この話には過激な言動に加え、性的暴行の表現があります。苦手な方は飛ばしたり、別の作品を読むことをオススメします。
「よいしょと、ヾ(・ω・`)ノハローお馴染みの零斗さんでっせ」
「エトです」
「作者に存在を忘れかけてたロウだ」
すまんて……と、ここで補足を現在のフェルさんとロウくんはエトさんの影に入っています。
「計画製皆無な作者はしまっちゃおうねぇ……」(´・ω・`)ソンナァ
「今回は、フューレンでのトラブルがメインになります」
「楽しんで行ってくれ」
「「「到着早々トラブル発生!」」」
Side 零斗
中立商業都市フューレンとは、高さ二十メートル、長さ二百キロメートルの外壁で囲まれた大陸一の商業都市だ。あらゆる業種が、この都市で日々しのぎを削り合っており、夢を叶え成功を収める者もいれば、あっさり無一文となって悄然と出て行く者も多くいる。観光で訪れる者や取引に訪れる者など出入りの激しさでも大陸一と言えるだろう。
その巨大さからフューレンは四つのエリアに分かれている。この都市における様々な手続関係の施設が集まっている中央区、娯楽施設が集まった観光区、武器防具はもちろん家具類などを生産、直販している職人区、あらゆる業種の店が並ぶ商業区がそれだ。東西南北にそれぞれ中央区に続くメインストリートがあり、中心部に近いほど信用のある店が多いというのが常識らしい。
メインストリートからも中央区からも遠い場所は、かなりアコギでブラックな商売、言い換えれば闇市的な店が多い。その分、時々とんでもない掘り出し物が出たりするので、冒険者や傭兵のような荒事に慣れている者達が、よく出入りしているようだ。
「そういうわけなので、一先ず宿をお取りになりたいのでしたら観光区へ行くことをオススメしますわ。中央区にも宿はありますが、やはり中央区で働く方々の仮眠場所という傾向が強いので、サービスは観光区のそれとは比べ物になりませんから」
「ほぅ……有益な情報ありがとうございます」
現在は案内人の女性、リシーと名乗った女性に料金を支払い、軽食を共にしながら都市の基本事項を聞いていた。
俺達はモットー率いる商隊と別れると証印を受けた依頼書を持って冒険者ギルドにやって来た。そして、宿を取ろうにも何処にどんな店があるのかさっぱりなので、冒険者ギルドでガイドブックを貰おうとしたところ、案内人の存在を教えられた。
「では、観光区の宿にしておきましょうか……オススメの宿ってありますか?」
「お客様のご要望次第ですわ。様々な種類の宿が数多くございますから」
「そうですね……食事が美味くて、あと風呂があれば文句ありません。立地とかは考慮しなくても大丈夫。あと責任の所在が明確な場所がいいですね」
リシーに要望を伝えていく。最初の二つはよく出される要望なのだろう「うんうん」と頷き、早速、脳内でオススメの宿をリストアップしたようだ。だが、最後の言葉で「ん?」と首を傾げた。
「あの~、責任の所在ですか?」
「えぇ、例えば、何らかの争いごとに巻き込まれたとして、こちらが完全に被害者だった時に、宿内での損害について誰が責任を持つのかということです。どうせならいい宿に泊りたいですが、そうすると備品等も高そうですし、あとで賠償額を請求されても面倒でしょう?」
「え~と、そうそう巻き込まれることはないと思いますが……」
「普通の人達はそうでしょうね……よく居るんですよね、身の程知らずの連中がね。それに隣でひたすら食事に没頭している人達がかなり目立つでしょう?」
「あぁ~」
リシーは、両脇に座りうまうまと軽食を食べるハジメやユエ達に視線をやる。そして、納得したように頷いた。現に今も、周囲の視線をかなり集めている。特に、シアは兎人族でアルテナは森人族だ。他人の奴隷に手を出すのは犯罪だが、しつこい交渉を持ちかける商人やハメを外して暴走する輩がいないとは言えない。
「しかし、それなら警備が厳重な宿でいいのでは? そういうことに気を使う方も多いですし、いい宿をご紹介できますが……」
「それもいいですが……欲望に目が眩んだ者は、時々とんでもない行動をするものです。警備も絶対でない以上は最初から物理的説得を考慮した方が早いですから」
「そ、そうですか」
