ!?コレってコントなのぉ?だとしたら、超ウケるんだケドぉ~!」
《おいこら、そこのバカのバカのカップル。黙ってくれませんか…》
あのバカカップルが大きな声で話すと、ヅラが切れた声で冷たく吐きつけた。言われたバカカップルはヅラの方を見ていた
《どうぞ、退席なさってください。この場では大変失礼ながら常識のなっていないお客様には相応しくないので》
「はー?」
《周りの目を見てまだ気づかないのですか?》
ヅラがそういうと、バカカップルは回りを見て気づいた。そこには、侮蔑と怒りの視線がそいつらに注がれていることに……
「な、なんだよ!?」
「うちら間違えている発言してる!?」
《夢を笑うやつに、この場にいるのふさわしくありませんので、強制退場させていただきます》
「はぁ!?ふざけるな!」
バカのチンピラ男が思いきり蹴るとそのおかれていた部品がヒビはいった。すると、明久がどこかに通信を繋げると……
「お、おい!?はなせ!」
「なにこいつら!?」
警備員がでてきて、バカカップルを連行し始めていた。すると、ヅラが冷たい声で吐きつけた
《強制退場させてください。外に追いやればいいので》
そういうと、常識のないバカカップルを外へと連行させていた
《は、花嫁さん?霧島さんはどこに行ったの?》
司会者の明久が切り替えようとすると、この短い時間の間に翔子は壇上から姿を消していた
《霧島さん?霧島翔子さーんっ!皆さん、花嫁を捜して下さい!》
《皆様、大変申し訳ございませんが中止です》
この短時間でいなくなった翔子をみて、周りは慌てていた。そして、ヅラと明久の言葉にスタッフがドタバタと駆け出す
「さて……」
「探しにいくのか?」
「バカ言え、便所だ」
「……あとで処理しにいくからきれいに流しなよ」
ヅラと明久と話した俺は便所という名の少し出掛けていくことに……さぁて、少し気分がむちゃくちゃするからスッキリさせてくるか
ここまで読んでいただきありがとうございます!
次回もよろしくお願いします!