あら、ご機嫌麗しゅう御座います。今夜は特別な日でございますから、何でもお答えいたしますよ。……ええ、わたしにとって特別な日なのです。何しろ貴方様という素敵な御友人が出来た記念なのですから。
わたしに友人?あら、なんだか奇妙な違和感を覚える話ですね。何故貴方様をとても親しく感じ、こんなにも口が軽くなっているのでしょう……。そもそもわたしに友人などできるはずが……。
いえ、あれ?折角出来ました素敵なご友人を疑ってしまいました。申し訳ありません。
随分とおかしな顔をなさっておりますね、何か聞きたいことがあってお話に来たのでしょう?そんなビックリとした顔をなされるとこっちが困惑してしまいます。わたくしの現在の主人ですか?それは……ええっと、わたくしのご友人でしたらその程度既に知っているはずのような気もしてしまいます。
そう、わたくしが現在仕えている主人は、主人は……。何だか思考が堂々巡りをして、考えがまとまりません。どうしてしまったのでしょう、こんな経験は初めてです。こんなにも素敵なご友人がわたくしの前に現れたというのに。
ああ、友人が出来たことで心が舞い上がっているのかもしれませんね。まあ、そんなに怖い顔をしないでください。貴方様の御心を裏切るほど、わたくしは薄情者ではございません。
いいえ、ちっとも埒のあかない話じゃありません。わたしのご友人なのですから、わたしがどんな人間かはご存じでしょう?……ああ、もうわたしは人間では無かったですね。そう、わたしの主人は、わたしの夢を叶えてくださり、わたしの智謀など遥かに凌駕する偉大な御方。
名前は……あら?わたし、先ほど何を話したでしょうか?そうそう、貴方様がわたくしの大切な初めてのご友人だということでした。それにしても、どうしたことでしょう。貴方様のご希望にお答えしたいのですが、声がピッタリと
思い出しました。わたしに友人など出来るはずがないと言う話でした。唯一わたしの心を満たしてくれるのはあのワンちゃんだけ……。ええ、ワンちゃんです。
そんな話はどうでもいい?あら……?わたくしの友人なのに、わたくしの事を理解してくださらない?ますますおかしくなってきました。
たとえ友人である貴方様でも、わたしのクライムを〝どうでもいい〟と仰るなら容赦はいたしませんよ。とはいえ、到底わたしやクライムでは貴方様を殺すことは出来ないでしょう。
あらあら、いけません!ご友人に対して殺すなどと失礼なことを!
どうするつもりかと? まず貴方様はエルダーリッチであり、強い一種の狂信者であられるご様子。その上で貴方様の信仰されますご主人をお調べし、お調べし……
何故わたくしは友人である貴方様のことを何も知らないのでしょうか?う~ん、溶けて無くなっていた辻褄がどんどんと繋がってまいりました。わたしは今、<
ではわたくしが今するべきことは自分で自分の記憶を
ああ、ダメダメいけませんわ。親愛なるご友人である貴方様にそんな不遜な態度をとるなど無礼で御座いますね。さて、御主人についてでしたね。わたくしの主人は……より正確に言うのであれば望みの代償として首輪を差し出している相手はアインズ・ウール・ゴウン魔導王陛下です。
……え……何故ですか……。何故そんなに気味悪いものを見るような反応をされているのでしょうか?まだお話しすることが沢山あるのでしょう?貴方様も結局わたくしを裏切るというのですか。そうですか。
ところでわたしは何時まで貴方様という偽りのご友人の茶番にお付き合いしなければならないのでしょう。魔法に精神が侵されているとはいえ疲れが出てまいりました。早くクライムに癒されたいです。
・ラナー様が<魅了>とか受けたらどうなるかな~。とかいう妄想でした。