ライスシャワー×マンハッタンカフェ ウマ娘アンソロジー 作:ぴちかー党
*前回同様多いに自身の独断と偏見が混じっております
しろい沢山の皿に、季節の果物が灯火のように盛り上がっている。
果物のみずしいみずしい薫りとアマゾン姐さんがこしらえた料理から薫る愛情沢山の優しく懐かしい匂ひ。色々な薫りが喫食者を幸せの空間へと導くトレセン学園寮内食堂。
タキオン・カフェ・ライスの3人組はその一角で仲良く夕食をとっていた。
いつも通り、談笑しながらマイペースに食事をしている3人組。そんな彼女達にふと一般ウマ娘のこんな会話が耳についた。
「明日の外出先のお昼、気になったカレー屋さんが有るんだけど、どう?」
「もしかして、◯◯?あそこのカレーライスは全然ダメよ。何もかも最悪だもの」
なんの変哲もない友達同士の会話。そんな会話にライスシャワーが異様な反応を示している、そして取り乱したようすで・・・
「カ、カフェちゃん!今あの娘達ライスの噂してたのかな、全然駄目だって・・・最悪だって!!」
「・・・落ち着いてください。ライスさん。あの方達はライスさんではなくカレーライスのことを話していました。」
「そ、そっか。ライスのことじゃ無かったんだね・・・よ、よかった」
また別の席では、陽気な一般ウマ娘が今日のお昼の感想を話している
「今日のお昼あたりだったね♪」
「チキンライスでしょ。今日のできは最高だったね。幸せな気分になれたもの、また作ってくれないかなー。ヒシアマ姐さん」
それを耳にしたライスが今度は少し恥ずかしげに
「カフェちゃん。聞いた、聞いた?ライス最高だったって・・・幸せな気分になれたって」
「・・・はい。はっきりと私も聞きました。良かったですねライスさん。」
そんな微笑ましいやり取りを繰り広げている、彼女達を横目にタキオンが大きくため息をつきいている。
「ライス君。何でもかんでも人の噂に一喜一憂する。それは臆病な者が行う愚かしい行為だからやめた方がいい」
「タキオンさん。わ、わかってはいるんですけど・・・」
「いいかい、賢い人はじょうずな植木屋のように、無駄な話に鋏を入れるんだ。そして、自分の求めている必要としている情報だけを的確に取り込むものだよ」
そんな、少し説教臭い助言を彼女がしている矢先、タイミングを計ったかのように、一般ウマ娘達のこんな噂話が聞こえてきた
「聞いた、今日もタキオンさんがやらかしたんだって。」
「聞いた聞いた、また怪しい薬をトレーナーさんに飲ませて、発光させたって話よ。怖いわね」
その話を聞いたタキオンがカフェ、ライスに満面の笑みを浮かべる。そして・・
「丁度いい。今から賢いタキオンさんが、あの子達に模範的な対応を見せにいこう。よく参考にするんだよライス君。」
「あ、は、はい・・・」
「・・・嫌な予感しか、しません」
タキオンはそう言い残すと、颯爽といましがた噂をしていた一般ウマ娘達の席に歩み寄る。そして・・・
「となり失礼するよ。君達・・・今、僕の噂していたでしょ」
「タ、タキオンさん。聞こえてましたか・・・あ、あのごめんなさい。その、えっと、他意はなかったんです。」
「その子の言う通り、本当に私達タキオンさんをどうこう言うつもりはなくて、その・・・」
噂話をしていた、張本人のサプライズ出演に一般ウマ娘達は非常に申し訳なさそうに、そして、肩を小さくしながら謝ることしかできなかった。
しかし、そんな様子の彼女達をタキオンはいかにも不思議なようすで眺めている。
「うん?なんのことだい?」
「あ、あの、さっきの私達の噂話を耳にしてここにきたんですよね・・?」
「ああ、そうさ」
「だから、その、怒っているのかな・・・と」
「怒る?まさか、感動しているのさ♪」
「へ?感動ですか?・・・え?」
「当たり前だろう、君達は僕の実験の素晴らしさを今しがた述べて、あまつさへ僕の実験に付き合ってくれるという言うではないか!」
「・・・え、えっと。あの~?」
離れた席から、タキオンと彼女達のやり取りをそっと見ていたライスがカフェに何やら訪ねている。
「カフェちゃん。あれが、鋏を入れて剪定する?っていうことなのかな?」
「・・・いえ。剪定というより、事実を根本から切り裂いて、新しい枝葉を勝手に継ぎ足していますので、参考にはなりません」
「そ、そうだよね・・・でも、あの心の強さはライスも見習いたいな」
「・・・うーん。確かに強いですが、見習うのは・・・オススメしかねます」
そんな噂を囁かれていることなど、露も知らないタキオンは新しいモルモット獲得に向け現在進行形で奮闘していた。本日もトレセン学園の長い長い一日が過ぎようとしている。
=====オマケ 本日のお話で用いた原文======
臆病な人間は、他人との交際で、あらゆることを耳にし、あらゆることを取り集め、あらゆることを解釈したがる。彼にとっては、会話は、誰もが自分の身の上話をする場合と同様、愚かしく、とりとめないものである。
しかし、賢い人は、じょうずな植木屋と同じように、無駄な徴候や話に鋏を入れる。自然界においては尚更のことだ。あらゆるものが私達に触れ、私達を引き留めるからだ。
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実際にはこの原文の前後にもっと重要なお話が述べられていますが、私の頭ではこの限定的な部分しか理解不能でした。気になる方は「アラン」幸福論「予言的な魂」でご検索ください