「ふう…、やっとついたわね」
「歩くと意外と遠いんだな」
「そうね…って、どうしてほうきで飛んでこなかったの?」
「えっ?ああ、うん、いろいろと理由があってな」
「何よそれ。まあ私には関係ないんだろうけど」
「ああ、そうだな。関係ない。そんな事より早く入ろうぜ」
「はいはい。」
私は無駄に大きくて立派な紅魔館の裏口の扉(図書館に繋がる扉)を押した。
「パチュリー?いるー?」
パチュリーを呼んでみたが、返事はない。
まあこんなに大きな図書館だし、声が聞こえないのもしょうがない。
「とりあえず入っちゃおうぜ」
「え、いいのかしら…?」
「大丈夫大丈夫!いっつもやってるからさ」
「は、はぁ…その度胸の良さだけは認めるわ」
私は魔理沙の後を渋々と追っていった。
…
魔理沙が面白そうな本を懸命に探している中、私はパチュリーを探していた。
いつもこの椅子に座っていると思うんだけど…。
「……アリス、何をしているの」
すると、いきなり背後から声が聞こえた。
いそいで振り向くとそこにはパチュリーの姿があった。
「あっ、パチュリーいた!探したのよ?」
「…何か用でもあるの?」
「ええ、ちょっと魔理沙もいるから、こっちへ来て」
パチュリーの細い腕を掴んで、図書館の隅の暗い場所へと連れていった。
「な…何よ、いきなり」
そんなパチュリーの体を、私はいきなり抱き締めた。
「ふぇっ!?ア、アリス!離しなさいって…!!」
真っ赤な顔でパチュリーはそう言った。
「しっ…!静かに」
「ねぇ離してっ!やめてよっ!」
ジタバタと暴れるが、パチュリーの力は私の力には敵わない。
「やめて…!女同士でこんなことするなんて!!」
確かに女同士でこういうことをするのはおかしいと普通は思う。
でも、私は全く思わない。
「き…気持ち悪いわ!」
気持ち悪い。
その言葉を聞いた瞬間、私の腕の力はいっきに緩んだ。
そして、パチュリーはその隙にどこかへ走って行ってしまった。
「……気持ち悪い…………」
そう呟くと、私は本棚に寄りかかった。
やっぱり、私はパチュリーに嫌われているのだろうか?それとも嫌われてはいないのか?
どっちにしろ、今の事で私の事を嫌ったに違いない。
だけど、私がパチュリーの事を愛しているのに変わりはない。
…
「おいアリス、そろそろ帰ろうぜ?」
私はあれからずっと床をぼーっと見ていた。
「うん…そうね」
「どうしたんだ?元気ないな」
「ううん、少し眠いだけよ」
「そうか……?」
眠いのは確かだが、私が元気がない理由はそれだけじゃない。
魔理沙に、相談するか…しないか……