俺:いや、あれはただ単にリオンが涙目だったからだろう。
僕:見たまんまだね。
私:というか土日以外更新できる気がしない。
「では、この魔術教本を……いえ、そのまえに、リオンがどれほど魔術を使えるか試してみましょう」
最初の授業で、ロキシー先生は僕をつれて庭に出ていた。
いやぁ、とりあえず何事もなく魔術を習えることになってよかった。
僕が取返しのつかない過ちに気づき、ものの数秒で救われてしまったあとのこと…
___
「えーっと、ごめんなさいね、リオンちゃんいつもはしっかりしているのだけど」
「あ、えっと、君が、その、家庭教師の?」
両親は僕が突然泣き出しそうになったことに動揺しているようだ。
「はい。家庭教師の仕事を受けてきました。それで、わたしが教える生徒はどちらに?」
周囲を見渡して聞いてくる。
「あ、それはこの子です」
母さまに抱き着かれたまま僕が紹介される。
あ、あはは…僕はさっきの失態があるから苦笑いしてしまう。
すると、ロキシーは呆けたように目を開いたのち、もう一度問う。
「もう一度言っていただけますか?どうも耳がおかしくなったようで」
は、はは…そりゃこんな泣きべそかく子供に魔術が使えるとも、教えたいとも思えないだろう。
しょうがない、ちゃんと自分の口で伝えよう。
「先生の耳は問題ないですよ。僕が先生に魔術を教えてもらうリオンです。」
ロキシー先生は少し困惑したのち、少し何かに気づいて驚いたように目を見開き、そしてため息を吐きながら言った。
「はぁ、なるほど、たまにいるんですよねぇ、
ちょっと普通の子と違うだけで自分の子供を特別扱いするバカ親……」
ぼそりとつぶやく。
聞こえてますよ! ロキシー先生!例え先生でも僕の両親を馬鹿にするのは許さないよ!
まぁ、今回は僕が悪いな。ちゃんと魔術を使えることを証明しなければ。
「何か」
「いえ。しかし、そちらのお子様には魔術の理論を理解できるとは思いませんが?」
「大丈夫よ、うちのリオンちゃんはとっても優秀なんだから!」
先生の罵倒は聞こえていなかったようで、再度母さまは親馬鹿発言をした。
そして再度、ロキシー先生はため息を付いた。
「はぁ。わかりました。やれるだけの事はやってみましょう」
これは言っても無駄だろうと判断したらしい。
こうして、午前はロキシー先生に魔術の授業を、午後は父さまに剣術を習うこととなった。
___
というわけで僕は正式にロキシー先生をロキシー先生と呼べるようになった。
さて、
魔術の授業は主に外でやるようだ。
家の中で詠唱魔術を使うのは危ないからだろう。
「まずはお手本です。
汝の求める所に大いなる水の加護あらん、
清涼なるせせらぎの流れを今ここに、ウォーターボール」
ロキシー先生の詠唱と同時に、彼女の手のひらにバスケットボールぐらいの水弾が出来た。
そして、庭木の一つに向かって高速で飛んでいき、
ベキィと、庭に植えてあった木の幹を簡単にへし折った。
そしてどこか小馬鹿にしたように言った。
「どうですか?」
「えっと、はい。あの木は母さまが大事に育ててきたものなので、母さまが怒ると思います」
「え…? そうなんですか!?」
「はい、間違いなく」
「それはまずいですね、なんとかしないと……!」
ロキシー先生は慌てて木に近づくと、倒れた幹をうんしょと立てた。可愛い。
そして顔を真っ赤にして幹を支えたまま、
「うぐぐ……、
神なる力は芳醇なる糧、力失いしかの者に再び立ち上がる力を与えん、
ヒーリング」
治癒魔術の詠唱。
木の幹はじわじわと折れる前へと戻っていった。
おお!最優先目標の治癒魔術!
ロキシー先生は治癒魔術も使えるのか!