こちらの意図を理解したリシーは、あくまで〝出来れば〟でいいと言う俺に、案内人根性が疼いたようだ、やる気に満ちた表情で「お任せ下さい」と了承する。そして、ハジメ達の方に視線を転じ、他の奴らにも要望がないかを聞いた。出来るだけ客のニーズに応えようとする点、リシーも彼女の所属する案内屋も、きっと当たりなのだろう。
「お風呂は大きい方が良いかな」
「……できれば混浴」
「えっと、ベッドが大きいのがいいです」
「清潔感のある部屋をお願いします」
「広い部屋が良いかなぁ」
「……その、防音対策がされている場所がいいです…………」
それぞれの要望を伝えるハジメ達。なんてことない要望だが、ハジメの要望に、ユエが付け足した条件と、シアの要望を組み合わせると、自然ととある意図が透けて見える。リシーも察したようで、「承知しましたわ、お任せ下さい」とすまし顔で了承するが、頬が僅かに赤くなっている。そして、チラッチラッとハジメとユエ達を交互に見ると更に頬を染めた。
ちなみに、すぐ近くのテーブルでたむろしていた男連中が「視線で人が殺せたら!」と云わんばかりにハジメを睨んでいたが、すっかり慣れた視線なので、ハジメは威圧で圧殺した。
それから、他の区について話を聞いていると、不意に強い視線を感じた。特に、エト達女性陣に対しては、今までで一番不躾で、ねっとりとした粘着質な視線が向けられている。視線など既に気にしないエト達だが、あまりに気持ち悪い視線に僅かに眉を顰める。
チラリとその視線の先を辿ると……ブタがいた。体重が軽く百キロは超えていそうな肥えた体に、脂ぎった顔、豚鼻と頭部にちょこんと乗っているベットリした金髪。身なりだけは良いようで、遠目にもわかるいい服を着ている。そのブタ男がユエ達を欲望に濁った瞳で凝視していた。
面倒だと思うと同時に、そのブ男は重そうな体をゆっさゆっさと揺すりながら真っ直ぐこっちへ近寄ってくる。
ブ男は、俺達のテーブルのすぐ傍までやって来ると、ニヤついた目でエト達をジロジロと見やり、シアとアルテナの首輪を見て不快そうに目を細めた。そして、今まで一度も目を向けなかった俺とハジメに、さも今気がついたような素振りを見せると、これまた随分と傲慢な態度で一方的な要求をした。
「お、おい、ガキ共。ひゃ、百万ルタやる。この兎と耳長を、わ、渡せ。それとそっちの女達はわ、私の妾にしてやる。い、一緒に来い」
耳が腐れるような耳障りな声で言ったブ男が、ユエに手を伸ばす。きっとこいつの中ではもう、ユエたちは自分のものなんだろう。
「口を閉じ、この場から早急に立ち退きなさい。これは最初で最後の警告です」
一応警告だけはしておく。もちろん軽く威圧しながらだけどネ!軽くとは言っても人1人なら殺せるレベルの威圧だ。それをを受けた冒険者は半数以上がひっくり返り、もう半数は卒倒している。ブ男も「ひ、ひぃっ!?」とか情けない声を出して尻餅をつく。股間から液体が漏れ出した。
「皆さん、場所を移しましょうか……リシーさんも食事でもどうです?迷惑をかけたしまった様ですのでお詫びの意味も込めてご馳走しますが……」
「えっと、お願いします……?」
ハジメ達に声を掛けて席を離れる。面倒事に巻き込んでしまったリシーさんにはお詫びと感謝の印に昼食でも奢ろうと思っていた時、大男が進路を塞ぐような位置取りに移動し仁王立ちした。ブ男とは違う意味で百キロはありそうな巨体である。全身筋肉の塊で腰に長剣を差しており、歴戦の戦士といった風貌だ。
その巨体が目に入ったのか、ブ男が再びキィキィ声で喚きだした。
「そ、そうだ、レガニド! そのクソガキを殺せ! わ、私を殺そうとしたのだ! 嬲り殺せぇ!」
「坊ちゃん、流石に殺すのはヤバイですぜ。半殺し位にしときましょうや」
「やれぇ! い、いいからやれぇ! お、女は、傷つけるな! 私のだぁ!」
「了解ですぜ。報酬は弾んで下さいよ」
「い、いくらでもやる! さっさとやれぇ!」
こいつが、レガニドか……ようやく会えたなクソ野郎が……
「1つ、質問しましょう」
「あ?いきなりなんだ?」
「……半年程前に、小さい女性をレイプしましたね?」
「あぁ、したな。いい締りだったぜ?『やめて!』とか『ごめんなさい!』とかキィキィ叫ぶもんだから、何発か殴って黙らせたけな?それに『黙れ、ゴミクズが……』あ?」
間違いない……コイツが愛子を……殺す。
「なんだてめぇ?」
「……死ね」バギィ!
