この一走に全てを駆けた   作:デーニッツ

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おち〇ち〇!(新挨拶)
筆が乗ったので初投稿です。
少々強引かもしれませんが、話を動かすにはこれが精一杯だったんです。(言い訳)


第七話~本家にて~

 あの娘達には酷い事をしてしまった。しかし、メジロ家の総裁として、一族を率いて行く者としてはああするしかなかった。だから、言葉が足りない事があると分かっていたにも関わらず、あの娘一人を呼びつけた事は私の落ち度だ。

 

 

 

 

 その日、メジロタイタンは一人、メジロの総裁と対面していた。

 

 「楽にしなさい」

 

そう言われるが、タイタンは緊張でガチガチになっていた。当然であろう。普段から言葉を交わす間柄であればまだしも、一族の総元締めたる"総裁"に用件も告げられず呼び出されて平静を保てる程、タイタンは豪気な性格をしていない。しかも、小さな円テープルの上にはポットが置かれ、茶菓子まで用意されている。そこに座れと言われたのだ。

 限りなくメジロ家からはかなり遠縁の分家の自分が受けるべき待遇ではない。もしや、クビか?いや、であればこれは一体なんなのだ?頭の中で疑問が渦巻く。

 

 「貴女のことはマックイーンから聞いています。あの娘の世話をしてくれてありがとう。」

 

 「いえ…、それが私の務めですので…。」

 

消え入るような声で答える。総裁の考えが全く分からない。

 

 「貴女は良くやってくれているわ。マックイーンの世話に教練の相手、プライベートでもあの娘の支えになってくれている。」

 

 「恐縮であります…総裁。」

 

 「だからこそ、総裁として貴女には報いなければならない。貴女には"才能"が無い。しかし、…」

 

"才能が無い"その一言を聞いた先からタイタンは総裁との会話を覚えていない。ただ、母からも父からもお咎めが無かったのだからきっと受け答えは問題無かったのだろう。その筈だ。

 タイタンの胸を占めているのは絶望と後悔、そして生まれへの恨みであった。自分が平凡なのは分かっていた。分からされていた。マックイーンやドーベル、ライアンと走れば走る度その差を感じていた。自分は年上だ。全身全霊を掛けて彼女等の走りに着いていく。全てを出し切ってだ。模擬レースでは彼女等に勝てた事は最初の一度切り。その後はどれだけ走っても良くて二着。基本は四着だった。

 彼女達の全力を引き出せていない。模擬とは言えレースだ。本気でそれに挑む。しかし、レース後の三人は息も上がっていない。互いの健闘を称え合うそれが虚しいモノに見えていた。それでもあの優駿達を脅かす事が出来る。何も無い私でもその程度は出来るのだと思っていた。

だから努力した。あの娘達と共に走るウマ娘として。姉と慕ってくれる彼女達の期待に答える為に。しかし、そのプライドは容易く打ち砕かれた。何よりも恨みながらも折り合いを着け、仕えてきた者。他ならぬ主君の手によって。

 

 何故、私はこんな所に居るのだろうか。父からも母からも何も期待されてこなかった。友達はいない訳では無かったが、彼等彼女等が遊んでいる時、私はこの家に仕えていた。

 

 そう言った意味ではタイタンには理解者と呼べる者は一人もいなかった。友とは深い仲は築けず、マックイーン達は親戚ではあっても仕える者とその主君。仕える者としては近すぎる関係ではあったが、最後の一線だけは越える事は出来なかった。そうあれかしと育てられた結果であり、タイタンなりの、年上のお姉さんであるというプライドがそれを許さなかったから。つまるところ、メジロタイタンというウマ娘は孤独であったのだ。

 

タイタンの耳に、何処かで何かが音を立てて崩れる音がした。

 

 

 

 

 

否、私がすべきであったのは一人の人として、マックイーン達の祖母としてあの娘に声を掛けるべきであったのです。それが出来ないのであれば、メジロを率いる者としてあの娘達の"願い"を切り捨て、"総裁"として振る舞うべきだったのです。

 

 

 




えぇー本日の採点をしたいと思います。
100点満点です。(自信過剰)

は?(殺意)

後一話、マックイーン達や周囲からの視点を入れてから次章へ進みます。

応援してくれている兄貴姉貴達、謝謝茄子!
書き終えるまで俺も走り続けるからよぉ…。止まるんじゃねぇぞ… 
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