人生万事、塞翁がウマ娘   作:tadas

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幕間:みんなで桃太郎してみた(UMA.Style.)

 

 

ここは・・・・トレセン学園、”大講義堂”

 

全校生徒、実に2000人弱を収容して、なお余りある学園が誇る大型の講義堂である。

 

 

ここでは、定期的にとあるレクリエーションが行われる。

 

その名も・・・『大懇親競技会』

 

なぜ競技会なのか。そもそも懇親のなにを競うのか。

 

理事長の考えることなので意味はあるのかないのか定かではない。

 

かつては、入学してもまだトレーナーがつかず、デビュー予定もないまま練習に明け暮れる生徒の慰安のためとも、普段競い合うことを旨とする生徒同士の交流のためとも言われてはいた。

 

今もそういった意味合いもあるんだろうが・・・たぶん面白半分にやってるよなぁ。ぜったい。

 

 

 

そして、その競技会の中でも人気の演目の一つ。

 

”即興寸劇”

 

舞台を学園が用意し、誰でも知っているような物語を参加者が台本なしの即興アドリブにて行う寸劇がある。

 

重要なのは・・・この寸劇へのエントリーは”人気投票”であること。そして、指名されたものは”拒否権がない”こと。

 

憧れの、あのウマ娘が、普段は手の届かないあの人気者が。

みんな前で演劇を行ってくれるのである。

 

そりゃ、人気もでるわけだ。

 

 

ただし・・・学園の人気者などクセが強いものだらけだ。未だかつてただの一度も普通に終わったことはない。

 

 

ちなみに、寸劇の参加者は、当日になって初めて自分が参加者であることを知らされる。

そして、誰もが知っている物語のはずなのに、誰も知らない物語へを変貌していく舞台への切符を渡されるのだ。

 

トレーナー側からもトレーナー陣の人気投票で一人排出される決まりだ。

 

・・・なにが人気投票だよ。ベテラントレーナーの体のいい憂さ晴らしだよ。これは。あいつらストレス溜まってるからここぞとばかりにはちゃけやがる。新人トレーナーは大体一度はこの舞台への切符を渡されるんだ。

 

 

 

なんで今回も俺なんだよ!俺、前回やったじゃねーか!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「トット先輩、コロネット、早くしないと前の席埋まるっスよ!」

 

「あ~待ってよ、ヴァニィちゃん!次!次の劇だよね!トレーナーさんが出るの!」

 

「そうですよ~朝、駿川さんから申し付けられて憤慨されてましたからね~」

 

「すごいね!2回連続なんて!私前回のトレーナーさんの劇見てないんだぁ・・・まだ出会ってなかったし・・・」

 

「すごい・・・のかな?トレーナー枠は生贄って聞いたけど・・・うぉ!コロネット、何そのカメラ。」

 

「私は~前回も見てましたよ~うふふ、今回はちゃ~んと、記録に残してあげますからね~」

 

「え・・・なんか、こわ・・・・」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「はい、トレーナーさん。今回の衣装です。」

 

緑の悪魔・・・んん”ん”・・・たづなさんが、寸劇の衣装を渡してくる。

まぁ、衣装っていうか・・・”たすき”なんだけど。

 

幅20cmくらいの太めのたすきには、中央にデカデカと”桃太郎”と書いてある。

 

あーはいはい、今回の劇は桃太郎なのね。

 

そして俺は桃太郎役、っと。

 

 

くそぉ・・・あのベテラントレーナーどもめ・・・・なにが「前回おもしろかったから今回も期待している。(ププププ)ぜひ盛り上げてきてくれ。(ダーハッハッハ)」だよ。

 

明らかに組織票で過半数埋まってるじゃねーか。不正だよこれは。民主主義という名の数の暴力だよ。どうせ酒の肴にするつもりのくせに。

 

 

 

まぁ、愚痴ったところでなにも始まらない。それに前回の人魚姫役よりは大分マシだ。

 

・・・ちなみに配役は全部理事長が決めている。理事長が大うけすると臨時ボーナスもでる。スゴイ額の。くそ・・・資本主義社会め・・・今年もがんばろう・・・

 

 

 

 

ブーーーーーーーーー

 

開幕のブザーが鳴った。ちなみに配役は参加同士もなにも知らない。

 

つまり、何一つ予想はできない。完全にアドリブだ。

 

 

 

ーーーー戦場の、幕が・・・上がった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

『昔々、あるところにおじいさんと、おばあさんが住んでいました。』

 

 

