ポケットモンスター ホウエン地方編   作:とーさかしゅん

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一月以内に書けました。これを続けられるように努めます。
いきなりホエルコが出てきたり、オリジナルのライバルが登場しますが、これもまた二次創作の醍醐味。なぜシャモの前に現れたのか、と、推測しながら読んでいただけたら幸いです。

今回から後書きにあたる分を前書きに書き、後書きには中学の時に書いたものとの違いを書いていきます(需要皆無)。


第三話 vsホエルコ 敗北と追い求めるもの

 

 1 9/1 101番道路

 

 黒い毛並みのポケモンの名前はポチエナというそうだ。図鑑の説明によるとタイプはあく。エスパータイプのラナにとって相性は悪いが、昨日と同じ個体だ。昨日と同じようにバトルすれば大丈夫だ。

 ポチエナは昨日と同じようにたいあたりを使ってくる。

「ラナ、かわせ!」

「はいっ!」

 ポチエナの直線的な攻撃を、ひらりとかわしたラナは、そのままポチエナの背後に回った。

「はたく攻撃」

 ラナの攻撃はポチエナの胴体狙って繰り出され…、

 ガチッ! と固い音とともに阻まれた。

「えっ?」

「ラナ、警戒しろ!」

 ポチエナはラナの平手打ちを尻尾で受け止めていた。しかもそれは鋼色に染まっており、色と同じように鋼のような固さをもっているように見えた。

 アイアンテール。鋼の高火力攻撃。ポチエナが通常は覚えることのない技だが、目の前の相手は、技を成功させている。

 ポチエナは固くした尻尾でラナの腕を弾いて、ラナの体制を崩した。黒い子犬は、腕を弾いた勢いをそのまま攻撃のモーションに繋ぎ、ガラ空きになったラナの懐へアイアンテールを叩き込んだ。

「ぶっ⁉️」

 見事なカウンターを受けて、俺は何も口に出せず、ラナも抵抗出来ずに吹き飛ばされた。アイアンテールははがね技。エスパーと同時にフェアリータイプを持つラナにとって、はがね技は効果抜群。

 しかしラナはまだ倒れない。吹き飛ばされたことで距離が空いた。ポチエナが次に攻撃するには一度間合いを詰めなければならない。

 俺は、勝機は今だと確信した。

「チャームボイス!」

「~~~アッ!」

 相手を魅了しつつダメージを与えるチャームボイスはフェアリータイプの技。フェアリータイプははがねに弱点を突かれるが、同時にあくタイプの弱点を突く。

 声音を聞いたポチエナはがくりと倒れた。

 俺はすかさずモンスターボールを投げつけるが、

「⁉️」

 投げられたボールを凄まじい反応速度で避けて、草むらの奥へ走っていった。

「逃げられたのか?」

「ふう、そのようですね。しかしあのポチエナ、昨日より明らかに強くなってましたね」

「俺もそう思えた。結局リベンジとやらはできなかったようだが、1日であれだけ強くなるのか?」

 そしてモンスターボールを投げたときの必死な形相。そんなに俺のことが、あるいはラナのことが嫌いなのか?

 コトキタウンのポケモンセンターに入った俺は、ラナを預けて新しいポケモンを探すために103番道路へ行った。

 

 2 9/1 103番道路

 

 103番道路で何度か野生のポケモンを倒したが、新たに見つけたのはジグザグマというノーマルタイプのポケモンだけだった。

『ジグザグマ、まめだぬきポケモン。タイプ:ノーマル。背中の硬い毛を樹木にこすりつけ自分の縄張りである印をつける。死んだふりをして敵の目を誤魔化す』

 ラナはポケモンセンターだからミズゴロウか、いや、ここはこいつで行くか。

「ゆけっ、ケムッソ!」

「ソ!」

 捕まえてから一度も出していなかったから、ここで育成も兼ねてバトルさせよう。

(まず何が使えるか、だけど。いもむしポケモンだと定番なのが)

「いとをはく!」

「そーーー…」

 いとをはくは、文字通り糸を吐いて相手に絡みつける技だ。ダメージこそないが、糸に脚をとられ、身動きを制限され、相手の素早さは大きく下がる。

 ジグザグマは飛ばされる糸を興味深そうに眺めていたせいで顔から糸を被った。ふがふがともがいていて、このままだと窒息してしまわないかと心配になり、俺はバトルだということも忘れてジグザグマの糸を引き剥がそうとした。

 野生のポケモンを舐めていた。

「でっ⁉️」

 俺の懐にジグザグマが真っ直ぐ飛び込んできた。ジグザグが真っ直ぐというのも変だが。

 ジグザグマは俺のシャツで糸を拭い、スッキリした顔で森に逃げていった。ケムッソとはいうともそもそと草を食べているではないか。

「おーい、ケムッソ」

「そ?」

「次は頑張ろうな」

「そ!」

 伝わっているのかいないのか…。

 ケムッソのボールを出そうとすると、

「おい、そこのトレーナー」

 後ろから声をかけられた。男の声だ。

 振り向くとやはり少年が立っていた。年の頃は俺と同じくらい。赤いラインの入った黒の服と、紫のズボンを着ており、髪は赤色で肩まで伸びていた。

「なん、ですか」

「俺とバトルしろ。使用ポケモンに制限は無しだ」

「嫌ですよ。なんで急に」

「そうか。それもそうだな。ジグザグマにすら勝てない初心者が、俺に勝てるはずがない」

 カチーン。この人初対面の人にここまで言うか? あんまりじゃないか? 俺だって初心者だって自覚してるけど、知識じゃ負けないし、俺のポケモンたちもそうそう簡単には負けないだろう。

