人生万事、塞翁がウマ娘   作:tadas

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こちらはおまけです。

特にヤマもオチもないですが、彼女たちのわちゃわちゃした日常がお伝えできれば幸いです。


外枠発走:リトルトラットリアだって新妻だし、もっとイチャイチャしたい。

 

 

ピッチチチチチチ・・・・・

 

 

カーテンの隙間から差し込む光が、もう日が昇っていることを告げる、初冬の朝。

 

初冬とはいえ、朝はそれなりに寒い。

ここは標高が少しだけ高い上、周りが森なのでなおさらだ。

 

カーテン自体は遮光なので部屋はまだ薄暗い。それに静かだ。とても。

先程から聞こえるのは小鳥の囀りのみ。ここには街中の生活音も車の走行音も届かない。

 

 

私は新品の木製のベットの上、しばし起きるかどうか思案する。

いつもの癖で覚醒はしたが、正直まだ眠い。

 

稼働率20%程度の脳で考えるも、だんだんと頭が眠気に支配され考えるのが億劫になってくる。

 

 

「んん・・・寒いな・・・・」

 

 

掛け布団から出ているのは顔だけなのだが、今日は一段と冷え込んでいるようだ。

 

実のところ私にとって寒さ自体は本当はどうということもない。

 

ないのだが・・・私は比較的、少しだけ、ほんのちょっと、朝が弱い。

こう寒いと布団から出ない選択肢に正当性が加わってしまう。

 

だって、寒いから。仕方がない。仕方がないんだ。おふとんあったかいし。

それに今日は、仕事は休みだ。

 

無理に起きる必要はない。

 

 

「もう少し・・・いいか・・・」

 

 

そう結論付けると、私は覚醒することを諦め、再び微睡みに戻ろうとする。

寝汚いのは百も承知だ。

 

いいじゃないか、休みの日の朝くらい・・・・

 

 

 

ーーーふにゅ

 

 

 

 

・・・またか。

 

 

掛け布団を掛けなおし、いざ二度寝だ、と決め込もうと思ったのだが・・・

 

布団の中になにかいる。

 

まぁなにか、などわかりきっているんだが。

最近、家に帰れる日はほとんど毎回だな。

具体的にはトレーナー君・・・・今は旦那君、だな。彼と同衾できる日以外ほぼ全部だ。

 

また潜り込まれた。

 

 

 

「・・・・・トット。起きろ。ここは君のベットじゃないぞ。」

 

「・・・・やです。」

 

「・・・・起きてるじゃないか。」

 

「やです!出ません!ルナさん帰ってきたの五日ぶりじゃないですか!寂しかったんですよぉ・・・。ルナちゃんになってください!私に甘えてください!」

 

 

はぁ・・・

 

 

 

なれと言われてなれるものでもないし、そもそも君がそんなに全力で甘えているのに、どう甘えろと・・・・

 

仕方がないので抱き寄せてやる。

 

 

・・・・まったく、君だってそう暇な身ではないだろうに。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

こんにちは。ルドルフだ。

 

今はトレセン学園を卒業し、もう皇帝の看板は降ろしている。

 

そしてここは私たちの新居。トレセン学園から車で50分くらいの・・・山の中だ。

 

結婚を期に買ってしまった。山の一部と家を。

 

いくら山とはいえ、ここは東京のど真ん中。

決して土地だって安くはないのだが・・・うちには私を含め、高給取りが5人もいる。

内3人はまだ学生だが。

ただ、3人とも妻としての籍を持っているので、レースの賞金を受け取れるのだ。

ゆえに高給取り・・・と言い切っていいほどには賞金を得ている。

 

それを使って家を建てた。

夫が1人なのに妻が4人もいるからな。普通のマンションとかでは暮らせないのだ。

 

まぁ旦那君など、これ幸いといずれ森を切り開いてターフ作る気でいるみたいだが・・・

 

 

だが、私はここを大いに気に入ってる。

まず静かだ。とても。

街から少し離れただけなのに空気もいい。

 

最初、5人で住める家を探すとき私、トット、スリヴァッサ、コロネットの四人は学園に近い市街地の一軒家を買うつもりでいた。

 

彼女たちの通学の為だ。

結婚を期に(正確には結婚したのは私一人で、後輩3人は同時に妻の籍を得ただけだが)寮を出ることに決めた後輩たちだが、アスリートの朝は早い。朝練があるからだ。

 

そのため通学を考えるとなるべく近くがいいだろう、というのが総意だった。

 

 

反対したのは旦那君だ。

 

今にして思えば、旦那君・・・というより、これはトレセン学園に所属する担当を持ったトレーナー全般に言えることなのかもしれないが・・・夫として結婚した場合、これほど妻の事を熟知している男性というものそうはいないのではないだろうか。

 

なにせ、担当ウマ娘を必勝の戦場に送り込むのが仕事だ。

 