キングヘイロー(おじいさん)「ちょっと、なんでキングがおじいさん役なの?!もっと一流に相応しい役柄があったんじゃない?!」

 

グラスワンダー(おばあさん)「恐らくですが・・・”キング”だからじゃないでしょうか?一般的には壮年の男性を指す単語ですし・・・」

 

キング(おじいさん)「それだけで?!まぁ・・・やるからには一流のおじいさんを演じてみせますけど・・・ちょっと!おばあさん!芝刈りにいってくるわ!」

 

グラス(おばあさん)「”芝”ではなくて“柴”ですよ、おじいさん。ターフキーパーにでもなるおつもりですか?」

 

キング(おじいさん)「え?違うの?!」

 

 

 

 

『おじいさんは山へ柴刈りに。おばあさんは川へ洗濯へ行きました。』

 

 

グラス(おばあさん)「さて・・・川に着きましたね。ここで桃が流れてくるはず・・・あ、来ました。ずいぶん大きいですが・・・」

 

 

 

『すると、川からどんぶらこ、どんぶらこと桃が流れてきました。』

 

 

グラス(おばあさん)「本当に大きいですね・・・これ、中に誰か入っているのでしょうか?確か桃の中は赤ちゃんだったはずですが・・・」

 

 

 

『おばあさんはおじいさんが喜ぶと桃を家に持ち帰りました。』

 

 

グラス(おばあさん)「実際、桃は傷みやすいですから・・・川から流れてきたものはたぶん食べられませんね・・・」

 

キング(おじいさん)「グラ・・・おばあさん、ちゃんと劇に参加しなさいな。えーと、これ、割るの?」

 

グラス(おばあさん)「そのはずです。では・・・割りますね。」

 

 

【精神一到 何事かならざらん】

 

 

バカッ!

トレーナー(桃太郎)「お、おぎゃー!おぎゃー!」

 

グラス(おばあさん)「あら・・・勝手に割れましたね。」

 

 

あっぶねぇ・・・・!何考えてんだこの栗毛。自分のトレーナー以外には容赦がないにもほどがあるだろ。なんだよその長物、どっから出した。あやうく仮面ライダーWだぞ、俺。

 

 

キング(おじいさん)「わぁ!桃から赤ちゃんが!・・・ちょっと!あなたたちもう少しちゃんと参加しなさいってば!トレーナーは早く赤ちゃんになりなさい!」

 

トレ(桃太郎)「おい、やめろその言い回しは!うっわはや!スーパークリーク!呼んでない!座ってろ!」

 

 

すごい勢いで舞台に突っ込んで来ようとするスーパークリークを必死に止める。やめろ、劇が終わる。俺の世間体も終わる。

 

 

 

 

『桃を割るとなんと中からは元気な男の子が出てきました。』

 

 

トレ(桃太郎)「・・・・・・・」

 

キング(おじいさん)「・・・・なによ?」

 

トレ(桃太郎)「いや、桃から出てきた直後の男の子の気持ちがわかんねぇ・・・わかんねぇから何演じたらいいのかもわかんねぇ・・・」

 

キング(おじいさん)「真面目なの?!」

 

 

 

 

『男の子はすくすくと育ち、なんやかんやあって鬼退治に行くことになりました。』

 

たづなさん・・・ナレーションえらく雑に吹っ飛ばしたな・・・俺の棒立ちのせいか・・?

 

 

 

キング(おじいさん)「と、いうわけで!鬼を退治してらっしゃい!」

 

トレ(桃太郎)「ウっス。とっちめてくるっス。」

 

グラス(おばあさん)「あ、お待ちください桃太郎さん。これをお持ちになってくださいね。」

 

 

あ、そうか。きびだんごもらわないと。御腰につけないと。

 

 

ニシノフラワー(きびだんご)「ニシノフラワーです!あ、ちが、きびだんごです!」

 

 

きびだんごに配役あるの?!