「グペ!?」
野郎の腹に拳を叩き込み、身をかがめた所で顔が丁度いい位置に下がってくる、そのまま顎にアッパーを打ち込み、打ち上げる。
「フゥ……チェリオォォォ!」
数メートル上に飛んでいたレガニドが落下してくると同時に顔面に右ストレートを叩き込む。恐らくは顔の原型が残っていないだろう……下手をすれば死んでいるだろうな。
「次は……貴様だ」
ギルド内に居る誰もが硬直している。ツカツカとブ男の元に歩き出す。ギルド内にいる全員の視線が集まる。
「ひぃ!く、来るなぁ!わ、私を誰だと思っている! プーム・ミンだぞ!ミン男爵家に逆らう気かぁ!」
「貴方もレイプ犯の1人ですね……では、さようなら」
ガタガタと震え、声にならない悲鳴を上げるブ男の顔面を蹴り抜く。靴にブ男の血がべっとりと付着する。
「プギャ!?」
文字通り豚のような悲鳴を上げて吹き飛ぶ。蹴りが入った瞬間ミシと言う音が鳴る。
「何か申し開きがあるのなら聞きましょう」
「ぜっ、絶対に許さぬぞ!この低級民が!」
「……言い残す事はそれだけか?」
近くにあった机からナイフを取り、ブ男の心臓目掛けて振り下ろす。
「ぎゃぁああああああ!!」
「………………」グリュ
周りの脂肪のせいで心臓まで達していない、ナイフを周りの肉抉るように回しながら引き抜き、もう一度突き刺す。
何度も何度も突き刺し、床に血溜まりが出来ても尚突き刺しては抜くを繰り返した。10分ほど繰り返し、ブ男が完全に絶命したのを確認し、返り血を拭き取りハジメのいる所まで歩く。
「お見苦しい物を見せてしまいましたね……すみませんね」
「ヒッ……」
小さく悲鳴を上げて、後ずさるリシーさん。やり過ぎちった♡
そこへギルド職員が今更ながらにやって来た。
「あの、申し訳ありませんが、あちらで事情聴取にご協力願います」
「……そこで転がっている肉塊どもが絡んで来た上に私の仲間に手を出そうとしたので反撃しただけです……そうですよね?」
そう言って、周囲の男連中を睥睨すると、目があった彼等はこぞって首がもげるのでは? と言いたくなるほど激しく何度も頷いた。
「それは分かっていますが、ギルド内で起こされた問題は、当事者双方の言い分を聞いて公正に判断することになっていますので……規則ですから冒険者なら従って頂かないと……」
「当事者双方……ね」
いや、無理でしょ。オッサンの方は希望はあるけど、ブタの方は完全に死亡している。オッサンも目覚めるまでには数週間は必要だろうな……ま、それまでに殺ればいい話だけどね。
非難がましい視線をギルド職員に向ける。典型的なクレーマーのような態度と言動にギルド職員の男性が、「そんな目で睨むなよぉ、仕事なんだから仕方ないだろぉ」という自棄糞気味な表情になった。
押し問答していると、突如、凛とした声が掛けられた。
「何をしているのです? これは一体、何事ですか?」
そちらを見てみれば、メガネを掛けた理知的な雰囲気を漂わせる細身の男性が厳しい目で俺を見ていた。
「ドット秘書長! いいところに! これはですね……」
職員達がこれ幸いとドット秘書長と呼ばれた男のもとへ群がる。ドットは、職員達から話を聞き終わると、鋭い視線を向けてくる。
どうやら、まだまだ解放はされないようだ……当たり前か、人一人殺ってるから。
プーム・ミン死す!原作を読んでて何となくでプームはぺドフィリア(俗に言うロリコン)では無いかなと思って、愛ちゃんを強姦した犯人に仕立てあげました。レガニドはおまけです。