呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス   作:かりん2022

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直哉死神代行、原作軸にトリップする(終)

「な……なんでや! なんで禪院 恵が死神の力持っとるんや!」

「父親の甚爾さんが死神なんだから当たり前でしょ」

「霊絡、紅なかったやん!」

「ごまかしてましたから」

「僕を騙してたんか? ほんま性格悪いな! 人の心がないんか?」

「……いな……」

 

 禪院 恵が、僕を上から刺して見据えた。

 

「煩いな。キャンキャンキャンキャン、チワワ魂もいい加減にしてくれませんか? 禪院家の恥さらしです」

「「なっ!?」」

「いつまで愛玩犬のつもりでいるんですか。貴方は伝統ある禪院家。その当主の投射呪法を引き継ぐ嫡男ですよ。それをチワワのごとく、何にでも吠えるし噛み付くし、御主人様には忠実かと思えばただ腹を見せて撫でられるだけ。躾のなっていない愛玩犬以外の何なんですか。あいにく、貴方は貴方の思っているような無力な存在なんかじゃない。吠えられれば怖いし、噛み付けば怪我するし死ぬんです。どうしてそれがわからないんですか」

「べっ別に誰彼構わず噛み付いてなんか」

「『甚爾君の一番は自分や』」

「言うとったな」

「頭おかしいですよ。実の息子と義理とは言え娘に普通そういう事言いますか? 結局、俺も津美紀も父とすら呼べなくて、甚爾さんって呼んで。呪霊との戦いだの実験だの貴方の訓練だのでネグレクト。父親がいないのかと思えば、しっかりパパなんて甘えた呼び名で呼んで。甘やかされたにしても限度があります」

「僕もそこまで欲望に忠実やったら人生楽しかったんかな」

「お前も十分忠実だろ、直哉」

 

 呆れた声で禪院 真希が言うた。

 

「甚爾さんならまだわかるんです。天与呪縛で呪力がなくて、排斥されていたから。でも、投射呪法を引き継いで、呪力があって、才能もある栄えある禪院家の次期当主候補筆頭が、呪術師をぶっ潰そうと企む異世界人の企みに加担するわ、筋もとおさず砂かけて出奔するわ、捨てたはずの家に甚爾さんが戻ったからって臆面もなく戻ってくるわ、頭湧いてんですか。真希さんだって真衣さんだって津美紀だって禪院の掟に準じてるのに、何で恵まれているあんたが家飛び出して好き勝手やってるんですか!」

「い、一理あるかもしれへんな」

「一理どころじゃね―だろ」

「甚爾さんが禪院家の当主? 冗談も休み休み言って下さい。呪力なしの死神をなんで当主につけるっていうんですか! スパイをトップに置くとか普通に考えてなしですよ」

「せやけど、せやけど」

「俺も死神ではあるんで、本当は当主に着くの、良くないと思うんです。心は禪院だという自負がありますけど、死神に育てられた死神の子で実際死神ですし。だから、死神の力を奪って記憶を奪って直哉さんが当主になるのはどうかなって。どーせ今でも精神幼児どころか子犬なんですから、甚爾さんに会う前まで記憶を戻してやり直させても問題ないですよね。一からしつけ直してやりますよ」

「う、嘘やろ? そんなんありえへんやん。甚爾くんはどないしたんや」

「取引しました。甚爾さんは助けには来ません。俺がここにいるのがその証拠です。どうなっても良いんですよね?」

「い、いやや! とーじくんのことを忘れるのだけはナシや!!殺せばええやん!」

「馬鹿にしてんですか。その後は死神達に仕えに行くんでしょう? 全く罰にならないじゃないですか」

「せやかて! せやかて!」

「……以前、言いましたよね。一番辛い記憶は、猫の義骸に入れられて10日間そのままにされて、キャットフードを食べさせられたことだって。でも、撫でられたから良いんだって。辛いって言う割には、幸せそうな顔で。夏油さんもニコニコ同意してましたっけ」

「畜生道に堕ちてるやろ。十分辛いやん?」

「俺の辛い記憶は、津美紀につらい思いをさせたこと。ネグレクトされて、津美紀と2人、膝を抱えていたこと。禅院家で呪霊に殺されかけたこと。でも、こんなの真希さんや真衣さんに比べたらまだマシですよね。猫になった? なに1人だけ平和時空に生きてんですか。直哉さんだって、修行や呪霊との戦いで大怪我したことや、拷問されたことや、夏油さん共々酷い目にあったこと、いっぱいあったじゃないですか。それでも、なんで猫にされたのが一番辛いなんて笑ってられるんですか。禅院家のあれこれなんて、記憶にも残らないですか」

 

 そして、禪院 恵は言葉を切る。

 

「あの時から、一番ひどい記憶を、俺が更新してやるって思ったんです。性格の根本から変えてやりますよ。貴方の言う価値0の禅院家のそれにね!」

「い、嫌や! 嫌……!!」

「な、直哉!」

 

 ギャラリーの中にいた傑くんが僕を心配して声を掛けてくれる。

 

「傑くん! 自分、甚爾くんのこと忘れとうない! 傑くんのこと……!」

 

 暴れる僕やけど、記憶をいじる死神の機械を使われて、気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわー。恵、ようしゃなーい」

「あくまでも平行世界の俺ですから」

 

 

「さて。平行世界の僕。傑を返してくれないかな?」

 

 平行世界の五条 悟の言葉に、平行世界の夏油 傑はピクリと緊張する。

 

「ちなみに、傑の処分はどうなるのかな?」

「呪術師の傑は罰を受けて死んでいるよ。死神でもない一般人に呪術規定はないさ。恵」

「はい」

 

 夏油に刀が刺さり、力が奪われて気絶するのを五条が支える。

 

「死神とは、どう話をつけたのか聞いていいかな」

「死神の計画を受け入れる。代わりに、五条家、禅院家は死神代行を貰いうけて、加茂家は死神の力を指定した人間に貰い受ける。やー、根回し凄く苦労したよ」

「上層部は」

「納得させた。ちょっと無茶したけどね。流石に、親友がこれ以上死ぬ姿を見たくなかったし。……服じゃないんだよ、命も体も。傑には、一般人になってもらうよ。それが僕の復讐だ。騒がしくしてごめんね。僕達はこれで帰るよ」

「ああ、うん。気をつけて」

 

 嵐のように2人は去って。

 

 残された直哉は、腰を抜かしたまま告げた。

 

「恵くん、当主でええで♡」

「私も恵が当主でいーや、逆らわねーよ」

「結構です」

 

 

 なお、メロンパンは両世界で無事討伐された。  

 




好き勝手書かせていただきました。楽しかったです。お読みいただきありがとうございます!



裏設定

津美紀は甚爾さんを褒めたので禅院家では直哉が全力で守ったりしている。
後、幼い恵や津美紀の食事の用意とか色々してくれていたのは直哉だったりする。
周囲からどう見えるかはお察し。

恵はこれ以上なく複雑な感情を直哉に抱いている。

摩虎羅は使える。直哉が調伏手伝ってる。
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