・ふんどし復活。
・エンドオブニコライ。
・だが、下ネタは控え目。
ケビンの野郎がゲロゲロしやがったせいで結構遅れたが、ようやく俺達は貨物船『黒曜丸』に戻り、出港したわけだが、トラブルは続くよどこまでも。
出港してすぐに沖合の漁船からSOSを受け取り、サメに襲われているというので行って見ればサメはサメでも『ネプチューン』という、T-ウィルスによってサメが変異したB.O.W.の群れだった。
致し方ないが、こうなったら退治するしかない。
船の上なのでサラシにふんどし、裸足で上部の天蓋を開いた甲板に出る。海の男は捻り鉢巻きよなぁ。
「……アンタ、マジでそれでB.O.W.と闘うつもりなのか?」
ベクターが呆れたようにそういうが、水に濡れたらジャングルスーツは動きにくくなるし、身軽な方がこういう場合は良い。
……それにどのみち海に落ちれば命なんぞ無いのだ。
「海で男が闘うなら、それはふんどし以外あるまい」
「そ、そうか。まさかアンタそっち系じゃないよな?」
「何を言っているのかわからんが、男は気合いだ。四の五の言う暇があったらサメを狩れ。血祭りに上げろ」
俺は漁船がこの場から離れた事を確認すると、
「サメ狩りだ!!一番多くサメを狩った奴には秘蔵の酒をくれてやる!!気張って各員殲滅させろぉ!!」
そう叫んだ。
「イェッサー!!」
「ウラー!!」
「秘蔵の酒?!よっしゃやるぜ!!」
「あ、俺は酒、飲めないんだが?」
そうして俺とウルフパック、そしてミハイル隊はB.O.W.ネプチューンの群との戦闘を開始した。
「曲がった事が~大嫌い~、たーいーらひろしーですっ!っと」
「……いや、そのネプチューンじゃないから」
ベクターが俺にそうツッコむ。
「うん、わかってくれる同郷の奴が居てくれて嬉しいよ」
俺が槍を投げると同時に傭兵の皆さんがライフルをぶちかます。その様を見てカルロスが、
「やっぱさ、社長もなんか身体に合った銃とか用意しようぜ?こう、ミニガンとかさ?」
アサルトライフルのマガジンをチェンジしながら俺にそういった。
「息子のネメシスのミニガンがあることはあるんだが、こう、俺の場合、槍とかを投げた方が威力高いんだよなぁ。ふんっ!!」
槍をネプチューンの胴体に投げつけると、ネプチューンの身体が吹き飛ぶ。
「な?」
「いや、な?とか言わても。そんなんアンタだけだ!」
「くっ喋ってないで撃ちまくれ!左舷弾幕薄い!なにやってんだ!集まって来てるぞ!!」
ルポがそう言いつつ艦の左に回ったネプチューンにアサルトライフルをぶっ放す。
……今のは偶然だよな?別に某ブライトさんじゃねぇよな?
「イエスマム!」
ベクターとスペクターがそれに答え、それぞれの獲物でネプチューンの群を掃討しはじめた。
俺も槍をブン投げて一投一殺していく。
海と言えば銛が一番マッチしてると思うんだよなぁ。投げてるのは銛ではなく前にラクーンシティから逃げ出す時に兵士達から回収した大量のM-9銃剣を鉄パイプに挿した奴だけどな。
……なんでナス太郎が作ったキャプテン・ランス使わないんだって?
いや、あれを投げ槍にするにはもったいないだろ?!
