中二転生   作:llon

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私:更新する予定なし
俺:じゃあ投稿するなよ
僕:ホントだよ


故郷にて
第一話「もしかしなくても異世界」


 目覚めると、金髪の若い女性がおれをのぞき込んでいた。どこか呆然としているように見える。

 まだ目がぼやけてよく見えないが、それでもわかる。とても綺麗な人だ。

 

(誰だろう?看護婦さんか?)

 

 隣には、同じくまだ年若い茶髪の男性がいて、何処か怪訝そうに、一瞬鋭くおれを見た。

 しかしすぐ目元を柔らかくしておれを見るようになった。

 この男、強そうだ。筋肉が凄い。ボディーガード…ではないな。そんな感じじゃない。

 何故なのか不思議なことに、他人とは思えなかった。

 男は綺麗な茶髪だった。

 

「―――」

 

 女性がおれを見て、にっこり笑って何かを言った。

 何を言っているのだろうか。

 なんだかボンヤリして聞き取りにくく、全然わからない。

 ただ、日本語でないことはわかった。外国人だろうか。どこの国の人だろう。

 

「―――」

 

 男の方も、ゆるい顔で返事を返す。

 いやほんと、何を言ってるのかわからない。どうしたものか。

 

「―――」

 

 どこからか、三人目の声が聞こえる。

 姿は見えない。しかし何か取り乱しているようだ。

 体を起こして、ここはどこで、あなたたちは誰なのかと聞こうとした。

 

「あー、うあー」

 

 …だが、口から出てきたのは、うめき声ともあえぎ声とも判別のつかない音だった。

 

 体も動かない。

 指先や腕が動く感触はあるのだが、上半身が起こせない。

 

(え、なんで…金縛り…?)

 

 いや、そういうのではない。動かないわけでもなく麻痺しているわけでもない。

 しかしなんだ何か良くない予感がする。

 おれはなんで寝ていた…?おれは寝る前に何をしていた…?

 

「―――」

 

 男が心配そうな顔をおれに向け、何かを言う。

 

「―――」

 

 なんだろう。心配されているのだろうか。不安が顔に出ていたのだろうか。

 いやそんなことより、母さんは、父さんはいないのか。

 

「―――」

 

 と、考えていると男に抱き上げられた。

 な、なんだ、何をする気だ?まさか誘拐か?

 

(だとしたらまずいな、どうしよう…)

 

 僕は産まれた日。そんなことを考えていた。

 

___

 

 

 どうやらおれは転生してしまったようだ…え、なんで?

 なんでおれ生まれ変わってるの?というかおれ一回死んだの…?

 

 おれは今赤ん坊だ。

 抱き上げられて頭を支えてもらうことで自分の体が視界に入り、ようやくそれを確認できた。

 そう認識してすぐ、おれはこうなる前の記憶を思い出した。

 

 

 

 

 

 

 (そうだ…そうだった…おれは、自殺したんだった…)

 

___

 

 

 一か月の月日が経った。

 

 目が覚めてから最初に見た男女が、今世の両親らしい。

 今世の両親も顔が整っている。前世の両親に勝るとも劣らない。

 

 いや…比べるのは止そう。

 

 生まれ変わった当初は気づかなかったが、ここは日本ではないらしい。

 言語も違うし、両親の顔立ちも日本人ではない。

 

 家電製品らしきものは見当たらず、メイド服を着た人が雑巾で掃除していた(コスプレではないらしい)、食器や家具なんかも木製だ。

 明かりも電球ではなく、ロウソクやランプを使っている。

 

 別にどこかの民族でも構いはしないのだが…。

 母乳を飲むのがちょっと…いや美味しいんです美味しいので悲しい顔をしないで…。

 

 はぁ、これが後どれだけ続くのか…。

 

___

 

 

 半年の月日が流れた。

 

 半年も両親やメイドさんの会話を聞いていると、言語もそれなりに理解できるようになった。

 英語とか普通に好きだったから、覚えるのは苦じゃなかった。

 

 この頃になると、おれ…いや僕もハイハイぐらいは出来るようになった。

 移動できるというのは素晴らしい事だ。

 身体が動くという事にこれほど感謝したことはない。

 

 ここまで来れば自分で食事ができる!だから母乳は勘弁してください!

 

「この子なんでか母乳を飲みたがらないの。美味しくないのかしら…」

 

「きっと早熟なんだろう。生まれてすぐの頃全然泣かなくて心配したもんだ」

 

「今も泣かないのよねぇ。我慢してなければいいのだけど…」

 

 両親はそんな風に言っていた。

 別に我慢はしていない。十四歳にもなって泣き喚くことはしたくないだけだ。

 もっとも、ハイハイができても一人でトイレには行けないが。

 ハイハイとはいえ、移動できるようになると、色んな事がわかってきた。

 

 まず、ここは田舎だ。

 

 窓から見た景色からは、のどかな田園風景が見えた。

 他の家はまばらで、一面の小麦畑の中に、二~三軒見える程度。

 かなりの田舎だ。

 

 別に田舎は嫌いじゃない、というより自然は好きな方だ。

 

 (うん。なんとなく察したぞ)

 

 などと考えていたある日の昼下がり。

 

 することが無いのでのどかな田園風景でも見ようと思った僕は、いつも通り椅子によじ登り、窓の外を見た。

 

 すると、

 

 父さんが庭で剣を振り回していた。

 

(あー…やっぱりかー…)

 

 それにしても…かっこいいなぁ…!

