ポケットモンスター ホウエン地方編   作:とーさかしゅん

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20日に投稿する予定だったのに…。
旅行が立て続けにあったのと、サークルで別の作品書く必要があるのでこのあとも何回か投稿が遅れそうであります。

(追記:次回投稿は9/5になります)

今回はトウキさんとの戦いです。修行をしたスバメと「あのポケモン」が活躍しつつ、トウキさんを脅威にするという無茶な形になりましたが、その辺り、今回もお楽しみくださいませ。


第12話 vsマクノシタ 打倒!かくとうジム

 

 1 9/25 ムロタウン

 

 どうやら眠ってしまっていたらしい。

 腕にはぐるぐると包帯が巻かれており、じくじくと痒みに近い痛みが覆っていた。

 ポケモンセンターの2階の部屋で目を覚ました俺は、1階の受け付けに降りて、お姉さんにメノクラゲの容態を訊いた。

「もう大丈夫ですよ。治療は終わっています」

「そうですか。…ありがとうございます」

 お姉さんは首をかしげた。

「この子は、見たところボールに入った感じではない…野生のポケモンのようですが、どうして助けたのですか?」

 さあ、どうしてだろう。

 ポチエナとの修行で、俺は変な興奮状態に陥っていたのかもしれない。だからたまたま見つけた、ケガをしたメノクラゲを助けずにはいられなかったのだろう。普段の俺だったら、どうしていたのだろうか。

「気まぐれ、かと思います」

「トレーナーさんはこの後、メノクラゲをどうされますか?」

「まあ、俺の手で海に返しますよ。勝手に連れてきたのは俺なので」

 腕はまだ治っていない。

 俺は運動するのはまだ認められていないから、メノクラゲを逃がした後は、ジムに行かないでムロタウンを2日ほどぶらぶらしようと思った。

 俺はメノクラゲを街の外、助けた砂浜まで連れてきた。もちろん腕で抱くなんてことは出来ないから、ショッピングカートのようなものに載せている。

「さ、メノクラゲ。気をつけて行くんだぞ」

 俺はメノクラゲにそう言った。

 しかし、しばらく経ってもメノクラゲは動かない。

「どうして?」

 メノクラゲはふるふると首を横に振る。

 まさか、

「俺と一緒に来たいのか?」

 こくん、と大きく反応する。

 わかったよ。

 お前も俺と一緒に、強くなろう。

 俺は空のモンスターボールを1つ取り出して、メノクラゲの前に出す。メノクラゲは、その触手で自ら開閉スイッチを押して、ボールの中に入る。しばらくして星が瞬き、ゲットしたことがわかった。

 直後にメノクラゲは飛び出してきて、俺に飛びかかった。

「はっ? ちょっ待て待て毒の触手で飛び付くなぁぁぁあーーー!!!!」

 毒は自分で調整できるようで、痺れはしなかったが、心臓が止まるかと思った。

 

 2 9/27 ムロタウン

 

 そして、挑戦者が4人集まった。

 トウキさんは同じ説明をして俺たちの組み合わせを決めて、バトルするように言った。

 俺はまたしても1番。そして2番の相手をアゲハントであっという間に倒した。

 続く決勝戦。残った3番のトレーナーが俺の相手だ。

「よう、この前も挑戦しに来てたよなぁ! アンタ」

 黒いボサボサ頭の男が声をかけてきた。3番のトレーナーだ。

 誰だ?