「いいですよ。俺は2体で戦う。あんたは?」

「あいにく今使えるのは1匹だけでね。でもまあ2体がかりで来てくれても構わんぞ」

 ちょっと、いくらなんでも余裕ぶりすぎないか? そんなに自分に自信があるなら、ボッコボコにしてやるよ。

「ところで、あんた名前は?」

「知りたいなら自分から名乗るのが筋じゃないのか?」

「シャモだよ!」

「トシマサだ、よろしく」

 トシマサと名乗るその少年が右手を差し出してきた。握手のつもりだろうが、俺は頭にきていた。握り返すことなく後退した。

「失礼なやつだ」

「どっちが。いくぞ、ゆけっ、ミズゴロウ!」

 俺の1匹目はミズゴロウ。103番道路でしばらく野生のケムッソと戦わせていたから、レベルアップしている。その辺のポケモンならそうそう倒せないはずだ。

「ホエルコ、いけ」

 トシマサが繰り出したのは、大玉転がしで使うような大きさのクジラだった。

 図鑑をかざす。

『ホエルコ、たまくじらポケモン。タイプ:みず。ボールのように弾んで遊ぶ。たくさんの海水を飲みこむほど高く弾むようになる』

 見た目通りボールみたいなやつか。ホエルコは腹が地面に接地するたびにぼよん、ぼよんと跳ねてを繰り返し、常に同じ状態でいられないようだ。

「だったら体勢を崩して一気に攻める! ミズゴロウ、たいあたり!」

「ミズッ!」

 ミズゴロウはホエルコの胴めがけて突撃する。ホエルコは避ける素振りを見せない。ボールのように跳ねているだけだ。

 そして、ミズゴロウの体が跳ね返った。

「なっ…!」

 ミズゴロウの胴がホエルコの体に深く突き刺さったかと思えば、それ以上の勢いで弾き飛ばされたのだ。吹き飛んだ小さな体は、近くの木に叩きつけられる。

「ホエルコの体はボールのように柔らかい。やわな物理攻撃は効かない」

「情報どーも! だったら、相性はよくないが特殊攻撃だ。みずでっぽう!」

 ミズゴロウは起き上がって、ぶつかった木からホエルコに向けて水を吹いた。

 しかしみずでっぽうもまた、ホエルコには通用しなかった。ホエルコは大口を開けると、ミズゴロウが発射した水を全て飲み干してしまった。

「そんなのアリかよ⁉️」

 ホエルコが全ての水を嚥下し、技の構えに入る。

「お返しだ。ホエルコ、みずでっぽう」

 吹き出す水の量は、実にミズゴロウの倍。再び背後の木に叩きつけられたミズゴロウは、目を回して倒れた。

「呆気ない。もうおしまいか」

「2体目がまだいる! ケムッソ、頼む!」

 俺はミズゴロウをボールに戻し、代わりにケムッソを繰り出した。

「まだ使ったことはないけど、どくばり攻撃だ!」

「ッソ!」

 ケムッソは小さな毒針をホエルコに向けて吹いた。針は小さく、ホエルコに刺さってもダメージがあるようには見えないが、俺が期待しているのはその追加効果だ。

「なるほど、考えたな」

 どくばり、それは名の通り相手を毒状態にする物理攻撃だ。やわな物理攻撃は効かず、特殊攻撃も今の俺のポケモンでは通じない。であれば相手の体力を内側から削る状態異常にすればいい。ホエルコは作戦通りどく状態になり、顔をしかめている。

「いいぞケムッソ。あとは技を避け続ければ…!」

 しかし、多くのポケモンと戦ってある程度の経験値を積んでいたことが、ここでは仇となった。

 ケムッソの体が光りだし、その身が大きく変化する。

 光から解放されたケムッソは、別のポケモンに変化していた。白い楕円球の形をした繭に体を包んだ、サナギのポケモンだった。

『カラサリス、さなぎポケモン。タイプ:むし。糸を木の枝に巻きつけている。 糸についた雨水を飲みながら進化のときを待っている』

 まずい。

 どくばりを撃って、あとは木に登るなり草むらに逃げるなりでどくが回るのを狙っていたが…。

 カラサリスは、全く動けない。それを察したのか、カラサリスも非常に申し訳なさそうにしている。

「…はぁ。動けないやつを攻撃する気なんて起きんな」

 トシマサは毒を負ったホエルコを、桃色の木の実を食べさせてからボールに戻した。

「お前とは二度と本気でやり合うことはないんだろうな。じゃあな、シャモ」

 トシマサはそう言って、コトキタウンへ戻っていった。

「ソー…」

「気にすんな。お前のせいじゃない」

 俺はカラサリスにそう声をかけて、ミズゴロウの入ったボールを手に取り、

「お前も、これから俺と強くなろう」

 俺は強くなりたい。

 そうだ。これだけは覚えている。

 俺は、昔も今もこの願望を持っていた。

 ポケモントレーナーが強くなるために挑むものといえば。俺はその答えを一つ知っている。

 俺はその日、母さんに旅に出ることを伝えた。

 

 

 レポート

 

九月一日 ミシロタウン

 

 

 

手持ち

 

LV7  ラルトス

 

LV8  ミズゴロウ

 

LV7  ケムッソ→カラサリス

 

図鑑

8匹(新:ジグザグマ、ホエルコ)




第三話までの中学の時に書いたものとの違い

第一話…月日を書いていなかった。
一応意識はしていましたが書いてなかったのです。

第二話…ハルカと頬の傷について話していない。
他に説明する場所がなく、後付け感を無くしたかったため。

第三話…ジグザグマとポチエナを捕獲する。ジグザグマとケムッソは手持ちに一度も入っていない。トシマサが圧倒的な強さだった。
ポチエナはこの後も出ます。トシマサは中学版だともっとヤバかった。
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