呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス   作:かりん2022

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一応ラブではなくライクのつもりで書いてます。
感想、ココスキありがとうございます!


死神代行直哉、原作軸にトリップする2

 直哉は考えた。

 死神様がいるなら、我らが甚爾君がスカウトされないはずがない。

 甚爾くんがスカウトされているならば、自分がついていかないはずはない。

 僕が赤の霊絡を持ってへん……死神でないなら、死神様はいない。

 浦原商店もない。ソウルソサエティもない。ないないない。

 

「詰んでるやん……いや、振り出しに戻っただけ……いや、元から詰んでるってことやん。そうなるとこっちで切るとどないなるんや?」

「1人で納得して考え込んでないで、君の世界のことを教えてくれないかな?」

「せやけど、こっちとはぜんぜん違う道歩んでると思うで? 自分はただの通りすがりの一般人や思ってもらいたいわぁ。傑くんはボク個人で追いかけるよって。そんで迎えが来るのを待って帰るんや」

「そんな事出来るわけがなかろう!」

「まあ、待ちなよ。そもそもこっちへはどうやって来たの?」

「ん……それがわからへんのや。心当たりあり過ぎや」

「あるんだ……迎えのあてはあるの?」

「甚爾くんが絶対に助けに来てくれる!!」

「奴に何が出来る」

「甚爾君は凄いんや。出来ないわけないやろ」

「そっちの甚爾は天与呪縛じゃないの?」

 

 途端に、直哉は口を閉じる。

 天与呪縛である。でも、呪力は封じられていても霊力は違う。

 甚爾はまさに天才だった。

 

「……甚爾くんの事はええやろ。迎えに来てくれるってわかれば」

「どれくらいで」

「ど、どれくらい? せやな……。すぐやなかったから、一ヶ月か、一年かそこらちゃう? 僕、甚爾君や傑くんとちごて、そのへんあんまり勉強してへんかったから……」

「(なるほどね。勉強すれば平行世界への移動にかかる時間が予測可能、ってことは今の呪術界じゃない大きな後ろ盾があるね)」

「はあ? 勉強すればどないかなるもんやないやろ。それともそんな頭のええ呪霊がおるんか? そんな阿呆な事あるかい」

「……」

「そもそも、甚爾君が迎えに来るって本当なんか? 忘れられてるんちゃう?」

「そんな事あらへん! 禪院 恵なんかより! 禪院 真希なんかより! 自分が甚爾くんの一番や!!! 絶対絶対絶対や!! ちゃんと手合わせしてくれるし、試験勉強かてつきおうてくれてるし、たまに頭も撫でてくれるし、褒めてくれるし、とにかく自分が! 自分が一番や!!!」

「なんやそれ。羨ましすぎるやろ」

「は?」

「直哉……? まさかお前」

 

 直哉にほか2人の視線が刺さる。

 

「ちょ、いらん疑惑擦り付けんなや!!」

 

 直哉が平行世界の直哉を締め上げる。だがしかし、羨ましいという言葉を五条と直毘人は聞き逃してはいなかった。

 

「はいはい、一番大好きな甚爾くんが助けに来てくれるのは良いとして、一年異世界でどう生活するつもり? 探しやすい場所にいたほうが良いんじゃない? 傑も探しておかなきゃだし、状況も知らないとだろ? こっちの世界でも漏瑚を仲間にできるネタでもあるわけ?」

「う……そうやな。漏瑚との取引はこっちの世界では無理や。前提が覆るんやし」

「その前提ってなに?」

「……」

「はっきり聞くね。直哉は呪詛師?」

「ちゃうよ。それは否定できるわ。傑くんも違う。人を殺したり、呪ったりは禁じられとる」

「(禁じる、ね)じゃあ、向こうの僕や呪専の味方?」

「敵対しとる……。いや、一方的に逃げとる、が正しいかな? 反撃許されへんもん」

「は?」

「それは改革派と保守派ってことではないよね?」

「いや。ある意味呪術師全部敵や」

「呪詛師と協力関係にあるってことかな?」

「いったやろ。敵や。呪術師も呪詛師も一緒や。敵言うのは言いすぎかもしれへんけど、排除されても仕方あらへん事をしとる。甚爾君はまだ思想バレてへんけど……。自分と傑くんは公に天元様と敵対して逃げとる。傑くんの肉体を狙っとるやつは僕の世界にもおって、苦労しとる」

「なんだと!?」

「なんでや! 僕は敵対しようなんて考えてへんで」

「天元様の結界のせいで呪力が閉じ込められて濃縮されてるねん。祓っても祓っても、意味なんてないわ。拡散させてもまたすぐ呪力は凝り固まって呪霊になる。それじゃ駄目やねん。結界外せば、日本から呪霊は減るはずや。帳は便利やけど、もう結界いらんわ」

「呪霊が世界に放たれることになるけどね。その後のビジョンはあるのかな?」

「こっちの世界では無理や。僕の世界でも、色々問題はあって……でも、時間をかければどうにか目処は付きそうやった」

「目処?」

「それに傑は関係ある?」

「傑くんは実験体としては最上や。どの陣営にとってもな。けど……僕の陣営に限って言えば、手伝いなら僕も出来るわ。そうやな。最悪いなくてもいけるわ。そんでも幼馴染やし、助けるけど」

