仔月光は一体のみだとちょっと可愛い。2・3体くらいだとちょっとキモい。群で来るとすんげぇウザい。
バトルギアはTPPで出てきましたが、使えなかったんよなぁ。
原子力潜水艦・ヘヴンディバイドの中はかなり広い。そりゃそうだろう、ウチの黒曜丸の約二倍のデカさなのだ。
かつ最新鋭。さらに原子力ステルス強襲揚陸潜水艦。
ミラー外相が言うにはザンジバーランド初の国産原子力潜水艦なのだそうだが、そんなモンを造れるなんてどんだけ資金があるというのか。マジで正直不思議でならないが、その辺はツッコむと藪から蛇が出て来そうなので聞かない事にする。
後部甲板のハッチには二名の女性兵士が立っていた。肌の露出は全くない近未来SF的なプロテクターとヘルメットを被っているにも関わらず、胸の形とか太ももとかで女性と分かるという、なんとも不思議な格好をしている。黒く質感はマットブラックのラバースーツ的な素材でなんか生々しくてベストを着ていなければ多分すんげぃエロく見える。
(ヨンダァ?ムクッ)
まったく露出が無いのにタイラント君が反応しかける程だ。
……いや、呼んでねぇから寝てろ。
(チェッ、シオシオシオ……)
……なんか最近意思を持ちつつあるんじゃないか?俺の股間。
しかしなんつうかこの娘さん達めっさスタイル良いよなぁ。マットブラックなのになんかヌルヌルした感じに ちちしりふとももがばいーんばいーんばいーん。
ハンター君が言うには、彼女達は『ヘイヴントルーパー』と言って、女性のみで構成されるアーマードトルーパーなのだそうだ。
……ふぅ~ん、エッチじゃん(ナニガ?)。
彼女達は俺達二人に敬礼し、
「ようこそ、ヘヴンディバイドへ。お二人の来艦を歓迎いたします」
と、言って艦中へと案内してくれた。まだ若い女性の声だ。
ヘルメットで表情はわからないが、むぅ、匂いはなかなかいい感じだ。いや、変態的な意味ではなく悪い人間じゃないという意味で。
「ありがとう」
とだけ会釈して言っておく。というかそもそも俺は女性と話をするのが苦手なんだよ。いろいろあって忘れてたけど。
ヘヴンディヴァイドの後部は大型格納庫であり、慌ただしく整備兵やクルー達が上陸作戦に使用する戦闘車両や揚陸用ホバーボートの準備をしている。
行き来する野戦服の兵士達や近未来的なプロテクターに身を包んだ兵士達、そして足の生えた戦車みたいなロボ。
……つーかやっぱりウチのプラントのデッキにあった二足歩行ロボの源流はMSFだったんだな。形は違うけど。
あと、なんか手が生えた丸っこい黒いボールみたいなのが『キュイキュイ!』とか『アーイ!』とか鳴きながら、大量に床を跳ねて転がってボートに積み込まれる前の輸送トラックの荷台の中に入って行ってるが、なんぞあれ?手がやたら生々しくて気持ち悪っ?!
