呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス   作:かりん2022

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スパイもの(コメデイ)
茶番は続くよ、どこまでも


 夏油 傑にはどこにでもいる呪術高等専門学校に通う男の子である。

 そんな夏油 傑には秘密がある。

 今日も、獲物を前にソウル☆キャンデイーをぱくり。

 

『始解! 闇斬丸!』

 

 そう、夏油 傑は死神代行なのである!!

 

「頑張れ傑兄ィ!」

 

 狐丸が応援する。夏油は大きな呪霊に向かって走り、切り刻む。

 一振りで大きな爪に引っかかれたように跡が三本。

 地味だが、これが夏油の斬魄刀の力である。

 

 呪霊を弱らせると、柄でスタンプ!

 呪霊は輝き、転生の工程へと移る。

 

 後は適当に残穢をばらまいて終わりである。

 

『今日もお仕事終了! 狐丸も、私の体を守ってくれてありがとう』

「兄ィの為ですから!」

『補助監督は今日はついてきてないから、まだ体は戻さなくていいよ。たまには食事もしたいだろう』

「最高です、兄ィ! 狐丸はラーメンを食べたいです!」

『この近くにラーメン屋さんは何があったかな……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 和やかに会話する2人を、遠くからじっと見る人間がいた。

 親友の五条 悟である。

 

「おっ 新情報。飴の名前は狐丸か。合流しちゃおうかなっ」

 

 未知の組織の構成員が高専に入学するのでスパイをせよ。

 それが、五条 悟の任務だった。

 騙し騙され。茶番劇を繰り広げつつ、2人は友情を育んでいく。

 これは、呪術師と死神のスパイな物語である。

 

「悟っ!?」

『悟っ!?』

「よー、傑。偶然だな!」

「用事を思い出したっ」

 

 ガタッと席を立つと、悟はショックを受けた顔をした。

 

「え、俺、嫌われてる……?」

「それはないです! 悟の兄ィは大好きです! お菓子くれるし、格好いいし……」

『狐丸! 私が喋るから、その後に続くようにして!』

「まじで? 好かれてんじゃん、俺。ところで兄ィってなんだよ、ウケる」

 

 狐丸は口を抑えて目を白黒させ、その隣の席に五条は座る。

 

『(バレてない? いや、バレてて言ってる? せめて六眼で私と狐丸の区別がつくかは把握しておきたい……)この前、何かの話で悟そっくりの兄貴キャラがいて、つい。題名は忘れちゃったけど』

「え、その、あの、悟って兄貴そっくり!」

『狐丸!』

「傑、兄貴いたっけ?」

「はい!」

『あー!!!』

 

 再度目をぐるぐるさせる狐丸。彼は戦闘特化で頭はポンコツなのである。

 そして、その仕様は傑がとにかく一番強いの! と言った為なので、文句も言えない。

 

「どんな人?」

『ちょっとお手洗いに行ってくる!!(もうダメだ、お手洗いでチェンジだ!!)』

「ちょっとお手洗いに行ってくる」

「荷物は見ててやるよ」

『あ”ー!!』

「あ”ー!!」

「なんだよ?」

「ラーメン来た!」

 

 狐丸はぴょこんと顔を上げ、これ幸いとラーメンに逃げた。

 

「けど、傑って本当お菓子好きなのな。今度、また買ってきてやるよ」

『あ”あ”あ”』

「(ごめんっ ごめん傑兄ィ!!)」

「そういえば、傑の事ってあんまり知らないよな。俺もラーメン1つ」

「ごちそうさま! 私、急ぐから!!」

「えー? 食べる間くらい、待っててくれよ。俺のこと大好きなんだろ? ほら、お菓子」

「あの、その、私……」

「逆に何の用事があんの?」

「好きなテレビが……」

「それって何?」

『仕方ない、狐丸。今は悟に付き合おう……。なるべく短い返答を考えるから、頑張って真似してくれ』

「傑、俺、傑のこともっと知りたいんだ。だって、傑と硝子ってさ。初めての友達なんだし」

『私は……ごめんね、悟。私も、君と友達でありたかった』

「傑兄ィもそう思ってる!!」

「兄ィ?」

「え、えっと、言い間違えた! 私もそう思ってる!」

「そっか。良かった。で、好きな物とか知りたいなって」

『私は……』

 

 傑は必死で考える。好きなものと言えば?

 斬魄刀。言えない。

 斬魄刀でぶった切ること。言えない。

 呪霊を転生させる事。言えない。

 正義のヒーローぶって死神代行を名乗ること。言えない。

 

 必死に考える。何かないか? なにか、言えることでないか?

 好きなものとか! ゲームとか! なにかあるだろう、なにか!!

 

『仕事、かな』

「私は褒められることが好き!」

『狐丸~!』

「そっか、お仕事お疲れ。よくやったな、傑!」

 

 ナデナデされて嬉しそうにする狐丸。

 

『狐丸! 狐丸! 私の尊厳が!!』

「それで、今度の仕事で手にれた呪霊どんなの?」

『呪霊はミスって倒してしまったよ』

「間違えて倒しちゃった」

「マジかよ手加減下手くそだな。今度、俺が一緒に行ってやろうか?」

「悟も私もさいきょーだから、手分けしたほうが良いと思う!」

『ナイス! 狐丸!』

「あははっ 最強って言うならもうちょっと呪霊集めないとな。そのためにも手伝ってやるよ」

『あああ……仕方ない。狐丸。承諾して。私っぽくね』

「ありがとう、悟。その時はお願いするよ」

「お、ラーメン来た。それで傑。反対に嫌いなものは?」

『根掘り葉掘り聞かれることかな!』

「ええっと、あっ! 呪霊まずいから嫌い! だから選り好みしてる!」

「マジで? 強くなりたいなら好き嫌いはよくないぜ? なんてな」

『ラーメン伸びちゃうよ。食べなよ』

「ラーメン伸びるよ? 食べなよ」

 

 そして、食事が終わると、悟は続ける。

 

「それでさ、中学校では、傑暇な時間何してたの?」

『まだ続くの!?』

「あうう」

 

 もちろん、死神代行をしていたのである。言えるわけがない。

 かといって呪霊退治と言うには、使役している呪霊の数が合わない。

 夏油傑と五条悟と狐丸の、茶番は続くよ? どこまでも……。

 

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