「決勝で奴に負けたお前と、1回戦で負けた俺が、ここでバトルするとはなぁ!」

 ああ、前挑戦したときにトシマサのホエルコに負けたトレーナーか。たしかに見覚えがある。奇妙な縁だ。

「お互い正々堂々と、本気でやり合おうぜ」

「ああ、こちらこそ」

 俺たちは固く握手して、互いのフィールドに立った。それに合わせて審判も位置につく。

「両者最初のポケモンを!」

「ヌマクロー!」

「エネコ!」

「試合開始!」

 バトルと同時にヌマクローが駆け出す。俺はすぐにポケギアを前に出して、エネコの図鑑を聞く。

『エネコ、こねこポケモン。タイプ:ノーマル。動くものを見つけると夢中になって追いかけ回す習性を持つポケモン。自分のシッポを追いかけて目を回す』

「ヌマクロー、みずでっぽう!」

「かわしてしっぽをふる!」

 ぼうぎょを下げられるが、つまりは当たらなければいいだけのこと。

 みずでっぽうは元々避けられても良かった。この、砂のフィールドに水を撒くことはすなわち、

「接近してたいあたり!」

 ヌマクローのすばやさを底上げする場所にするということだ。

 高速接近してたいあたりを繰り出すヌマクロー。エネコはたまらずダウンした。

「くそっ俺の相棒が! こいつで逆転する、プラスル!」

 続いて出てきたのは、耳が赤いピカチュウのようなポケモンだった。

『プラスル、おうえんポケモン。タイプ:でんき。電柱から電気を吸い取る。体にためた電気をショートさせて音を出す』

「はっ、みずタイプのヌマクローにとって、でんきは弱点のはず! プラスル、スパーク!」

 プラスルは体に電気を纏って突進してくる。ヌマクローはそれを両腕でがっしりと受け止めて、攻撃を防ぐ。

「あれ?」

 相手トレーナーが不思議そうな顔になる。

「ヌマクローはみず、じめんタイプ。じめんに対してでんきは?」

「む、こう?」

 そういうことだ。

「ヌマクロー、いわくだき」

 ヌマクローはベアハッグのような形でプラスルを締めて倒した。

 ジムリーダーへの挑戦権は、俺のものだ。

 

 3 9/27 ムロタウン

 

 トウキさんとのバトルは、奥の間、別のフィールドて行う。

 トーナメント戦の砂浜フィールドとは違い、ここでは畳のフィールドのようだ。ヌマクローを先に使っておいて良かったのかもしれない。

 俺のジム戦用のポケモンは、ラナとスバメだ。まあ当然といえば当然で、消去法ではあるが。アゲハントを初戦で、ヌマクローを決勝で使うと残りは3匹。そのうちメノクラゲはまだゲットして間もないから、残る2匹というわけだ。どちらも、トウキさんのエキスパートタイプであるかくとうに対して有効打を持っているし。

「ここへの挑戦は何回目だ?」

「先日、トーナメントで負けて、2回目です」

「そうか! だがここで負ければまたトーナメントからやり直しだぜ? 準備はいいか?」

「ええ。問題ないです。それに、」

 俺は初めのポケモンのボールに手を添える。

「勝ちますから」

「言ったな! よし!」

 トウキさんは審判にアイコンタクトを送る。

 審判が手を挙げる。

「使用ポケモンは2匹。チャレンジャーはトーナメントで使用したポケモン以外を選出すること。それでは、両者最初のポケモンを出してください」

「マクノシタ!」

「スバメ!」

 トウキさんはかくとうタイプの使い手。だからいきなりボクサーみたいなポケモンが出てくると予想していた。そういう相手にはラナよりスバメの方がいいと思ったのだが。

 巾着袋…いや油揚げ? 丸々と太ったポケモンが出てきた。何なんだろう、この形態はどこかで見覚えのあるような。

『マクノシタ、こんじょうポケモン。タイプ:かくとう。何回倒されてもあきらめず立ちあがる。立ちあがる度進化するためのエネルギーが体の中にどんどん蓄えられていく』

 そうだ、おでんの中に時々ある、レアなアレだ。

 それにしても、図鑑の通りなら厄介な体質のポケモンだな。

「それでは、試合開始!」

「っしゃあ! 早速行くぜぇビルドアッブ!」

 バトルスタートと同時に、マクノシタは体を伸縮させて熱を帯びた。

 ビルドアッブ。自身のこうげきとぼうぎょを上げる、かくとうタイプのへんかわざ。見た目通り固いであろうマクノシタを突破するのが、より困難になる。

「スバメ、つつくこうげき!」

「受けとめろォ!」

 スバメの頭から突っ込んだ一撃を、マクノシタはお腹を使って抑え込む。まるでゴムのように伸びることで威力を吸収したら、今度はそのお腹をパーンと張って、スバメを弾き飛ばした。

 くそ。またこのパターンか。

 ホエルコもそうだったが、俺はこういったポケモンと縁があるらしい。主に戦う相手として。

「スバメ、今度はでんこうせっかだ!」

「スバーッ」

 今度はマクノシタもガードが間に合わない。餅のように体をくの字に折り曲げて吹き飛ぶ。しかし、畳で3度バウンドしてすぐに起き上がる。ビルドアッブによるぼうぎょアップが厄介だ。

