呪術廻戦xBLEACHっぽいなにかでクロス 作:かりん2022
『君は、日本を破壊する要因となる。だから、迎えに来た』
そう言われて、そうならない為に我武者羅にやってきた。
でも、駄目だ。駄目だよ。無理だよ。
私の糸はプツンと切れてしまった。
「さとる――! 無理だよ。もう私、無理だよ。スパイやめる!」
「傑? 急にどうしたんだよ、とにかく入れ」
悟は私を部屋へと招き入れた。
涙が勝手にポロポロと溢れる。
「そもそも、私はもういっぱいいっぱいなんだよ! 死神様の勉強も、お仕事も、スパイも、呪術の勉強も、任務もなんて土台無理だったんだよ!!」
「うんうん、そうだな」
「伏黒 甚爾に勝つ訓練だって全然うまく行ってないし、理子ちゃんをどうするのかだって中々決まらなくて不安ばっかり大きくなるし、天元様に捧げるにしろ、あえて同化を失敗させてメロンパンをおびき出すにしろ、私にも覚悟する時間ってものが必要だと思わないかい!?」
「そうだな。傑にも覚悟する時間が必要だよな」
悟はわけもわからないだろうに、肯定してくれる。私はますます調子に乗ってしまった。
「そうだろ? そうだろ!? 本当は私だって怖いんだよ、当たり前だろ、死んで本当に死神になれるかなんて、死神様にすらわからないんだから! 大体、死神になれたとして、今度は魂の状態で呪霊と消滅するまで1年でも10年でも100年でも1000年でも戦うんだから、最後には無以外にありえない! そりゃ、七歳のときから覚悟してきたつもりだったけど、でもでも、やっぱり怖いんだよ! 悟は私を軽蔑するかい!?」
「いや、全然」
「悟の嘘つき! 言えよ、それでも呪術師かって! 一般出はこれだから駄目だなって!」
「いや、そんなことね―よ。死も消滅も、恐れるのは当たり前だろ? 俺だって嫌だよ。しかも1000年も戦えとか、ありえねーだろ」
「そう……かな」
「そうだって」
「だって、呪具へと変じた呪術師達だっているし、私ばかり、そんな甘えた……」
「甘えてはいね―だろ。むしろ一度、思いっきり甘えてみろよ。1人で追い詰められてないでさ」
「甘えてるよ。だって、死神様はとても優しくしてくれるし……」
「でも仕事は沢山押し付けてくるんだろ? 今、傑、どれだけ押し付けられてんの?」
「えっと、死神学校の授業で、戦闘訓練、歴史の勉強、死神の一般教養、術の練習、術具についての簡単な講習、それと高専への死神様だけが通れるバックドアの作成だろ? 後、任務を死神様に回して架空の呪術師がしたことにする工作だろ、いずれぶつかる伏黒 甚爾に勝てるようになる訓練だろ。呪術界の政情の情報収集だろ。呪具の勉強も必要だし、死神様のマークしてるコードネームメロンパンの動向を探って、呪霊を転生させて、転生させた呪霊の様子見もして……狐丸ってパートナーはついてるけど、その子にも無理させてる……。あ、後は任務と、高校生レベルの知識の習得には手を抜くなって言われてるし、もちろん呪術についても呪霊についても勉強が必要だし、そもそも呪術師としての戦い方と死神としての戦いかたってぜんぜん違うし、報告書だって作らないと」
「……待てよ傑。今まで、それ全部やってたの? マジで?」
「で、出来ないよ。もう出来ないよっ 私、死神様に願い出て、やめさせてもらおうかなぁって。七歳からの記憶を全部消去する代わりに、全部投げ出してもいいとは言われててっ その後、呪術協会にしろ死神様にしろ、殺されるかもだけど、もうしょうがないかなぁって」
ヒックヒックとしゃっくりをする。悟は、温かいココアを入れてくれた。
