バカとボケの召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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悪には武力で裁くのが一番

雄二side

俺は会場を抜けて、先程の光景を少し思い出していた。あいつの、あの言葉とあの涙は本当にそう思っていたのだろうな

 

「はぁ……」

 

あいつが抱いている恋心はそれは俺から言わしてみたら、大きな勘違いだ。それは恋ではなく、間違いなく恩とか感謝から出来ているものであって恋ではない

 

「けどまぁ……」

 

『小さな頃からずっと夢だったから……。私と雄二、2人で結婚式を挙げること…私が雄二のお嫁さんになることは私1人だけじゃ、絶対に叶わない、小さな頃からの私の夢…』

 

俺はあいつの言葉を思い出しながら、目的の人物達を見つけると、借り物のネクタイをゆっくりと緩めて会話を聞いていた

 

「くそが!こちらはお客様なのに、追い出しやがって何様だっていうんだよ!しっかし、あれはマジでウケたな」

 

「うんうん!私…結婚が夢なんです…どう?似てる?かわいい?」

 

「ああ、似てる!けど、キモイに決まってんだろ」 

 

「だよね~!」 

 

「おい、そこのバカカップル」

 

「あ?」

 

俺が呼び掛けると2人組が真っ茶色な顔をこちらに向けてくる。ここまでさんざん色々なことをしてくれたから、きちんと礼をしておかないとな

 

「ねぇ、リョータ。コイツ、さっきのオトコじゃない?」 

 

「みてぇだな。お前もさっきのガキどものお友達か?んで、その新郎サマがオレたちになんか用か、あァ!?」

 

「喋るな、口臭い」

 

「あぁ!?てめぇが呼び掛けたのだろ!?」

 

「まぁ、大した用じゃねぇが……な。その腐った顔のあんたらに……ちょっとそこまでツラぁ貸しな」

 

こんなバカな奴らのせいで、色々な意味で最悪な気分にさせられたんだ。どうやら、自分は思っていた以上に沸点が低かったみたいだな

 

「あぁ?てめぇ、ふざけんのもいい加減にしろよ。こっちは見たくもないもん見せられてよぉ!!」

 

「まぁ、そうだろうな。だが、俺達はお前達に見てほしいとも頼んだ覚えもないし、恥をかいたのもてめぇらの頭が残念だからだろう。まぁ、こんなこといっても常識というのが、お前達は小学生以下だろうがな」

 

「は!?調子乗るな、クソガキが!!」

 

チンピラは俺の煽る言葉に苛立ったのか顔を思いきり殴った。俺は避けてもよかったが、わざと受けた

 

「へっ、調子乗るからこうなるんだよ」

 

「きゃー!リョータ、かっこいい!」

 

「殴ったな?今……」

 

俺はこいつが俺の顔を殴ったのをわかると少し嬉しそうにそういうと、向こうは怪訝に笑っていた

 

「はぁ?殴られて頭おかしくなったのか?土下座したら許してあげまちゅよー?」

 

「殴ったなといったんだ……よ」

 

「いっ!?」

 

俺はそいつの右腕をつかみあげて握力で潰すように掴むとそいつは痛そうに歪めいていたが、俺はこんなやつにいらっとさせられたのか

 

「俺は、お前らの態度が気に入らねえんだよ。客だからって傍若無人な振る舞いしやがって……ちったぁ遠慮しろっつうの!」

 

「いてててぇ!?」

 

「リョータ!?」

 

「それによ、てめぇの拳は重くねぇし、軽いわ。むしろ蚊に刺さったのかあんまり痛くねぇな」

 

「このクソガキが!がほっ!?」

 

チンピラは、もう一度反撃するつもりで腕を大きく振りかぶって殴りにかかろうとするが、そんな見え見えの攻撃はもう当たるはずもなく、軽くいなしてから、今度は胸に膝を一発蹴りを入れた

 

「がっ!」

 

「お前……粋がっている割には喧嘩したことないだろ?さっきの攻撃も丸分かりなんだよ」

 

「くそっ、ムカつく野郎だ!」

 

「奇遇だな。俺もお前のことはいけすかねぇ糞野郎と思っていた。まぁ、そこら辺の小学生よりも知識は下だから理解できないだろうな」

 

「調子に乗るな!!」

 

倒れていた男は怒りながら立つと、ナイフを取り出してきた。常識はないと思っていたが、ここまでバカだと思わなかった

 

「リョータ、それはやり過ぎじゃ……」

 

「うるせぇ!このままコケにされるかよ!」

 

「はぁ……やるならやってみろよ?道具で頼らないといけないほど、弱いみたいじゃねぇか?」

 

俺はその行為に嘲笑うように言うと、そいつは激情してこちらに走ってきた。さぁて、こうも予想通りに来るとはな……

 

「おっと、それ以上はさすがに見過ごせないな」

 

