セイバーが『青』ではなく『黒』で、ジャンクより普通の料理が好きな衛宮さんちの今日のご飯   作:紫道麻璃也

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よろしくお願いします


あったか寄せ鍋

冬木市・衛宮邸

 

 

「ただいま〜」

 

「帰ってきたかシロウ」

 

雪がチラチラと降る冬のある日、学校帰りの買い物から帰った士郎は玄関の扉を開け、帰りを待っている彼女に聞こえるように言おうとしたが、彼女ーーー“セイバー“は既に扉の向こうに仁王立ちしていた。

 

「今日は少し冷える、夕飯は温かいものを所望する」

 

「わかったよ。温かいものだな?」

 

「あぁそうだ。居間は暖まっているぞ」

 

士郎は若干上から目線ではあるセイバーと共にセイバーが暖めてくれた居間に買ってきた食材を持って向かった。

 

 

 

 

 

「シロウ、今日の夕飯はなんだ?」

 

士郎が買ってきた食材を見たセイバーは士郎に尋ねた。

 

「今日は寄せ鍋」

 

「なべ‼︎」

 

「少し待っててくれ」

 

「早くするのだぞ?」

 

セイバーは士郎にそう一言言い、居間にある座布団に座った。

 

 

 

 

 

「さて、始めますか」

 

まず出汁昆布を水6カップにつけておく。できるなら30分以上したいところだけど今回はしない。

次に魚屋で買ってきた鱈の切り身に薄く塩をふって15〜20分放置。

その間に野菜やらきのこやら適当な大きさに切る。ネギはななめ切り、白菜の葉はざく切り、芯はななめ切り、えのきは石づきを落としてほぐす。

 

〜15分経過〜

 

鱈から水分が出てきたら皮目にお湯を流しかけてすぐ氷水で〆て水気をキッチンペーパーで取ったらOK。

 

「下準備おわり」

 

「ただいまもどりました〜」

 

鍋の下準備を終えると部活が終わった桜とバイト終わりのライダーが帰ってきた。

 

「お帰り。二人とも一緒だったんだな?」

 

「はい!途中で一緒に。先輩、お夕飯の準備手伝います」

 

「あぁ大丈夫、だいたい終わってるから………ライダー?」

 

「………………は〜」

 

士郎は今まで一言も言葉を発せずに居間にあるヒーターの前で暖まっているライダーに声をかけたが、返ってきたのは息の音だった。

 

「えっと…ライダーは寒いのが苦手で…」

 

「あー」

 

納得した士郎はライダーを桜に任せ、料理を再開した。

 

鍋が沸騰したら昆布は取り除いて醤油・みりん・生姜・酒・塩を入れる。具はすぐ火が通るもの以外を先に入れ、春菊とか長ねぎ、あさりなんかは仕上げに入れる。

 

「たっだいま〜!ねぇ士郎見て見て!みかん貰った!」

 

料理の終わりが見えてきたところで、寒さで鼻を赤くしてみかんを持って大河が帰ってきた。

 

「おい藤ねぇみかんまだ1箱残ってるだろ!」

 

「くれるって言うんだもん!みんなノルマ追加で〜す」

 

「………シロウ、今食べてもいいか?」

 

「もうすぐできるからその後にしてくれ」

 

セイバーは仕方ないという感じで大河から更にみかんを貰っていた。

 

〜5分後〜

 

「お待ちどーさま」

 

できた鍋を士郎は居間の食卓の上に置いた。

 

「「「「お〜〜〜」」」」

 

士郎はお玉で全員に鍋を装った。

 

「では、いただこう」

 

セイバーがそう言うと次々に食事が始まった。

 

「ほ〜〜〜っ」

 

「は〜〜あったかいお出汁が美味しいです」

 

「鱈いいわね〜アサリも効いてる!おかわりちょ〜だい」

 

「ハイハイ………ライダー…眼鏡すごく曇ってる」

 

「はい、見えませんがおいしいです士郎」

 

〜20分後〜

 

「なくなってしまったか………」

 

空になった鍋を見てセイバーはしょんぼりしていた。

 

「セイバー、物足りないんじゃないか?」

 

「あぁ、物足りない」

 

「それはよかった。やや腹に余裕を残した所で…本日の〆です」

 

鍋にある具を一度取り出し、アクもキレイに取り除く。次にご飯を水で洗ってぬめりを取り水気をしっかり取っておく。そして三つ葉は2cm幅くらいに切る。鍋つゆは少し煮詰まっているので水や出汁を少し足して洗ったご飯を入れたら弱火〜中火で煮込む。頃合いになったら強火にして、溶き卵を回し入れ三つ葉を加えたら………雑炊完成‼︎

 

「これが…!シロウ‼︎」

 

「あぁ、どうぞ」

 

士郎がそう言うと待っていたとばかりにセイバーは茶碗に雑炊を装い食べた。それに続いて大河、桜、ライダーも食べた。

 

「う〜ま〜!鍋の時はこれでしょ〜麺もいいわよね」

 

「〆は欠かせないですよねっ!玉子ふわふわ〜」

 

「はい、確かにふわふわですね」

 

〜10分後〜

 

「「「「ごちそうさまでした」」」」

 

「うまかった」

 

「鍋、気に入ってくれたか?セイバー」

 

士郎は隣で座っているセイバーに声を掛けた。

 

「あぁ、それにこうして皆で同じ鍋を囲んで食事をするのが気に入った。また頼もうとしようシロウ」

 

そう言ったセイバーの顔は薄くではあったが笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デザートにみかんたっくさんあるからねぇ!」

 

「あ、そうでしたね…」

 

「いただこう」




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