一応は背中の槍入れの筒ん中に入ってるが、切れ味といいバランスといい、一級品と言って良い代物なのだ。
それに比べれば確かにM9銃剣と鉄パイプで作った槍など三流品レベルと言わざるを得ないだろう。なにしろダクトテープぐるぐる巻きでくっつけている程度のクォリティーなのだからそりゃそうだわな。
だが、敵から奪ったナイフとその辺に転がってた鉄パイプで造れてしまうこの槍のなんとリーズナブルな事よ。
タダやぞタダ。しかも使い捨てにしてもまーったく惜しくない。
あー、敵から奪う武器のなんと懐に優しい事よ。
それを考えたらB.O.W.はなーんも落とさねーし狩っても食えるわけでもねーし最悪だ。
え?ゾンビ?君は哀れなウィルス災害の被害者達の懐から財布を奪えというのか?そんなこと許されるわけ無いだろう。
奪うならアンブレラの私設傭兵部隊の連中からだろうが。悪い奴らからなら胸も痛まないぞ?
というわけで在庫処分とばかりに槍をサメにぶち込んでるわけなのだ。あーいそがしいそがし。
槍を投げ込むごとに水柱が上がる。俺のパワーの前に水などあって無きがごとし。潜ろうが何をしようが我が槍からは逃れられんよ?
しかし傭兵のみんなもさすがプロである。百発百中、一撃必殺。的がデカいのもあるが、みんな良く当てる当てる。まだ一分とかかっていないのに海がサメの血の色に染まり、これぞまさしく血の海という光景が広がった。
と、ひときわデカいネプチューンがドバーーーンと海から飛び出てきて空中からカルロスの方に飛び出て来やがった。
俺はすかさずカルロスの前に出て、背中の槍入れの筒からナス太郎謹製の槍、キャプテン・ランスを引き抜き、ジャンプして一閃。
「セン・ター・マン!!」
ズバァ………ッ!!
「五分だ五分だと言うけれど、七三ぐらいがちょうどいい……いや、真っ二つだな、うん。サメ、真っ二つに半分だわ。いやーよく切れるねぇ、この槍いい仕事してるねぇ。さすがナス太郎、さすナス」
真っ二つになったサメはそのまま反対側の海に落ちた。うむ、ちょっと今の俺、かっこよかったかも知れん。残心っ。
「カルロス、大丈夫か?」
「ああ、流石に肝が冷えた。あの図体で海から飛んで来るなんざ、マジかよ」
「まぁ、サメは海中からジャンプする魚類だ。アザラシとか喰う為にジャンプできるようになったって昔の動物特集で言ってた」
「……だからといって潜水艦の上までは普通は飛ベはしない。B.O.W.を侮ってはいかんということだな」
ベクターがふうぅーっと息を吐きつつ言った。
「陸でも厄介だというのに、海になればもっと厄介だな……。しかしここまで増えておるとは」
ミハイル大尉は油断なくまだ周囲を窺っている。だが、ナス太郎からの、
「近くのネプチューン、魚群探知、ゼロ。お疲れ様ぁ!」
という声でようやく警戒を解いた。だが、俺の目に遥か彼方で巨大すぎるヒレが猛スピードで進んでいくのが見えた。
「みんな、気を抜くな!ナスターシャ、十時方向、ひときわデカいヒレが見えた!十二時方向、北に進んでる!とらえられるか?!」
『船外カメラで捕捉、ソナー範囲ギリギリ!推定、36メートル、時速12キロ!?なにか船を追ってるわ!!』
だっぱーーーん!!