私たちはもう慣れてしまっているのであまり気にならないのだが・・・自分の事、例えば性格や考え方などの大雑把な分野から食事の好み、余暇の過ごし方などの嗜好に関する事。スリーサイズや体重はもちろん、果ては病気怪我の経歴や生理の周期に至るまで。

 

そのすべてを担当トレーナーは把握している。

 

まぁ、ウマ娘によっては男性トレーナーにそういったプライベートなことを把握されることは嫌がる者もいるのだが、恐らくそれはG1戦線で戦うようなウマ娘になるともうほとんどいない。

 

0.1秒の差を競う世界で生理の周期を最も信のおけるものに把握されることなど些事でしかないからな。

 

まぁ、逆をいうとそこまで自分のすべてをさらけ出している信頼できる男性がすぐ隣で本気で自分のことばかりを考えてくれるという状況はウマ娘とトレーナーの婚姻率の高さの主因でもあるのだが・・・

 

 

その私たちを知り尽くした旦那君が言ったのだ。「市街地はダメだ。」と。

 

理由は様々だったが、一番の理由は私とスリヴァッサの鼻と耳の良さだった。

 

私は知らなかったのだが、私とスリヴァッサ、というよりアスリートの中でも”天才”と言われる部類に属するタイプのウマ娘は総じて五感が他より鋭いらしい。言い換えれば神経質なのだ。

私が寝汚いのも、起きている時より寝ている時の方が五感が閉じていて楽だから、とまで言われてしまった。

 

ほとんど強引に山を買うところまで話を進めてしまった旦那君だが、これは正解だった。

 

この家に住むようになって、明らかに体調が良くなった。

現役の後輩3人など、レースタイムにまで影響してしまった。無論、パフォーマンスが上がる方に。

 

夫が自分より自分の事を熟知しているというのは・・・こそばゆくもあり、うれしくもある。

最近は予定を詰め込みすぎて、あまり帰れていないのが痛定思痛ではあるが。

 

 

そんなこんなで新築で建てた一軒家。

そしてここは私の個室。一人部屋だ。

 

”夫婦の寝室”というものに憧れがないわけでもないのだが、スケジュールを詰め込みがちな私には適度な距離が保てる今のスタイルの方が性に合っているとは思う。

いつもべったりではない分、旦那君に甘えたい時にはタガを外して思いっきり甘えられる、というのも・・・結構燃えるしな。

 

夫婦の寝室は先の私に取っておこう。うまくやらないと5人部屋になりそうだが。

 

 

当然、他の妻たちも一人一部屋個室があるし、先の事を考えて部屋自体はたくさん余っている。

私たちの新居はそんな感じだ。

 

まぁ、自分の部屋のベットをあんまり使ってない奴もいるがな。

 

なぁ?トット。

 

 

 

 

・・・ふむ、家の説明はこのくらいでいいか。

 

私は眠いんだ。

 

 

私はトットを抱き枕にして再度二度寝の体勢に入る。

 

 

トット、トリートメント変えたのか・・・これもいい香りだな。

 

実はこのトットを抱きしめて二度寝する時間は私の中で癒しの時間の一つになってきているのだが・・・これはもう少し黙っておこう。

 

 

自分のベットでまったく寝なくなるからな。トットが。

 

 

 

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「おはよぅ・・・ごじゃいましゅ・・・・」

「おはよう」

 

リビングでトレーナーさんと食後のお茶を楽しみながら談笑していると半寝ぼけな顔のトット先輩とルドルフさんが部屋から出てきました。

 

おはようございます。ロイヤルコロネットです。

 

まぁ、おはようの時間には少し遅いですが。

 

 

でも、良かった。

 

昨日の夜、ルドルフさん帰ってたんですね。

ということは、今日のトット先輩は大丈夫です。昨日は、ちょっと荒れてましたからね・・・

 

 

「お、おはよう。ルナ。トラットリア。・・・トットまだ寝てないか?」

 

「おはようございます~。ルドルフさん、トット先輩・・・は寝てますね~。」

 

「トット、起きろ。朝ごはんにしよう。」

 

「ふぁい・・・・」

 

 

ヴァニィはまだ寝ています。

昨晩また遅くまで勉強していたみたいですし、もう少し遅いでしょう。

 

ちなみには私とトレーナーさんはもう起きてから2時間以上経っています。朝食は既に済ませました。

起きたのも一緒ですしね。

 

昨晩は私の日でした。おかげさまでお肌つやっつやです。ごちそうさまでした? うふ。

 

 

この家には最初に決めたルールや暗黙のうちに定まったルールなど、妻4人でやっていくために色々ルールがあります。

 

と言っても、きちんと決められたルールは一つだけ。

トレーナーさんとベットを共にできるのは中一日挟んでの順番制となります。

 

昨晩は私の日でした。

 

今晩は該当なし。明日の晩はヴァニィの番。

そんな感じで、取り合いにならないよう、最初にルールを決めました。

 

