吉井side
雄二達と別れて僕達はもう少しで、目的地に着こうとしていると、保健体育の担当教師の大島先生と工藤さんが待ち構えていた
「君達ならここに来ると信じていたよ」
「っ!」
「工藤さんに大島先生……!ムッツリーニ、協力するよ!」
「……いや、明久は行け……作戦の変更なしで、ここは俺が引き受ける」
僕が協力すると言うとムッツリーニは、その提案を拒否していた。だけど、あの二人相手ではいくらムッツリーニでも……
「俺たち二人相手に一人で挑むとは……」
「へぇ……まぁその勇気を免じて吉井くんだけは通してあげるよ。最も、私たちがやられてしまったとしても……あの先生がいるからね」
工藤さんの言葉に僕は冷や汗をかいていた。あの先生と言うのは血も涙もない生徒指導鉄人の事だと……
「明久……」
「ムッツリーニ……」
「………必ず約束の場所へ……行く」
ムッツリーニのまっすぐな眼差しとその言葉を聞いた僕は、ムッツリーニを信じてその廊下を駆け抜けた
「必ず待っているからね!」
僕が見た最後のムッツリーニは………誰よりも満足そうに笑い、僕を見送ってくれた。みんなは僕を信じて送ってくれたのならば……僕が期待を答える番じゃないか!待っていろ、鉄人!!
桂side
俺と鉄人は、腕を組ながら明久達が来るのを待っていた。鉄人は、吉井明久という男を過小評価はしていない……
「桂、やつは間違いなくここに来るだろう」
「そうだな。俺としては、来ることは確かだろうが……とんでもないことをしてこないか心配だな」
「ほう?という?」
「女装してここに来るとか」
「……桂、一応やつは男だからそれはしないはずだ。たとえ、覗きを考えていたとしても、さすがにそれはない」
そう話しているとこちらに走ってくる音が聞こえたので、鉄人と俺はそちらに目を向けるとやはり奴が来た
「やはり来たか……吉井!」
「そこまでして、覗きをしたいとは……男として、止めなければならないな」
「鉄人に……ヅラ?!やはり裏切ったのだね!?」
「ヅラではない、桂だ!!天誅!!」
俺は明久に足止めするように爆弾を投げると、明久は後ろへと下がって自身の相棒を呼び寄せた
「くっ、
俺の爆弾攻撃を回避すると同時に、明久は後ろに着地すると共に
「そもそも、俺は覗くのを辞めておけといっていたのに貴様達は……!」
「ヅラは興味ないの!?女の子の体を見れるのだよ!」
「俺は、覗きなんぞしている場合か!俺のこの頭の怪我の原因を判明する方が第一優先に決まっている!!貴様が、モテなく女装しても俺の知ったことではない!!」
「うるさい!!あと、女装なんて好きでした覚えなんてない!!」
「ぬぉ!?召喚出来ない俺に攻撃とは貴様!?」
明久が俺の言葉に怒りながら木刀を振るうが、なんとか回避しながらクレームをいった。だが、明久はそんなの関係ないといわんばかりにこちらを見ていた
「そうか!そういえば、ヅラはよく考えたら……人妻でのNT……」
「
「ごめんなさい!」
「桂……その言葉はなんだ?この俺が生まれてはじめて恐ろしいと感じるのだが……?」
「鉄人が気にすることではない。それよりも明久がこちらに走っているぞ」
「何!?」
「覚悟ーー!!」
明久が自身の相棒の召喚獣で木刀を巧みに操りながら鉄人の腕や頭等を狙って攻撃していたがやはり筋肉の固まりの体だからビクリともしない
「く、固い!!」
「甘い!!吉井!!貴様は、バカだが行動力はある!!なのに何故覗きに走る!?何故犯罪に走る!?停学が怖くないのか!?」
「停学?何をいっているのですか!全員で覗けば特定なんて不可能ですよ!!」
「確かに、全員で覗けばそうかもしれんな。だが、貴様を捕まえて調べればいいだけの話だ!」
鉄人はそう話ながら、明久の召喚獣を殴り飛ばすと明久もフィールドバックの痛みを受けていた
「く、ここまで来て諦めるなんて……」
「まずは貴様から捕まえる!!」
「諦めるなんて、そんな選択はない!!!いくぞ、
「「何!?」」
俺は驚き、鉄人はダブル攻撃を食らうと後ろの方へと下がりながら忌々しそうに言っていた
「吉井、貴様ぁ……!しかも、それは……」
「あの例の大会の優勝商品の白金の腕輪か」
「いくぞ鉄人!勝負はこれからだ!!」
二対の召喚獣に構えを取らせ、挟み込むように移動させると、主獣は右から、副獣は左からそれぞれ刀を取り出した
「はあぁぁ!!」
「ぬぅ!」
逆方向から繰り出される攻撃に対処ができず、鉄人の体制が崩れる。すかさず2体同時にローキックを放つが、鉄人の太い丸太のような足で受け止められた
「かたっ!?」
「おぉぉお!!!」
鉄人は拳を振り下ろそうとすると、明久のもう一体の召喚獣が鉄人の拳を弾いた
「ぬぅ!白金の腕輪とは学園長も厄介なのを……」
「まだまだ!!!はぁぁあぁぁ!」
「ぬぅ!!」
明久は操りながら鳩尾や頭部といった最低限の急所を打ち込んだはずなのだが、鉄人は全く答えている様子はなかった
「これだけ攻撃してるのに、全然ダメージを与えられない……!!」
「ふはは!どうした吉井?焦りが顔に出ているぞ!」
「くっ!(主獣と副獣の2体をいっぺんに操作をするとなると2人分の動きを一気に考えなくてはならない。つまり、一つの脳でそれを一気に処理するなんていつまでも続けられない)」
「動きが鈍っているぞ、吉井!オラァアァア!」
「しまっ……くぅっ!」
「見事に今の攻撃を受けたな…」
「ぐ、ふぅ……!」
明久の体は鉄人の攻撃が鳩尾にぶちあげるように攻撃を受けた。そんな明久は鈍い痛みが走ったのか、廊下に背中から倒れ込んでしまった
「ここまでだな、吉井。所詮、下心のための集中力なんてそんなものだ」
「集中……集中!?」
「ぬ、まだ立つか……」
「見えたのさ……あんたに勝つ方法がね!!」
明久は、何か閃いたのかよろよろとしながらも確かな目で鉄人を見ていた。一体何を閃いたのか……こちらも警戒しとこうではないか……
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いいたします!