ー某年梅雨。オグリキャップは探していた。
雨の中、必死に街の中を駆け回る。東京都の人混みの中、彼がつれていってくれたラーメン屋、
誰も通らないような裏路地まで。
都会は広い、見つけられる訳がない。
そんなことはよく迷子になる彼女がよくわかっている。それでも、彼女は探していた。
不意に、彼女は足を止めた。スマホに着信が入ったからだ。スマホの通知が苦手な彼女だが、ゴールドシップとの情報交換のために持っている。
慣れない手つきで電話にでる。
オグリ「..どう、だった...?」
ゴルシ「...やっぱり、誰も知らなかった。
アイツら、どこ行くか誰にも伝えなかったんだ...」
彼女たちが探しているのは数日前に辞職した彼女たちの
トレセン学園、各地。
「...ライスが...ライスがわるいんだ...!ライスが...お兄さまに...いじわるしたから...!」グスッ
「ライスさん...そんなに自分を責めないでください...わたしの...わたしたちが...」
テーブルに顔を突っ伏して泣き崩れるライスシャワーを必死に慰めるミホノブルボン。しかし彼女も無表情ではなく、必死に涙をこらえている。
「はぁ....っ...!はぁ..っ!」
「スズカさん!...だめです!それ以上走ったら...トレーナーさんと会う前に怪我しちゃいますよ!」
「だめ...だめなのスペちゃん...止めないで...あの人が受けた痛みはこんなものじゃないから...一緒に最高の景色を見ると....約束したのに...私は...私は...!」
「トレーナーさんならきっと、きっと謝れば許してくれます!...きっと...!きっと....」
雨の中、ただひたすらに走るサイレンススズカ。
それを引き留めるスペシャルウィーク。
「トレーナーさん...どこに...いらっしゃるのですか...」
グラスワンダーは、薬の効果が切れた日、トレーナーへ詫びようとして自身を傷つけようとした。
周りに説得されて思いとどまったが、今はトレーナーを探して学園や街を徘徊している。
「...トレーナーさん...紅茶を...もっと美味しく淹れられるようになりましたわ...これで...また...いっしょに..」
「...マックイーンさん...トレーナーさんを....探しにいきましょうよ...トレーナーさんもきっと、分かってくれますよ...ああ、私があのとき、止めていれば..」ジワッ
相手のいないお茶会のために、紅茶を淹れるメジロマックイーン。そして、そんな憧れの先輩を説得し続けるサトノダイヤモンド。
「...えへへ...トレーナー...いなくなちゃった...そうだよね...捨てられちゃったんだ、ボクがあんなこと言っちゃったから...ボクが、ボクが、ボクがボクがボクがボクが...」
「ちがいます!トレーナーさんがテイオーさんのことを捨てるわけないです!だから...いっしょに...探しにいきましょう...また..いっしょにトレーナーさんとトレーニングしましょうよ...!