「ありゃあなんだ?!気色悪い手の生えた一つ目のハロみたいなん?!」
女性兵士のやや体型が太い方……とはいえ肥満というわけではなくもう一人の方に比べて、である……が、
「あれは『トライポッド』です。主に偵察用のAIロボで人工筋肉で出来た手を三本持っているのが特徴ですね。トライポッドは言ってみれば戦場のお手伝いロボみたいなものですね~。敵の情報ファイルを自動的に漁ってデータを送ってくれますし、敵から武器弾薬を盗んで持ってきてくれたり、自分で鹵獲した銃を使って倒してくれたり、群がって敵をわちゃわちゃにしてくれたり、内蔵したスタンガンで気絶させたり、自爆したりしますよ?」
……多目的に使えるロボットなんだろうが『群がって』の部分がものすごく嫌すぎる。わちゃわちゃって何やねん。つかスタンガンはまだ分かるが自爆って爆弾内蔵なのかよ。
細い方の女兵士が
「味方がこうして手を振ると、手を振り返してくれたりしますよ~?ほら、可愛い」
と手を振ると、
『『『ピキャ?アーイ!アーイ!(フリフリフリ)』』』
トラックの荷台にびっしり詰まった黒いトライポッドがわざわざ手を出して黒い手を振る様はもう気持ち悪いとしか言いようが無い。しかも暗い荷台で赤いダイオードみたいなのが光ってるのがもう、ね……。
「……で、トラックに積み込まれているって事はアレも作戦に投入されるのか?」
「ええ、とっくに投入されてますけど、あれは追加分ですね~。トライポッドはそれぞれが動く無線アンテナ兼監視カメラでもあります。i-DOROIDのマップ画面を表示すると青い光点が表示されますが、それがトライポッドを指してます。で、その光点をタップするとその場所のトライポッドのカメラの映像を見れますよ」
「トライポッドは味方には人懐っこくて献身的です。タップしたトライポッドに指示をすればいろいろと動いてくれますので、便利に使ってやって下さいね!」
……確かに便利そうだが、うーむ見た目がなぁ。
「しかし、ロボット兵器か。トライポッドといい、あそこにある足の生えた戦車といい、今まで見たことも無い。俺が知らないだけで近代兵器はどこもああ言うのを配備しているのか?」
ハンター君に聞いてみるが、しかし彼は首を横に振り、
「私の知る限り、MSFとザンジバーランドだけですよ。トライポッドのような機能を持っているドローンの開発はアメリカやロシアもしているでしょうが、あれほど高性能な事も無く空中をローターで飛ぶラジコン兵器で屋内に潜入させることは不可能ですし、歩行戦車を使っているのはザンジバーランド軍くらいでしょう。……元々歩行戦車は旧ソ連軍の兵器開発局が考案したものだったのですが、考案した当初は現実的ではないと別の走行形式のものが採用されたそうです。……まぁ、アメリカ側で造られたものもありましたが破壊されました。で、その残骸をMSFが回収し様々な部品を流用して組み上げた、そのなれの果てが白陽社のデッキに放置されていた『メタルギア・ジーク』のスクラップだったのですよ」
「……なるほど。つまりウチの『アレ』はリサイクル兵器のさらにリサイクル兵器になるのか。……地球に優しいこって」
『アレ』とは、白陽社が誇る天才メカニックにしてウチの嫁が俺に隠れてこっそり組み上げていた四足歩行ロボの事である。
ウチの嫁はどうも技術者のサガなのか当時のMSFの技術の解析をやたらと取り組んでおり、プラントに残された過去の『遺物』をスクラップの山から掘り起こしてはその技術がどこから来たものであるのかを自己流に分類しまとめあげたりしているのだが、まぁ、それに関しては俺も研究者なので黙認していた。
しかし、まさかエヴァ夫人の伝手でザンジバーランドの科学技術局のロボット研究者のマッドナー博士とお友達になって新技術を仕入れてあんなトンデモない物を造ってしまうとは……。
……いや、まぁ今はそれは関係無い。
「ええい、MSFの科学力はバケモノかっ!」
嫁が造ったトンデモ兵器を考えるとなんか胃が重たくなってしまったのを気分を変えようと冗談めかして某ガン○ム風にそう言ってみる。
「いえ、どちらかと言えばバケモノと言うよりも変態的だと思いますよ。技術力が兵器に極振りという辺りが特に」
