ライスシャワー×マンハッタンカフェ ウマ娘アンソロジー 作:ぴちかー党
[松野湯]は明治以来青空商店街唯一の湯処として、東京では少し名の通った店だ。2度の空襲を耐え抜き、今年で創業100年を迎えるこの店には地元住民は勿論トレセン学園の馬娘達も訪れ交流を深めている。
いうならば、この地域における井戸端会議場所と言ったところであろうか
そんな{松野湯}に開店一番で入湯する彼女達の姿があった。
「いらっしゃい」
「あ、あの、大人2枚の代金ここにおいておきますね」
本日はお出かけ前に朝銭湯に訪れたカフェとライス。
[番台]に腰掛け新聞に熱中している主は
「はいよ」
両手一杯に広げた新聞から、少しも目を離さず短く答える。
番台のすぐそばにある、10円硬貨式のコインロッカーに貴重品をいれ、女湯と書かれた木札が吊るされている入り口をくぐり入湯準備を済ませ、まだだれもいない浴場に一番のりをはたす。
中の様子を簡単にのべておくと浴場には、お決まりの富士山、その横にはお地蔵さまが描かれている。浴槽はタイル地で、蛇口はお湯を示す赤のハンドル。湯を受けるのは定番のケロリンの黄色い桶。まさに昭和にタイムスリップしたかのようだ。
「・・あつっ」
「や、やっぱり、この温度にはなれないねー」
東京の・・・いや、銭湯全般に言えること
それは湯が熱すぎることである。やはり、昔ながらの薪式のボイラーを使っているからなのか?はたまた、レジオネラ菌を殺すためか?一説には長く入浴できないようにして回転率を上げている?など種々あるが、ここではこの辺にしよう。
一つ言えることは、5分も浸かっていれば全身が湯で上がってしまうほどの湯温の前に彼女達は四苦八苦し続けていた、それだけである。
番台から何やら騒がしい馬娘の声がしてきたのは、彼女達が未だに入湯できず悪戦苦闘していたそんな時であった。
「よっ!婆ちゃん。今日も一番風呂浴びにきたぜ・・・ん!もう客がいるの?男湯それとも
まさか・・・させるか~~!」
その騒がしげな声は一目散に脱衣所に向かい、文字通り着ていた衣服を投げ捨てる。
そして、浴場のドアを勢いよく開けると、全速力で洗い場を駆けていき・・・
「うぉおお!ファイヤー!!」
「へ?ひゃあ!!」
「・・・あっつい・・・飛び込むのはいけません」
水飛沫が雨のように彼女達に降り落ち辺り一面が霧に覆われる。しばらくすると、霧が晴れ飛沫を発生させた張本人・・・いや馬娘の姿が現れる
「ご、ゴールドシップさん?」
「お、ライスにカフェー。奇遇じゃねえか」
「・・・こんなところで・・・なにやってるの?」
「なにって・・・銭湯に来たんだから、そらあれだよ。入浴!!」
「そ、そうじゃなくて・・・どうして飛び込んだりしたのかなーって」
「あん?普通銭湯に来たら飛び込むだろ?」
「・・・普通は・・・飛び込まないです」
そんな、ちぐはぐな会話をしている最中ゴルシは湯船から勢いよく立ち上がる。
「よっしゃ!入浴終わり」
「・・・まだ・・・一分もたってない」
「馬鹿だなーカフェ。江戸っ子の入浴はざっと入ってさっと出るこれが基本なんだぜ」
「あ、あの、ゴールドシップさんって東京出身だったんですか?」
「いんや違うけど、細かいことは気にすんな。こういうのは雰囲気だよ雰囲気♪」
「は、はぁ・・・雰囲気ですか」
「それより、ライス達はこのあと暇か?暇だよな~。よーし決定!!」
なにやら、一人勝手に納得し元気よく頭をふる。そしてやや強引に彼女達の手を引き浴場を後にする。
「え、あ、あの、ライス達まだ入浴が」
「大丈夫大丈夫!風呂は逃げないって。それより、ほら着替えた着替えた♪折角だから一緒に外出しようぜ、飯ぐらいなら奢るからさ」
「で、でも、このあとカフェちゃんと喫茶店巡りが」
「いいねー。じゃあ最初はそこにいこうぜ」
「・・・ゴルシさんも喫茶店・・・よくいくんですか?」
「ん~、まぁ始めてだけど・・・あれだろ?コーヒー飲んだあとにさ。
いい仕事してますね~っていっとけばいいんだろ?」
「・・・違います」
「まぁ、とりあえずしゅっぱーつ♪んで喫茶店が終わったら浅草行こうぜ浅草♪」
「へ?ふぇー!」
ライスとカフェとゴールドシップどこかズッコケ3人組を彷彿とさせる彼女達のお出掛けがいま始まる
独断と偏見による銭湯が似合いそうな馬娘Top3は
ゴールドシップ・ヒシアマゾン・ナリタブライアン
ですかね?
次回はカフェとライスとゴールドシップが浅草お出かけ偏を書く予定です