 マクノシタは四股を踏むように足で畳を踏み鳴らす。

「マクノシタ、つっぱりだッ!」

 突進を開始する。グローブのような手のひらを高速で動かしてスバメに襲いかかる。その様子は、まるで千手観音のようで、

「避けきれない!」

「はっはーっ! いけーっ!」

 最初の何度かをかわすが、一度命中するとバランスを崩して、その後の攻撃をどんどん受けてしまう。

 まずい。相性が悪い。

「戻れ! そして、ゆけっラナ!」

 俺は慌ててスバメを戻し、ラナを出した。ラナは物理方面のぼうぎょは低いが、マクノシタにおそらくダメージを与えられるとくしゅ技を持っているという点で、スバメで戦うよりはマシだと思ったからだ。

 ラナが飛び出したのを確認すると、トウキさんはすぐに動き出した。

「つっぱり!」

「ねんりきで止めろ!」

 8割程度か。ラナは放たれたはっけいの8割程をねんりきで受けとめて、相手にダメージを与えた。

 しかしラナも無傷とはいかない。数回攻撃を受けてしまった。

「ラナ、どうだ?」

「問題ありません。いけます」

 ラナとは会話ができるから、こうして状態を訊けるから良い。まあ、逆に嘘をつかれるという可能性もゼロではないから、慎重に見ないといけないことには変わらないが。

 ラナはマクノシタを視界に入れつつ、畳を駆けながら俺に言う。

「僕の新技を披露します!」

 ラナの新技。それは俺がメノクラゲの毒で入院していた間、さらに言えば俺がトシマサに負けて落ち込んでいた間に、ポチエナとの修行で得たものだ。

 知らない内にレベルアップしているとは思っていたが、俺に黙って修行しているとは想像も付かなかった。打撃系の技が効きにくいマクノシタに、わざわざ接近するということは、多分俺に指示してほしいのはあの技だ。

「ラナ」

 これは相手に直接触れて、そこから対象の体力を吸収するという、フェアリータイプのとくしゅ技。

「ドレインキッス!」

 丸々と太ったマクノシタは、ぼうぎょに優れている。だが、それはあくまで外側からの攻撃に対してであり、

「チッ、内側から体力を持っていくつもりか!」

 トウキさんが焦ったような声をあげる。

 反撃を許さない。俺はもう一つの新技を叩き込ませる。

「畳み掛けろ! サイケこうせん!」

 距離を取ろうと、のそのそ逃げ出したマクノシタがいきなり吹き飛ばされる。壁にぶつけられたマクノシタは、戦闘不能にこそならなかったが、相当なダメージを負ったはずだ。

 サイケこうせん。エスパーのとくしゅ技。ねんりきは相手の体を操ったり拘束したりすることでダメージを与える技に対して、この技は自分のサイコパワーを相手に打ち放つという技だ。光線とはいえ外側からの攻撃、マクノシタに効くか心配だったが、とくぼうが低くて助かった。

「へっ、やりやがったな…」

「まだまだ。やりますよ」

「だが俺は付き合わねぇ! 戻れマクノシタ!」

 驚いた。ルール上問題は無いのだが、ジムリーダーがポケモンを入れ替えて繰り出してくるのは想定外だった。

 何度も意識するが、トウキさんはかくとう使い。ラナの攻撃を嫌って交代しようが、こうかばつぐんの判定は避けられない。

 ラナに対して防御面で対抗できるポケモンがいないというなら、出てくるのは、

「頼んだぜぇ、ワンリキー!」

 小さな体だが筋肉はしっかりと付いているポケモンが出てきた。

『ワンリキー、かいりきポケモン。タイプ:かくとう。全身が筋肉になっており子どもほどの大きさしかないのに大人100人を投げ飛ばせる』

 マクノシタ以上に攻撃的なポケモンで、それでいてすばやさも高いだろう。トウキさんはラナに対して攻撃面で対抗できるポケモンを繰り出したのだ。

「からてチョップ!」

「かわせ! …ッいや、はたくだ!」

 避けきれないと判断した俺は、咄嗟にはたくで受け止めようとする。

 敵わなかった。

 あっさり「はたく」という防御を突破したワンリキーは、ラナの頭に手刀を落とす。

「ぐっ、ぁあ!」

 ラナが苦しそうな声を出す。ここは回復するか?

「ドレインキッス!」

「離れろワンリキー!」

 攻撃の手を緩めたワンリキーが、ラナから距離を取る。ワンリキーの瞬発力には敵わないな。

「ラナ、ねんりき!」

 サイコパワーで拘束する。

「ワンリキー、破れ!」

 捕まったワンリキーは、内側から呪縛を引きちぎろうと力を込める。

 だがこれだけは決めさせてもらう!

