魔法使い達のねじれた物語   作:あさひ

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1話 最初

私はアリス。人形遣い兼魔法使いよ。

 

今日は魔理沙が私の家に来て、一緒にパチュリーのいる紅魔館の大図書館へ行くの。

 

魔理沙が本を借りたい(返さないけど)と言っているから…なんだけど、実は私もパチュリーに用事があるから大図書館へ行くわ。

 

紅茶を飲みながら、私は本を読んでいた。

 

ある日、突然夢に出てきた男性に恋をして、その人を現実世界でも探すという小説。

 

だけど、私にも好きな人…っているわ。とってもおとなしくて、とっても可愛い女の子よ。

 

そんなことを思っていると、ドアがコンコンとノックされる音が聞こえた。

 

「あー、魔理沙ね?ちょっと待ってー」

 

私は少しだけ残っていた紅茶を全て飲み、席を立ってドアへ向かった。

 

「よっ、アリス」

 

ドアを開けると、そこにはいつも通りの魔理沙が立っていた。

 

「今日は図書館へ行くんだよな!」

 

「ええ、そうよ」

 

「じゃあ早く行こうぜー」

 

「あら、上がらないの?」

 

「別にいいぜ。迷惑だろ?」

 

魔理沙は変なところで気をつかってくれる。

 

「いや、迷惑じゃないけど…」

 

「そうか?じゃあお邪魔するぜー」

 

すると、魔理沙は私の横を通って家の中へ入った。

 

 

「はいどうぞ」

 

私は机に紅茶の入ったカップを置いた。

 

「お、ありがとう。アリスはいいのか?」

 

「さっき飲んだからいいのよ」

 

「そっか。そういえばパチュリーに用があるって言ってたけど、どんな用なんだ?」

 

ギクッ!?

 

「え、べ、別に大した用じゃあないわ」

 

「おう?なんかおかしいな、お前」

 

「何もおかしくないわよ!?ほら!!」

 

魔理沙に向かって手を広げてみせる。

 

「へえ〜?」

 

頬杖をついてニヤニヤとした顔でこちらを見てくる。

 

「な、何よ!?」

 

「別になんでもないけど?」

 

「いや、だから、その、その態度!生意気ね…」

 

「そうか?普通だぜ」

 

なんなのよ…もう。わけがわからない。

 

「あーもう、図書館!行きましょ!?」

 

「えっちょ、まだ紅茶一口も口つけてないんだが…!?」

 

「図書館行ってからまたくればいいじゃない。その頃には冷めてるだろうけど」

 

「ひ、酷い仕打ちだな…」

 

「とにかく行くわよ!」

 

「え、ちょ、おい!?」

 

私は無理やり魔理沙の腕を掴み、家を出た。

 

 

霧の湖。

 

「今日は少し肌寒いな」

 

「そうね」

 

「…」「…」

 

さっきから、こうやって短い会話で止まる。別にいいんだけど、何だか気まずくて嫌だわ。

 

「そういえば、魔理沙は借りた本を返したことってあるの?」

 

「え、あ、まあ、うん、なんか、その……」

 

あ、おかしい。

 

「返したことないのね」

 

「まあ、そうだな…」

 

うつむいてもじもじしながら魔理沙はそう言った。

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