徒然なる中・短編集(元おまけ集)その2   作:VISP

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この小説は以下の理由から出来ています。

1、最近の笛内での魔法少女ものの増加
2、年内に執筆リハビリしときたい
3、AIノベリストなるサイトのテスト

よって、突発的にエタる可能性もありますが気にしないでください(何時もの事)。


魔法少女達の日常その1

 今から10年前、日本から魔法少女達が姿を消した。

 

 否、正確にはそれまで日本中にバラバラに点在していた魔法少女が政府機関によって収容されたのだ。

 当時、魔法少女の力が無ければ魔獣に対抗できないこの世界は混乱していた。

 魔獣は十数年前、異世界へと繋がるゲートから突如やってきた豊富な魔力を有する生命体だ。

 虫や魚、爬虫類や両生類に似た生態を持つ種もいるため一概に獣という訳ではないが、その能力は通常の野生動物とは比較にならない程に高い。

 その駆除には最低でも軍隊レベルの火力が必要でありながら、しかし魔獣が最初に出現した日本では害獣駆除での自衛隊出動、それも全国各地での相次いでの其れは前例が全く無かったため、その初動は致命的なまでに遅れてしまった。

 しかし、その事態を収拾すべく動き出した者がいた。

 それが今日で魔獣退治の専門家とされる魔法少女である。

 彼女達は異世界からやってくる妖精達と契約し、魔獣退治を条件に祝福を得る。

 その内容は個々人によって様々であり、文字通りピンキリだ。

 ある者はあらゆる身体能力が劇的に向上し、手にした剣で大岩を豆腐の様に両断した。

 ある者は強力な魔法を行使し、百を超える魔獣を一方的に殲滅した。

 ある者は遥か彼方の景色を見通し、更には現在過去未来に起きる事象すら観測した。

 ある者は一切の攻撃魔法を持たず、ただひたすらに肉体と精神力を鍛えた末に一騎当万の格闘家へと至った。

 それらの力は魔獣に対して非常に有効な力として機能し、それによって多くの人々を命の危機から救いあげた。

 故に、多くの少女がその力を欲した。

 当然と言えば当然の話だった。

 当時、魔獣発生に纏わるあらゆる被害、通称魔獣災害によって多くの人々が大なり小なり被害を受けていた。

 家族や友人を亡くし、家や故郷すら消え去ってしまった者も珍しくは無い時期だった。

 後手後手に回った政権には彼女ら全てを救済する術も無く、魔獣への憎悪と大人達への失望と共に妖精と契約して魔獣との戦いに身を投じる少女達は当時余りにも多かった。

 やがて魔法少女達は増え続け、魔獣を求めて各地を放浪する事となる。

 ゲートが固定化されてしまった一部の激戦区を除き、魔獣災害は基本的にランダムであるため、契約によって定期的に魔獣を狩る必要のある彼女達は一つ所にいる事は少ない。

 そんな彼女達に人々は魔獣からの守護者として感謝し、一時の寝床や乏しい食料を分け与えた。

 勿論、一部心無い者達もいたが、そんな連中に対して彼女達の多くは無視して他所へと向かう。

 所詮、自分達無しでは今後も生きられるか分からない者達の戯言なのだと嗤いながら。

 時に協力し、時に単独で、彼女達は魔獣相手の修羅道を歩むのだった。

 そして最初の魔獣災害が発生してから1年後、遂に政権は一連の事態に対して能動的に動き出した。

 しかし、その内容は余りにも既存の状況から乖離していた。

 時の政権が行った発表は主に二つ。

 一つは対魔獣災害目的の自衛隊の円滑な出動のための諸法案の設置。

 これには誰も異論はなく、寧ろ今更かと突っ込みが入った。

 が、もう一つは後に「今世紀中最悪の悪法」とすら唾棄されるものだった。

 

 「日本政府は現在の状況に危機感を感じ、対策を取るために異能者管理法を施行する事を決定しました。」

 

