ハルジオンの街に二人の男女が歩いていた。
「騒がしいな」
銀髪の男が呟いた。
「いきなりなによ?」
金髪の女が聞き返す。
「いや、さっきからサラマンダーとかなんとか聞こえてくるんだが?」
「ほんとだ。なにかしら?」
銀髪の男が辺りの騒がしさからサラマンダーと言う単語が出てきたので金髪の女に言ってみたがどうやら彼女にもわからないらしい。
―あの有名な火の魔導師さまが来てるわよ!―
―嘘!見に行きましょうよ―
「ねえ!有名な魔導師だって!私達も見に行かない!?」
「一人で行ってこいよ。めんどくさい。」
女が興奮したように喋るが男は本当にめんどくさそうに言葉を返す。
「それにあんなに囲まれてたらみえねぇだろ。」
「きっと凄い魔導師よ!!あんなに人が集まってるんだからそうにちがいないわ!」
「話聞けよ、ど阿呆。」
女は男の話を聞いてないのか有名な魔導師とやらに 眼をむける。そこには男が言っていたように一人の人物に大勢の女性が輪になって集まっている。
「押し退けていけば見えるわね」
「いやいや、諦めろよ。そこまでして見たいか?」
「有名な魔導師なんだからサイン位貰わないと。」
「サインなんか要らないだろ?なんだったら俺のサインやろうか?」
「それこそいらんわ!!」
男の軽い冗談にツッコミを入れるが、いまだに目線が向こうをむいたままである。そして、少しずつ集団のほうに歩み寄っていく。これはおかしい。そう思った男は女の肩に手を置き揺する。
「おい!しっかりしろ!」
「え!あ、あれ?私どうして?」
「様子がおかしかったぞ?」
「なんか頭のなかがボーッとしてドキドキしたんだけど」
「チャームの魔法にでも掛かったんじゃねぇか」
「チャームって違法じゃない!そんな魔法使っていいの!」
「適当に言っただけだから知らねえよ」
「いいえ、きっとチャームよ!!女の勘がそう言ってるのよ!!」
感ですませやがった!!男は心の中にで驚いていた。
「行くわよアキタカ!」
「何処に?」
「決まってるじゃない!アイツの所よ!」
そう言って魔導師のほうに指を指す。
チャームに掛けられたのがそんなに嫌か?
「仕方ねえ。ついていくさ、お嬢様」
「もう!お嬢様はやめてって言ってるでしょ!」
「わかったよ。ルーシィ、これでいいか?」
「よろしい♪」
さっきより少しだけ機嫌が良くなっている。そしてそのまま魔導師のほうに進んでいくルーシィ。
めんどくさいがルーシィの後についていくアキタカ。
この二人は後に色んな事件に巻き込まれるのであった。