「ふう」
「流石です、先生!先生は治癒魔術も使えるのですね!」
「え? ええ。中級までは問題なく使えます」
「すごい! すごいです!」
「いいえ、きちんと訓練すればこのぐらいは誰にでも出来ますよ」
言い方はややぶっきらぼうだったが、ロキシー先生は嬉しそうだった。
これはなんとしても習得しなければ…。
「ではリオン。やってみてください」
「はい」
僕は手を構えて………。
あ、一年近く無詠唱で使ってたから詠唱が思い出せない。
えっと、えっと。
「えっと、無詠唱でもいいですか?」
「詠唱は汝の求める所に大いなる水の加護あらん、
清涼なるせせらぎの流れを今ここに、で……はっ?今なんて言いましたか?」
「だからその、無詠唱でもいいですか?」
多分、出来もしないことを、と疑っているのだろう。
なので再度問いながら無詠唱で水弾の魔術を手のひらの上に発動する。
「…………」
ロキシー先生は驚きのあまり固まってしまっている。
よほど目の前の事象が信じられないのだろう。
現実を遮断してしまっている。
「先生ー!ロキシー先生ー!」
「ハッ……えっとリオン、いつも詠唱せずに魔術を使っているのですか?」
ロキシー先生は難しい顔をして聞いてきた。
「はい。一度成功してからずっと詠唱はしてません」
「体に過度な疲れなどはありませんか?」
「はい。今のところ体に異変はありません」
ロキシー先生は本当に驚いた、という顔をしたが、取り繕った。
「そう。水弾の大きさ、威力共に申し分ないです」
「ありがとうございます」
ロキシー先生は、ここでようやく微笑んだ。
ニヤリと。
そして呟く。
「………これは鍛えがいがありそうですね」
「はい!頑張ります!」
「あら、聞こえていましたか。いい返事ですね、ではさっそく次の魔術を……」
ロキシー先生が興奮した様子で、魔術教本を開こうとした時。
母さまが様子を見に来たようだ。手にお盆を持っている。
「二人とも、調子はどう?」
母さまはそう聞きながら、ツカツカと僕たちの方へ歩いてくる。
「はい、奥様。今のところ順調です。それに驚きました。本当にリオンには才能があるようですね」
「そうでしょう!私たちの子だもの!」
「はい、本当に。正直疑っていました。すみません…」
「ふふ、いいのよ。リオンちゃんは将来絶対、一流の魔術師になるわ。その調子でお願いね」
「はい。この子なら私の持てるすべてを習得できるでしょう。全力を尽くします」
「先生…はい!」
「ええ、よろしくね」
そう言って母さまは家へと戻り、僕たちは授業を再開するのだった。
___
午後は父さまと鍛錬だ。
僕の体格にあった木剣がないため、基本的に今は体作りが中心となっている。
走り込み、腕立て伏せ、腹筋、などなど。
父さまは、とりあえず最初は体を動かす、ということを中心にやらせるつもりらしい。
父さまが仕事で指導が出来ない日も、基礎体力訓練だけは毎日欠かさずやるように言いつけられた。
そのへんは、どこの世界でも変わらないらしい。
前世でも体を動かすのは得意だし、好きだった。
一回一回の密度を上げるように頑張ろう。
子供の体力では午後全部を使って鍛錬をするわけにもいかないので、剣術は昼下がりまでには終了する。
そのため、僕は夕飯までの間に、魔力を使い果たすまで使う。
しかし、最近ではなかなか魔力が底を尽かなくなってきた。中級魔法あたりを使うべきだろうか、と考えたが生成するだけでなく魔力操作の鍛錬も兼ねているのだ、初級魔術を極めたとは言い切れない現状ではまだ早い気がする。
と、あれこれ試行錯誤していると、魔力をそのまま体で巡らせても魔力が減ることと、魔術はより小さくより精密に使うことでも魔力消費量が増えること、そして複数の系統の魔術を同時に扱うことでも魔力消費が増えることが分かった。
魔力を体内で巡らす技法を闘気と呼ぶらしい。父さまに聞いた。
それを聞いて、父さまは凄い驚いていた。
魔力を体内で自由に操るのは高度な技術らしい。
父さまは剣の鍛錬をしたとき、見本として剣で岩を切っていたがその力は闘気によって得ているそうだ。
つまり身体強化魔法ということか。これから常時行うことにしよう。
と、思ったのだが、体全体に均等に魔力を流さないと変に力が入ってしまい、まともに歩くことすらできなかった。
やはり、難しいのか。とりあえず微弱な力から始めることにする。鍛錬あるのみだ。
父さまもそれを知って、才能がある、剣術を教えるのが楽しみだ、と言って期待してくれた。
父さまの期待に応えてみせる!
と、次に魔術を小さく精密に扱うことで消費魔力が増える理由をロキシー先生に相談してみたところ、
理由というか、それはそういうものですとしか…との回答を得た。
ふむ、もしや小さくするほどに明確なイメージと精密なコントロールが難しくなっているために魔力が十全に伝わっていないにではないだろうか。
とするならば、小さくしてそれだけ少ない魔力で扱えるようになったら、普段魔法を使うときにも効果が出るのではないだろうか。主に魔力の精密な操作による無駄がなくなることで。
それをロキシー先生に伝えると、数舜瞬きしてから、
なるほど、無詠唱ならではの発想ですね。もし魔術による魔力消費が魔力の操作精度によって変わるのなら、試す価値はあります、と真剣な表情でちゃんとした解答をくれた。
ああ、確かにちょっと4歳の発言じゃなかったな。そりゃ驚くよね。
しかし、思いのほか肯定的な意見を得たのでさっそくこれから毎日小さく精密に魔術を扱う訓練を始めた。
例えば、氷で彫像を作ったり、指先に火を灯して板に文字を書いたり、庭から土を持ってきて人形を作ってみたりした。
そして違う系統の魔術を同時に扱う訓練では、同じ系統を同時に使うのに比べ、三倍以上の魔力を消費することが分かった。
つまり、二種類の系統の魔術を同時に、より小さく精密に扱えば、簡単に大量の魔力を消費する。
常時闘気を操作することを考えて、残す必要性が出てくるほどには余裕ができた。
これを毎日続けていこう。
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と、そんな毎日を続けていたら、
どれだけ使っても一日では、まったく底が見えなくなってきた。
もうこれくらいで十分か、そんな気持ちが芽生える。
しかし、底が見えないだけで魔力自体は今も増え続けているはずなのだ。
もはや体への悪影響は考えていない。
どこまでも出来る限り最善を尽くそう。
すべては愛する家族を守るために。
私:リオン君の才能が怖い。
俺:4歳で闘気を扱えちゃうの?身体壊すぞ。
僕:闘気を扱えることが上級剣士の条件らしいよ。
主人公の魔眼
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予見眼(シンプルに強い)
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千里眼(家族を探せる)
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識別眼(医療と相性がいい)
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魔力眼(神子の力と相性がいい)
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透視眼(鬼殺隊になれる)
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吸魔眼(魔力が回復する乱魔)
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全部欲しい(六道眼)