「鈴仙・優曇華院・イナバですよろしくお願いします!」
「魂魄妖夢と申します以後お見知り置きを」
「前回は確か適正率についてとノイントちゃんの拷問だったな」
「「ええ、そうね(ですね)」」
「え?もしかして怒ってる?」
「「そんなことないよ(ありませんよ)?」」
「そ、そっか」
「今回は南雲くん達の訓練開始です」
「それじゃ、行ってみる?」
「ええ!」
「それじゃ、せーの!」
「「「訓練開始と適性!」」」
Side 零斗
「ふゎーよく寝たな、いまは何時だ?」
時計を見ると6時を指していた。うんいい時間に起きたな。
「この時間だとアイツらまだ寝てるな……朝食の作っておくか、今日の午後からは訓練開始だな」
さて、朝食のメニューは……昨日の余り物再利用すればいいか、そうと決まれば準備するか。さっさと着替えて行かねぇと全員起きちまうな。あ、ハジメの分は普通のパンでいいか、甘味抜きにしたしな。
─────────────────────────────
さて、食堂に着いた訳だが……ん?誰か居るな、盗み食いか? そりゃ大変だな、やったやつは今夜の夕食のメニュー1品減らさなきゃだなー。
「そこに居るのはダレェ?」
「ひぅ!?れ、零斗……もう、驚かさないでよ」
キッチンには園部が居た。手元を見ると、作りかけの朝食があった。どうやら先を越された様だった。
「何か手伝う事は?」
「んー……あ、これの味見してくれる?」
「おう…ん、いい塩味だな」
そんな他愛のない話をしながら全員分の朝食を作っていると続々とメンバーが集まって来た。
「おはよう、そら朝食は出来てるからゆっくり食べな」
「はーい!」
そんなこんなで騒がしい食事が始まった。
●○●
Side ハジメ
「んー?もう朝か……」
今何時だろう?6時30分か……早く起きすぎちゃったなぁ。とりあえず食堂に行ってみよう。
「──────」
「──────────────」
ん?誰かいる、あれは?
「ん、いい塩味ですね」
「そっか……なら、これはそのまま出しても大丈夫ね」
園部さんに零斗だ……何かいい雰囲気だな熟年夫婦みたいな安心感があるね。
「おはよう、ハジメくん」
「あ、おはよう白崎さん」
「?なんで食堂覗いてるの?」
白崎さんは扉の影からこっそりと顔を出して、食堂を覗いた。零斗達の姿を見て、納得したような表情になった。
「これはちょっと……入りずらいね。それに折角の二人っきりの時間だし邪魔しちゃったら駄目だよね」
「うん、そうだね」
「園部さん、ずっと零斗くんの事好きみたいだったし……こっちに来てからアプローチする決心をしたみたいなんだよね」
そうだったんだ……でも零斗自身はどうなんだろう?僕は零斗の浮ついた話は刀華さん関連でしか聞いた事なかったからなぁ……
「零斗くんも園部さんの好意には気づていてるけどどう対処すればいいのか悩んでたみたい」
「零斗ってそうゆうとこあるよね」
「フフ♪そうだね」
白崎さんと話していると遠藤くん達が集まって来た。
「おはよ〜……」
「どうして食堂覗いて……ふーんそう言うことか」
清水くんがそう言いながら食堂をチラッと見た。それに続いて刀華さんや鈴仙さん達も食堂の中を覗き始めた。
「ねぇ、刀華さん。あの子が言っていた子なの?」
「えぇ、あの子も私達の様に零斗に惚れた人間よ」
「……可愛い子ですね」
鈴仙さんが園部さんの事を指差しながら刀華さんに話しかける。それに混じる様に魂魄さんが軽く微笑む。
「あの子も同盟入りさせちゃいます?」
「それも良いかもしれないですね……暇な時に誘ってみましょうか」
同盟ってなに?そんなものがあるの?地球じゃ、密かにファンクラブが設立されてたけどこっちに来ても零斗の知らない所で良く分からない物が設立されてるの?ワケガワカラナイヨ……
「……っと、そろそろ入りましょうか」
「ええ、そうね」
鈴仙さんがそう言ったのでその場に居た皆が揃って食堂に入った。零斗はこちらに気が付くと笑いかけながら朝食の準備をしてくれた。
「おはよう、そら朝食は出来てるからゆっくり食べな」
「はーい!」
●○●
Side 零斗
ふぅ、朝食も食べ終わったし全員この場に居るし話しておくか. . .