いや、そんな冷静に言われてもな。
そんな事を言いながら、ようやく広い格納庫の出口にようやく差し掛かる。
「ここから、まっすぐ行った先のエレベーターでブリーフィングルームのある階へ向かいます」
長い通路を女性兵士の後ろについて歩いて行く。
見るものと言えば特に何も無い通路である。ついつい女性兵士二人の尻が目につく。
ぷりっぷりっ、と歩く度に形の良いお尻の肉が揺れるように動く。というか筋肉の動きが分かるコスチュームってのはどうなんだろうね。
見ちゃいかんとは思うのだが、黒いラバー的な質感のこの尻の肉のぷりぷり感はなんともはや。
……おそらく、あのトライポッドとか言う奴の腕と同様の素材、防弾素材と人工筋肉が使われているんだろうなぁ、これ。
《……社長、それは人工筋肉の動きです。というかセクハラですのでそれ以上女性の臀部を注視するなら黒曜丸で待機している奥様に報告しますよ?》
ハンター君が喉につけられた声帯の振動だけで声を発せずに通信する装置で俺に話してきた。
《いや、人をセクハラオヤジみたいに言うなよ。つか、この素材もトライポッドと同じ素材なのか?》
俺も同じ装置で女の子に聞こえないように返信する。
《……そういう見方ですか。同型の素材ですがヘイヴントルーパーのものの方がより上です。今回のものは対BC兵器用装備なのでウィルス浸食する生体素材は使用されてません》
《どういう見方だと思ったんだ?というかお前、やっぱりナスに俺の監視を頼まれてたんだな?》
《いえ、エイダ秘書課長に頼まれたんですよ。今回、彼女は中南米本社で留守番なので》
エイダかよぉぉっ!!
《あいつは俺をなんだと思ってやがるんだ。つうかまだ虫下しチョコの件を恨んでやがんのかぁ?!》
《む、虫下しチョコ?いや、何があったかは知りませんが、まぁ彼氏のレオンとやらに他の女の気配がするとかなんとかでイライラしてましたから、そのとばっちりなのでは?》
《知らんがな。……とはいえ一度レオンとは話をせにゃならんだろうな。どうも、なんかここんとこおかしいんだ。奴の通信に妙な違和感がある》
《違和感、ですか?……アダム・ベンフォード側が情報に規制をしているとか?》
《いや、うまく言えないんだが……。たまに本当に今話しているのは奴なのか、と思う時がある。あいつ、こんな性格だったか?とな》
そう、レオンからはいつも定期的に来るのだが、そのうち何件かに妙な違和感を感じる事がいつくかあった。いつもの軽口、いつもの頭悪そうな会話、その端々に何らかの意思を持たない悪意というのかそういう物を感じる時があったのだ。
いや、話している会話がギスギスしているわけでも無ければ何かの悪口でもない。むしろ他愛も無いいつもの話だ。やれ誰かに扱かれた、今日の訓練は疲れた、そんなものだ。
だが、そう、妙に『感情を無くしたロボット』と話をしている気分にさせられる時があるのだ。
……うーむザンジバーランドの科学技術を目の当たりにすると、荒唐無稽だが嫌な予感が頭をよぎる。
まさかAIとかがレオンに成りすまして通話をしてきているとか、ねーだろな?
まさかな、とその時の俺はそう思っていたが……。
しかし今回のシーナ島強襲作戦に巻き込まれた、哀れな私立探偵君が、そのまさかと思っていたもののせいで数奇な運命に陥っていたなどこの時の俺は知る由も無かったのである。
そして、人知れずかつて進行していた陰謀の存在なんて物も、だ。
《……しかし、人工筋肉でこの尻ってことは、中身のサイズはやっぱこれより小さいって事なんか?》
《セクハラですよ社長。……体格が一回り小さい、と言うことにはなりますが、身長以外は比率は変わりません》
……嫁に一着造ってくんねーかなー。いや、人工筋肉無しでぴっちりした感じで。
この時は、アホな事を考えていた。
・愛国者とらりるれろ。
・なぜレオンがアーク君に依頼なんぞしたのか、その辺がどうも納得が行かなかったので、メタルギア的なアレを足して設定を捏造。雷電が騙された、アレですよアレ。
・トライポッド(仔月光)が今後もやたらワラワラ出て来たり……。
・次回、アーク君ロリっこと遭遇……するまで行くかなぁ。うーむ。