 

 見入ってしまった。もっと近くで見たいと身を乗り出してしまった。

 

(あ、やば…い…)

 

 椅子から足が離れた。未熟な手は椅子を掴んでも身体を支えることが出来ず、でんぐり返しで窓の外に落ちてしまった。

 

「キャア!」

 

 どしんと落ちた瞬間、悲鳴が聞こえた。

 首を回して見てみれば、母さんが洗濯物を取り落とし、口に手を当てて真っ青な顔で僕を見下ろしていた。

 

「リオン! 大丈夫!?」

 

 母さんは慌てて駆け寄ってきて、僕を抱き上げた。

 視線が絡むと、安堵した顔になって胸をなでおろした。

 

「……ほっ、大丈夫そうね」

 

(そこまでじゃないけど、ちょっとだけ頭が痛い…)

 

 あの慌てようを見るに、そうとう危ない落ち方をしたのだろう。

 後頭部がズキズキする。

 

 まあ、勢いは無かった。

 

 母さんがあまり慌てていないから血は出ていないようだ。

 たんこぶはできているかもしれない。

 

 母さんは注意深く俺の頭を見ていた。

 傷でもあったら一大事だと言わんばかりの表情をしている。

 

 そして最後に、俺の頭に手を当てて、

 

「念のため………

 神なる力は芳醇(ほうじゅん)なる糧、力を失いし彼の者に再び立ち上がる力を与えん

『ヒーリング』」

 

 ………………ハッ。

 

 …魔法だ…魔法があるの…?

 

 いまいち確信を持てないでいると、

 母さんの手が淡く光り、一瞬で痛みが引いていくのを肌で感じた。

 

(………!!!)

 

「さ、これで大丈夫よ。

 母さん、これでも昔はちょっとは名の知れた冒険者だったんだから」

 

 魔法だ!魔法がある!つまりは異世界!

 異世界に転生したんだ!!

 

 おれも使えるのかな!?

 

「どうした?」

 

 心の中で感動していると、

 母さんの悲鳴が聞こえたようで、窓の外から父さんが顔をのぞかせた。

 剣を振り回していたからだろう、汗をかいていた。

 

「聞いてあなた、リオンったら、椅子の上になんかよじ登って……危うく大怪我する所だったのよ」

 

「まぁまぁ、男の子はそれぐらい元気でないと」

 

 ちょっと過保護な母さんと、それを鷹揚に流す父さん。

 よく見る光景だ。

 

 だが、今回は母さんも譲らなかった。

 

「あのねあなた、この子はまだ生まれてから一年も経っていないのよ。もっと心配してあげて!」

 

「そうは言ったってな。

 子供は落ちたり転んだりするものさ。そうやって丈夫になっていくものじゃないか。

 それに、ある程度の怪我ならおまえが治せるだろ?」

 

「でも、あんまり大怪我をされて治せなかったらと考えると心配で……」

 

「大丈夫だよ」

 

 父さんはそう言って、母さんと僕を一緒に抱きしめた。

 母さんの顔が赤く染まっている。

 

「最初は泣かなくて心配だったけど、こんなにヤンチャなら、大丈夫さ……」

 

 父さんは母さんにチュっとキスをした。

 僕の前でイチャイチャするのは控えてほしい…。

 

 

 

 

 

 

 …でも、両親が笑っているのなら。

 

 それでいい。

 

___

 

 

 その後、二人は僕を隣の部屋で寝かせると、

 上の階へ移動して、僕の弟か妹を作る作業へと入っていった。

 

 …前言撤回。思春期真っ只中(一歳)の息子が起きているときにイチャイチャするのはやめてください。

 

 (はぁ…いつになったら解放されるのやら…)

 

 この調子なら遠くないうちに家族が増えることだろう。

 前世は一人っ子だったから勝手がわからないが、僕が兄となるのだから、守らなくてはいけない。

 その為にも、魔法に関する情報を集めなくてはいけない。

 

 それはそれとして…

 ふふふ、すっごくワクワクする。

 なんとしても魔法を使えるようになってみせる。

 

 

 改めて誓おう。

 

 

 僕は…おれは!!

 

 この世界で本気で生きていく!

 

 もう、二度と後悔なんかしないように…。

 

 絶対に…家族だけは、何があっても絶対に守ってみせる!!

 




私:厨二病?
俺:いいや、マザコンでファザコンだ。
僕:(ファミコン…?)

主人公の七大列強の称号

  • 剣神
  • 水神
  • 北神
  • 癒神
  • 護神
  • 風神
  • 雷神
  • 神と付かなくてもいい
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