 

トレ(桃太郎)「きびだんご?」

 

フラワー(きびだんご)「はい!」

 

まじかよ。

 

 

『桃太郎はおばあさんからきびだんごをもらうと、それを腰につけて鬼退治にでかけました。』

 

いや、腰にはつけねーよ。誘拐にしか見えねーよ。

 

 

 

 

 

 

『しばらく進むと犬が現れました。桃太郎さん、そのきびだんごをもらえたら、私も一緒に鬼退治にいきましょう』

 

ナレーションに沿って黒子のウマ娘達が舞台のセットを入れ替える。

はっや。どんだけ訓練したんだ・・・

 

入れ替えが終わると一人のウマ娘が飛び出してきた。

 

 

 

スペシャルウィーク(犬)「ください!きびだんご!」

 

 

犬はスペシャルウィークか・・・まぁ、なんか犬っぽいしな、こいつ・・・・

 

 

トレ(桃太郎)「ほらよ」

 

フラワー(きびだんご)「きびだんごです!」

 

スぺ(犬)「え??えええぇ?」

 

トレ(桃太郎)「仲間になれ」

 

スぺ(犬)「え?そんな・・・だって・・・お腹すかせてきたのに・・!」

 

トレ(桃太郎)「知らんがな」

 

スぺ(犬)「食べれば・・・いいのかな・・・・」

 

トレ(桃太郎)「やめろ誰も望んでないぞ、そんなスプラッター桃太郎。・・・撫でる、とかでいいんじゃないか?」

 

 

きびだんごを犬の前に差し出す。頼むから食ってくれるなよ。

 

 

スぺ(犬)「きびだんごさん、失礼しますね。」

 

フラワー(きびだんご)「えへ、えへへへ・・・」

 

少し前かがみになってきびだんごを撫でる犬。

ああ・・・和むな、この絵は。今回は平和に終わる予感がしてきたよ。

 

 

タイミングを見ながらセットの一部をまた黒子ウマ娘が移動していく。

 

えーと、次の場面は・・・

 

 

 

 

 

 

『さらに進むとキジが現れました。桃太郎さん、そのきびだんごをもらえたら、私も一緒に鬼退治にいきましょう』

 

 

エルコンドルパサー(キジ)「キジ!デェェーーーース!」

 

トレ(桃太郎)「コンドルじゃねーか」

 

エル(キジ)「キ!ジ!デェェーーーース!!!!!」

 

トレ(桃太郎)「鳥綱タカ目コンドル科コンドル属コンドルだ。お前は。」

 

エル(キジ)「ケェ―――!」

 

 

どうしたんだ、こいつは。コンドルの誇りを忘れたのか。

 

 

トレ(桃太郎)「きびだんご。悪いんだが予備のたすきを持ってきてくれ」

 

フラワー(きびだんご)「はい!」

 

 

カキカキカキカキ・・・・・

 

 

トレ(桃太郎)「よし。これでいい。」

 

エル(コンドル)「コンドル・・・デェェーース・・・」

 

トレ(桃太郎)「どうした、コンドル。お前は立派なコンドルだ。誇りを思いだせ。まぁいいや、撫でろ。そして仲間になれ。」

 

 

きびだんごを差し出す。こいつは食う心配は無用だが、なんか元気ないな。

 

トレ(桃太郎)「抱っこしてもいいぞ。特別だ。」

 

エル(コンドル)「きびだんごさん、失礼します・・・あぁ・・・癒される・・・エル、ちゃんとキジ頑張ろうと思ってたんデスよ・・・」

 

フラワー(きびだんご)「よしよし・・・・」

 

このきびだんごは効果が絶大だな。伊達や酔狂できびだんごじゃないんだな。

 

 

 

 

 

『さらに進むとサルが現れました。桃太郎さん、そのきびだんごをもらえたら、私も一緒に鬼退治にいきましょう』

 

 

トレ(桃太郎)「・・・・現れねーぞ。サル。」

 

スぺ(犬)「クンクン・・・桃太郎さん、たぶんあの木の上くらいです。」

 

 

ほんとに犬みたいだな・・・あ、そうか。ウマ娘も鼻いいんだった。

 

先ほどまた黒子ウマ娘がセットを瞬時に入れ替えていたが、セットに乗ったまま移動してきたんだろうか。

とりあえず適当に足元に転がっていたセットを木の上に向かって投げてみる。

 

 

「あたっ?!」

 

ドサッ

 

 

セイウンスカイ(サル)「あた、いたたたたた・・・もう、なに~?」

 

サルが落ちてきた。口元に涎がついてる。劇の最中に熟睡できるか?普通。

 

 

トレ(桃太郎)「おはよう。サル。仲間になれ。」

 

ウンス(サル)「え~やだよ。痛かったし・・・それに鬼退治とか性に合わないよ~」

 

やる気ゼロだな。

 

しかしバカめ。こっちにはきびだんごがある。そして・・・このきびだんごはお前に効く(・・)

 

 

 

トレ(桃太郎)「やる。仲間になれ。」

 

フラワー(きびだんご)「きびだんごです!」

 