 その主な内容は以下の通りである。

 1、日本国内の異能者は全員が政府機関に登録し、管理下に入らなければならない。

 2、個人の判断で異能者であっても民間人が特殊生命体(通称:魔獣)に対処してはならない。

 3、特殊生命体に対処するのは政府機関によって指定された異能者のみでなければならない。

 4、異能を使用する対象は自衛の場合を除き、特殊生命体のみでなければならない。

 5、上記に違反した場合、政府は全ての異能者を強制的に登録し直し、再教育を行うものとする。

 6、但し、日本政府は異能者がその力によって特殊生命体を始めとした緊急事態に対応するに辺り、可能な限り最大限の支援を行わなければならない。

 以上の内容が発表された際には、流石に多くの者が反発の声を上げた。

 だが、その声も次第に小さくなっていき、最後には沈黙が訪れた。

 理由は単純だ。

 当時の日本にはこの法案を通さざるを得ない理由があったからである。

 原因は日本国民全員を対象に行った大規模な健康診断だった。

 その検査項目の中には最新の研究によって計測可能になった魔法少女の証である魔力保有量が新たに追加されていた。

 その結果、日本国民の内で若年層の少女を中心として魔力保有量が上昇しつつあったからだ。

 魔法少女として契約している者が大きく上昇しているのはまだ分かるが、契約など一切していない少女や中には少年(!?)すら魔力保有量が上昇していたのだ。

 このまま放置していては、何れ魔法少女の様な異能者が大量に出現し、大混乱に陥る事間違いなしの状況だったのだ。

 何かしかの法令を設置して異能者の軽挙妄動を止め、今後のためにも対処のための各種データは是が非でも必要だった。

 しかし、だからと言ってこの法案を通す事は当然ながら大問題だった。

 何故なら、魔法少女という存在は異能者の範疇にあるが、彼女らは間違いなく日本国民である。

 それを魔獣対策のために政府管理下にすると言うことは、つまり魔法少女を軍属扱いするという事と同義であり、それは同時に異能者全体に対する国家による統制強化と徴兵を意味する事になる。

 そんなもの、戦後70年以上経過して平和に慣れ親しんだ日本にとっては余りにも劇薬だった。

 加えて、諸外国からの外交圧力も問題だった。

 日本に遅れて世界各地で魔獣の存在が確認され始め、同時に被害が出始めていた時期であった事から、各国は是が非でもモデルケースとして日本の魔法少女らのデータ、贅沢を言えば自国産の魔法少女が揃うまでの時間稼ぎとして自国に誘致を目論み、勧誘に脅迫と硬軟織り交ぜて連日交渉してきた。

 中でも近隣の特亜三国からは日本の実質的軍備拡張であるとして魔法少女達の即時強制収容や引き渡しをそんな権利等無いのに厚かましく主張してきた。

 もし引き渡したらどんな悲惨な結果になるのか簡単に想像はついたが、放っておけば暴走して強硬策に出かねない懸念もあった。

 以上の事から、時の日本政府は早急に手を打ち、魔法少女らを政府の管理下≒保護下に置く必要があった。

 結果だけを言えば、これは次善の手ではあったが、反対意見は当然の如く根強かった。

 何せ、肝心の対魔獣対策の内容が魔法少女頼みというのは如何なものか? ましてや、彼女達は未だ子供である。

 思春期真っ盛りの多感な年頃の子供を戦地に送り込むなんてどうかしているのではないか?

 そう考える人間は多く、特に与党議員の中には法案そのものに反対する者も少なくなかった。

 しかし、野党側は現与党(元野党)が政権を握っている以上、自分たちの議席数が減るのを恐れて消極的賛成の立場を取らざるを得なかった。

 そして結局の所、多くの国民も今の政府が頼りにならない事を知っていたため、それならば魔法少女達の活動を多少なりとも支援する事も可能だろうと消極的に賛成した。

 こうして、異能者管理法は施行される事となった。

 当時は未だ魔獣や魔法少女らへの対応は殆ど全てが手探りであり、明確な判断基準やそのベースとなるデータや判例等が無かった。

 当初、魔法少女達の殆どは素直に政府機関へと申し出て登録し、後に新たに設置された政府施設へと収容された。

 この政府施設は魔獣災害によって荒廃してしまった市町村の物件(学校やアパート、マンション、ホテル等)を政府が買い上げたものであり、居心地はそれなりに良かった。

 安住の地を捨てて戦い続けていた魔法少女達にとって、同胞と共に快適に寝起きできる環境は何だかんだ安心できる事もあり、スタートは順調だった。

 新たに設置された異能者管理機構の下、各々の魔法を記録してデータに纏め、連携の訓練や相性の良い魔獣駆除への派遣を手探りながらも行う事が出来た。

 また、魔法少女達への配慮として可能な限り学校教育に則った生活を行える様に特別なカリキュラムも設置された。

 これが、後に長く続く魔法少女達の歴史の始まりでもあった……。

 

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 【鍵付き】魔女雑談スレその22【最古参only】

 

 ここは最古参の魔法少女(?)のみが参加可能な掲示板です。

 雑談・考察・情報交換諸々を空気を読んで好きにやりましょう。

 

 ・荒しはスルー

 ・人命が最優先

 ・緊急の案件はしっかり明記

 

 1名無しの魔法少女

 はい新スレです

 

 2名無しの魔法少女

 新スレ乙

 

 3名無しの魔法少女

 乙乙

 

 4名無しの魔法少女

 言うて参加してるのは5人だけやがな

 

 5名無しの魔法少女

 仕方ない

 何せ転生者でTS魔法少女なんてキワモノが沢山いるわけなし

 

 6名無しの魔法少女

 さて、漸く政府が異能者管理関連法案を施行した訳ですが…

 

 7名無しの魔法少女

 流石にこっちの基本的人権には配慮してくれるよな?な?

