ライスシャワー×マンハッタンカフェ ウマ娘アンソロジー   作:ぴちかー党

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 原作「失敗園」のオマージュです。
 原作では、夏に育つ植物しか登場していませんが、この作品では各ウマ娘をイメージした植物を登場させているため季節感は一切ありません

例:ゴルシ=向日葵
  タキオン=トリカブト
 みたいな感じですかね

 


植物園(ライス×カフェ×タキオン他ウマ娘多数)

(トレセン学園には、100坪程の広大な庭があるのだ。理事長の許可のもと、ウマ娘達は、ここに、秩序もなにもなく何やらかにやら一ぱい植えた。その植物たちの育成は勿論植えたうま娘達がそれぞれで行う。よく、動物は飼い主に似るというが、どうやらそれは植物にも同じことが言えるようだ。

 

・・・その訝しげな目つき、疑うのも無理はない。しかし、事実、その声が聞こえるのである。 参考までに、私が今まで速記した植物たちの囁きを見ていただきたい。そうすれば、きっと疑いは晴れるはずである) 

 

 

 

 

 

 

竹とチューリップとアサガオ。

 

「う~ん。この暑さは堪えるねー、今はもうお昼だし、アサガオさんはここら辺でお昼寝させてもらうね~」

 

「弛んでいるぞ!このぐらいの暑さでへこたれてどうする。貴様の力はそんなものではないはずだ!起きろ、そして共に成長し続けるのだ」

 

「うわー。チューリップさん・・・もろ女帝さんの影響受けてるね。もっと気楽にさ~、マイペースにいこうよ。うちのご主人みたいにさ」

 

「何をいっているのです、アサガオさん!!チューリップさんの言う通りですよ、さあさあ、私と一緒に爆伸しましょう!!どこまでも、そうどこまでも天高く・・・バクシーン!!」

 

「話の腰を折るようで悪いが、竹君。きみが伸びると、だね・・・我々の成長を阻害するから、あまり張り切って貰うのは・・・その、遠慮してもらいたいのだが」

 

「チョワッ!!」

 

「どうでもいいけど、よく竹なんて持ってこれたね~。君のご主人」

 

 

 

カトレヤ。

 

「まったく・・・あちらの花壇は騒がしいですわね。もう少し静かにしてもらわないと、満足に野球中継も聞いていられませんわ。折角ご主人がラジオを持ってきてくださっているのに。」

 

(2アウト満塁。逆転の大チャンスで表れたのはこの男4番・・・)

 

「まぁ、ここは絶対に得点していただかないと。ご主人も応援していますし・・・私も目一杯応援しますわよー。かっ飛ばせーゆ・た・か!!」

 

 

 

向日葵と人参

 

「今日もいい天気だねー♪向日葵さん」

 

「あぁ・・・そうだな。これだけ天気がいいと、やっぱりいきてえなぁ」

 

「ん~どこ?海?それとも川?」

 

「違う違う月だよ月。」

 

「うわーお月様かー。私も行ってみたいな~♪」

 

「おう!いつかつれてってやるから一緒にいこうな」

 

「うん♪あ、ご主人だー♪おーいご主人様~」

 

「あんたの所はいいねぇ~時間通り毎日水をやるご主人が居て・・・うちなんて適当だから、2日に一回しか水をやりにこなかったり、逆に1日に8回も水をやりに来たり、本当にめちゃくちゃなご主人だぜ」

 

「あらっ向日葵さんにはお似合いのご主人だと思いますけど?」

 

「なんかいったか?カトレヤ」

 

「いえ、何でもありませんわ・・・いたっ、いたたっ。ちょっと向日葵さん!こちらに種を飛ばさないでくだいまし!!」

 

 

ジャガイモ

(お腹がすいてしまった・・・たしかご主人が水を与えに来たのが7時で今は10時そろそろ中間食のじかんだな。流石にお昼までこのまま何も食べないのは少し厳しい。ああ、またお腹がなってしまった)

 

 

 

 

トリカブトとエノコログサ。

 

「全く、本当にどこもかしこも騒がしい。もう少し静かにしてもらわないと満足に実験もできないよ・・・おーい!そこの君もそう思うだろう?」

 

「・・・どちらでも構いません。私はいつも通り風の流れに身を任せて、ゆられているだけで、満足ですので」

 

「うーん、人のことは言えないけど君のご主人。ただの草である君をどうして植えようと思ったのかね?まぁ僕も君のことは言えない劇毒物だけどさ」

 

「・・・わかりません。ご主人なりに何か考えがあるのではないでしょうか?まぁ、無くてもいっこうに構いませんが。」

 

「まったく・・・お互いご主人の考えていることはよくわからないみたいだね。まぁ取り敢えずはよろしく頼むよ。僕も君も植物のなかでは長生きする方なんだからさ。末永くマイペースにやっていこうよ」

 

 

 

青いバラ

 

「あ、あの、私は薔薇と申します。ただのバラじゃありません青い薔薇です。

 花言葉は、夢叶う。とっても素敵だと思います。ただ、昔の花言葉は、不可能。でした。なんでも自然界で青い薔薇が咲くことはあり得かったそうです。

 でもでも、皆さんの頑張りのおかげで青い薔薇がはじめて咲いて、花言葉が夢叶う。になりました。他のバラに比べると、とっても育てにくいけど・・・ご主人様は毎日欠かさず様子を見に来てくれました。

 晴れの日も、雨の日も、台風の日も、毎日毎日・・・だからご主人様の期待に応えるためにも精一杯咲き誇ります。私の寿命は他のお花さんに比べたら短いけれど、それでも枯れてしまうそのときまで精一杯、精一杯咲き誇ります。それがご主人様にできる私の唯一の恩返しです」




それぞれの植物の世話係


竹=バクシンオウ
チューリップ=エアグルーヴ
アサガオ=セイウンスカイ
カトレヤ=メジロマックイーン
向日葵=ゴールドシップ
人参=ハルウララ
ジャガイモ=オグリキャップ
トリカブト=アグネスタキオン
エノコログサ=マンハッタンカフェ
青い薔薇=ライスシャワー

です。うまく会話だけで再現できていたかどうか・・・

*花の寿命に関しては適当です。
各サイトで調べましたが、この植物は◯年という明確なものが出ていなかったため、こちらで都合のいいように勝手に解釈しています。ご了承ください

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