中二転生   作:llon

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私:みんな魔眼全部って…。ノリで作ったけどそんなの目がいくらなんでも足りません。

俺:主人公はキシリカじゃないしな。

僕:欲張りだよね。


第十一話「父親」

 

 シルフィエットと友達になった僕は、彼女についた泥を魔術でつくったお湯で洗い流してから、彼女についていき彼女の父親のロールズさんと会っていた。

 

 

 

 シルフィエットはどうやらお弁当を父親に届けるところだったらしく、また絡まれたら大変なのでついてきたのだ。

 

 

 道中で話したところ、シルフィエットのご両親は、母親が獣人と人族のハーフで、父親は耳長族(エルフ)と人族のハーフだそうだ。

 

 つまりシルフィエットは獣人と耳長族のクォーターというわけだ。

 

 

 そして、その父親なのだが、尖った耳に、明るい金髪をもった男性だった。

 

 主観ではあるが顔も整っているように思う。

 

 彼は森の脇にある(やぐら)で、弓を片手に森を監視していた。

 

 まさにエルフというような姿だ。

 

 

 

「お父さん、これ、お弁当……」

 

「お、いつもすまないなルフィ。今日はイジメられなかったかい?」

 

「大丈夫、助けてもらった」

 

 

 ロールズさんにちらっと見られたのでとりあえず会釈しておく。

 

 シルフィエットは家族にルフィと呼ばれているのか。

 

 確かに少し長いからな。僕もなにか考えた方がいいだろうか。

 

 シルフィ、ルフィエ、フィエットあたりだろうか。

 

 ま、シルフィが妥当かな。あとでそう呼んでいいか聞いてみよう。

 

 

「君、名前は?」

 

「初めましてですね。リオン・グレイラットといいます」

 

「グレイラット……もしかして、パウロさんの所の?」

 

「はい。父の名前はパウロ・グレイラットです」

 

「おお、話には聞いていたが、礼儀正しい子だ。

 

 おっと、申し遅れた。ロールズです。普段は森で狩りをしています」

 

「はい。シルフィから聞きました。お仕事お疲れ様です。

 

 いつも守ってくださってありがとうございます」

 

 

 どうやらここで森から魔物が来ないか見張っているようだ。

 

 父さまの仕事は村を守ることなので、もしかすると父さまと親しい関係なのかもしれない。

 

 ちゃんと感謝しておかなければ。

 

 

「いやいや、こちらこそ、ウチの子を助けてくれてありがとう。

 

 この子はこんな見た目だが、ちょっと先祖返りをしてしまっただけなんだ。

 

 仲良くしてやってほしい」

 

「もちろんです。シルフィエットとは先ほど友達になりました。

 

 僕もちょっと髪が変なので、シルフィエットは仲間だと思ってます。

 

 初めてできた友達なので、こちらこそ仲良くしたいと思っています」

 

「…そうか。君は神子なんだってね。パウロから聞いたよ」

 

「あ、そうなんですか」

 

「ああ、よく相談ついでに君の自慢話を聞かされてるよ」

 

「そ、そうなんですか…」

 

 

 父さまに自慢に思ってもらえるのは嬉しいが、ちょっと恥ずかしい。

 

 過剰な自慢をしていないといいのだが。

 

 

 父さまが僕が神子だと教えているということは、

 

 ロールズさんは信用できる人ということだろう。

 

 

「この前も、息子が水聖級の魔術師になったと言ってきて信じがたかったのだが、

 

 実際に君を見ると嘘じゃないと思えるね」

 

「確かに水聖級魔術は使えるようになりましたが、それは先生が良かったからです。

 

 父さまに剣術を教わっている途中ですし、まだまだです」

 

「ふふ、謙虚なのはいいことだけど、

 

 先生が良かったら誰でも聖級魔術が使えるほど世界は優しくない。

 

 君の努力と才能が合わさった結果だ。もっと誇っていいんだよ」

 

「いいえ、僕はまだまだ未熟です。

 

 先生を超えられたと思えて初めて僕は自分を誇れます」

 

「はは…本当にパウロさんの言っていた通りの子だな」

 

「父さまはなんと?」

 

「まだ小さいのに家族を守ろうと気負いすぎている、と。

 

 私もそう思う。君はまだ幼いのに賢い、そして賢いがやはり幼い。

 

 もっと気を緩めていいんだよ。

 

 君たち子供がのびのびと育てるようにするために、

 

 私たちは村を守っているのだから」

 

 

 …ああ。立派な人だ。静香先生に近いものを感じる。

 