「全員居るな、3つ連絡事項がある。1つ目は今日の午後から訓練を始めるからなその準備をしておくように、2つ目1週間後にサーヴァント達と組織のメンバーがこっちに来ることになっている彼らには訓練の協力して貰う、3つ目は君たちには俺達と同じように強化細胞を移植する予定だ」
強化細胞の移植と言った瞬間に、柊人と恭弥から鋭い視線が向けられた。コーヒーを飲んでいた恭弥はコーヒーの入ったカップを置くと、険しい顔をしながら喋り掛けてきた。
「零斗、それは本気で言っているのか?」
「……あぁ、本気だ」
「成功する保証は?」
「五分五分だ」
「そうか……かなり厳しい事になりそうだな」
恭弥は眉間に皺を寄せ、柊人は此方をジッと見続けている。
「ちょっと待て、れいれい!その強化細胞?を移植するてどうゆう事!?」
谷口が囃し立てる様に話し掛けてくる。それをなだめてから話を続ける。
「昨日適正率については説明しただろう?その続きを今から話す、まず適正率と言っても細胞自体の相性もある。相性が良ければ能力の上がり幅は大きくなる、だけど逆に相性が低いと最悪死ぬかもしれない更に相性が良くても使い方を間違えれば重症になる可能性がある」
「待って! それを俺達に移植するのか!?」
「あぁ、その予定だ。だが心配するな少なくとも適正率が70%以上あれば死ぬことは無いし相性も事前に確認する事もできる」
適正率が低いと体が弾け飛ぶし、相性が悪ければ軽くて四肢が欠損だからな……流石に事前に確認するわ。
「五分五分て言うのはどうゆう事だ?」
「身体に馴染むかだな。馴染まなかったら、能力の上がり幅が普通より下がるくらいだ、大体4割程になる。余程の事がない限りそうはならんけどな……強化細胞を移植するかの最終決定はお前達に任せる。お前達は……どうする?」
席から立ち上がり、ハジメ達を見る。全員急な選択の提示に困惑していた。だが、ハジメだけは直ぐさま立ち上がり俺の方を見た。
「僕は……移植するよ」
「……ほんとに良いんだな?後戻りは出来ないぞ?もう、二度と普通の生活は送れないし、最悪の場合化け物に成り下がる事になるぞ?」
そう言って俺達は技能の喰種化とそれぞれの強化細胞を使用して姿を変える。俺は背中に蝙蝠のような翼が生え、身体は2回り程大きくなり全身は黒く鎧のような外骨格に覆われた姿になる。恭弥は俺と同じような外骨格で覆われていて、色は暗い赤で身体は俺よりかは小さい、俺とは違いシュとした姿だ。柊人は俺と恭弥とは違い外骨格の様な物は無く、六人の中では一番人間らしく見えるが、四肢は青白く発光し、腰の辺りには4対の触手のようなものが生えている。刀華は全身白く細いが周囲には冷気が発生している、外装は薄くローブのような物が身体を覆っている。鏡花はかなりの軽装でのっぺりとしているが、身体の周りに球状の光が飛び回っている。悠花は俺達の中で一番デカい、全身は分厚い外骨格で覆われていて特徴的なのは両腕が半円状の何かが生えている。
『こんな姿にはなりたくはないだろう?』
そう全員に問い掛ける……誰も何も言えずにいた。そりゃそうだよなこんなバケモノにはなりたくないよな……
ーーーーかっこいい……
『え?』
え?かっこいい?この姿が?
「ねぇ零斗なんで早く見せてくれなかったの!?これならゲームのビジュアルとかの参考になったのに!」
『え?あぁ、ごめん?というか、怖くないのか?』
「「むしろかっこいいぞ!ロマンがあって!」」
『そ、そうか』
ちょっと反応に困るな……こんな姿がかっこいいとか初めて言われたな……ちょっと泣きそうだな。
「零斗」
「ハジメ?」
「僕達は君達の姿を見ても拒絶しないし、怖がりもしない。それに君達が大切な親友だから尚更だよ!」
そんなハジメの言葉に俺達は救われた気持ちがした。あぁよかったこんな姿を見ても俺達を親友と思ってくれるのか. . .