ウンス(サル)「え・・・フラワー、きびだんごなの?・・・くれるの?」

 

トレ(桃太郎)「どうせお前で最後だ。やる。撫でるなり愛でるなり好きにしてよい。」

 

ウンス(サル)「・・・・にゃは♪」

 

よし、全員無事に揃ったな。

あとは鬼をとっちめて終わりだ。今回は無事物語に沿って終わりそうじゃねーか。素晴らしいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

『桃太郎は犬、コンドル、サルを連れて鬼ヶ島に到着しました。そこには村人を困らせる悪い鬼がいました。やい!鬼め!こらしめてやるぞ!』

 

 

 

シンボリルドルフ(鬼)「望むところだ。かかってこい。」

 

 

岩だのなんだののセットと一緒にガイナ立ちで台車に乗ってやってきたのは学園最強と名高い皇帝シンボリルドルフ。

特別にたすきの他にスポンジ製と思われるでかい棍棒もセットだっ!お買い得だねっ!

 

・・・・聞いてねーぞ!なんだこの配役!せめて勝てる配役にしろよ!

 

 

 

仁王立ちでとんでもない威圧感をぶっぱなしてくる鬼。だめだ・・勝てる気がしない。

 

 

トレ(桃太郎)「あのー鬼さん。ここはひとつ。話し合いで・・・」

 

ルドルフ(鬼)「私をこらしめようとは不届き千万。ダートの砂にしてやろう!」

 

 

 

掛かってやがる!張り切りすぎだ!!

 

 

鬼が振りかぶってやたらでかい棍棒で襲い掛かってくる。俺の話を聞け!

 

 

くそ、いくらスポンジ製とはいえ、ウマ娘の膂力で殴られたら痛そうだ。一応避けて・・・

 

 

 

 

 

ドガァァアァン!

 

 

ーーー床、割れたけど?

 

 

 

 

っんだよこれ、何が桃太郎だ!スペランカーじゃねえか!

 

 

 

 

 

触れたら死ぬ、ってことはわかった。ルドルフ役に入りすぎだ。あいつ真面目なんだった。

 

ここはヒトの出る幕じゃなない。行け!手下ども!

 

 

トレ(桃太郎)「行け!コンドル!君に決めた!」

 

エル(コンドル)「ケェーーー!」

 

ルドルフ(鬼)「片腹痛い」

 

エル(コンドル)「ケェーーー???」

 

 

 

ルチャ魂を宿した猛禽類が一撃で吹っ飛ばされた。

 

おい!ルドルフ!これ劇だぞ!?

 

 

 

 

だめだ・・・怒りに我を忘れている・・・・鎮めなきゃ!

 

 

トレ(桃太郎)「サル!!!」

 

 

・・・・・・・

 

 

いねぇ!

 

おい、そういうトリッキーなのはお前の仕事だろ!

 

 

 

 

トレ(桃太郎)「あかーん!あとは・・犬!!・・・あれ?犬?!」

 

あたりを見回しても犬がいない。

 

犬も逃げたか・・・いや、いたわ。舞台の端で震えている。あーまぁ、そりゃ怖いよな・・・

 

 

くそ・・・ここまでか・・・・

 

 

ルドルフ(鬼)「まだ、仲間がいたのか。私を差し置いてトレーナー君と仲間などとは言い度胸だ。・・・鳥の元へ送ってやろう。」

 

俺見ていたはずの鬼の矛先が犬に変わる。

 

・・・私情はさんでないか?

 

 

 

やばい!犬!逃げろ!!!

 

 

 

さすがに鬼の眼前に飛び出して犬をかばうわけにいかない。死にたくない。

 

く、犬・・・すまねぇ・・・・

 

 

 

 

だが・・・神は犬を見捨てなかった。劇の収拾は見捨てた。

 

 

サイレンススズカ(犬のキバ)「・・・そこまでです。スぺちゃんをそれ以上怖がらせることは許しません」

 

スぺのモンペその1が勝手に出てきた?! 

 

 

グラス(犬の尻尾)「そうですね・・・いかに会長とはいえ、これ以上は見過ごせません。」

 

スぺのモンペその2!!

 

いやおまえ、おばあさん役どうした?!おじいさん男やもめにしてきたのか?!

 

 

しかもモンペその2の手元には例の長物がある。

 

 

 

いや、これ、そろそろやばくねーか・・・?