 子供に寄り添ってくれる大人の人特有の安心感がある。

 

 安心して言うとおりにしてしまいたくなる。

 

 それが正しいのだと思える。

 

 

 それでも、

 

 

「焦っているという自覚はあります。

 

 でも、僕はこの長閑な村を守れるようになりたいんです。

 

 

 大切な家族のいるこの村を。

 

 気遣ってくれてありがとうございます」

 

 

 そう言って頭を下げる。

 

 ロールズさんの気遣いを無下にするのは内心心苦しいが、僕も止まるわけにはいかないのだ。

 

 

 

 っと、そんな話していると、服の裾を引っ張られた。

 

 見れば、シルフィエットがうつむきながら僕の裾を引いていた。

 

 ああ、シルフィエットをほったらかしにしてしまったな。

 

 

 

「ロールズさん。シルフィエットと遊んできてもいいですか?」

 

「ああ、もちろんだとも。ただし、森の方には近づかないように」

 

「暗くなる前には帰ります」

 

「本当にしっかりしているね。

 

 いってらっしゃい」

 

 

 そうして、僕はシルフィエットの手を取り外に出た。

 

 

___

 

 

 

 

「さてっと、シルフィエットに聞きたいことがあったんだった」

 

「…聞きたいこと?」

 

「うん、シルフィって呼んでもいいかな?

 

 友達なんだし、愛称で呼びたいなって」

 

「へ?えっと、そんなこと聞かなくてもいいのに…。

 

 …ふふっ、リオンってまじめなんだね」

 

 

 真面目で悪かったな。勝手に呼んだら嫌がられるかもしれないじゃないか。

 

 でも、シルフィエット…シルフィがそう言って見せる笑顔は、

 

 

 花が咲いたように綺麗だ。

 

 

 

 って、いけない。僕はロリコンじゃない。

 

 いくら今世で同い年だからってこんな小さな子を好きになるなんてことがあってはダメだ。

 

 僕たちは友達で、仲間だ。それ以上でもそれ以下でもない。

 

 

 

「さてシルフィ、何をしようか」

 

 

 

 シルフィはもじもじと手を合わせて、上目遣いにこっちを見てくる。

 

 ん?何かしたいことがあるんだろうか。

 

 

 

「えっと、さっきのあれ。教えて」

 

「さっきのあれ?」

 

 

 

 シルフィは目をキラキラさせながら、身振り手振りで説明してくれる。

 

 可愛い。じゃない。

 

 

 

「手から、あったかいお水がざばーって出るのと、暖かい風が、ぶわーって出るの」

 

「ああ」

 

 

 泥を洗い流した時に使った魔術のことか。

 

 

 

「わたしにも、出来る?」

 

「んー。難しいけど、初級くらいならできるかな」

 

 

 

 本当は自分の鍛錬の時間が減るのは嫌なんだけど、初めてできた友達を蔑ろにするのは良くないしな。

 

 それに、人に教えることで自分も得るものがあると前世で父さんが言っていた。

 

 僕はできないやつに時間を割くなど嫌だったので聞かなかったのだが…

 

 せっかくだ、実践してみよう。

 

 人に教えられるようになることも先生を超える一つの方法かもしれないし、

 

 

 

「よし。じゃあ今日から僕がシルフィに魔術を教えよう!」

 

 

 

 こんな感じで、僕はシルフィと日が暮れるまで魔術の特訓(遊び)をした。

 

 

 

___

 

 

 

 

 

 家に帰ると、父さまが玄関の前に仁王立ちしていた。

 

 なにやら怒っているようだ。

 

 むむ、何かやっただろうか。

 

 

「父さま。ただいま帰りました」

 

「なんで怒っているかわかっているか?」

 

「えーっと…」

 

「さっき、エトの所の奥さんがきてな、お前、エトの所のソマル坊を殴ったそうじゃないか」

 

 

 ソマル坊?殴る?

