その日スカーレット達はテストに向けて勉強していた。
快調に問題を解き進めるスカーレットに対し、
苦戦するウオッカ。
そのウオッカをピーターはフォローしていた。
「悪いっす。問題教えてもらって」
「俺にとっては簡単な問題だから構わないさ」
「そういえばトレーナーってどれ位頭が言いわけ?」
スカーレットが疑問を呈する。
「そうだな。IQで言うと250以上だな」
サラッと言ったピーターの言葉に二人は驚く。
「ちょっと!。それ天才の領域じゃない!」
「某名探偵の孫を上回っているなんて・・・」
「ちなみに得意科目は科学だから、その質問なら大概答えられるぞ」
「もう驚きで言葉も出ないわ」
そんなことを喋りつつも、勉強は続けられた。
その日の夜、ピーターは学校近くに向かっていた。
学校近くで不審人物がいるらしい。
ピーターはスパイダーマンスーツを着て、現場に向かった。
「何だ・・・こいつは・・・」
そこにいたのはハルク・・・いや、色が青だからハルクに似た何かであった。
そのハルクはスパイダーマンを見るや襲いかかって来た。
(速い!)
ピーターは回避しつつも、これは危険だと判断した。
糸を射出し、行動を制限しようというピーター。
しかし、このハルクはピーターの想像を上回っていた。
糸を引っ張り、ピーターの頭部を掴むと、トレセン学園へ向けて投げ飛ばした。
この時、学園の生徒会室には、シンボリルドルフ、エアグルーヴ、ナリタブライアンが職務に当たっていた。
その生徒会室にピーターは盛大に突っ込んだ。
驚くウマ娘達。
「ぐっ・・・」
「・・・ピータートレーナー?」
この時、ピーターの覆面はハルクに投げ飛ばされた時に取れており、頭部が丸見えになっていた。
一時的に脳震盪を起こすも、ハルクがこちらに来るのと、自身の頭部が丸見えになっていることに気付いたピーターは、
ナノマシンでスーツを修復し、ハルクに向かって突っ込んでいった。
ハルクとスパイダーマンの殴り合いが開始された。
呆然とするシンボリルドルフ達。
あのピータートレーナーが、スパイダーマンなのもそうだが、
自分より筋力があるであろう敵と、互角以上に殴り合っているのだ。
殴り合っている内、このハルクが自身より力が弱いとわかり、生徒会室から外にハルクを蹴りだした。
ピーターは糸をマンホールに射出し、遠心力をつけてハルクの頭部に直撃させた。
流石にこれは効き、ハルクは気絶した。
すると、ハルクは一般男性に姿が戻った。
ふうとため息をつくピーター。
その時、パトカーのサイレンが聞こえ、ピーターは逃げることにした。
生徒会の面々には説明しなければならないだろうとおもいつつ。
その頃、学園の屋上から一人の人物がこの事件を見ていた。
「ふむ。まあ、実験はこんなものか」
その人物は特に感慨もなく、淡々と呟いた。
「しかし、スパイダーマン・・・私の実験の邪魔はさせんぞ」
そう呟くとその人物は、屋上から姿を消した。
翌日、生徒会室が破壊されたということで、学校は持ちきりとなった。
それもあのスパイダーマンが関わっているというから、噂の的であった。
その噂の的である本人は、理事長室でシンボリルドルフ達に説明をしていた。
「”大いなる力には、大いなる責任が伴う”・・・それがいかに難しいことか」
シンボリルドルフは呟く。
「それでもやり遂げるつもりだ。それが力を持つ俺の責任でもある」
その上でピーターはスパイダーマンがピーターであることを黙ってほしいとお願いした。
これには理事長からもお願いした。
ピーターのお願いに三人は承諾した。
逆に無茶はしないように心配された。
やはり昨日の戦いは相当ショックだったのだろう。
あれは一体何なのかピーターにもわからなかった。