「え、ちょ!泣いてるの?!」
自分の頬に温かい物が伝うのが解る、泣いたのなんて随分と久しぶりだな。
「ごめんなさいねこの姿を認めてくれたのが嬉しくて」
「前世では救った筈の人達にこの姿を見たら『アイツらと同じ化け物だ!』と言って迫害されることもあったからね」
「そっか…そんな事が……」
「ハジメ、改めて聞くぞこんな姿になるかもしれないそれでもいいんだな?」
「うん、大丈夫!」
「そう…か……他の皆はどうする?無理強いはしないが……」
頬を伝ったいた物を手で拭い、白崎達の方を見る。その場にいた全員、確りとした目で俺達を見ている。迷いは無く、実直で真っ直ぐな目だった。
「……全員、移植するのね……分かったわ」
「移植は訓練を開始してからしばらくしてからにしようか」
「そうねまずは体をしっかりと造るとこからね」
柊人達と目を合わせながら、軽く意見を話し合い当面の目標を決める。
「移植は大体1ヶ月後と想定して訓練をするか」
「かなりハードな訓練になりそうだな」
「そうだな、急ピッチで仕上げなきゃだしな能力の制御と練度も上げないとだし」
「訓練は何時位からやるの?」
「午後二時くらいだな、それまでに準備しておいてくれ……それじゃ解散!」
さて、拷問の続きしないとな……今日で堕ちるかな? それとも明日かな?まだ時間はあるじっくりと進めるとしよう……
────────────────────────────
拷問室の扉を開けて、中へ入る。椅子に縛られた少女の周りには大きな水溜まりが出来ていた。
「やぁ、嬢ちゃん調子は如何かな?」
「……最悪です」
そう言って彼女は俺を睨めつける。顔にはかなりの疲労が見える。さぁて、今日も張り切ってやって行くか!
「ほーん、そりゃよかったよ呂律も大分マシになったなんじゃん、さて今日もやって行こうか! あ、後昨日上がった感度はそのままだからねー」
「!?そ、そんな!」
「ンー?何?効果は昨日だけだと思ったの?残念でした(笑)んじゃ始めようか、まずは君の名前は?」
「……」
相も変わらず、黙りこくる天使モドキ。うーむ、時間があるとは言ったものの……コイツに割ける時間は出来るだけ減らしておきたいんだよなぁ……まぁ、とりあえずは⋯⋯
「今日最初の1本行ってみよか!」
「ヒッ!や、やめ!(プスッ)ふぎゅ!」
「さあ、どんどん行ってみよう!2問目君の依頼主は?」
「フゥー!フゥー!」
息を荒らげ、殺意の籠った目をする天使モドキ。質問に答える気配は無く、敵意を剥き出しにし威嚇してきている。
「そ、じゃ2本目」
「んぎぃ!」
「ありゃ? もうイッちゃたか?」
「も…う……やめ…て」
「んー?なんてー?」
「やめて…ください……お願いします………」
あらら、思ったよりも速かったな……ほぼ即落ち二コマみたいな展開じゃん。まぁ、こっちとしてはありがたいんだけど……
「なんで?」
「え?」
手を掛けさせられた上に、ちょいと加虐心がくすぐられる顔をし始めたし、もうちょっとだけ虐めても良いよな?
「なんで辞めなきゃいけないの?やめて欲しいならそれ相応の対価を払わなきゃいけないだろ?」
「ぜ…ぶ……な…し………す……」
「ん? もっと大きな声で言いなよ」
「ッ! 全部話します! だからもう許してください! 」
「だ・め❤」
「なんで!」
おっと、ここから先はR指定だぞ❤見たきゃR18版あるからそっち読んできな。
ノイントを堕とした後に最初の目標であるノイントの創造主の情報とこの世界の情報を手に入れた。思ったよりクソみてぇな現状だな……こりゃ早めに解決しねぇととんでもない事になるな。
「ノイント、こちら側に来るか?」
「はい❤ご主人様❤❤」
「可愛いなお前」
「か!可愛いなんて!」
顔を赤くして、腰をくねらせるノイント。堕ちた影響なのか、感情の起伏がかなり激しくなっている。並の人間くらいの感情はあるみたいだった。
「フフ、どうしたのですか?」
「…イエ…ナ…ンデモ⋯⋯ナイデス」
「??……そうですか」
小首をかしげながら、椅子に座り直すノイント。所作の一つ一つは無駄が無く洗練されている……というか、洗練され過ぎていてかなり機械的な動きに感じられる。
「あとそのご主人様って何?」
「貴方のことですよ?」
「あーそうかでもご主人様はやめてくれ」
「ではマスターとお呼びみます」
「あぁ、そうしてくれると有難い」
「わかりました!」
向日葵の様な明るい笑みをしながら、返答をしてくる。いきなり変わりすぎじゃない?感情の抑圧でもされてたの?変わりようが凄すぎて若干怖いんだけど?
