・つおい平凡さんが帰ってきたよ?
・今回短め。
シーナ島に飛ばされ建物の外壁に着弾、もとい壁をぶち破って無理繰りエントリーしたらなんかタイラント二体が我が娘だという『ようぢぉ』と変態ロリコン野郎とおぼしき青年に襲いかかっている現場に直で出たぞおい。
あんな人間パチンコみたいなもんで正確な場所に送り出せるとは侮りがたしMSF。帰ったら絶対おんなじ目にあわせてやるとか思ってたが、娘のピンチに駆けつけられたのだ許すことにしよう。
それよりも娘(多分)と変態ロリコン野郎がピンチだ。タイラントの一体がドスドス走って来てロリコン野郎とようぢぉ(娘)に拳を振り上げて攻撃してきやがった!
ロリコン野郎はどうでもいいがそのロリコン野郎が娘にとっさに覆い被さり、タイラントの攻撃から庇おうとするのが見えた。
いかん!あのままではロリコン野郎ごと娘まで拳で潰されるではないか!
まさに今、二人にタイラントが振り下ろさんとしている右拳を、縮地(中国拳法の本にやり方が書いてあったので練習したら出来るようになった)で素早く距離を詰めて右手で受け止めて阻止してやる。
……ロリコン野郎だけなら助けねぇが、娘の命が掛かってるなら仕方ねぇ。
しかし命懸けでようぢぉを庇おうとしている辺り存外、善人なのかも知れん。
変態ロリコン野郎だが、イエス・ロリータ、ノータッチ派のロリコンなのか?いや、よく見りゃ触ってるけど。つーか幼い乳の乳首辺り触ってるけどこれは不可抗力なのだろうか。いや不可抗力だとしてもあかんやろお前。なに人の娘の幼いちちくび抱きしだいとんじゃボケが。ラッキースケベか?主人公なのか?ロトの血を継ぎし変態野郎なのか?ブッコロすぞゴラァ。
グシャリ。
「グギャァァァァアッ!」
あ、怒りのあまりタイラントの拳を握りつぶしてしもーたではないか。つかタイラントの癖に骨弱いなコイツ。
それを見たもう一体のタイラントが、
「ウォオォーッ!!」
とか叫んで走って来て俺を殴ろうとしてきやがったが、
「うぉー、じゃねぇぞタコが」
と、拳を握りつぶした方のタイラントの頭をすかさず掴んで持ち上げ、その拳をガード。
ゴツン!とタイラントの後頭部にもう一体のタイラントの拳が当たった。
「グオッ?!」
「あーあ、お仲間殴っちまいやんの。つうか」
そのまま俺は頭を掴んだ手に力を入れて殴ってきたタイラントの拳に、「フンッ!」と掴んだ頭を力任せに押し付けてやる。
メキッ、メキメキッ、と殴ってきたタイラントの拳の骨が砕ける音。驚愕の表情を浮かべてタイラント……めんどくせーので、俺が顔面掴んでる奴がタイラントA、殴ってきた奴がタイラントBとしよう。
タイラントBは叫び、あまりの痛みに拳を引こうとしたが、しかしそうは問屋が許さない。俺は引く拳に合わせてタイラントAの後頭部を押しつけ、そのまま超振動拳……まぁ、掌でだが……をぶちかました。
ヴォン!と独特の重い音がタイラントAの頭を小刻みに震わせ、次の瞬間あたかも北斗神拳を食らったザコのごとくその頭部が、ぶくっ、ぼこっと膨れ上がる。
「お前はもう、死んでいる」
手を素早く離して俺はすかさず後ろに退く。いや、脳みそやら何やら撒き散らすから、巻き込まれたくないからね?バッチいし。
「ガ、ガァグィグゲ、グォォォォッ!!」
ブボン!
「脳みそバーン!破裂して滅せよ」
ふむ、その死に様、なかなかわかっとるではないかタイラントAよ。まさに北斗のザコのお約束だ。
とはいえグロい倒し方をしてしもうたかも知れん。子供に有害だ。
そう思ってようぢぉの方を見たが、まだ変態ロリコン野郎が覆い被さっている状態なので見えてはいない……って、いつまで抱きしめてちちくび触っとんねんこのガキゃ!!