でも...もう..トレーナーさんいっしょにトレーニングしてくれないのかな?」ジワッ
自身が、トレーナーのことを否定したから見捨てらてしまったと、壊れたように呟くトウカイテイオーと、そんな憧れの先輩を説得し続けるキタサンブラック。
サトノダイヤモンドも、キタサンブラックも自分たちにも先輩たちと一緒にトレーナーを追い詰めてしまった後悔に押し潰され、壊れかけていた。
「ねえ!だめだよ!タイシン!もう3日も寝てないんだよ!倒れちゃったらどうするのさ!」
「うる...さい....はやく...探さなきゃ...だめなの...」
「ブライアン...何をしている...!もう夜更けだぞ...!まさか、今から探しに行く気か..!」
「姉貴...お願いだ...行かせてくれ...私が...あんなことにしてしまったんだ...!」
「エヘヘ...キョウハ、ハンバーグオイシクツクレタワ...コレデアイツモヨロコンデクレルワヨネ...」
「おい、なに....してんだよ...?」
「アラ、ウオッカ、キマッテルジャナイアイツ二タベサセルユウショクヨ...」
寝るまを惜しんでまで探し続けるナリタタイシンとナリタブライアン。そしてからのフライパンを持って料理するダイワスカーレット。
どこを見ても、地獄だった。
生徒会室。
ブライアンはまだ帰ってこない。
シンボリルドルフとエアグルーヴが二人佇んでいた。
「私は...トレーナーくんに...なんてことを...」
「会長...あなただけのせいでは...私は...私も...」
「...私は、もう、会長など名乗れない...」
「...あなただけが責任を負う必要は...」
「違うんだ...エアグルーヴ...」
「...どういう意味ですか..?」
「...生徒会会長であるならば、どんな時でも全てのウマ娘の模範となるべきなのに...私は、ただ、震えていることしかできない...」
「っ......」
「トレーナーくんともうトレーニングもできない、もう話せない、もう会えない、そう考えただけでもう...立っているのもやっとなんだ..」ジワッ
「......」
エアグルーヴには、一体、どんな言葉を掛ければいいのか分からなかった。
今、彼女を慰められる彼は、自分たちの手で遠く、遠くへ追いやってしまったから。
数日後、とある地方にて。
駿川たづなが、朝食の準備をしていた。
茶碗を二杯と箸を二組。まだ寝ている彼を起こさないように静かに。
そんな中、チャイムが鳴った。
また、葵さんがお見舞いに来てくれたのだろうか。
扉を開けるとそこには....
ゴルシ「...トレーナー...居るんだろ..?」
数人のウマ達が、立っていた。
たづな「....なぜ、来たんですか...彼になら、会わせませんよ...!」
テイオー「...お願いします!たづなさん!ボクたち、トレーナーさんに謝りたいんです!」
たづな「...あれだけことしておいて...!まだ..!」
オグリ「...許されないことしたのはわかっている...でもそれでも謝りたいんだ..!」
ライス「お願いしましゅ...会わせてください!」
ルドルフ「愚昧なのは承知している...お願いします...彼に...会わせてください...!」
マックイーン「....今までの無礼を、謝罪させてください...!」
たづなさん説得し続けるウマ娘たち。
たづな「...でも...あなたたちを彼に会わせる訳にはいきません...!」
その時だった。
トレーナー「...たづなさん、何かありました...か...?」
奥の部屋から、トレーナーが出てきた。
たづな「...!駄目です!」
スペ「トレーナーさん!!!」
トレーナーが、彼女たちに気付く。そして、
「あっ....」
怯えるような目で、彼女たちを見ていた。
トレーナーが、その場で気が抜けたようにしりもちをつく。
トレーナー「はあ...っ!はあ....っ!」
過呼吸になっている。
ゴルシ「!トレーナー!」
たづな「駄目です!」
ゴルシを制止して、トレーナーの救護を初める。
そして、ポツリと語る。
「トレーナーさんは、精神疾患を患ってしまいました。」
「...トラウマで、ウマ娘の姿を見るだけで、発作がでてしまうように為ってしまいました。」
「お願いです...もう、彼と関わらないでください。もう、彼を傷つけないで..!」
ゴルシが膝から崩れ落ちる。もう、日常が帰ってくることはないと悟ったから。絶望で、涙がとまらなかった。
報いなのだろうか。薬を使って、自分たちの元に彼縛り付けようとした、報いなのだろうか。
どれだけ後悔しても、どれだけ懺悔しようと、もう、日常は帰って来なかった。
トレセン学園の一室、研究室で。
アグネスタキオンが必死に何かを研究していた。
彼女は、彼の料理以外の料理を食べようとしたら吐き出してしまった。
そんな彼女が、栄養摂取も行わず、必死に研究を続けていた。そして、
「できた...できたぞ...!アハハハハハ!」
新たな研究の成果である薬を掲げて笑っていた。
その薬は、月明かりを受けて淡く、青く輝いた。
これ書いてたらゴルシが15000点越えました。
こわ。
あと前回のアンケートの駆け落ちと救われ√統合します。
すまんな。
これ(続き)いる?
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いる。
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先にトレーナーに黄泉戸喫させろ