まぁこれも個々の都合で交代したり、トット先輩は自分の日にルドルフさんを連れ込みたがったりと、あまり厳格なルールというわけでもないのですが。

 

 

暗黙の了解となっているルールは・・・例えば、ルドルフさんの前では極力トレーナーさんとベタベタしない、とか、そこそこ色々あるにはあるのですが・・・

 

実際はきちんとルール決めする必要がないほど、今、私たちの関係は良好です。暗黙の了解も、そのほとんどがチームカマル内でもともと存在していたものの延長ですし。

 

これにはトレーナーさんが一役買っています。

 

トレーナーさんは基本的に私たち4人を平等に扱ってくれますが、明確に、少しだけルドルフさんを特別扱いしています。

 

そのほとんどは些細な事です。

 

私たち4人が一緒にいる時には必ず最初に声をかけるのはルドルフさんだとか、ルドルフさんとデートに行くときと違い、他の3人の誰かとデートに行くときには必ずルドルフさんに声をかけるとか。肩を叩いたり頭を撫でたりといったスキンシップをトレーナーさんから行うのもルドルフさんだけだったりとか。

 

この些細なことの積み重ねが、うまいことルドルフさんの独占欲を緩和しています。

恐らく故意にやっているのでしょう。

 

それにルドルフさんはルドルフさんでたまに他の妻を出し抜いてトレーナーさんと蜜月を過ごしたりしているみたいですし。まぁ、正妻ですしね。

 

他の3人はこれについては何も思うところはないです。そもそもうちではルールさえ逸脱していなければ出し抜くのは自由です。

 

ヴァニィなどは「ルドルフさん、うらやましくならないんです~?」と聞いてみたら、「あたしはトレーナーが誰か1人を選ぶことになったら絶対ルドルフさんを選ぶのがわかりきってるから一緒にいれるんだよ」と言っていましたが。そもそも出し抜く気がない。

 

捻じ曲がった恋愛観、全然治ってないですね。

 

 

 

ただ、最近は別に少し心配なことが・・・・

 

 

「ね!ね!ルナさんは今日はお休みですか?!うちにいる?!」

 

「あートット、済まない。仕事は休みなのだが、今日は午後から講習を3件入れてしまった」

 

「ん~・・・そっか。じゃあ・・・仕方がないな・・・トレーナーさんと、コロちゃんは?」

 

「私は~今日はちょっと実家の方に顔を出す予定です~」

 

「俺は午後からスリヴァッサと図書館で勉強の予定だ」

 

「ん・・・そっか。じゃあ、私は街にお買い物にいこうかな!」

 

 

 

それは、トット先輩です。

 

ルドルフさんは一年の準備期間を経て今年の春からURAの運営側に所属しています。

やはり学園の生徒会長だった頃とはできることの幅が違うのでしょう。今はまさに水を得た魚状態です。

 

昨年は結婚式を挙げたりのイベントの他は資格取得などに時間を使っていました。

ですが、実際に所属するとまた勝手が違ったようで、現在はURAのお仕事をしながらさらに6個も並行して資格取得を進めています。

基本的にはお仕事の後に資格講習などに参加しているので、そのままビジネスホテルに泊まることが多くなりました。

 

 

私、コロネットも今は実家の方に時間を使うことが多いです。

 

というのも、今は名声、実績共に実家をのっとる材料に事欠かない状態なのです。私。

 

始まりは、ヴァニィの「どうせやるならトレーナーの名声が上がるやり方しようぜ」という案で私とヴァニィの出場するレースをすべて被らせた事でした。

 

私は最初、別々のレースに出場して多くの賞を取った方がトレーナーさんの名声は上がるのでは?と思いました。

 

ですが、シニアに上がった今、すべてがヴァニィの目論見通りとなっています。

 

今、私とヴァニィは出場したレース、そのすべてで1着と2着を私かヴァニィのどちらかが取るという一進一退の激戦の真っ最中です。

同じチームにも関わらず、出走するたびに繰り広げられる私とヴァニィのデットヒート。

名声などと言うものは見る方が多くてなんぼです。その点において、私とヴァニィのライバル関係は今年のシニアの話題のほとんどかっさらったと言っても過言ではありません。

どっちが勝ってもカマルが1,2着を独占状態なのは一緒ですしね。

 

おかげさまで他のチームからは目の敵にされていますが。

 

前年のトット先輩が”皇帝の後継者”などと呼ばれる成績を収めてそのままトロフィーリーグに上がった翌年のことなので、それはもう今のチームの名声はすごいことになっています。

 

しかも、その過程で私は『大阪杯』さらには『宝塚記念』とらせて頂きました。ふっふっふ。

秋天はヴァニィに持ってかれましたが、目前のジャパンカップ。これは頂きたいです。できればその次の有マ記念ももぎ取って有終の美を飾りたいところですが、適正的には短めとはいえ長距離にあたる有マは私にとっては少々不利です。

