千手の家 院長室。そこはエンマが孤児院関係の書類仕事を行う部屋であり、言わば院長室だ。
「エンマさーん!?なんか、とんでもない事に成ってますよ!!」
そんな院長室に慌てて飛び込んできたのは一誠だ。一誠は折角なので、千手の家の子供達と遊んでいたのだ。しかしテレビを見てみればエンマがノリノリでシュールストレミング爆撃を行ったヴァチカンにある教会本部の例の映像…老人がエンマに叫んだ神の不在がTwitterで出回り、それを受けて世界各地の神々が地上に降り立った事がニュースで報道されていたのだ。
ギリシャにはギリシャ神話のゼウスが、北欧には北欧神話のオーディンが、中国には仏教の帝釈天が、そして日本には日本神話ではなくまさかの魔王セラフォルー・レヴィアタンが守護者として降り立ったのだ。
日本の総理までもが悪魔こそが日本の守護者として宣言し、その守護者認定されたセラフォルーの口から「コカビエルが日本に襲撃を仕掛けた」と告げられては大騒ぎなのだから。
「おっ、その事か。知ってるぞ、はは…わらけるよな?地球に元から居た神様じゃない存在で、今さら名乗り出てくるとかな」
「えっ?」
「折角だ。教えてやるよ」
エンマは一誠にとある事を教えてくれた。元々、ギリシャ神話や北欧神話、そして聖書の神は地球出身の神様ではなく地球外からやって来た神様であると。
「えっ?それじゃ…地球出身の神様って?」
「居るよ。でも…もう殆どは表に出てこないな。
1つは日本神話の神様のように、俺達人間が自分の足で歩いていけると判断し、俺達を見守る事を決めたパターン。俺としては、これこそが神様の正しい有方だと思う。今は神様の時代じゃない、人の時代だ。俺達は自分で歩き、自分達の未来を切り開ける。
もう1つのパターンは…」
エンマはそこで一旦言葉を区切り、少し時間を置いて話し出した。
「悪魔に改造された」
「改造された!?えっ!?改造されたの!?」
そう、日本神話は我々日本人が自立し…自分の足で歩いていけると判断した為に見守る事を決めた。だが、他の神話の神様はどうなのかと言うと、残念な事に悪魔に改造されたと言えるだろう。
そもそもこれは歴史が証明している。かつて存在した神話の神々を一神教は悪魔に落としたのだ。バアルゼブルと呼ばれた神は糞山の王…ベルゼブブ、或いは悪魔バアルと成り果てたのである。このように悪魔は元と成った神々や精霊が存在しており、一神教の布教や発展と共に悪魔に堕ちてしまったのだ。
「そうだ。一神教関連の歴史書を見てみろ…マジだから。多くの悪魔は元と言えば神様さ…今じゃ悪魔に堕ちちゃったけどな」
エンマはそう言うと一誠の肩に手を着いた。多くの神々が悪魔に変わった、健在な神々が降りてきた等々の事で一誠は頭が混乱してるが、そんな事はお構い無しに告げる。
「あと…俺の予想が正しければコカビエルは駒王に襲撃を仕掛ける。お前の両親はパルキアの手で保護させるし、コカビエルが事を駒王で起こしたら駒王の住民はパルキアの手で避難させる。安心しろ」
日本に襲撃を仕掛け、多くの被害を出したコカビエル。その本当の目的は相変わらず不明だが、エンマはコカビエルの次の襲撃地点として駒王を予想するのだった。
「えっ?なんで駒王なんですか!?しかもピンポイントで!?」
「先ず、危険な神器を宿していて簡単に殺しやすいお前が居る。堕天使は危険な神器持ちは味方に率いれるか、殺すかのどちらかだ。お前の場合は間違いなく殺しにかかるだろうな…味方に率いれるメリットは皆無、仮に捕獲されても人体実験まっしぐらだろう。
次に魔王の妹が2人も居るから殺せば悪魔に大きな損害を与えられる。等々だな。まあ、最低でもコカビエルは駒王で何らかのアクションを起こすと思う。それか、国会議事堂襲撃だけどアホ総理なんかしーらねー」
「えっ!?駒王にコカビエル攻めて来るかも知れないの!?てか、魔王の妹が2人も居たの!?そんな重要拠点だったんかい!!」
そう、駒王は悪魔にとっては大きな拠点であり、悪魔政府からして見れば超絶VIPと言える魔王の妹が2人も暮らしているのだ。その魔王の妹も人間と比べたら遥かに強いが、三大勢力の強さからしたら発展途上の若造…コカビエルなら簡単に殺せるし、簡単に殺せて悪魔を挑発出来る素材にはピッタリなのだ。
「まあ…お前は後々の経験の為に連れていく。安心しろ、今回は精鋭チームを連れていくからな!」
その瞬間…一誠の視界が急激に変わる。知っている…エンマが多用する飛雷神を用いたノーモーション転移だ。そして、院長室から一誠の視界は直ぐ様新しい物に…テレビのチャンネルを変えるように変わった。
そこは…まさかの自宅だったのだ。ということはエンマは前々もって、一誠とその家族が自宅に居る際に危機に陥った場合は直ぐに救出できるようにと飛雷神のマーキングを仕掛けていたのだろう。