そいつは、遥か遠くで飛び跳ねやがった。
サメとは似ても似つかわぬほどに変異したその姿。大きく広がる胴体のヒレがあたかもトビウオのごとく、その巨体が滑空する。
開いた大きな口はサメでありながら、しかし大きく裂けて全長の四分の一ほどまで開き、前を走っていたモーターボートを飲み込もうとしていた。
だが、すんでのところでモーターボートは大きく舵を切り、巨大海棲B.O.W.の顎を避けた。
「うまい!」
と誰かが言ったが、しかしモーターボートは曲がってこっちに来やがる。
「アイツ、ニコライじゃねぇか!!」
スナイパーライフルのスコープを覗いていたミハイル隊のマーフィーが叫んだ。
ああ、俺の目にもあのボートの男が大統領から受け取った諜報員の写真と同一人物だとわかった。
撃とうとするマーフィーをタイレルが、
「やめろバカ、このまま撃ったら制御失ったボートがこっちにぶち当たっちまうだろ!」
と制するが、しかし、
「つうか、あのデカい化けモンこっちに来るぞ?!」
猛スピードで来るボートとデカいサメ。
あぶねぇ、つーかニコライの奴も余裕が無くなってやがる。
「ナスターシャ!急速後退!!バックさせろ!!総員、艦内に待避っ!急げ!!」
甲板の天蓋がガシューンと締まり、急激にバックしたために足がつんのめる。スペクターが転けそうになったのを支え、滑ってきたカルロスを身体で受け止めて押し返してやる。
「オラっ、早く乗り込め乗り込め!詰まるな急げ!」
急いで艦内に駆け込み、そして操舵室へと向かう。
何の衝撃もなかったということはボートも巨大B.O.W.も避けられたのだろうが、さてはてどうするか。
操舵室に入り、そしてモニターを見ればなんかデカいB.O.W.の口、その歯にニコライが引っかかっているのが見えた。うわーあのB.O.W.めっさ口をガッチンガッチンして食おうとしとるな。
歯に引っかかっているニコライの姿は非常に哀れな感じだ。左手には骨折のギプス、顔には裂傷、叫んでいるだろう口には歯が無い。そんなんなってても奴を諜報に出させるアンブレラってブラックだよなぁ。
……つーか、あの傷全部ジル・バレンタインがやったんか。情け容赦の無い女!スパイダ〜マッ!!いや、違うか。
「……音声をスピーカーに回すね?おもしろいよ?」
ナス太郎が、ニシシシと笑い音声を艦内に流した。
『うわぁぁぁぁぁっ!クソクソクソっ、なんでこんな奴が居やがるんだ、チクショウ!想定外だ!!なんで俺がこんな目に遭わなきゃならねぇんだ!!』
ガッキン!ガッキン!ガッキン!←(巨大B.O.W.がなんとかニコライを噛もうとする歯の音)
『クソォ、全部ジル・バレンタインのせいだ!!儲けも何もかもパァ、上からの評価も落ちてこの様だ!入院費も出ねぇ、金もねぇ!』
パァン!パァン!パァン!←(右手でピストルを撃つ音。割と正確に狙っているが、しかしデカいB.O.W.に通用していない)
『サメの弱点は鼻先だろ?!なんでマグナムが効かねぇんだ、クソッ!』
あーあーあー、なんか悲惨な事になってんなぁ。つか通常の火器じゃ通用しねーんだな、あれだけデカいと。
「……ナスターシャ博士、こちらの音声を船外に……奴に聞かせることは出来るかね?」
ミハイル大尉がそう言うと、ナスターシャ博士はマイクを渡した。
「はい、これ。大尉は奴に恨みがあるんだったわね」
「うむ……。私だけではない。多くのラクーンシティの民間人達、助かったはずの者達に代わって言いたい事がある」
ミハイル大尉はそう言うとマイクに向かって、
「ニコライ!聞こえるか!私はミハイル・ヴィクトールだ!」
『知るかボケェ!こんな時にクソッ!話しかけてんじゃねぇぞこの死にぞこない!!』
「今のお前の方がよほど死に近い!今、お前を助けようとする者は居ない!お前が何者の命も助けようとしなかったからだ。お前は金を得るために多くの仲間を殺した。罪も無き助けるべき民間人達を邪魔だと言って見殺しにした。今がお前のその罪の裁きの時だ!」
『クソジジィ、吠えてんじゃねぇ!つかテメェ御大層な潜水艦なんぞ乗りやがって!!俺が食われたら次はテメェ等だぞ?!そんなモン乗ってても……』
「ま、通常兵器は効果が期待できないけど、アナタ、この艦の主砲、リニアレールキャノンなら一発で奴ごと倒せちゃうけど、どうする?」