 

 

 

 

ルドルフ(鬼)「面白い・・・まとめてかかってこい。」

 

 

あー・・・あれ、もう皇帝モードだ・・・・

力でいくと更なる力で押し返してくるやつ。

アレは搦め手じゃないと後退しない。

 

 

いきなり抱き着いて強制的にルナちゃんモードにするか・・・?

 

でも全校生徒の前だし、流石にルドルフにだってメンツってもんが・・・・

 

 

 

事態の収拾に思案を巡らせてみるがいまいち良い手段が浮かばない。

 

考えても見て欲しい。同じエリアで何匹もラージャンが暴れまわってたらどうするよ?しかもハンターは俺一人だぞ。いや、ハンターですらねぇし。

 

 

 

 

その時、鬼の背後を一人のウマ娘がセットの影を移動しながら鬼に近づくのが見てとれた。

 

あれは・・・サル・・・・!!

 

 

ウンス(サル)「もしもし、鬼さん?いい話があるんだけど~?」

 

ルドルフ(鬼)「なんだ。私に甘言など意味をなさないぞ。」

 

 

鬼の背後から忍び寄り、言葉巧みに鬼の攻撃範囲外から口撃をしかける。

位置取りうめぇ・・・・

 

ウンス(サル)「・・・で・・・・だから・・・・でさ」

 

ルドルフ(鬼)「な・・・・でも・・・・なんだ・・・」

 

 

徐々に威圧感が落ち着く鬼。時折サルは俺の方を指さしなにやら言っているがウマ娘じゃないのでここからは聞き取れない。

 

 

 

 

スズカ(犬のキバ)「スぺちゃん、怖かったわね・・・もう帰りましょうね。」

 

グラス(犬の尻尾)「さきほど売店でフルーツにんじんジュースを販売しているのを見かけました。みんなで一緒に飲みましょう。」

 

スぺ(犬)「ぐずっ・・・・うん・・・のむぅ・・・・」

 

それをしり目に勝手に退場していく犬と犬のキバと犬の尻尾。

 

おーい・・・・・

 

 

 

 

 

 

鬼とサルはしばらく舌戦を繰り広げていたようだったが・・・

 

ルドルフ(鬼)「わかった。提案を受け入れよう。もう悪い事はしないし、財宝もすべて持っていくがいい。」

 

なに?!どんな手を使ったんだ?すげーぞサル!!

 

なんと説得に成功してた。

 

 

ウンス(サル)「にゃはは~良い取引でしたね。それでは、きびだんごは鬼さんに差し上げますね~。」

 

 

え?きびだんご?

 

思わずきびだんごの方を見る。舞台の端でちょこんと立っていたはず・・・

 

 

 

 

フラワー(桃太郎)「桃太郎です!」

 

 

 

へ?!

 

ニシノフラワーは桃太郎のたすきをつけてちょこんと立ってた。

 

 

 

え?

 

まさか・・・・

 

ーーー恐る恐る自分がかけてるたすきを確認する。

 

 

 

 

トレ(きびだんご)「なん・・・・だと・・・・?!」

 

 

いつのまにかたすきを入れ替えられている?!

 

 

トレ(きびだんご)「サルっ!!貴様!謀ったなっ!!!!」

 

ウンス(裏切りのサル)「にゃはは~では、サルは桃太郎と退場しますか~!お幸せに~!」

 

 

 

サルは勝手に桃太郎を横抱きにさらって舞台から退場した。

 

おい、主人公退場しちゃったぞ?!

 

 

 

 

ルドルフ(鬼)「きびだんごの所有権はサルが桃太郎からもらったものだと聞いた。そして、その所有権は今や私にある。・・・きびだんごは、私のものだ。」

 

眼前にはちょっと掛かり気味の鬼。

 

あ、終わった・・・

 

 

 

 

 

トレ(きびだんご)「わかった!行く!一緒に行くから腰につけるのはやめて!流石に恥ずかしい!!」

 

ルドルフ(鬼)「ふふふ・・・私のものだ・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・こうして鬼は、きびだんごと幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。』

 

 

 

たづなさん!適当に〆ないで!

 

 

 

 

 

 

 

エル(コンドル)「はっ・・・ちょっと意識が飛んで・・・ケ?なんで誰もいないデスか・・?」

 

 

 

 

 

『・・・次の演目は。エルコンドルパサーによる一人ルチャリブレショーです!』

 

 

エル(コンドル)「ケ?・・・よくわからないデスが・・・まぁいいでしょう!世界最強は?そう!エルコンドル・・・・パサー!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレ(きびだんご)「次回は・・・絶対出ない!!!」

 

 

 

 

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