「サイケこうせん!」

 ワンリキーの小さい体が、サイコパワーの呪縛を解く。直後に追撃を受けた。

 やったか? 俺はワンリキーを注視して様子をうかがう。

「いいや! まだだ!」

 ワンリキーが飛び起きる。タフそうな見た目をしているのはマクノシタだけだというのに、現実は甘くない。

「ラナ、戻れ!」

 一旦引く。ここはスバメに任せるしかない。

「スバメ!」

「そのスバメに何ができるって言うんだ!? ワンリキー、からてチョップ!」

 ワンリキーがスバメに突撃してくる。

 からてチョップは対象の真上から手刀を落とすぶつりのかくとう技だ。真上から、技を落とす。

 スバメ、わかるな?

「スバメ、つばさでながす!」

 からてチョップの落ちるタイミング、それより僅かに速く、スバメの右翼がチョップに当たる。

 振り下ろされる手は翼に乗り、

 斜めに振り上げた翼に沿って、

 滑った手刀は畳に落とされた。

「あぁ!?」

「決めろ、スバメ」

 これも俺が入院している間に習得したと(ラナから報告された)技。技を受け流した直後に、がら空きになった敵の体に当てる特大のカウンター。

「つばさでうつ!」

 今度こそワンリキーは、何の防御をも取ることができず、こうかばつぐんの一撃を喉元に受けてしまう。

 手刀を振り下ろす勢いを利用されているため、ダメージはより絶大だ。

 宙を舞い、畳に落ちたワンリキーは、起き上がらなかった。

「ワンリキー、戦闘不能!」

 これで残るはマクノシタ。それに奴はラナとの戦いで大きくダメージを受けている。

 ラナとスバメで押し切る!

「やるなぁ、お前。名前は?」

「そういえば自己紹介してませんでしたね。俺はシャモ。ポケモントレーナーのシャモです」

「そうか!」

 トウキさんは歯を見せてニカリと笑う。

「知ってると思うがここは礼儀として、だ。俺はトウキ! ムロジムを任されたジムリーダーだ! どんな荒波も仲間と乗りこなす、ホウエン随一のかくとう使いの実力を見せてやる!」

 トウキさんは再度マクノシタを繰り出す。

 直後、マクノシタの体が光り出す。

 おいおいまさか、ジムリーダーのポケモンがそれやっていいのか? これもルール違反では無いんだけどさ。

 マクノシタが進化したポケモンは、まさしく土俵の王者たる横綱のような姿で、グローブのような手のひらは何倍にも肥大化している。

『ハリテヤマ、つっぱりポケモン。タイプ:かくとう。色んな場所で張り手のけいこに励む。強烈な張り手攻撃をくらうと電信柱も一撃で真っ二つ』

 あのサイズの手でつっぱりなんかされたらたまったものじゃない。受け流すどころの話じゃないぞ。

「ビルドアッブ!」

「スバメ、でんこうせっかだ!」

 ハリテヤマの行動が始まる前に少しでもダメージを加える。俺はスバメに対して先制技を指示した。

 でんこうせっかはハリテヤマがぼうぎょを上げるよりも先に攻撃が成功したが、しかしその一撃は分厚い手によって阻まれた。

「ビルドアッブ!」

 さらに固く…!

 ポケモンの能力を上げる技は、交代することでその効果が消滅する。トウキさんは一度マクノシタを引っ込めてリセットされた能力変化を、再度練り上げようとしている。

 いいや、それ以上に、さらに固く、強くなろうとしている。

 トウキさんは後がない。つまり交代しない。上がり続けるこうげきとぼうぎょは、戻らない。

 長期戦には持ち込めない!

「ハリテヤマァ、つっぱりだ!」

「スバメでんこうせっか!」

 俺がトウキさんの戦術を知らなかったように、トウキさんも俺の戦術を全ては知らない。

 でんこうせっかでハリテヤマに接近、相手のつっぱりがスバメに当たろうとした、その直前だ。

「重ねてでんこうせっか」

 つっぱりを、避ける。稲妻のように折れ曲がったスバメは、ハリテヤマの体が追い付くよりもさらに速く、背後に回って攻撃の体勢に入っていた。

「つつく!」

 背中を、思い切り刺す。

 流石にカバーしきれなかったのか、バランスを崩したハリテヤマは、未だスバメに追い付かない。

「つばさでうつ!」

「ビルドアッブ!」

 ハリテヤマが大きく伸縮して体を固める。一歩遅れてスバメの翼がハリテヤマを殴る。

 そろそろダメージが入りづらくなってきている。

 スバメ、お前はどうだ? まだ、やれるか?