さらに、去年のクラッシックでも私とヴァニィは有マに挑戦できる機会を得たのですが、昨年の有マは”リトルトラットリア”とかいうウマ娘に歯が立たなかったので今年の有マにかけるヴァニィの執念はとんでもない事になっています。

 

話が逸れました。

 

実家に顔出すたびに下手に出て私のご機嫌を窺うお父様の顔をみるのは大変気分が良いです。

まぁ、乗っ取りますけど。今はその下準備中なのです。

 

URAファイナルズの後、私はトロフィーリーグには上がらず、実家の実権をすべて傘下に納める予定です。

 

 

そしてヴァニィ。

彼女もトロフィーリーグには上がりません。

 

ヴァニィは・・・トレーナーになるそうです。戦術立案などでトレーナーさんと一緒に作戦会議を行うことが多かったヴァニィですが、それがそのまま、憧れになっていったようなのです。

自分のようなウマ娘を救ってくれたトレーナーのようになりたい、あたしも。それが最近のヴァニィの口癖です。

結婚生活にはずいぶんと素っ気ないヴァニィですが、トレーナーさんのことを真の意味で一番尊敬しているの、今はヴァニィかもしれません。

 

シニアクラスのレースに参加しながらもトレーニング以外の空き時間のすべてをトレーナーになるための勉強に使っています。

 

そんなヴァニィを見て、トレーナーさんが手を貸さないわけがないです。

 

トレーナーさんもトレーナーさんで忙しい身ではありますが、時間の許す限り彼女の勉強を見てあげています。

 

 

 

トット先輩だって、今はトロフィーリーグの真っ最中。忙しい身なのは間違いないです。

でも、最近は・・・少し寂しそうです。あまりにもみんなが忙しすぎて。

 

 

そして先輩についてもう一つ気がかりな点が。

 

私も、ルドルフさんが卒業するまでわかりませんでしたし、他の方もわからなかったでしょう。

 

 

トット先輩、独占欲強いです。かなり。

 

ルドルフさんにまったく嫉妬しないのでそういったものは無縁なのかと思っていましたが、ルドルフさんが特別なだけだったようです。

 

これが露呈したのは、ルドルフさんが卒業した直後、彼女が世間にトレーナーさん及び私たちとの結婚を公表するまでの僅かな間。

その僅かな時間に、不在になりルドルフさんの牽制がなくなったのをいい事にトレーナーさんに粉をかけてきたウマ娘が何人かいました。

 

それを怒れる大型犬よろしく、すべて駆逐したのがトット先輩です。

あの時期のトット先輩は・・・まさに”皇帝の後継者”でした。独占欲的な意味で。

いや、怖かったですよ。ほんとに。

 

 

そして・・・実は最近、その独占欲が少し、私とヴァニィに向いています。

 

もちろん、明確な敵意を向けられることはありませんし、トット先輩自身も隠しています。

勉強に夢中になっているヴァニィなどは気づいてすらいないかもしれません。

 

トレーナーさんとルドルフさん、どちらとの時間も急に極端に減ってしまい、先輩自身、バランスが取れなくなっているのかも・・・・

 

解決できるのは・・・おそらく、ルドルフさんです。

トレーナーさんでは無理かもしれません。私たちに対する独占欲の対象ですし、だからと言ってトレーナーさんは私とヴァニィをないがしろにするようなことはしませんから。あの方はそんなことはしません。のろけです。すいません。

 

 

ん~・・・ルドルフさん・・・気づいているといいのですが・・・・

 

あんまりトット先輩ほっといちゃ・・・ダメですよ?

あんなにかわいいのに。

 

 

 

 

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【数週間後、図書館】

 

 

「え、そこの解、そっちなんスか?」

 

「やはりひっかかったか。この一文の後の怪我に関する文章はすべて問いには関係ないんだ。例題の娘の怪我の直接的な原因になっていたのは貧血。前に記述があるだろう。であれば、必要なのは糖質の代謝ではなく正常な赤血球の生成だな。だから解はビタミンB1じゃなくビタミンB12」

 

「うがあぁ・・・・むずい・・・」

 

「いや、スリヴァッサの理解速度は俺なんかよりずっと上だぞ。そしてウマ娘であるお前は”ウマ娘の基本生理学”の大半が免除だからな。このペースなら来年の受験には十分間に合う。焦らなくていいぞ」

 

「来年かぁ・・・せっかくならトレーニング論も養成学校卒業までの分は実地一発でパスできそうだし、早いとこトレーナーと子供作ってオンライン受講枠の特例に入りたいなぁ・・・・あの家出たくないし」

 

「そーゆーことを[[rb:図書館> ここ]]で言うのはおじさん如何かと思うんだ。」

 

「トレーナーおじさんじゃないっスよ。腹筋バキバキのくせに・・・」

 

「そーゆーのもどうかと思う」

 

 