「俺んち!?」
「お邪魔しまーす。さてと、第七班…準備は良いな?」
兵藤家のリビング。そこには既に来客が居たのだ。1人は一誠も良く知る五条始。そして一誠の知らぬ3人の少年少女達だ。とは言え、3人とも顔は女の子であり、1人はちゃんとした女の子だ。後の2人は女の子の顔をした男の子…俗に言う男の娘なのだろうが、体つきと服装が男じゃなかったら大半の人物は女の子と間違えてしまうだろう。
「五条先生!?」
「やあ!それじゃあ、俺の直属の部下を紹介するよ」
ニコリと笑みを浮かべて始は連れてきている3人の教え子を紹介してくれた。
「先ずはエントリーNo.1。エンマ先生の実子である久遠寺イナバだ!!訳あって、名字はお母さんのほうだけどね」
「イエーイ!!俺が久遠寺イナバだーい、宜しくなあんちゃん!!」
「おう…宜しく…てか、エンマさんと同じく目に黒子が!?」
先ずは第七班の教え子No.1、エンマの実子である御存じの男の娘 飛雷神を日常的に多用する久遠寺イナバである。なお、エンマのDNAを受け継いでいる為か、その瞳はエンマと同じく写輪眼を発動出来るようだ。
「あと…御近づきの印にこれを……」
とイナバはなにやら下手に出ながら一誠に何かを手渡した。それは何かの冊子のようであり、何処か手作りした感じがする。表紙は無地であり、なんの冊子なのかは分からない。気になった一誠はページを捲る。
『やらないか?』
そこには全裸で股間が金色に眩く輝き、光でアソコが見えない伝説の良い男 阿部さんが描かれていた。
「阿部さんの同人誌なんて、いるかーーー!!」
そしてそれを一誠は速やかにイナバに返却した。
「えー、ケチ」
「誰がケチじゃ!!」
「因みにイナバの万華鏡が月詠だった場合、世界の男は間違いなくイナバの手で全滅してるだろう。良かったな、別の固有眼術で」
「ホモガキ!?まさかのホモガキ!?アンタの実子で、財閥の孫がまさかのホモガキ!?大丈夫なの!?えっ!?」
なんという事でしょう。いずれ財閥を継ぐ男の娘はホモガキだったのだ。
「失礼だな。俺は巨乳がタイプだよ」
「よし、イナバ…お前は少し黙っとけ。次はギャスパーだな」
ギャスパーと呼ばれたのは同じく顔が男の娘であるが、此方は所がどっこい。身長は170を越えており、一誠よりも身長が大きい。その上、筋肉も普通にがっしりとしている。
「始めまして、千手ギャスパーです」
「おう…宜しく」
「因みにギャスパーは仮面ライダーだから」
仮面ライダー?男なら誰もが聞いたことがある言葉。すると、ギャスパーのポケットから黒いコウモリのような物が飛び出した。
「俺はキバットバット二世。ギャスパーの相棒をしている物だ」
そのコウモリはキバットバット二世と名乗った。気になった一誠はスマホで仮面ライダー キバットバット二世と検索する。すると、検索には仮面ライダーダークキバという黒いコウモリを彷彿させる仮面ライダーが出てきたが、その説明を呼んだ一誠は叫んだ。
「変身しただけで死ぬ場合が有るってどんなの!?てか、核爆発に普通に耐えられるの!?」
「因みにギャスパーは二代目王と違って、リミッターを全て外した闇のキバを纏えるぞ」
「チートじゃねぇぇぇか!!」
一誠、叫ぶ。だが、最後の紅一点が残っている。その少女は何処かアルクェイドに似ており、アルクェイドを黒髪にしてツーサイドアップにし、歳を中3から高1程にした感じだろう。
「私はアルトルージュ・ブリュンスタッド。訳あって3年前から記憶が有りませんが、真祖の姫君の片割れですわ」
真祖…そう真祖であるつまり、アルクェイドと同じくヤベー吸血鬼の上位互換と言う事だ。
「へっ?真祖?」
「その気に成れば……巨大隕石を降らせますわよ?」
「第七班…理不尽にも程があるだろ!!仮面ライダー、真祖ってなんだよ!!」
その瞬間…ギャスパーとアルトルージュが一斉にイナバを指差した。
「「大丈夫!コイツが一番ヤバい!!」」
「あっ、一誠。良い忘れた。イナバは時計塔とアホ魔王の1人の実験で作られたデザインベイビーでな。イナバの中には日本の太陽神 天照大神の荒神が封印されている。言うならばナルト+サスケと思ってくれ。
因みにイナバが暴走したら魔法使いのゼルレッチ爺さんと俺が本気を出さないと欧州が滅ぶ…てか、尻尾六本で赤子のイナバで滅びかけた」
「過剰戦力にも程があるわぁぁぁぁあ!!」
「リアスちゃん!ソーナちゃん!!助太刀に来たよ!!」
なお、魔王セラフォルー。駒王に到着。
「なんで貴方も来るのよ!!」
「ふむ、心配なのでな」
南光太郎…一番チートな人物、ゼノヴィアとイリナに着いてきて駒王に向かう。
次回!!エンマと第七班…現地スタッフと魔王と会う。
リアス「ギャスパーが二人!?」
どうなるの?