「うーん……。確かに、差異が凄いみたいだね。天元様のような人が現れたか、技術のブレイクスルーが起きたか」

「これ以上は話されへん。話が難しゅうて説明上手く出来へんし。尋問終わり!」

「終わり! じゃないやろ。尋問されてるほうが切り上げるなや。話が難しいから説明できないって、僕が馬鹿みたいやろ」

「悩むのは傑くんの仕事やろ」

「ま、いいよ。おいおい話は聞いていくとして。手元で監視したいんだけど」

「ええよ。甚爾くんが認められたの、悟くんのせいで、悟くんのおかげやし。甚爾くんにとっても傑くんにとっても特別やからな。他の誰にどうされるのも嫌やけど、悟くんやったら仕方ないって思えるわ。強いし格好ええしな」

「へえ? なんかあったの?」

「悟くんが、六眼の持ち主が、甚爾くんを認めてくれたんや。なんや六眼でも見えない術式やけど強いなって。それで甚爾くんが次期当主として連れ戻されたんや。連れ戻されたのはマイナスやけど、甚爾君認められてすっとしたわ!!」

「へえ……」

「ええなあ」

「あと、甚爾君勝ったで!!! 何度やっても甚爾くんの勝ちや!!」

「凄いやん! どないしたん!? 無下限あるやろ? いっくら甚爾君強くても難しいんやない?」

「めっちゃ格好良かったわ! 黒……それはええんや」

「なんでや! 甚爾くんの活躍聞かせて!」

「甚爾くんの格好ええところは僕だけ知っとれば良いんや」

「何やそれ! 人の心ないんか!? 君も僕やろ!!」

 

 取っ組み合いの喧嘩になりそうなのを抑え、直哉はふたりとも悟預かりとなった。

 

 

 

 

 

 

 

「平行世界の禪院 直哉言います。禪院 恵と禪院 真希は話しかけんでくれへん? 耳が腐る」

「突然の煽り!!」

「よー、お前甚爾の事が好きだったんだってな。おんなじ天与呪縛だからって嫉妬かぁ?」

「当たり前やろ殺したいほど妬ましいわ。禪院 恵も性格最悪やし。なーにが自分の体には甚爾くんの血が流れてるや、温かいや! 僕にも輸血しろや!! それに自分、甚爾くんが当主になったらお腹見せて尻尾振るき満々やけど、禪院恵やったら唾吐いたるわ!」

「お、おう……さすがにどん引くわ。目の敵にされてた理由マジでそれか。お前そんなに甚爾好きだったのか」

「当主に興味ないので気持ち悪い世界に巻き込まないで下さい」

「ちょ、こいつ平行世界の僕やから! 僕は関係ないで!!」

 

 わちゃわちゃしていると、マイペースに虎杖が聞いた。

 

「なあ、甚爾さんって人、そんなに強いのか?」

「人間の中ではぶっちぎりで優勝や。甚爾くんに勝てるとしたら悟くんだけやな! 実際、こっちの世界では……負けた、みたいやしな」

「そっか。じゃあ、傑さんって人はどんな人? 良い奴?」

「幼馴染や。クインシーみたいな所あるな、傑くんは。たとえ間違ってても思い込んだら一直線みたいな」

「クインシーって?」

 

 お口にチャックである。

 

「でも、どうやって探すのよ。逃げられちゃったし……」

「ああ、それは……あ!! 縛道内緒やん!! ど、どどど、どないしよ……」

「直哉はさ。傑と秘密とどっちが大事なの? 友と人間は守るんだろ? このままだと、どっちもやばいと思うけど」

「せやかて、こういう決断は甚爾くんや傑くんの……」

「煮えきらんなぁ!! こんなナヨナヨしたのが平行世界の自分やなんてがっかりや。決断できへん!? なんやそれ! 僕は僕の道を物心つく頃から歩いてきたで!!」

 

 直哉は、少し迷った後、言った。

 

「ある儀式をすれば、方角ぐらいはわかるかもしれへん」

「それって毎回それを隠すってこと? 追跡中に? 冗談だよね?」

「うう……! ええわ! 見せたるわ、どうせ異世界やもん!! 守秘義務なんて無効や! 【縛道の五十八! 南の心臓、北の瞳、西の指先、東の踵、風持ちて集い、雨払いて散れ! 掴趾追雀!】 傑くんはこっちの方角や、距離は、ええと……この陣の反応は」

 

 直哉が出した教本を、当然五条は取り上げた。

 

「実践で迷うなんて本当に勉強サボってたんだね、直哉。悪いけど僕が見たほうが早いと思うよ?」

「あ”ー! 人探しなんて普通しないやろ! 赤火砲は出来るし!」

「……これ、甚爾も傑も出来るの?」

「せや」

「真希も?」

「力を渡されんと無理や。自分は出来へんよ! 無許可で譲ったら処刑されるもん!」

「誰が許可できるの?」

「そんなん、甚爾くんに申請出してもらわんと……」

「なるほど、甚爾の上がいるわけね」

 

 直哉は慌てて口をふさぐ。

 報告書が分厚くなりそうである。書くのは伊地知だが。

 

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