 

 8名無しの魔法少女

 この世界におけるポッポの可能性がある以上、盛大にやらかす可能性があるんだよなぁ…

 

 9名無しの魔法少女

 現状、未来視で確認した限りは今後どう転ぶかは五分五分~5.5:4.5って所

 

 10名無しの魔法少女

 やや分が悪い程度と言えばそうだが、あまり賭けたくない数字だな

 

 11名無しの魔法少女

 せやかて工藤、これ以上管理法案先延ばしにする方が悪い方に転ぶ可能性高かったんやろ?

 

 12名無しの魔法少女

 せやかて工藤、あのミンスやで?

 

 13名無しの魔法少女

 不安しかねぇ…

 

 14名無しの魔法少女

         *'``・* 。

        |     `*。

       ,。∩      *    もうどうにでもな~れ

      + (´・ω・`) *。+゚

      `*。 ヽ、  つ *゚*

       `・+。*・' ゚⊃ +゚

       ☆   ∪~ 。*゚

        `・+。*・ ゚

 

 15名無しの魔法少女

 諦めるなよ諸君!

 夢は諦めなければ何時か必ず叶うものさ!

 

 16名無しの魔法少女

 で、天才MAD氏は前言ってた拠点出来たん?

 

 17名無しの魔法少女

 喜びたまえ

 装甲少女君のためのアルペジオ式艤装が完成した

 

 18名無しの魔法少女

 これで移動拠点としては使用可能

 武装の設置や内部の荷物なんかはまだかかるが

 

 19名無しの魔法少女

 おめでとう!

 

 20名無しの魔法少女

 さっすが!

 

 21名無しの魔法少女

 蹴る殴るしか能の無いワイじゃ手伝えなくてスマンな

 その分、魔獣ボコって貢献するわ

 

 22名無しの魔法少女

 資源の確保は任せろー!

 

 23名無しの魔法少女

 あ、来月の株価の変動データ送っておくね

 各自、怪しまれない範囲で頑張ってね

 

 24名無しの魔法少女

 千里眼氏毎度助かるー

 

 25名無しの魔法少女

 食料や資源なんかは魔法でちょちょいのパッパって出来るけど、お金は流石に偽造だしねぇ

 

 26名無しの魔法少女

 普通の魔法少女はそんな高度な物質創造とか無理なんやで万能氏

 

 27名無しの魔法少女

 んじゃ事前の打ち合わせ通りに政府側がやらかした場合、こっちの指示に従う子達だけ連れて指定の場所に向けて退避で

 

 28名無しの魔法少女

 上手くいくようならそのまま溶け込む方針で

 

 29名無しの魔法少女

 いやー我ながら何とも行き当たりばったりで草だね

 

 30名無しの魔法少女

 仕方ないよ

 僕らは所詮神ならぬ身さ

 

 31名無しの魔法少女

 所で今収容所内にいるんだけど、皆はどこ?

 

 32名無しの魔法少女

 自宅

 

 33名無しの魔法少女

 野宿

 

 34名無しの魔法少女

 ラボ

 

 35名無しの魔法少女

 ラボ

 

 36名無しの魔法少女

 >33何してるん?

 

 37名無しの魔法少女

 山中に魔獣の出現と聞いて地元民からの聞き込みを元に劔岳に登った

 

 38名無しの魔法少女

 バカかな???

 

 39名無しの魔法少女

 格闘氏、もしかしなくても無装備では?

 魔獣退治済みで君の身体強化の割合化け物級でも辛くない???

 

 40名無しの魔法少女

 よく分かったな

 さっきまで割とヤバめな魔獣の相手してたが、今はもう寒くて寒くて

 やっぱ折角だし山頂にお参りしとこと思ったのがダメだったな

 

 41名無しの魔法少女

 この激烈おバカ!

 

 42名無しの魔法少女

 テンションだけで行動するなといつも(ry

 

 43名無しの魔法少女

 劔岳は富山県中新川郡上市町、立山町に跨る

 山頂ならばg○○gleMAPの航空写真見た方が早い

 万能氏お願い

 

 44名無しの魔法少女

 まっかせてー!

 

 45名無しの魔法少女

 お前マジでいい加減にしとけよ脳筋野郎

 

 46名無しの魔法少女

 (大艦巨砲主義とアホの子魔法使いとMADも大概では?)

 

 47名無しの魔法少女

 (それ言ったらおしまいじゃん)

 取り敢えず、ゆっくり風呂にでも浸かってもろて

 

 

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