バカとボケの召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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友を送り出すときには何かを渡そう

まずは、こいつらから聞いた話では、昨夜は鉄人だけではなく、女性達にも妨害にあったと……そして、その中には菊入や岩下、Aクラスの優子っち、霧島も参戦していたと……

 

「そして、召喚獣を無視していこうとしていた須川は鉄人に殴られて……か」

 

「うむ、面が割れて明久は放送に呼び出されたのじゃ」

 

「面ではない、ヅラだ……じゃなく、桂だ。それよりも、昨日と同じ手で行けば、間違いなく殺られるぞ」

 

「……それに、チャンスは一度」

 

俺とムッツリーニはこのまま起こる危惧していることを話すと坂本は目を閉じて、一呼吸してから目を開けた

 

「そう……昨日のままに行けば負けるに違いない。だからこそ……方法を変えていかねばならない。そこで、昨日の反省だ。明久、昨日の敗因はなんだと思う?」

 

「敗因は、向こうが女子の半分を防御に回してきたことじゃないかな?あと、Aクラスがいたこと」

 

「そうだ。昨日の敗因はAクラスを含め、敵の戦力が大幅に増強されていたことだ。そこで、俺は、こちらも戦力を増加しようと思う。Fクラスだけではなく他のクラスも味方につけて対抗するんだ」

 

「目には目にを歯には歯を……人には人をか……」

 

「いや、そんな言葉はないからね!?でも、向こうの戦力が大きいからってこっちの戦力を増やすっていうのが、イマイチ僕ららしくない……ような気がする」

 

ほう、明久にしては珍しく頭が回っているは。確かに坂本にしては単純すぎるが、実はそれが狙いだということに……

 

「明久、正解だ。このやり方の目的は正面突破だけじゃない。この作戦の目的は……俺達の保身だ」

 

「保身?」

 

「そうだ。今のところは未遂で終わっているから大した問題になっていないが、覗きは立派な犯罪だ。作戦が成功して女子風呂に至ったとしても、例の犯人が見つからない限り俺達は処分を受けることになる。それを避ける為のメンバーの増員っていうわけだ」

 

「なるほど。確かに、人数を増やせば相手の特定は難しくなる。向こうだって戦いながらその場にいる全員の顔を覚えるのは厳しいだろうからな」

 

「そうだ。それに、文月学園は世界中から注目を浴びている試験校だからな。そんな不祥事があったらひた隠しにするかキッチリと一人残らず処分をするかのどちらかしか選べない」

 

「もし、中途半端に一部の生徒だけを罰すれば、ただでさえ叩かれている『クラス間の扱いの差』についてマイナス要因を増やすことになるわけだからな」

 

「なるほど。流石は雄二。汚いことを考えさせたら右に出る人はいないね」

 

「知略に富んでいると言え」

 

「ふむ。ならば今日は協力者の確保を主軸に行動するわけじゃな」

 

そうなると、善は急げとなるが……この合宿始まってから俺はなにも活躍してないような気がするな……

 

「幸い合同授業の上に殆ど自習みたいなものだからな。動きは取り易いはずだ。まずはAクラスから協力を求めよう」

 

「Aクラスならば昨日の合同授業で交流もあるしのう。話もしやすいじゃろうて」

 

「決まりだな。合同授業の間に話をするぞ」

 

「了解。ムッツリーニもそれでいいよね?」

 

「……問題ない」

 

「では、方針を決まったところで聞きたいのだが……昨日、岩下が来てくれたから、あの拘束抜け出せたが…………よもや、お前達は忘れていたわけではあるまいな?」

 

「「「………さぁ、たべよ!!」」」

 

「貴様ら、忘れていたと言うことだな!?絶対に許さんぞ!!」

 

俺が、そういうと皆が目をそらして朝食を再開した。明久は久しぶりのまともな食事を幸せそうに食べていた

 

「さて、食べ終えたのなら……Aクラスなら久保を説得するのが妥当だな。そんなわけで明久。説得に行ってこい」

 

「だな。明久が適任だし、頑張れ」

 

「頼むぞ!」

 

「………期待してる」

 

「あ、うん。別にいいけど……どうして僕??」

 

「「「「……」」」」

 

久保の説得は満場一致で明久に決定したが、本人はなんで自分なのか疑問に思っていた。そんな明久のといにどう答えたらいいのかわからずに目をそらしていた

 

「あ、あのさ。なんだか凄く嫌な感じがするんだけど、本当に大丈夫だよね?」

 

「そ、そうじゃな。一応、久保はお主に悪意は抱いてはおらんと断言できる」

 

「……………彼に悪気はない」

 

「なんで、二人とも奥歯にものがはさまったような言い方をするの?」

 

「さぁ……明久、早く逝ってこい」

 

「え、でも……」

 

「時間は限られている。大丈夫だ。この中ではお前が一番久保に好かれている。自信を持て」

 

坂本の言葉と共に、明久は疑問を思いながらもとりあえずは、奴が死地に向かうのだからと思って、念のために渡さないとな

 

「待て、明久」

 

「うん?これは……?」

 

「激辛爆弾だ。何かあったときに使え」

 

「……俺からはスタンガンを」

 

「なんか大袈裟だな……。それじゃ、行ってくるね」

 

俺たちの態度に明久は釈然としない様子で、久保のいるテーブルへと歩いて行った。俺達的にはできるところまでやれた

 

「なぁ、明久、大丈夫か?」

 

「まぁ、大丈夫だろ……なぁ秀吉」

 

「恐らく大丈夫じゃと思うのじゃが……のうムッツリーニ」

 

「………………多分問題ない」

 

明久を見送った俺達はなんとも言えず、yesともnoとも言えない答えで明久を見送った……本当に無事に帰ってこい……

 




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回も宜しくお願いいたします!
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