・やったね平さん、拠点が出来るよ?
・名前は平凡で(たいら・ぼんです!)、繋がり。わかる人いるかなー?
・バイオに他のゲーム要素出すな、という方がいたらすみません。
タイラーさん、拠点獲得と会社設立へ
あのラクーンシティからの脱出劇のさらにひと月後。
クレアは兄であるクリストファー氏を追ってヨーロッパへと旅立ち、レオンは警察へと復帰したが、しかしラクーンシティでの事件の報告が元でアメリカの上層部の召喚に応じてワシントンDCへ向かったらしい。
で、俺はというと日本にも帰れずアメリカにも居られず、アンブレラから逃げて今はエイダの勧めで中南米の小国にいる。いや、正確にはその小国の沖、洋上にある廃棄されたなんかデッカい海上プラントにいる。
……いや、なんなんこの施設。
エイダが言うにはこのプラントは今から10年以上前にとある伝説の兵士が……って、多分それは聞いちゃいけないし話しちゃいけない、なんなら物語のタグを増やさなきゃいけない類の話だからな?
ようは傭兵の作った民兵の会社の施設だったらしいが彼らはいつの間にかここを放棄して居なくなったらしく……って、すみません、ここの隣んところなんてなんか足のついたメカのスクラップ転がってんですけど?!つかそれ1980年代に放棄された云々のレベルの技術じゃねーから!!(物語の年代はまだ1990年代辺り。)
それにあちこちに銃弾の跡とか爆発物が爆発したような跡もあるし、なんやねんこの施設、っていいや、エイダ、言わなくて良いからな?だから世界線越えてるからっ!!そのうち、某声優さんの挿入歌に、オタ芸で、なーな!なーな!とかやったり、愛国者とらり○れろ!とかそんなん出て来るからっ!!だめだって!!いくら俺の名前が平凡やからって、どっかの声優さんのオタ芸つながりでって、これはあかんやろーーーっ!!
ぜいぜいぜい(息切れ)。
「えっと……ヒトシ、よくわからないわ?」
エイダは首を傾げた。その横にいるとある中南米の『裏の不動産屋』を名乗る人物が、なにか胡散臭い笑みを浮かべつつ、
「この海洋プラントは見ての通り廃棄されて久しい。政府は予算の都合上、撤去する事も面倒ですし、しかし何かに使うとしてもその予算も実際、無いと言うわけでして。ここを使っていた方々のような傭兵会社を呼び込むとしてもアメリカやロシアの介入を……いえ、今は関係無い話ですな。傭兵会社の方々はどうやらここではない、アフリカ近くに同様の施設を建造したようで所有権とか主張する事もないでしょう。それにここはすでに単なる廃棄された施設。ですので、格安に提供する事が出来ます。もちろん、なーんにも無い海の上ですし、交通の便もクソも無く、あなた方の抱えるトラブルによって我々政府が煩わされることも無い。ぶっちゃけ、戦闘とかやらかしてここを魚礁にするぐらいにぶっ壊したって大丈夫な程にリーズナブルなお値段にさせていただきますよ?」
と、まくし立てるように言った。なんとなく声が某ヤザンな声優さんに似ていると思わなくも無いが、気のせいだろう。
……というか、ここがぶっ壊れた方がいいみたいな言い方だよな。
「……ぶっちゃけ、おいくらで?」
「ええ、単刀直入に、これぐらいで」
そうして、俺達は非常にリーズナブルなお値段で隠れ家件本拠地を手に入れた。ついでにここと陸に行くための船も付けてくれた。値段?まぁ、だいたい副都心に一軒家を建てる程度だと言っておこうか。
「契約完了ですな。では、セイ!ピース!」
「いや、やべぇからやめろ、オッサン」
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まぁこんな展開になったのには、ぶっちゃけた話、いろいろあったのだ。
ぶっちゃけ、俺は日本に帰るつもりだった。帰国して態勢を整え、あらゆる方面から……法的にも実働的にも資金的にも……アンブレラとスペンサーを追い詰めるつもりだったのだ。
日本に帰れば、これまでに俺が作った薬品の特許がある。ハチマン製薬が今の社長になるまえ、先代の社長は俺の作り出した様々な薬品の特許を俺の名前でとらせてくれていた。製造法やその細かい技術なども。
おかげで俺は現時点で一生どころか子供の代まで遊んで暮らせる程の金を持っている。そしてそれは今もなお、増え続けている。
問題は、俺の姿がT-ウィルスによって変化しすぎて自分が俺だと証明出来るかどうかだった。
が、この問題を解決してくれたのは他でもない、エイダだった。