 

 …ああ。

 

 

「今日の話ですか?」

 

「そうだ」

 

 

 そうか、ならあの悪ガキの誰か、いや怪我をしているなら主犯の子がソマルというのだろう。

 

 やっぱり剣術を使ったのはやりすぎだったか。

 

 殴ってはいないのだが、ソマルの母親はソマルから詳しく話を聞いていないのだろうか。

 

 いくら僕が原因で怪我したとはいえ、ちゃんと聞いていたら父さまに文句を言いには来ないだろう。

 

 そもそもソマルが悪ガキ仲間とシルフィをいじめていたのが悪い。

 

 父さまとロールズさんは仲がいいようだし、シルフィをいじめているなどと知られたら分が悪いのはあちらだ。

 

 ソマルが言っていないのか、母親が早とちりしたのか…

 

 

「どうした、なんで何も言わない」

 

 

 と、考え込んでいたら、父さまが僕を訝しげな眼で見ていた。

 

 とりあえず、訂正しつつ謝ろう。

 

 

「すみません、考え込んでいました。

 

 まず、殴ってはいません。でも、怪我をしていたのなら僕が原因です。

 

 ごめんなさい」

 

「そうだ。悪いことをしたらまず謝ることが大切だ。

 

 この間、父さんが言ったことを覚えているか?」

 

「男の強さは威張るためにあるんじゃない、ですね」

 

「そうだ、分っているのならなんで怪我をさせた?」

 

「泥を投げられて、咄嗟に剣術で跳ね返してしまいました…」

 

「ん?ちょっと待て、泥を投げられたってどういうことだ?」

 

 

 やっぱり知らないのか。

 

 

「えっと、道で三人の男の子が一人に向かって泥を投げているところを見てしまって、止めようと思って声をかけたところこっちに泥を投げてきたんです」

 

「そ、そうか。そうだったのか…」

 

「でも、剣術でやり返したのはやりすぎでした…。

 

 いじめは許せませんが、まだ子供ですし、もっとやり方があったと思います。

 

 父さまに教わった剣で、暴力を振るってしまいました。

 

 ごめんなさい。明日ちゃんと謝りに行きます」

 

「お、おう…。えっと、リオン、その…すまなかった。

 

 父さん早とちりしたみたいだ…」

 

「いいえ、怪我させてしまったのは事実です。

 

 でも、それはそれとしていじめはやめるように言ってきます。

 

 シルフィとは今日友達になったので、またいじめられるようなことがあったら僕も本気で怒ります。

 

 シルフィはとってもいい子でしたし、ロールズさんも困ってました」

 

「そうか、シルフィちゃんと。ロールズにもあったのか。

 

 リオン……すまん!

 

 怪我をさせたのは良くないが、シルフィちゃんを助けるためだったんだな…。

 

 お前が、幼いながらに賢いことはよく知っていたのに。信じてやれなかった」

 

 

 父さまはそう言って勢いよく頭を下げた。

 

 父さまは少なからず後悔しているようだ。

 

 そんな顔はしてほしくない、家族には笑っていてほしいのだ。

 

 

「…父さま。

 

 謝る必要はありません。僕はまだまだ未熟です。

 

 もし、また僕が間違っていると思ったのなら遠慮なく叱ってください。

 

 ただ、その時は僕の言い分も聞いてくれると嬉しいです」

 

「………そうだな、気を付ける。

 

 とはいえ、お前は間違ったりしなさそうだな…」

 

 

 父さまはそうしょんぼりと肩を落として苦笑していた。

 

 

「なら、これからできるだろう弟妹を叱るときにでも活かしてください。

 

 もっとも、僕はよく間違えるので叱ってほしいのですが」

 

「そうだな…。

 

 ちゃんと見てるから、いくらでも間違えなさい。

 

 その度に叱って直してやる」

 

「はい!」

 

「叱ってくれなんて、変なやつだな」

 

 

 そう言って父さまは笑った。

 

 よかった。父さまに笑顔が戻った。

 

 

 しかし、僕だっていつまた過ちを犯すかわからないのだ。

 

 それも父さま達家族が見ていてくれるから、不安に思わずに前だけを見ていられるのだ。

 

 

 

 

 

「父さま、今度シルフィを家に連れてきてもいいですか?」

 

「ああ、もちろんだ」

 

 

 

 よかった。せっかくだからシルフィに勉強も教えようと思っていたのだ。

 

 文字が読めなきゃ呪文も詠唱できないしな。

 

 

 

 

 僕は父さまと一緒に家へと入っていく。

 

 

「あっ、父さま」

 

「ん?なんだ?」

 

 

 

「ただいま」

 

「ああ。おかえり」

 

 

 

 返事を貰えてなかったからな。

 

 やっぱり、いいものだな。

 

 

 

 

 

 




私:ロールズの一人称迷いました。

俺:パウロの説教も迷ったな。

僕:あんまり進んでないんだよね。

ハーレムに関して

  • ミリス教徒であれ(一人)
  • 両手に花(二人)
  • ルーデウスと同じ(三人)
  • それ以上(色欲)
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