呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス 作:かりん2022
世界を別つその為に1
夢だ。僕は、真っ白な空間で、死装束を着ていた。
『本当にいいのですか、流魂様』
『その為に僕は産まれた』
そうして、顔の見えない死神が、僕を切り裂いて……。
「はっ!!」
飛び起きて、ガタガタと震える。温かい極上の布団は、汗でしっとり濡れてしまっている。また、あの夢。僕の未来の夢。
本当はよくなんかない。でも、僕には、産まれてきた役割というものがあった。
「霊王の再来」
幼い頃からそう呼ばれ、恐れられ、周囲に傅かれて生きてきた。
それが嬉しいとは思わない。その重みを知っているがゆえに。
生と死を分ける為の生贄。
いつか来る時の為に、僕は皆に傅かれて生きている。
さて、今日は学校の卒業式だ。
卒業したら、僕は死神見習いになる。
でも、なんとなく予感があった。余暇は今日までなんだって。
身支度を整え、ギンに護衛されながら学校へと向かう。
「流魂様。あんまり顔色よくないけど、なんやありました?」
「うん。夢見が悪くてね。ギン。今日は僕から離れないでね」
「卒業式に紐付きでええんですか?」
「うん。お願い」
「任せといてください」
ギンは僕が一番信用している、三番隊の隊長だ。干し柿が好きで、時期になると手作りの干し柿をくれる。ギンの影響で、僕も干し柿が好き。
封印されるまで、あと何度干し柿を食べられるのだろう。
学校が近づく度、予感がどんどん強くなってくる。
ふぅ、と息をついて立ち止まると、ギンは心配そうな顔をした。
「休みますか?」
「いいや。今日だけは行かないと。でも、嫌な予感がするから、本当に離れないでね?」
それから、学校について卒業式に挑む。
控えるギンが浮いてて、ちょっと申し訳なく思うけど、こればかりは仕方がない。
……そして、卒業式が終わったその瞬間。待っていたとでも言うように、地震が起きた。
「流魂様!!」
ギンが抱き上げて、僕もきつく抱きついた。
1人で投げ出されるのだけは避けたい。ギンだけは!! お願いします、ギンだけは!!!
そして、地震が収まり、そろそろと目を見開く。
僕たちは、見知らぬ小さな街にいた。
そっと見上げると、ギンがいた。良かった。それに、たった2人投げ出されるのではなく、他にもポツポツと死神達がいた。
「流魂様!」
「流魂様。これは一体……」
「すぐに点呼をして調査隊を出す。流魂様。これを予感して?」
「うん。僕たちは、どうやら招かれたようだ。まずは、この街について調べよう」
この街は、ガランとして誰も住んでいる気配がない。僕達の好きにしろということだろう。ひとまず、ソウルソサエティに似ていることがせめてもの救いだ。
点呼をとって、街を調べる。
食料庫などは問題ないと聞き、安堵する。物資はしっかり用意されているようだ。
そして、巨大な門と美しい蝶。これは、この世界の人間界に行けるということだろう。
もちろん、門の先も調べねばならない。
僕はゴクリと息を呑んだ。
僕はこの為に生まれたという自覚がある。
一体、どんな地獄が広がっているのだろう?
それでも、僕は勇気を出して足を踏み出した。
「流魂様。まずは僕らが偵察してきます。流魂様は、待っとって」
「ギン。招かれたのは僕だ。僕は覚悟を決めねばならない。僕を守ってくれ」
「流魂様が仰るなら」
そうして、僕達は下界へと降りた。
虚の跳梁跋扈する、恐ろしい世界を想像していた。
でも、そこに虚はいなかった。
もっと、もっと禍々しい何かが、人々に纏わりついていた。
ああ、この世界もまた、分かたれなければならないのだ。
この僕を、生贄にして!!
クロスするのはなんちゃってBLEACHです。
繰り返します。クロスするのはなんちゃってBLEACHです。