呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス 作:かりん2022
「浦原商店、やってへん……。弱ったなあ。干し柿食べたい。傑くんの家ももぬけの殻やったし……」
GPSを腕の肉ごと食いちぎり、服を破いて簡単に止血した直哉はため息を吐いた。
もう歩き疲れた。
「死神様も見つからへん。禅院家にも戻られへん。困ったなぁ……干し柿食べたい」
廃墟の壁に隠れるように丸くなる。
「気配消すんも疲れるし、困ったなぁ……怒るやろなあ、禪院 恵。今度こそ記憶、奪われるかもしれへん……。それやったら死んどくかなぁ……。干し柿食べたい」
「お兄さん、行き倒れ?」
ひょこっと覗き込んだのは、禪院 恵の外付け良心だった。
「虎杖 悠仁……」
「人がいたの? 今、補助監督呼ぶわ。……貴方、真希さんに似てるわね。知り合い?」
「僕は市丸 直哉や。平行世界からきたんや、釘崎 野薔薇。せやから、禪院 真希と知り合いと言ったら知り合いやけど、他人言うたら他人やな」
「平行世界? 証拠は?」
「ない」
「あるじゃん」
虎杖 悠仁は僕の首輪を指差す。
「何よ、趣味悪っ え、嘘でしょ引くわ」
そう言えば、首輪には禪院 恵の名前と連絡先が書かれてたわ。
「恵、こんな事しないし、名字違うもんな」
そうして、虎杖 悠仁は首輪を壊してくれた。
「大丈夫? 傷の手当したら干し柿買いに行こうぜ。食べたいんだろ」
「さすが禪院 恵の外付け良心……!」
「何よ、あんたそんな立ち位置なの」
「知らねーけど。あっ 野薔薇。一応、恵には悪いけど合流せずに帰ってもらって」
「そうね」
そうして、僕は保護されたんや。
「うっわウケるwww 平行世界の直哉ってマジで? 話聞かせてよ。禅院家で育つと恵、どんな鬼畜に育つわけwww」
「煩いですね! あっ 直哉さんに言ってるわけじゃ……」
恵は直哉に気を使って声をかける。なお、念の為に距離をとっている。
「直哉、天与呪縛なの? 呪力感じないけど」
「あー……天与呪縛やない。普通に見えるだけ、やな……(今は)」
「……確かに。術式はないね。市丸っていうのは養子に出されたの? 聞かない名字だけど」
「自分から行ったんや。呪術師やないけど、(死神の)めっちゃ格好良うて剣が得意な人。せやけど、こっちの世界にはおらへんみたいで、困ってるんや」
「ふぅん。非術師の君が、どうやってこっちに来たのさ」
「(自分の霊力の)暴走に巻き込まれて?」
「なんで首輪してたの? 養子に出されてたんでしょ? 非術師でしょ?」
「……色々理由はあると思うけど。十年前に」
「十年!?」
「僕と傑くん、すっっっごく悪いことしたんや」
「そこで傑!?」
「多分、そこからもう許してへんと思う。他にも怒らせることは色々してるけど」
「待って恵5歳だよね?」
「せやけど、後始末したん、主に禪院 恵と悟くんやし。未だに僕、命をスナック菓子見たく扱う所がすごく嫌いや、言うし」
「ちょっとまって、何したの? 直哉、傑の事そそのかしたりした?」
「傑くんに迷惑かかると嫌やから、詳細は言わんけど、二人して悪乗りして、えーと……その、死んだふりのドッキリをしたんや。それもかなり大規模に」
「死んだふりのドッキリは良くないわね!」
「それは悪いだろ」
「ぐさっ!」
釘崎 野薔薇と禪院 恵はバッサリという。そして虎杖 悠仁は何故かショックを受けていた。
「悟くんショックで3日も引き篭もったと言うか寝込むし病むし伝説に残ってもーたし」
「えっ 先生が!?」
「ちょっと具体的に何したのよ」
「あれは僕も悪かったかなって」
「……それにしたって、おかしいよね。人的被害は出てないんだろ? ただのドッキリ?」
「僕ら、(自分達以外の)死者を出す気は全然なくて」
「出たの!?」
「まさか、傑くんの死体を乗っ取ろうと狙っとる呪詛師がいるなんて思わへんやろ。他にも色々あったんや」
「……へぇ? 冗談が不運が重なって大事になっちゃったわけね。それでもそっちの僕、軟弱だと思うけど。あ、その呪詛師の情報は念の為貰っておこうか」
「ええで。それで、結局、事態の収束いうか、禪院 恵の大捕物に八年掛かって」
「長っ!!」
「えっ 傑、恵が捕まえたの? 傑を? マジで?」
「結局、禪院家が僕、五条家が傑くんを買い取ることになって」「ちょっとまって買い取るって何?? まさか傑も首輪してたりするわけ??」
「まあ、詳細は省くけど」「ちょっとまって凄く気になる」
「次、逃げたら、僕がグレた辺りから記憶消して再教育言われてるんや。確かに僕も悪かったけど、思い出の干し柿食べるのもあかんて酷すぎるんちゃう? もうええかげん禪院家に連れ戻すの諦めてほしいんやけど。恵くんは禪院家の者として呪術師になれ言うけど、いやいや呪術師は出来へんやろ」
「確かにね。うーん、これは恵の意見も聞かないと判断できないかな。っていうか、多分直哉のほうが悪いんでしょ?」
「あの悪ノリ以外は、仕方ない価値観の相違や。禪院 恵は悪くないかもしれへんけど、僕だって悪くない。あの悪ノリ以外は。多分。……多分?」
そこで、五条の携帯が鳴った。
「向こうの恵が来たって。どうやら、両方の言い分を聞けるようだね。ま、仕方ないから仲裁ぐらいはしてあげるよ」
呼ばれた五条が見たのは、うちの直哉がご迷惑をおかけしました! ときれいな土下座を見せる恵と、突然の禪院 恵の奇行に戸惑いつつもごめん悟くん、と隣で頭を下げる直哉だった。
宿儺は恵に迷惑を掛ける直哉にちょっとオコである。