家についた。
帰路の途中、魔理沙とは一言も喋らなかった。
それは、さっき紅魔館で起こった事が理由でもあるけど、魔理沙が周りのキノコに夢中だったからっていう理由もある。
「じゃ、再びお邪魔するぜー!」
元気な声を出して私の家に入っていった。
そんな魔理沙を、今はとても羨ましく思ってしまう。どうしてかしら…。
その理由は、私にもよくわからない…けど、なんとなく分かっている気もしている。
「おい、どうしたんだ?アリス。入らないのか?」
向こうから魔理沙の声が聞こえた。
「え、あ、ええ…今行くわ」
…
「やっぱり冷めてたぜ」
さっき魔理沙に淹れてあげた紅茶は、やっぱり冷めていたようだった。
「あーもう、嫌なの?」
「あ?別にいいけど」
「そう」
すると、魔理沙は何かをハッと思い出したようだった。
「そういえば!」
「何?」
「アリス、お前……元気ないよな」
え!?ま、まさか見られた!?そうだったら……。
「そ、そんなことないわよ」
「なーんか今日おかしいって、お前絶対」
「おかしくない!おかしくないわ!」
魔理沙は無駄に感が鋭い。
絶対今回の件もバレている気がするわ…もう……どうすればいいのかしら……。
「……アリス」
すると、いきなり魔理沙は目つきをきつくして私を見つめた。
「な…何よ…?」
「ちょっとこっち来てくれ」
魔理沙はドアの方へ歩いて行き、家を出て行った。
私もいそいで家を出た。
…
「どこ行ったのかしら…?」
来い、と言われて来てあげたのに…どこにもいない。
すると、その途端に視界が暗くなり、体を締め付けられた。
「えっ、何!?ちょっと!?」
何が起きたのか理解できず、パニックになる。
「大丈夫だ、アリス、私だよ」
この声は……魔理沙だ。
「魔理沙!?離しなさいよ!」
そ、その…これは抱きしめられている…のか…な?
「離さないぜ」
「な、なんでッ…!せめて目隠しぐらい取ってよ!!」
「あー、じゃあ目隠しだけな?」
すると、視界が明るくなった。魔理沙は後ろにいるようだ。
「…ねえ魔理沙、何のつもり?」
抱きしめられたまま、私はそう聞いた。
「私、お前が図書館の隅の方でパチュリーといちゃついてたのを見たんだよ」
!?
やっぱり見られていたのね…。
「…そ、それで?」
「パチュリーは普通に友達と思ってたんだ。だけど」
「だけど?」
「敵対心だな、こりゃぁ」
……どういうこと?
私はてっきり魔理沙がパチュリーの事を好きなのだと思っていた。
だけど…まるっきり反対なようだ。
「それってまさか私の事…」
「ああ、好きだ」
いきなりそんなこと言われたって…!
「あ、あの、魔理沙!一旦家に戻りましょう?」
「ああ、いいぜ」
するといきなり体がふわっと宙に浮くような感じがした。
「へっ!?」
目の前には魔理沙の顔があった。
お姫様だっこ…!?
「え!?ちょ、重いから降ろして!?」
「重くなんかないぜ!」
魔理沙はニッと笑った。
「ふぇぇ……!?/////」
魔理沙に対して赤面したのは初めてかもしれない……。