スリヴァッサだ。こんにちは。

今日は週一回のトレーニングオフの日。今日もトレーナーに付き合ってもらって図書館で勉強中だ。

このところトレーナーの空き時間を独占してしまっていることには正直後ろめたい気持ちもあるんだけど、どうしても今やっている勉強はトレーナーがいるのといないのとでは格段の差が出てしまう。

 

もちろん、自分一人でもできる限りはやってるんだけど、トレーナーから「この時間は空いているから勉強見てやれるぞ」と言われると、みんなには申し訳ないと思いつつもついつい頼ってしまう。

 

色っぽいことは皆無なのがみんなに立てれる唯一の約諾だ。これに乗じてデートなどは一切していない。一緒に夕飯を食べて帰ったことすらない。夕飯は帰って食べるんだ。

 

にしても・・・トレーナーってこんなに覚えることあるんだな・・・

 

ちょっと学園にいるトレーナーを見る目が変わるな。

 

特にトレセンにいるトレーナーはその中でもトップなのは知っていたけど、知っているのと実際にやるのとは大違いだ。

あのいい加減なスカーレット先輩のトレーナーもこれ、パスしてるんだよなぁ・・・

 

 

「ちょっと一息入れるか。スリヴァッサ、行動力学の本借りて来い。おまえそっちの方が得意だろう。息抜きにそっちの例題に取り組んでみよう。」

 

「うっス」

 

 

 

ブーブーブーブー

 

 

あたしが席を立つのと同時、机の上に無造作に置かれたあたしのウマートフォンが着信を告げた。

相手は・・・・コロネットだな。

 

珍しいな。勉強してるのわかってて電話してくるなんて。緊急かもしれない。

 

 

「トレーナー、すんません。コロネットから電話です。本借りに行くついでにちょっと外で電話してきますね。」

 

「・・・・珍しいな。緊急かもしれん。そうしてくれ。」

 

 

トレーナーも同じ考えのようだ。

 

あたしはウマートフォンを手に図書館の外に向かった。

悪いことじゃなければいいんだけど・・・・

 

 

外に出て切れてしまった電話を掛けなおす。

コロネットはワンコールもしないうちにで出た。

 

「どうかした、コロネット?」

 

『あ、繋がった~!良かったです~!大変なんですぅ~!勉強中に申し訳ないですがトレーナーさんと一緒に帰ってこれますかぁ~?』

 

 

相変わらず全然大変そうには聞こえないな、この娘は。でもやっぱり緊急らしい。

 

 

「どうしたの?なにがあった?」

 

『トット先輩が部屋に立てこもりました~!』

 

 

・・・・えぇ??

 

 

 

ーーーーーー⏱ーーーーーー

 

 

 

急ぎ自宅に帰るとコロネットがリビングのトット先輩の部屋の前でうろうろしていた。

 

手にはメガホンを持っている。できる限り自分でなんとかしようしたのだろう。

 

 

「コロネット!ただいま!状況は?!」

 

「ヴァニィ・・・おかえりなさい。変わらずですぅ。」

 

「ただいま。とりあえず経緯教えてくれ。」

 

「トレーナーさんもおかえりなさい~。あのですねぇ・・・・」

 

 

コロネットから話を聞くと、朝から姿を見せていなかったトット先輩はあたし達が図書館に行った後も部屋から出てこなかったらしい。

 

今日は10時頃には家を出たのだが、その後、お昼になっても出てこないトット先輩に一度声はかけたそうだ。

ただその時は反応がなかったし、昨晩夜更かしでもして寝坊かな、と思ってそのままにしておいたらしいのだ。

だが、15時になっても出てこなかったので流石に体調でも崩しているのかと心配になって強めに声をかけたそうだ。

 

 

「そしたら、トット先輩から送られてきたメールの内容がコレなんですぅ~」

 

 

コロネットが自分のウマートフォンを差し出す。

 

 

『ルナさんとトレーナーさんを差し出せ。さもなくばご飯を食べない。トラットリア』

 

 

「・・・・ハンガーストライキっスね。これ。」

「・・・・ハンガーストライキだな。」

 

 

その後、一時間ほどコロネット一人で説得を試みたがダメだったのであたし達に連絡をした、というのがこれまでの経緯だった。

 

 

「ルナ・・・帰ってきてないの何日目だっけ?」

 

「先週末に帰ったきりですぅ・・・」

 

「いや、確か俺会って・・・あ、そうか。今週はルナ、自分の順番の日の夜帰ってきて早朝出て行ったな・・・そうか、みんなとは顔合わせてないのか。丸一週間か。まずった・・・・トット限界だったか。ルナと連絡は?」

 

「電話は通じなかったのでメールを入れたのですが、まだ返信は~・・・・」

 

「ルナ、講義中は携帯切ってるからな。次の講義までに一度確認してくれるといいのだが・・・」

 

 

現在の状況はわかった。

でも、あたしではどうも出る幕はないようだ・・・今は。

 

そう、今は。

 

くそ・・・学習しないな。あたしは。

 

まただ。トット先輩がストーカーに狙われてた時だって見過ごしてしまったのに、まただ。

またやってしまった。

 

思い起こせば、あたし・・・ここ最近、トット先輩の顔、ちゃんと見たか?