「ノイント1つ頼んでもいいか?」
「はい?なんでしょう?」
「君の創造主の所で2重スパイをしてくれ」
「はい!それくらいの事でしたら!」
「そうか、じゃあ頼むよノイント」
「お任せ下さい!」
とりあえずは情報を共有してねぇとな。今何時くらいだ? 1時半か丁度いいな昼食と訓練の用意するか⋯⋯そういやノイントて飯食うのか?聞いてみるか。
「ノイント」
「はい、なんでしょうか?」
「君は食事とか取れる?」
「?食事とは?」
「え?」
「え?」
……まじか、食事すら知らんとはこれは相当ブラックな環境だったな。私はこの子にいっぱい食べさせて幸せにする事を強いられているんだ!
「あーわかった、これからは俺達と一緒に食事しよう」
「はい!」
本当に可愛いなこの子!無邪気でなんと言うか子供っぽいな、母性とか庇護欲を掻き立てられる。
「そうだ、俺の親友のハジメ達に訓練してくれないか?」
「わかりました!このノイント必ずや成功させて見せます!」
「お、おう頑張ってな」
「はい!」
●○●
Side ハジメ
「よし、準備終わった」
零斗と解散してから少しして自分の部屋に戻って訓練用の服装に着替えて、支給された武器も身に付けてこれで準備完了!
「今の時間は?1時40分かそろそろ集合時間だし移動しなきゃ」
集合場所は確かシュミレーター室? てとこだったね。急がなきゃ!
「あ!ハジメくん!」
「あ、白崎さん!」
「ハジメくんもシュミレーター室に向かうとこ?」
「うんそうだよ」
「よかった〜雫ちゃん先に行ってるみたいで迷いそうだったんだ」
「そっか!じゃあ2人で一緒に行かない?」
「!!いいの!?」
「う、うん勿論だよ」
「やった!」
白崎さんと軽い雑談をしながら、シュミレーター室に向かう。
「ここみたいだね」
「お! 来た来た遅いぞハジメ、白崎」
「皆もう来てたんだ!」
シュミレーター室内には僕と白崎さん以外の全員が居た、皆早くない?
「よし、全員集まったな、んじゃ紹介しよう! こちらノイントちゃんです、エヒト神の使徒で敵だった人です」
「え?敵?」
「あ、勿論もうこっち側の一員だけどネ!」
零斗の隣でニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべて居るノイントさん。刀華さんはノイントさんの頭を撫でながら話し始めた。
「しばらくの間はノイントちゃんと一緒に訓練する事になるわ。先ずは基本的な身体作りを中心にしていくわ」
「それが終われば、本格的な戦闘訓練を始める。形体としてはそれぞれの得意分野を伸ばす形で行う。俺が剣術と銃術、恭弥が槍術、刀華が暗器術、鏡華が操糸術、柊人が短剣術、悠花が闘術を教える」
零斗の言葉で全員の雰囲気が堅いものに変わった。実戦形式で教えてくれるみたいだけど……ちょっと不安だな……
「あと、この世界に常識や歴史に座学もあるから……覚悟しておけよ?」
「えぇ?こっちに来ても勉強するのぉ?」
「当たり前だ、地球の常識はこっちの非常識って事も有り得るからな……そこの辺りを頭に入れなきゃ、面倒事が増えるだけだ」
座学か……地球に居た頃は零斗達のお陰であんまり苦労した憶えはあんまり無いけど、一から勉強するとなると大変そうだなぁ……
「とりあえずは今日は全員の体力チェックをする……最初は持久力のテストだ」
零斗はそう言って全員をカルデアの外に出した。そして、山の方を指差しながら言った。
「山頂まで全力疾走してくれ」
「えぇ!?かなり高いよ!?」
「傾斜はそこまで無いから問題ない」
「それはそうだけど……どのくらい走ればいいの?」
軽くストレッチをしながら話を聞く。そこで零斗はにっこりと寒気のする笑顔を浮かべた。
「倒れるまでだ」
『へ?』
全員の間の抜けた声がした。零斗は爽やかな笑顔のまま、山の方をずっと指差ししている。
「倒れるまで走って来い……それが出来なきゃ一生次のステップに進めないぞ?」
それを聞いた瞬間に全員が一斉に走り出した。あの笑顔はマジだ……絶対に逃がさないという意思が感じられた。
構成考えるのムズスギィ!ノイントの拷問のR18版が出来たのでリンク貼って起きます。https://syosetu.org/?mode=write_novel_submit_view&nid=262121