「は?ごぶっ!?!」

 

「悪即斬……牙突!」

 

俺の後ろからなにかが飛び立って、ナイフをもって走っていた男の鳩尾に着いて男は空中に舞った

 

「が、いてぇぇ!!」

 

「見守るつもりが手を出してすまない、坂本」

 

「ヅラ?!」

 

「ヅラではない、ポリスメンカツーラだ。さて、貴様達には、警察も通報したから観念してもらおうか」

 

「なっ!?冗談じゃない!!」

 

ヅラの言葉に女は男を見捨てて逃げようとしていたが……

 

「ふん!!」

 

「いっっ!?!」

 

女も横から思いきり飛ばされて、男の横に吹っ飛んだ。俺は女を投げ飛ばした人物をみると岩下を筆頭に菊入と木下優子がでてきた

 

「代表を泣かせたあなた達を逃がすわけないでしょうが」

 

「あなた達は罪状があるわ。もちろん其なりの証拠があるわ……はぁ、お陰でやることが増えて大変だったわ」

 

「まさか、ここまでさんざん迷惑かけておいて、はい、おさらば、って出来るわけないでしょ?」

 

「男のナイフは回収させてもらった。坂本、あとはこちらに任せろ」

 

「ヅラ!?それにお前達も……」

 

こいつら俺でもわかるくらいめちゃくちゃ切れているよな!?女性陣何てもはや修羅みたいな雰囲気出てるよな!?

 

「さて、苦しんでいるところ悪いが、お前達には警察に突き出す前に先に罪を言っとかないとな」

 

「げほっ、どういうことだ?」

 

「あそこに防犯カメラがあるでしょ?ナイフで脅迫したこと、坂本君に暴行したことで殺人未遂及び暴行罪」

 

「さらに、悪質なクレームと結婚式で迷惑行為して、業務妨害」

 

「そして、結婚式場の物品を破損して器物破損罪」

 

「さぁ、貴様達の罪はこれだけでも、問題がある。先程、上に連絡とったところ被害届を出すことが決まった。まぁ出禁にしてもどこかに迷惑かける可能性を考えての対応だろうな」

 

「「な!?」」

 

ヅラの言葉にカップルは先程の威勢を失うかのように、項垂れていたがヅラは腕を組ながら堂々といった

 

「子供でもきちんと守れていたルールを大人が守らないのは可笑しいからな。それに……」

 

「な!?どう考えても今は木刀を攻撃したそっちが悪いだろ!?」

 

「ナイフをもって人様を迷惑かけて今さら正論か……笑わせるな。人に嫌がらせ、怪我をさせる…せいぜい自分の愚かな行いに悔いを改めるんだな!!」

 

「くそ……」

 

あとの事はヅラ達に任せて、俺は如月グランドパークの中にあるホテルの前で待つことにした。あぁ、もちろん帰る際に借りた服は返却したがな……

 

「よぉ、随分と待たせてくれたな」

 

「……雄二」

 

「さて。それじゃ、帰るとすっか」

 

俺の言葉に翔子はなにも言わず、静かに俺の少し後ろをついてきた。如月グランドパークを出てあえて人気のない川の道を歩いていると、翔子が聞き取れるからどうかギリギリの小さな声で呟いた

 

「……ねぇ、雄二」

 

「ん」

 

「……私の夢って……変なのかな」

 

バカカップルに笑われたことをずっと気にしているのだろう。翔子は足を止めて、俯いているから表情は見えないが、長い付き合いだ。どんな顔をしてるかぐらい見なくてもわかる

 

「はぁ……あのな。この際だから言うが、お前の俺に対する気持ちは過去に対する責任感を勘違いしたもんだ」

 

「……っ雄二……」

 

「けれどもな……俺はお前のその夢は笑わねぇよ」

 

俺の言葉に翔子は驚いたようにこっちを見ていたが、俺は優しくあいつの顔を真剣に向き合っていた

 

「お前の夢は、大きく胸を張れる、誰にも負けない立派なものだ。まあ、相手を間違えていなければの話だけどな?」 

 

「っ!……これ……さっきのヴェール……」 

 

会場で拾っておいた物を俯く翔子に被せてやる。折角の体験だったんだ、これくらいの思い出は残しておいてやりたいよな

 

「さて。さっさと帰るぞ。遅くなると色々誤解されるからな」 

 

「……雄二」 

 

「特にお袋の奴は、いくら言っても…」 

 

「雄二っ!」

 

「なんだ、翔子?」

 

ここ最近では記憶にない翔子の大きな声を聞いて、思わず立ち止まってしまう。っていうか、こいつがこんなにはっきりと大きな声でいうの初めて聞いたかもな……

 

「……私、やっぱり何も間違っていなかった!!!」 

 

俺が見た光景は太陽の光をバックに満面の笑みを浮かべる幼馴染がそこにいた…

 




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