 

ここのところ、ずっと夕食の準備してくれているの、誰だ?

トット先輩だろう。

 

トット先輩だって元々料理が得意だったわけじゃない。どちらかというとトレーナーやルドルフさんの方が得意だった。

でも、トット先輩はがんばって練習していた。”みんなと一緒に食べるのは幸せだから”って。

 

 

一体いつだ。直近で全員揃ってご飯を食べたの。

 

少なくともあたしは自分の勉強を優先した。トット先輩ががんばって作ってくれたご飯、ありがたいと思いつつも遅い時間に温めなおして一人で食べることも多かった。トット先輩が寝た後に。

 

掃除だって、洗濯だって。

 

二言目には「みんな自分の将来のために頑張ってるんだから。今一番手が空いてる私がやればいいんだよ!」というトット先輩に甘えっきりだった。

トット先輩だって暇じゃないだろう。トロフィーリーグのトップランカーだぞ。

そんなトット先輩が率先してみんなの身の回りのことをやっていたのはなんでだ?

 

・・・時間を作りたかったんだ。みんなといる時間を。あたしたちの負担を軽減させて。

 

なのに。

 

最愛のトレーナーはあたしが独占して。

最愛のルドルフさんは全然帰ってこない。

 

 

でも、あの甘えん坊のトット先輩からは一度だってその事について言われていない。

あたしやコロネットの将来を考えて。

ルドルフさんの今後の夢を考えて。

 

トット先輩、ずっと我慢してたんだ。

 

こうなる前にできること・・・あったはずだ。

トット先輩が限界になる前に。

 

気づくのが・・・遅すぎる。

 

相変わらずあたしは自分のことに精一杯だ。なんにも学習できていない。

くそ、こんなんで・・・・トレーナーになんかなれるかよ。

 

視野が狭いにもほどがある。

 

 

「あの、あたしからもトット先輩に・・・」

 

「いや、スリヴァッサ。すまん、俺にやらせてくれ。・・・ダメかもしれんが。正直今回はルナ待ちかもしれん。」

 

 

トレーナーがコロネットからメガホンを受け取り、トット先輩の部屋の前に立つ。

 

 

 

トット先輩・・・ごめんな。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「トット!我々は全面的に君に降伏する!だが、ルナは今、講義中で連絡がとれない!話し合おう!一度出てきてはくれないだろうか!」

 

『・・・・や!』

 

「トット!君は今やトップアスリートだ!体調への影響が心配だ!ここに俺が作ったサンドイッチがある!せめてこれだけでも食べてはくれないだろうか!」

 

『・・・・や!』

 

「君の要求はすべて受け入れる!カフェテリアのリトルトラットリア盛りも一週間毎日付ける!どうだろうか!話し合わなくてもいい、出てきてもらうだけでも!」

 

『・・・・・・・・・・や!太り気味になる!』

 

 

 

トレーナーの説得が続くも、トット先輩は部屋から出てこない。

返事をするだけ、コロネットの時よりはマシなようだが。

 

 

 

「やはりダメだな・・・」

 

ずっと声を張り上げていたトレーナーもそろそろ声が枯れてきたようだ。

 

「トレーナーでもダメっスか・・・」

 

「積み重なったものもあるんだろうが、今回の直接の原因はルナ欠乏症だろうからな。トットは俺だけじゃダメなんだ。ルナもいないと・・・。ルナ、気づいて帰ってきてくれるといいのだが。それでも講義が全部終わってからだと、帰ってくるとしてもバスがあるかどうか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バスなどいらん。走ればいいんだ。ウマ娘は。」

 

 

声がした方を一斉にトレーナー、コロネット、あたしが振り向く。

 

リビングの入り口には・・・ルドルフさんが立っていた。

 

 

「ルナ・・・お前、講義中では?」

 

「コロネットが送ってくれたメール、講義後にすぐに気づいてな。それ以降に予定していた講義は全部サボった。」

 

「あ、メール返信来てました~!ごめんなさい、見てませんでした~!」

 

 

おい!コロネット!まぁ、気持ちはわかるけど。トレーナー渾身の説得中だったし。

にしてもルドルフさん・・・まさか、街中を全力疾走してきたんじゃ・・・・

ま、まさかね。ウマ娘がそれやったら警察に捕まってもおかしくないし。

・・・この時間にうちの近くに停まるバス、あったっけ?