エイダは俺がラクーンシティで事件に遭って奇病に侵され、その治療をするために入院し、完治したは良いがその治療の副作用で身体が大きくなった、という医師の診断結果を用意し、ラクーンシティにおける今回の災害で、俺の身分証明書や旅券が消失した事においても弁護士や保険会社等の代理人を用意してキチンと再発行させてくれたのである。
なお、労災であるから、きっちりとハチマン製薬にも連絡し、架空の入院費用等を出させてそれを医師と折半する辺り、エイダらしいと言えばそうなのだが。
『まぁ、とっくにアナタの素性も何もかもアンブレラに把握されているし、それだけにアンブレラもコレが嘘だとわかっていても何にも言えないしね?』
女狐め、とは思ったがしかし助かった事は確かである。
そしてエイダは一つの計画を俺に持ちかけた。
『あなたがもしもアンブレラを、スペンサーを倒したいなら、一つ良いプランがあるのだけど?』
エイダの言うそのプランはだいたい俺が立てていたアンブレラを潰すためのプランと同様だった。
……いくつかの事を除けば、だが。
そのいくつかの事の一つがこの中南米行きであり、そしてこの海洋プラントの買い取り、活動拠点にし、さらに製薬会社を起業する、というものだった。
『……俺に、起業しろと?無理だ。俺は研究畑の人間だ。それに俺一人ではな』
無理だと思った。
法的な戦いなら弁護士に任せるのみだ。そこに俺が出来ることは証拠を渡しアンブレラにとって不利な情報を提供する事、それだけだ。
だが、奴らの部隊やB.O.W.との戦いに俺は人任せには出来ない。死のリスクを誰かに肩代わりなどさせたくも無いし、俺自身がB.O.W.なのだ、誰よりもうまくやれる。
確かに拠点を得るのは必要だった。そしてここはもしもアンブレラの連中が攻めて来たとしても周囲になんの被害を出さずに、ウィルス感染を広める事無くやれるだろう。
だが、起業しながらそれをやるのは無理だ。会社を運営するその労力と時間、なによりアンブレラと戦うためにその資金をそれに割くのは……。
しかしエイダは俺に言った。
『製薬会社だからといって薬を販売しなければいけないってわけじゃないわ。そうじゃなくてあなたが、いえ私達が売るのは特許よ。正確に言えば薬品のレシピや製法の特許を取って、そしてその特許使用料で儲ける。そういうビジネスを展開するのよ』
エイダの俺に対するプレゼンは、
アンブレラの造ったウィルス兵器に対する抗ウィルス剤や感染に対するワクチン、血清、ありとあらゆるアンブレラの製作物を無効化する薬品を作り出し、その特許を世界規模で所得し、製法やレシピをアンブレラ以外の世界中の各製薬会社に提供、その特許で儲け、それらの稼ぎの何%かをアンブレラの生物災害で苦しむ人々達やアンブレラと戦っている人々への支援に使い、また様々な運用をして自分達の活動資金にも当てていき、活動の中で有用だと思える人物を積極的にスカウトし、活動の輪に加えつつ規模を拡大させていく、というものだ。
『どうせあなたはアンブレラとの戦いの中で様々なウィルスに対しての薬をとっとと作るんだろうし、それなら、その特許をとって多くの人達に届くようにした方がいい。……違うかしら?』
さらっと私達とエイダは言った。つまり、エイダは自分を俺の仲間だと示したとも取れるが、しかしどうもスパイだった彼女が俺にそんな事を持ちかけたのかがわからなかった。もしかするとエイダは所属している連中の思惑で俺を誘導しているのか?と思ったが、しかしエイダの匂いはそれを否定していた。
『……わかった』
俺はエイダのプレゼンにそう答えた。するとエイダは初めて見るような満面の笑みを浮かべて、
『決まりね』
と、俺に手を差し出してきた。
俺は、おずおずとその手をとり、握手。
『会社のオーナーはあなた。私は……折衝役というか、まぁ、秘書……かしらね。運営は雇われ社長を誰か雇いましょう。まぁ、経理に法的手続きに……いろいろ人材をスカウトしないとね?』
こうして、俺は対アンブレラ組織を設立することになった。
『で、社名は何にする?』
『……白陽社。ここらの言葉ならソル・ビアンカか?奴らの罪を隠す傘を白日の元にさらす暴虐の光を放つ太陽。お天道様に顔向け出来ない連中に無理矢理太陽を当ててやる』
折しも時刻は日が沈む頃。夕日が赤く俺達を染め上げていたが、ここに対アンブレラ組織・白陽社が発足したのだった。
……なお、この海洋プラントの中身を見ていろんな意味で悲鳴をあげることになるとは、この時の俺はまだ知る由も無かったのである。
「年代的にありえねぇ物品、ありすぎだろ、おい」
やったね、平さん結局タグが増えたよ?
エイダが秘書。……油断できねー気がする。ものっそく。
なお、拠点がそうだからといってスネークさんとかは出てきませんし、そっちのキャラも出てきません。念のため。