「これから災害増えて、呪霊が今年の繁忙期は例年の二倍くらいになるって。それでもって、かなり強い呪霊の始末しないといけないから、強くなれって。それで、呪詛師として潜入していっぱい非術師殺して、わざと私の術式を狙っていた呪詛師に殺された振りして体を渡すのと、変わりに死神様が用意した体を使って転生した呪霊を味方につけて呪術界を一時的に乗っ取るって! 私、私……! 怖いよ……!! やだよ!! もうどうしていいかわかんないよ、私、悪い子になる予定だったんだって。私のせいで、いっぱい人が死んで、私の術式が呪詛師に奪われて、呪詛師が大変な儀式をして、日本が大変なことになる予定なんだって。そんな事にならないように、死神代行になれって言われて、だけど、でも、でも私、そんな事、してない! まだしてない、私はまだ無実なんだ!!」
悟は、ぎこちなく私の背を撫でてくれる。
「傑は何も悪くね―よ。つーか、死神様って何様なわけ? そんなんぜってー無理に決まってんじゃん。なんで言う事聞いてんだよ」
「死神様だって自分の定義をわからないのに、私がそんな事わかるはずないだろ? そ、それに、私のせいで日本が大変になるって聞いたら、言うこと聞くしかないじゃないか」
「まず、死神サマの言ってることがほんとうかわかんねー。本当だとしても、傑は今はそんな事しないだろ? じゃあ、傑は悪くない。それに、そういう事になったとしても、悪いのはその呪詛師で、やっぱり傑は悪くね―。んでもって、傑、めっちゃ頑張ってるじゃん」
「そ、そう思うかい?」
「ああ、疲れてんだよ、傑。ようやく相談してくれて嬉しい。後は俺に任せて、今日はもう寝ろよ」
「でも、これから任務と宿題と報告書が……」
「寝ろ。大丈夫。傑は良い子だよ。ほら、ココアおかわり飲めよ」
「悟……」
グシグシと涙を拭う。ココアを飲み、背中をぽんぽんとされていると、だんだん眠くなってきた。疲れていた私は、そのまま眠ってしまった。
目が覚める。
すっきりとした感覚が、睡眠を十分にとった事を示している。
「定時連絡!! 任務! 宿題!」
「いいから。もう少し休んでろよ。過労なんだから」
硝子に頭をぐいっと抑えられ、ベッドに逆戻りされる。
「硝子……? あ……私……やば」
サーっと血の気が引いていく。何を言った? 何を言った!?
「あー。よく喋ったよ。傑は頑張った。呪専で保護が決まったから、安心しろ」
「で、でも」
「死神なんて怪しい奴らに騙されてんなよ、ばーか。後は屑に任せな。ああ見えても、五条家の未来の当主なんだから。あっ対外的には悟との訓練で大怪我負ったことになってるから」
「騙されてない。騙されてないから、困っているんだよ……」
「いーや、騙されてるね。夏油だけが責められる謂れなんてない」
「硝子……。別に責められてるわけじゃ。むしろ隊長は私を庇って」
「責めてるじゃん。責めてるよ。自覚がないなら余計達悪い」
そうして差し出されたのはスポーツドリンク。ご飯を持ってくると言われれて、お腹が減っていることに気がついた。
味を感じたのは久しぶりで。食べている最中に、また泣いてしまった。
「傑。起きたか? あっ また泣いてる。やっぱりもうちょっと休んでおけよ。疲れてるんだよ、お前。誰だって疲れるって」
「う……ん」
「もう大丈夫だからさ、傑。なにせ、俺達さいきょーだから」
「悟は1人で最強になるって、死神が」
パンっと悟は私の両頬を挟んだ。
「そんな奴らの言うことより! 俺と硝子を! 信じろよ!!」
だって。だって。そう思いつつも、私の胸に温かいものが溢れ、やっぱり私は泣いていた。
断片は思いつくんだけど、プロットが……。
メロンパン難しいです。