あのバカどもが停学処分になって、きのうから俺と姫路と島田の三人で授業を参加していた。ある意味、なにも起きない日があるのは久しぶりすぎて、その日の夜は嬉し涙を流していた。さて、そんな二日目は、ある異変が起きた
「「「…………」」」
休み時間になると、なぜか他の学年の生徒達がわざわざFクラスに覗いてきたのだが、こいつらは暇なのか!?
「すまん、少しお手洗いにいく……」
トイレにいきたくなった俺は、手荒いにいこうと教室出ていったのだが、何故か野次馬たちは俺のあとをつけてきた
「「「……」」」
「(なぜ、野次馬が女子ばかりなのだ!?!というか、明かに二年生ではない人ばかりで、一年や三年もいるのだが!?)……あの……」
「「「…っ!」」」
声をかけようとすると、追跡していた女性たちは一瞬で散らばって消えた。そう、まるで某忍者のようにばれないようににげていた
「一気にいなくなってしまったが、俺が何をしたと言うのだ……」
嘆きながらトイレをいくと、何故か西村先生もとい鉄人がちょうどトイレいく最中だったのか同じ方向に歩いてきた
「桂か。怪我の具合はどうだ?」
「ますますだな。バカのせいで、悪化するわ、真犯人のせいで血が悪化するわ……俺にとって合宿は何一つ良い思い出すらなかったぞ………」
「うむ……それに関しては同情する。しかし、お前達はなんとも奇妙な関係だな」
隣に立ち、奇妙な関係というのは恐らく俺と明久と坂本の三人の関係を指しているのだろうが、確かにはたから見たら奇妙な関係だろう
「まぁ、始まりは色々な意味で驚きだったが……俺はそれなりにあいつらの事を信用している。なにかをやってくれる行動も何となく信頼してるさ」
「ま、人によって定義は違うかもしれないが、友達は大事にしとくものだぞ」
「それもそうですね。それよりも……西村先生は、明久に厳しく接していますが、ひとつ聞きたいことがあります」
どうしても、今男子がいないからか俺はこの際に聞いときたいことがあった。鉄人は普段明久に厳しく指導をしているが、心愛間の合宿でも明久の行動に確信をもって待ち構えていたのを俺は思い出した
「なんだ?」
「なぜ、明久の事を信頼してるのですか?あいつがやらかしてきた事を思えばたまにアウトになりそうな事が多いのですが……」
「そうだな……確かにあいつはバカでどうしょもなくバカな奴だが……根は腐ったやつではないし、まっすぐなバカだ」
「なぜ三回もバカというのですか?なぜ、三回も?」
一応教諭もとい、高校教師の台詞ではない上にこれはダメだろう。いや、明久だからセーフなのか?
「まぁ、結論からいうと俺はあいつの事を色々な意味で信頼している。あいつは根が純粋なやつだからこそ、俺が厳しく接しないとダメだ」
「なるほど……社会の生きていくために?」
「そこまでではないがな……まぁ、覗きをしたのは、さすがにバカだがな」
その意見に関しては否定しないし、むしろ自業自得な結末だったと思えばこれは、仕方がないと言わざる終えないな
「さて、そろそろ戻って
「問題児を……あぁ、納得した」
「授業に遅れるなよ」
鉄人は、トイレから出ていき俺も手を洗って出ようとすると、先程のあの女性達がまた隠れて俺を追跡していた
「(こうもなにも言わずに追跡されると居心地が悪いぞ……)なんとか撒くか」
懐に俺の愛用している爆弾があるのを確かめながら、どのタイミングで投げようかと考えていると……
「フフ、こちらに来た方が安全ですよ」
離れた方向で声したのでそちらをみると、三年と思われる人がこちらに声かけてきた。ふむ………見たことがあるようなないような……
「とりあえずは……退散!」
「「「!!」」」
煙玉を思いきり、地面に投げると煙が散らばってみんなは伏せていたが、その隙を見て俺は全速力に逃げ………
「こっちに」
声した方向へと向かい、そちらに隠れると先まで追跡していた連中達が通りすぎた……
「誰か知らないが、助かった……」
「どういたしまして、二年で
「やはりか……」
あの追跡も恐らく、二年の男子で唯一の停学処分を免れた人物として注目されていたというわけか……
「助けていただいて感謝します。俺は二年Fクラスの桂大河です」
「ご丁寧にどうもです。私は三年Aクラスの小暮葵と申します。以後お見知りおきを」
「三年Aクラスの小暮葵先輩……」
三年Aクラスと言えばあの常夏コンビがいたような気がするが……まぁ、それは今は記憶に捨てておいておこう
「なぜ、助けていただいたのですか?」
「理由は単純です。貴方に興味を持ちましたからです」
「俺に……?お言葉ですが、先輩が思うようなことは俺はなにもしてませんよ?」
「言いましたでしょ?二年の世代は色々と面白そうな世代と思い興味を持ちましたの。特に……二年生の男子で停学処分を免れた貴方……にね」
「なるほど……ちなみに質問ですが、今回のことで、先輩達の受験に影響は?」
「その程度で動揺して受験に響くほど私は問題ありません。日頃から、しっかりと勉強をしていれば自ずと結果は出ますので」
なるほど……この人は頭がいい上に冷静な方だな。しかしなぜだろう……高校三年生のはずなのに、岩下とはまた違っていい色気が出ていると思うのは……
「ふふ、そろそろ時間ですね」
「もう、こんな時間ですか」
「えぇ。あぁ、最後に……」
小暮葵先輩は思い出したように、こちらを振り替えってなにか言いたそうにみていたが、その顔は笑顔だった
「祭りの時のお姫様方を守っていましたでしょ」
「!なぜそれを知っているのです?」
「学園祭は、三年生も参加してますし……それに不思議に思いませんでしたか?
「言われてみたら……貴方が根回ししてくれたのか?」
「えぇ。もし。揉め事があった…そんな噂をひとつでも出たら貴方達Fクラスは、営業にも響く……さすがにそれは、先輩としても見過ごせませんので。あのときの貴方達がいない間の営業は、休業措置をとるように西村先生に頼みましたの」
「本当の理由は?」
「もちろん先程の理由もありますが、一番は同じクラスメイトが頑張っている後輩の店の迷惑をかけたので、Fクラスに謝罪をと思いましたが……それはまた別の機会ですね」
「それはもう過去の事。むしろ、問題を起こしたのはあやつらであってあなた方には責任はない。それ故、裏で手を回してくれたのは助かった…ありがとうございます」
「フフ、どういたしまして。また機会があれば話しましょうね」
小暮葵先輩は、微笑みながら出ていき俺も教室に戻ろうとしたが、ひとつ聞いていて不思議に思った。いったいなぜ、明久達とかではなく、俺に興味があったのだ??
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