 

 

「サボったって・・・大丈夫なのか?」

 

「大丈夫かどうかは後で考えればいい。優先順位を間違える私ではないよ。・・・といってもこれは既に間違えた後のようだから何一つ説得力はないな。すまない。」

 

 

ツカツカとトレーナーの方へ歩いていくと彼からメガホンを受け取るルドルフ先輩。

 

その所作は、まさに”皇帝”だった。

いくら看板を降ろしたとはいえ・・・彼女の人の上に立つ才にはなにも変わりはない。

ルドルフさんは自分から名乗って皇帝になったわけではないだ。

みんながそう呼んだから・・・皇帝だったのだ。

 

固唾をのんで全員がルドルフさんの一挙一動を見守る。

 

腰に手を当ててメガホンを構えるルドルフさん。

さて、どうやって・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「トット!愛してるぞ!ここを開けろ!!!!!」

 

 

 

 

・・・ガチャ

 

 

 

うっそぉ。開いたよ。開かずの扉。

 

中からはベショベショに泣いているトット先輩が顔を半分だけ出してこちらを伺っている。

 

 

「ちょっと話してくる。待っていてくれ。」

 

 

何事もなかったかのようにトット先輩の部屋に入っていく、ルドルフさん。

 

か、敵わねぇ・・・・

 

 

 

その後、しばらくは扉の前でトット先輩の部屋を静観してはいた。

 

いたが・・・

 

 

・・・あーダメだ。気になる。

 

 

行儀が悪いとわかりつつも、トット先輩の部屋の扉にウマ耳をつけ、中の様子を窺ってみた。

 

 

『・・・トット、大丈夫だ。誰も怒ってなどいない。君を心配することはあれ、今の君に怒ってるヒトなど一人もいないぞ。大丈夫だ。』

 

『そう泣くな。すまなかった。私のせいだな。君に甘えていたんだ。私が悪かった。ちょっと生き急ぎすぎた。うん、君の事がどうでもよかったわけじゃないんだ。』

 

『そう、そうだよ。我慢させてすまなかった。みんなの大事な将来がかかっていたから、君はなにも言えなかったんだな。大丈夫。みんなに話してみよう。大丈夫さ。みんなわかって・・・お、おい、トット。』

 

『トット!ちょ・・・どこ触って・・・今はダメだろう、ちょ・・・こら!!!トット!!!!トット!!!!めっ!!!!!!』

 

ゴン!

 

『へぷん!』

 

 

・・・・うん・・・大丈夫そうだな・・・・

 

 

 

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ルナがトラットリアの部屋に入ってから、待つこと約30分。

話が済んだようでルナがトラットリアを連れて部屋から出てきた。

 

俺、スリヴァッサ、コロネットはリビングのダイニングテーブルでそれぞれの席に座っている。

思えばここに全員揃うの・・・久しぶりか。

 

・・・・ん?なんでトラットリアは頭を押さえてるんだ?

 

 

「挨拶が遅くなってしまったな。ただいま。」

 

「おかえり。すまない、やはりルナに頼ってしまったな。」

 

「いや、今回は私が一番悪い。トットはわかってくれていると我慢を強要してしまった。みんなにも。申し訳ない。」

 

「とりあえず、座ろうか。」

 

「ああ。」

 

そう答えるとルナとトラットリアもそれぞれの席に・・・・つかないな。ルナだけついた。

 

 

トラットリアはトコトコ歩いて俺の上に座ってきた。

 

うん、君の席はあっちだぞ・・・とはさすがに言えない、今日は。

 

 

「トットはここがいいのか?」

 

「うん・・・・」

 

「・・・落ちるなよ」

 

トラットリアがずり落ちないように後ろからトラットリアのお腹に手を回す。

トラットリアはそんなに身長がないので邪魔にはならない。

 

とりあえず、俺に甘えてくるということはルナ欠乏症は治ったみたいだな。

 

 

「さて、今回の件だが・・・トット。まず謝らせてくれ。すまなかった。」

 

「うん、あの・・・私も、ごめんなさい。今日、ヴァニィちゃんの勉強の邪魔、しちゃった。ルナさんは講義サボさせちゃったし・・・」

 

「トット、その話は先ほどもしただろう。今日の事がなければ、好き勝手自分の夢を追いかけて、私たちはそのままバラバラになっていたかもしれないんだ。特に・・・私だ。今思えば、家族の時間を犠牲にしてまであんなに同時に資格取得を急ぐ必要はなかった。私の落ち度だ。君じゃない。それなのに、君はそれを周りに当たって爆発してしまう前に自分に向けたんだ。君は何も悪くない。」

 

「あたしも・・・トット先輩、ごめん。あたしは、トット先輩が無理してるの・・・気づけなかったんだ。あたし自分のことばっかりだった。ごめんなさい。」

 

「トット先輩~ごめんなさい~。私も、こんなに無理してるの、気づいてあげられなくて・・・」

 

「えへへ・・・・こんな大騒ぎ起こして、みんなから謝られるとは思わなかったな・・・。あのね、私・・・みんな忙しいのはわかってるんだけど・・・週に一回くらいは、みんなでご飯食べたいです。一緒に。」

 

「必ず改善しよう。今日は全面的に君の勝訴だ。他に要求はあるか?」

 

「え、じゃ、じゃあ・・・・今日は私、トレーナーさんとルナさん、二人と寝たいな・・・えへへ。」

 

「わかった。今日は・・・コロネットの日か。いいか?」

 

「もちろんです~。それと・・・ルドルフさん、ペースを落とすとはいえ、まだ資格取得はあるんですよね?」

 

「ああ・・・すまない。必要な資格ではあるんだ。」

 

「でしたら~トット先輩、ルドルフさんがいない時は、私と一緒に寝ましょうか~。ふふふ。」

 

 

 

・・・・ん?コロネット・・・なんか獲物を狙う目でトット見てないか?気のせいか?