 最後に一回、やってくれるか?

「スバメ」

「スバッ!」

 スバメは疲れ気味だが、元気な返事をする。

 大丈夫だということで、いいんだな?

「きあいだめ!」

「ならばこっちもビルドアッブ!」

 ハリテヤマがさらに固くなる。だがこちらもきあいだめで攻撃を急所に当てやすくした。

 一か八か。勝負といこうか。

「でんこうせっか!」

「つっぱりぃぃ!」

 スバメがハリテヤマの攻撃を掻い潜り、一撃を穿つ。ハリテヤマが苦しそうな顔を見せる。急所に当たった!

 しかしスバメは、残りの攻撃を正面から受け続けてしまった。

「スバメ、戦闘不能!」

 スバメ、ありがとう。このフィールドに立てたのも、今まだ立てているのも、お前のおかげだ。今はゆっくり休んでいてくれ、

「追い込まれたな、シャモ」

「お互い様でしょ、トウキさん」

 しかし、これは強がりなのかもしれない。

 俺はラナを繰り出す。ハリテヤマはダメージをかなり受けているが、それはラナも同じだ。

 だがハリテヤマはビルドアッブを何度も行っている点でラナに対して優位であるとも言える。できれば短期決戦にしたい。

「ハリテヤマ、はっけい!」

「ラナ、サイケこうせん!」

 両者の技が炸裂する。ハリテヤマは後ろに仰け反り、ラナは拳の一発で吹っ飛んだ。

「ぐはっ!」

「ラナ!」

「いけます!」

 ラナは畳を転がること無く着地して、次の技に繋ぐべく構える。

「チャームボイス!」

「~~ァ!」

 ビルドアッブによるぼうぎょアップは、とくしゅ技の前には意味を成さない。しかしハリテヤマはそれでも外側からの攻撃に対しては強い。

 今度はチャームボイス。外からではあるが音波の攻撃も、十分すぎるほど効くだろう!?

「やってくれるなぁ! つっぱり!」

 続いてハリテヤマの連続攻撃。ラナは身のこなしとはたくで何とかいくつかを凌ぐが、それでも何回か顔をぶたれる。

「ドレインキッス!」

「攻撃やめぇ!」

 ハリテヤマはラナから体力を吸われるのを避けるため、わざわざ攻撃を解除してまで距離を取った。

「サイケこうせん!」

「さっきは効いたけどよぉ、グロウパンチ!」

 ラナの見えざる一撃を、ハリテヤマは拳で打ち砕いた。

 対策されてしまった。

「まだです!」

「わかってる! ラナ、かげぶんしんだ!」

 文字通りラナは、自身の影を大量に複製する。

 ハリテヤマを囲むように立ち塞がった、無数のラナが攻撃の構えに入る。

「サイケこうせん!」

「ぐっはっはァ! つっぱりィ!」

 四方八方からの攻撃に屈すること無く、ハリテヤマはグローブのような手で打ち砕いていく。

「ラナ!」

「まだっ、やれます!」

 トウキさんのハリテヤマも、限界に近いはずだ。もう何回も技を打てる状態じゃない。

 ここで、決める。

「ラナ、ねんりき!」

「さっきのやつか…グロウパンチで砕け!」

 ハリテヤマが、拳を振るう直前のポーズで固まる。凄まじい気迫でその拘束を振り切ろうとしている。

「サイケこうせん!」

「ハリテヤマァァァァァァ!」

 ラナのトドメの一撃が、ハリテヤマに突き刺さった。

 

 

 

レポート

9月27日 ムロタウン

 

 

手持ち

 

LV20  ラルトス オス

 

LV19  ヌマクロー オス

 

LV15  アゲハント メス

 

LV17  スバメ メス

 

LV25  メノクラゲ メス

 

図鑑

28匹(新:エネコ、プラスル、マクノシタ、ワンリキー、ハリテヤマ)




中学版との違い
ジムチャレンジが無かったため、ジム戦の手持ちはヌマクロー&ラルトス→キルリアだった。ヌマクローが強すぎるのが悪い。
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