タイラントB は破裂した頭の爆発で目をやられたらしい、というか片方の目から出ていた触角までぶち折れて何も見えなくなったらしく、ウガァーっとか言いながら顔面押さえながら転がっている。
ピキピキピキ、と俺のコメカミが音を立て頭に血が上るのが自分でもわかった。
「ゴラァ!いつまで人の娘の乳触っとんのじゃ!このダラァ!ザコの前にテメェをやるぞゴラァ!」
「What ?!」
あ、日本語で言ってたか、俺。つーかコイツアメリカ人かよ。何がホワット?!じゃ、このメリケンロリコン野郎が。
英語で言い直そうと思ったが、思いのほかタイラントBは早く動き出した。
ニョロッ。
……なんか眼窩から長い触角を出して立ち上がった。
「……なんかに寄生されてんのか?コイツ」
俺がそういうと、頭を破裂させたタイラントAの首からなんか、ブシャアアアアアッ!と大量の触手が吹き出した。
「……くそ、Ne-αか。つまりコイツ等は簡易型ネメシスってわけかよ」
そう、その触手はまさしく我が息子を蝕んでいる『Ne-α』の触腕そのものである。
「ここではそんなもんも実験してやがったか。……時間をかけるわけにゃいかねぇな」
『Ne-α』の生命力は厄介である。息子の身体に今なお巣くっているものの駆除をするために様々な方法を模索し、今現在その方法はすでに開発済みではあるのだが、しかし殺し尽くすにはまだまだ時間がかかる。
息子の命を危険にさらすわけにいかないというのもあるが、それを差し引いてもこの寄生生物の生命力、性質はかなり厄介である。
MSF、ザンジバーランド国防庁情報局からの資料と映像を見たが、この寄生生物は宿主に成り代わりその身体を乗っ取るのだが、宿主の身体が死んだ場合その肉体を吸収して変異し際限なく巨大化する事がわかっており、ラクーンシティにおいて元S.T.A.R.Sの.ジル・ヴァレンタインがその個体に遭遇、高出力の電磁砲によってようやく倒せたという。
「まぁ、レールガンなんぞ必要ないんだがな」
俺は背嚢からいつもの廃パイプ槍ではなく、愛妻(ゴールイン予定)謹製の槍『シリンジランス』と『アンプル弾』を取り出した。
このシリンジ・ランスはただの槍ではない。槍の血溝に沿わせた2つのニードルナイフに薬剤のアンプル弾を仕込み、標的の身体に深く突き刺した後に柄についた引き金でアンプル弾の薬剤を注入する、言わば特大の注射器である。
持ち運びも折りたたみ式で、かつ刃が悪くなっても交換式なのでとても便利な逸品である。
……なお、実はこれ、もしも娘が理性も知性も無いBOWだった場合、せめて苦しませずに殺してやる為の対T+G生物兵器用の最終兵器だったりするのだが。
俺は槍の弾倉に対T-ウィルス用の赤ラベルのアンプル弾とこんな事もあろうかと持ってきていた『虫下し薬』の茶色のアンプル弾二つを装填した。
『Ne-α』殺すにゃレールガンは要らぬ。虫下し薬があればよい。
「すりゃっ!」
無造作にグサッと刺して引き金を引いてブシューッ。
「ぢゅいいいいーーーっ!?」
あ、『Ne-α』の鳴き声ってそんなんなんか。
「あ、もういっちょ!」
なお、アンプル弾は一本で七回くらい使えるので一々一体ずつで交換しなくても連続で戦えるのだ。
グサッ、ブシューッ!
「ギャアアアアアアッ!!」
うむ、あっさりと干からびていくタイラントと『Ne-α』。
「……最初からこうやってりゃ良かったな、うん」
まあなんとあっさりと。
呆気なく二体とも倒して戦闘終了……、いや、本当の戦いはこれから始まる。
俺は本題に入るべく、ゆらーりとロリコン野郎の方を向いた。
さっきは日本語で話してしまったので、今度は英語でわかりやすく言った。
「おい、このペドフィリア野郎。俺の娘からとっとと離れやがれゴラァ」
そう、この変態ロリコン野郎に制裁を下すのだ。
「ひぃぃぃぃっ?!」
・平凡さんチート。
・アーク君、ようぢぉの乳を触る。
・タイラント(簡易型ネメシス)