 

 

「いいの?!」

 

「はい~」

 

 

ルドルフがジト目になってきた。

 

 

 

 

え・・・火種まだあるの?

 

まじで?

 

 

・・・・気のせい、ということにしよう。

 

話題、変えよ。

 

 

「さて、トラットリア。こんな事になってから出すのも気がひけるんだが・・・・実はな。お前に負担がかかってるのは認識してたんで・・・これを用意していたんだ。」

 

 

俺は、先ほどルナとトラットリアが部屋で話し合いをしている最中に自分の部屋から持ってきた一枚の封筒をテーブルに出す。

 

 

「む、旦那君。見覚えあるぞ。その封筒。確か・・・」

 

「そう。温泉旅館の招待券だ。ルナとはURAファイナルズの後に一度行ったな。トットのウインタードリームトロフィーが終わるくらいの時期にちょうどルナの資格取得も落ち着くだろう。二人で行って来るように折見て出すつもりだったんだ。君ら、あんまり2人でどっか行く機会なかっただろう?」

 

「お、おおおおおお温泉!ルナさんと二人で、ですかぁ!!!」

 

「ああ。ゆっくりしてこい。それに・・・トラットリア、お前はその後に重大な仕事もあるしな。英気を養ってもらわねば。」

 

「・・・・へ?」

 

「お前がウインタードリームトロフィー終わった後・・・スリヴァッサとコロネットはURAファイナルズを経て卒業だ。二人はトロフィーリーグには上がらないからな。・・・なんか思いださないか?ルナ。」

 

「ふむ?・・・・ああ!そういうことか。」

 

「え、ルナさん・・・?私全然わからないんですけど・・・」

 

「トット。同じなんだ。カマルを立ち上げた時と。このチームは最初、トレーナーとトロフィーリーグのウマ娘一人だった。そこに君が入ってきて・・・・そして、スリヴァッサとコロネットが入ってきた。近い将来の君はその頃の私と同じだ。」

 

「トット一人じゃチームとは呼べんからな。おまえらに負けず劣らず癖が強いの集めるつもりだ。幸い、おまえらが残した成績のおかげで俺が取れる手段はよりどりみどりだ。というわけで、頼むぞ。トラットリア先輩。次はお前が導く番だ。」

 

「え、えへへ・・・できるかな。私にも。ルナさんみたいに。」

 

「やれるさ。トットなら。後輩にも・・・懐かれてるみたいだしな。」

 

 

そういいながらジト目でコロネットを見るルナ。

 

 

 

・・・・おーい、やめようぜー今日はもう終わりにしようぜー・・・・

 

 

 

『ジー・・・・・』

 

 

「うふふ~」

 

「コロネット・・・おまえ、度胸あんなぁ・・・・」

 

 

 

これで案外、ルナとコロネットって気が合うんだよなぁ・・・

 

なんか逆にトラットリアが心配になってきた・・・

 

 

 

 

・・・まいっか。頑張れ、トット。

 

 

 

 

----------------------------------------

 

 

 

【2か月後】

 

 

 

 

「温泉です。」

 

「どうした?トット。」

 

「ルナさん!ここはどこですか?!」

 

「温泉旅館だが・・・・」

 

「そうです!ここは温泉旅館です!ルナさんと!!二人で!!!!」

 

「今更どうした?」

 

「ルナさん!!!トレーナーさんと来たときは同室じゃなかったって本当ですか?!!誰かと同室でお泊りって初めてって本当ですか?!」

 

「え・・・うん・・・・」

 

「私!ルナさんの初めてもらいましたか?!!頂いてしまいましたか?!!」

 

「いや、言い方」

 

「ルナさん!!かけがえなのない絆を感じるひとときを過ごしましょうね!!あ、鼻血でてきた・・・」

 

「旦那君も連れてきた方が良かっただろうか・・・?」

 

 

 

 

 

はい!リトルトラットリアです!

 

今までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

 

 

それでは、私はこれからルナさんとしっぽりしてきます!!

 

またどこかで会えましたら!

 

 

それでは~!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまで読んで頂きありがとうございました。

全シリーズこちらで完結になります。
いままでお付き合いいただきありがとうございました!




こちらは本編終了後におまけで追加した番外でした。
仕事を張り切りすぎて家庭をおろそかにした夫(ルドルフ)と拗ねた妻(トット)です。

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