「……撃って大丈夫なのか?強烈な磁気が発生するんだろ?船が動かなくなるとかそんな事は無いだろうな?」
「あるわけ無いじゃない。キチンと対磁処理してあるわ」
まぁ、やるしかねーんだろうなぁ、これは。
「わかった。ナスターシャ博士。やってくれ」
「……………」
「ナスターシャ博士?どうした?」
「さっきは博士なんて付けてなかったのに、急に他人行儀になっちゃうのなんでかなー」
なんかぶつぶつ言いつつも、艦首のリニアレールキャノンのハッチを開けた。
「後退しつつ、真正面からリニアレールキャノンの照準を合わせるわ!発射のショックはさほど無いから安心して!」
折り畳まれていた砲身が展開し、そしてジャキンと接続される。
『潜水艦にリニアレールキャノンだと?!狂ってんのか!?そんなもん海で使ったら……、いや、ナスターシャ・ロマネスカヤ博士がそっちにいるのか、クソったれ!!』
……あー、やっぱりアンブレラでレールキャノンつったらナス太郎が連想されるんだなぁ。とはいえこの潜水艦には最初から搭載されてたんだ悪いけど。いや、ナス太郎はいるにはいるから、あながち間違いじゃないか。
「ニコライ、終わりだ。苦しまんようにあの世に行け」
『うわぁぁぁっ!やめろぉぉぉ、俺はまだ死にたくないんだぁぁぁっ!!』
「ああ、お前が裏切り、見殺しにし、アンブレラの生物兵器のデータを売り渡すために殺してきた奴らもそうだったろうよ。お前の番が来ただけだ。足掻くな、大人しく受け入れろ。博士、やってくれ」
「わかったわ。リニアレールキャノン、電磁誘導パネル、通電開始。タングステン弾頭磁気ブレーキ。発射まで、10」
『頼む、やめてくれ!!』
「あ、カウント間違えた。ゼロ!」
「え?それ間違えるか、普通?!」
ドキュン!!ボッ!
呆気なくレールキヤノンの弾は撃ち出されると同時にB.O.W.に当たったらしい。いや、らしいというのは、まるでそこに巨大B.O.W.など居なかったかのように、かき消えてしまったかのように、全て一瞬で吹き飛んでしまったからだ。
音速を遥かに超えた弾丸の音は後からやってきたが、しかしそれもすぐに消え去り、静けさだけが周りを支配して、誰もなにも言えずにいた。
「……呆気ないものだな」
最初に声を発したのはミハイル大尉だった。
「あれほど恨み骨髄だった奴も、ああして消える。無情だな。本当に無情だ」
「……大尉」
「いや、これで区切りはついた。まだワシ等の仕事は残っている。それも大量にな」
すっく、と大尉は姿勢を正した。
「その通りですよ。というか……すぐやらなけりゃならないことだらけです。というかこの世は厄介ごとだらけ、です」
モニターに、この国の海軍の艦隊が見える。そして無線がビーッ、ビーッ、ビーッ!と鳴る。
周波数は大統領夫人のものであり……。
ああ、まだまだ俺達はプラントには帰れないらしかった。
・お前は……サメの餌だ。
・ネプチューンねぇ。あの人しかなんか印象に無いんよね。
・なんだかんだ言っても、潜水艦でなけりゃ対応できんかったので、お手柄ナス太郎。
あと、一言。
なんでみんなアンケート、ナス太郎の襲撃ばっかなの。そんなに平凡さんを困らせたいの。もう、知らないんだからぁ!といいつつやらかす予定。
今後あったらいいな、と思う展開
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ケビン達と酒盛り
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野郎の風呂シーン追加
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平さん風呂でナス太郎に襲われる
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NE-αがペット化
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アメリカ特殊部隊の駐在
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ヒロイン達の風呂シーンを覗く野郎共